朝鮮半島における戦争に反対し、平和定着を求める(声明)

声明「朝鮮半島における戦争に反対し平和定着を求める」

この9月17日は、2002年の日朝平壌宣言から15周年にあたる日である。ところが、当時両国首脳が約束した日朝国交正常化への前進がはかられるどころか、日朝は人的・物的往来さえも断絶した状態にある。その上、北朝鮮と米国の間の緊張は極度に高まり戦争さえ憂慮される状況に至っている。

この緊張は直接的には、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が2017年に入って、米国に交渉を求め強い態度を取ってきたことがきっかけになっている。北朝鮮は、ミサイル発射を繰り返し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発成功を誇示し、9月3日には第6回の核実験を行ない、水爆実験成功を宣言した。これに対して米国は、国連安全保障理事会における度重なる制裁決議によって、北朝鮮に圧力を加え、屈服させようとしている。

とりわけ米朝の緊張を高めているのは、米国のトランプ大統領自身の言動にほかならない。トランプ大統領は、「死ぬのは向こうで死ぬ」「炎と怒りに直面する」など朝鮮半島における戦争を辞さないような無責任な発言を繰り返し、軍事的な選択肢がありうると北朝鮮を威嚇している。

これに対し日本の安倍晋三政権は、外交を通じた事態解決をめざすどころか、米国の政策を支持するばかりで、むしろ危機をあおるような姿勢が目立っている。だが、韓国や中国やロシアも主張するように制裁強化だけで北朝鮮の核・ミサイル開発を放棄させることはできない。米国が万一北朝鮮に軍事攻撃を加えるならば、北朝鮮は日本の米軍基地や原子力発電所をはじめとする各地をミサイルで攻撃し、また韓国も戦火に包まれることをまぬがれない。トランプ政権にとっては「向こう」であっても、東北アジア全体が壊滅的打撃を受けることになるのである。

このような事態がおこることは絶対に阻止しなければならない。日朝国交正常化は北朝鮮の建国以来70年になろうとする今日まで未解決の懸案である。その原則は15年前の日朝平壌宣言で与えられている。日朝国交正常化は、米朝間の緊張の極度の高まりの中で日本にもとめられる、また東北アジアの人びとと日本がともに安寧に生きるための、平和外交のかなめである。私たちは平和を求める世界の人びととともに、朝鮮半島における戦争に反対し平和を求める立場から、以下のように要求し、行動する。

1.米国政府は北朝鮮に対する脅迫的政策を中止し、大規模な米韓合同軍事演習を見直して、核を含む先制攻撃を行なわないことを入口に、北朝鮮との交渉に臨むこと。そして、キューバとの関係改善の前例にのっとり、国交正常化へと進むこと。同時に、朝鮮戦争の平和協定に至る関係国との交渉に応じること。

2.北朝鮮は交渉に向けた入口として、核・ミサイル開発を凍結すること。そして、交渉の過程で関係国との懸案解決のため努力すること。

3.日本政府は制裁一辺倒の政策を改め、米国に平和的対応を促すこと。そして日朝平壌宣言を再確認して直ちに日朝政府間協議を再開し、国交を樹立すること。その上で、植民地支配の清算のための経済協力、拉致、核・ミサイルなどの交渉を開始すること。そして、東北アジアにおける地域的信頼関係を構築しつつ、核兵器禁止条約に加入し、核廃絶に向けたアプローチを開始すること。

4.日本政府は朝鮮高校生への無償化不適用や在日朝鮮人へのヘイトスピーチの放置など、在日朝鮮人社会に対する差別の解消に向け人権尊重の政策を実現すること。

2017年9月17日

東北アジアに非核・平和の確立を!日朝国交正常化連絡会

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相手の動き、考えを知る! 元自衛隊幹部が語る

陸海空元自衛隊幹部 緊急鼎談 北朝鮮の核で

日本と世界が「火の海」になる日

 北朝鮮の暴走が止まらない。米国の怒りは頂点に達し、この地域の緊張はかつてないほど高まっている。日本にとって、また世界にとっての最悪のシナリオとは何か。陸海空自衛隊の元幹部たちに聞いた。

米国は本気だ。いつかはやらざるを得ない――という空気が広がっている
元陸上自衛隊研究本部長(陸将) 山口昇
元海上自衛隊自衛艦隊司令官(海将) 香田洋二
元航空自衛隊航空支援集団司令官(空将) 永岩俊道

世界中に核保有国が出現する

永岩 これまで世界の核保有国は、〝恐怖の管理〟をしてきた。つまり、使わないことによって、互いに抑止するという理性的なルールがあったわけだが、いまの北朝鮮がこのルールを認知しているのか、また、冷静な判断ができるのかどうかは分からない。あと1年もすれば、本当に核兵器を通常兵器同様に、実戦配備しかねない恐ろしさがある。

山口 核実験に成功し、ICBMを手にした暁には、北朝鮮は自国の利益のために世界中の国々を恫喝どうかつし、自国の要求をのませることができるようになる。最悪のシナリオだ。我々は、子孫の代まで、核兵器を持ち、これを使うと公言する国を隣人とするのか。それを許すのか、許さないのかという瀬戸際にある。

香田 いまの日本ではほとんど議論されていないが、北朝鮮がこのまま本当の核保有国となり、国際社会が北朝鮮を核保有国として認めた場合、世界中の独裁国家が北朝鮮の真似まねを始める危険性が高い。世界に第2、第3の北朝鮮が登場すれば、かつてない不安定な国際情勢が眼前に広がることになるだろう。

「最後に交渉するか?」と米国は問うている

香田 米国は本気だ。ここ最近ワシントンを訪れるたびに痛感するのだが、いつかはやらざるを得ない――という空気が広がっている。

山口 その本気度と能力の向上を裏付けるのは、たとえば今年4月に米軍がシリアを攻撃したことだろう。ほぼ同時期に米軍は、アフガニスタン・ナンガルハル州の「イスラム国」の拠点を、核兵器を除けば米軍保有の最大級の大規模爆風爆弾(MOAB)で攻撃した。この攻撃も、北朝鮮への何らかのメッセージであった可能性が指摘されている。

香田 これらの示威行為は、米国がいつでも北朝鮮を攻撃できることを示している。その前に最後にもう一度、交渉するか――と米国は北朝鮮に問うているのだ。

 もしここで金正恩が核兵器とICBMの開発をやめれば、万人にとって幸せなのだが、おそらくこの希望はかなわない。

 最後の交渉で北朝鮮が「兵器の開発を続ける」と言った場合、または交渉に乗ってこなかった場合、次の交渉はない。日本中の人々が願う、「平和的な手段」はなくなるということで、本当に危機的な状況なのだ。

 戦争がいいのか悪いのか、弾が飛んでくるのかこないのかといったレベルの話はとうに過ぎている。この本質を見極めたうえで、日本はこの先どうするのかということを考えるべき時期に入った。

日本が攻撃された場合

永岩 概して日本人は、戦争は起こらないのではないかという希望的観測から脱することができなくなっている。しかし、米国はそうした物差しで動いていない。

山口 切羽詰まった状況になると、北朝鮮は必ず「ソウルを火の海にする」と脅す。朝鮮戦争の時もそうだったように、いざとなれば、韓国は自国の存続のために立ち上がるはずだ。あの国にはそうした国だという安心感が持てる。それでは、日本はどうか。

永岩 問題はそこだ。遠目に今の状況を傍観しているように思えてならない。そこを懸念しているのだ。

 そもそも、現段階でノドンやテポドンは日本を射程に置いていることを忘れていないか。未熟なものであっても、核が完成した途端に日本も核兵器で攻撃されるという脅威にさらされる。核兵器でなくとも十分な脅威だ。攻撃されたとき、日本は自国をどうやって守るつもりなのか。その議論が決定的に欠けている。

香田 実際に攻撃されると、それまで〝左回旋〟で売っていた反体制的なメディアまで、急に、「北朝鮮を攻撃せよ!」と言い出すのではないか。

山口 同感だ。普段、何も考えていない人ほど、何かあると極端に反対側に振れるものだ。

永岩 また、多くの日本人はもうひとつピンときていないようなのだが、ICBMが完成し、北朝鮮によって米国本土が攻撃されかねないとなれば、なぜ日本を守る必要があるのかというディカップリングの議論が米国内で起こる危険性も高い。日米同盟にヒビが入れば、米国は日本を守ってはくれない、米国はもう核の傘をさしてくれないかもしれないのだ。日本はそうしたあたりもまるで議論していない。

山口 だからこそ、「核武装した北朝鮮との共存」という事態を許してはならない。日米韓をはじめとする国際社会の覚悟が問われている。

(この鼎談の全文は9月8日発売の『中央公論』10月号に掲載されています)

プロフィル

山口 昇(やまぐち・のぼる)
1951年、東京都生まれ。74年、防衛大学校卒業、陸上自衛隊入隊。88年、フレッチャー法律外交大学院修士課程修了。ハーバード大学オリン戦略研究所客員研究員、在米大使館防衛駐在官、陸上自衛隊研究本部長(陸将)などを経て2008年退官。現在は国際大学教授、笹川平和財団参与。

香田 洋二(こうだ・ようじ)
1949年、徳島県生まれ。72年、防衛大学校卒業、海上自衛隊入隊。海幕防衛部長、護衛艦隊司令官、統合幕僚会議事務局長、佐世保地方総監、自衛艦隊司令官(海将)などを歴任。2008年退官。09年より、ハーバード大学アジアセンター上席フェローに招聘しょうへいされる。

永岩 俊道(ながいわ・としみち)
1948年、鹿児島県生まれ。71年、防衛大学校卒業、航空自衛隊入隊。戦闘機パイロット。航空幕僚監部防衛部長、西部航空方面隊司令官、航空支援集団司令官(空将)などを歴任。2006年退官。07年ハーバード大学アジアセンター上席フェロー。現在、永岩アソシエイツ代表。

 ※山口氏、香田氏、永岩氏は、「ヨミウリ・オンライン」と月刊『中央公論』が提供する教養講座「大手町アカデミア」に登場し、講座「国防は古典に学べ」(全3回)で徹底討論を展開します。

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小松基地「航空祭」の中止と一連の事故対策を示せ!

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2017年9月13日

航空自衛隊小松基地

司令 亀岡 弘 様

石川県平和運動センター

 代表  森  憲一

                    石川県憲法を守る会

 代表  岩淵 正明

                         小松基地爆音訴訟原告団

 団長  出渕 敏夫

                       小松能美勤労協連絡会

 代表  長田 孝志

 加賀地区平和運動センター

 議長  市野 晃司

                       社会民主党石川県連合

 代表  盛本 芳久

(各 公 印 省 略 )

申し入れ書

 私たちが、第一次小松基地騒音訴訟を提起して41年が経過しておりますが、いまだ小松の空から爆音は消えておらず、また墜落の恐怖感から逃れることができておりません。地元住民は、日々、身体的・精神的被害に苦しんでいます。この間、司法では4度にわたり「受忍限度を超える爆音である」と、違法状態を放置し続けている国を断罪しています。しかし、その判断を無視し続け、今も爆音を轟かせながらの飛行が繰り返されています。

このような中において、9月18日(月)に「航空祭」が強行されることを公表されています。祭りを装って、子供たちの興味をあおり、戦闘機や機関銃、戦技演習を見せるような「宣撫工作」は断じて許されるものではありません。また、爆音に曝され、健康被害に苦しむ市民のことを全く考量したものとは言えず、憤りを禁じ得ません。

私たちは「武力で平和は守れない」と考えています。9.11もISのテロ行為も、大国支配による戦争と貧困から起きています。戦争は新たな憎しみを生み出し、環境破壊にもつながるだけものであります。

改めて訴えます。市民を無視し、武器を「人寄せパンダ」のごとく活用した、“お祭り”騒ぎの「航空祭」は憲法に違反しており、直ちに中止するよう下記事項を要請します。

1 子供たちを興味本位にあおる“戦争美化”に通じる「航空祭」はただちに中止する

  こと。

 2 墜落の危険や落下事故、耐え難い爆音と健康被害が増加している。戦争に繋が

  る訓練飛行は直ちに中止すること。

3 アグレッサー部隊が強行配備されて以降、騒音がこれまでの2割以上増加して

いる。殺人訓練はやめ、騒音軽減のための具体的な対策を明らかにすること。

4 C2輸送機の過去の事故原因と事故防止のための対策を明らかにすること。

5.この一年間に9回にも及ぶ事故・事件を起こしている。危険を回避する抜本的な

解決策を示すこと。

 

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安倍九条改憲反対!共謀罪法廃止!戦争する国反対!

17.7.19安倍9条改憲反対!共謀罪廃止!戦争する国阻止!安倍内閣打倒!チラシ3

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平和フォーラム責任者会議 共同代表あいさつ

平和フォーラム責任者会議 共同代表あいさつ

2017年9月 8日

         フォーラム平和・人権・環境 共同代表 福山 真劫

現在、国内外情勢は激動しています。平和フォーラムのおかれている位置と役割を確認して、歴史的役割を果たす決意を固めましょう。数点提起させていただきます。
安倍政権の憲法と民主主義を破壊しての暴走が止まりません。また権力の私物化とその隠ぺいの実態が明らかになっています。そうした中で、さすがに市民、世論の怒りが拡大し、野党勢力の奮闘の結果として、都議選での惨敗、支持率の急落と続いています。内閣改造や北朝鮮の脅威のあおりで、求心力のアップを狙っていますが、原因が「安倍首相本人に対する不信感と怒り」の拡大にあるため、求心力の回復と政権浮揚は困難と予測されます。
安倍政権の本質は、基本的には「戦後レジームからの脱却・憲法破壊」の極右翼政権です。また、アベノミクス、原発政策、戦争法・共謀罪強行、沖縄への基地建設強行、森友・家計学園の隠蔽など重要な個別の政策では支持されていません。民進党、社民党、総がかり行動実行委員会、平和フォーラム、連合など野党勢力が、連帯の輪を広げて闘えば、安倍政権退陣・打倒・政権交代を展望することは可能です。私たちは安倍政権に勝ちに行くという決意を固めて、運動を作り上げましょう。

北朝鮮が6度目の核実験を行い、東アジアでは、軍事的緊張関係が一挙に高まっています。絶対に米朝間で戦争を起こさせてはなりません。もしそういうことになれば、日本は大混乱の中で、破滅に直面します。解決の方向は、対話と協議しかありません。
安倍政権はこうした事態の中で、共和国の脅威をあおり、「国民」の中に、「戦争勃発」の不安だけを拡大させています。共和国に対する制裁と軍事的脅迫の一辺倒では、事態は打開されません。戦争の危機を近づけるだけです。もちろん私たちは、共和国の核実験は絶対に許せません。共和国は直ちに核実験を中止し、核兵器を解体し、核不拡散条約(NPT)体制に復帰すべきです。また日本政府は、米国の核の傘から離れ、核兵器禁止条約に参加し、東アジア非核地帯化構想に取り組むべきです。世界終末時計は2分30秒前です。
2002年9月17日の「日朝平壌宣言」には、「国交正常化へあらゆる努力、核問題の包括的な解決のために関連するすべての国際的な合意を遵守」、2005年9月19日の「6者共同声明」には、「核兵器と既存の核計画の放棄、米朝、日朝の国交正常化、経済・エネルギー支援、北東アジアの平和と安定」をめざすとしています。その中に解決の方向が明記されています。もう一度「絶対に戦争・紛争を引き起こさせてはなりません。戦争を呼び寄せる制裁と圧力ではなく、対話と協議」を要請し続けましょう。

安倍首相は、5月3日、「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と9条改憲提言を行いました。今回の提言は、従来の自民党案を変更して、公明党、維新の会などを巻き込み世論の多数派を形成しようとするものです。櫻井よしこや日本会議など改憲勢力の主流派は支持をしています。しかしこの改憲案の本質は、「憲法違反の戦争法」の追認と自衛隊を明記することにより、自衛隊の強化と米国の軍事戦略に基づく海外派兵・集団的自衛権行使への踏み出しであり、絶対に許せません。
安倍政権の支持率と求心力の低下の中で、当初のロードマップは揺れていますが、衆参で3分の2を確保している今しか、改憲の可能性はありません。総がかり運動の経過を踏まえて、総がかりを超える総がかり運動として、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」で反撃をしましょう。

次は沖縄課題です。連日キャンプ・シュワブの前で座り込み行動が展開されています。8月12日の県民大会で翁長雄志知事は、不退転の決意で闘うと決意表明しています。私たちは安倍の暴走が止まらないのは、東京、全国での闘いの弱さの結果であり、その責任を担っている私たちの責任であるということをわかる感性を持っています。引き続きがんばりましょう。東京では10月4日に大集会が予定されています。

原水禁課題も重要です。安倍政権は「核兵器禁止条約への不参加」を決め、世界が脱原発に踏み出し、脱原発が時代の流れであるにも関わらず、原発再稼働、核燃サイクル政策推進、原発輸出と原発推進政策を突き進んでいます。平和フォーラム・原水禁の役割が決定的に重要です。9月18日の集会の集会等が準備されています。

闘いの体制の強化が必要です。
まず、平和フォーラムの組織強化と運動強化が基本です。
次に、総がかり行動実行委員会は、従来の運動経過を超えて、日本の平和・民主主義運動の中にあった、非共産党系、共産党系、中立系の3潮流を一つにまとめた共闘組織です。そして戦争法廃案、参議院選挙、共謀罪廃案、沖縄との連帯運動等を闘ってきました。これは日本の平和・民主主義運動の長い経過の中で、画期的なことであり、運動は東京・全国で大きく拡大し、運動風景を一変させました。
全国的に見て、総がかり運動への結集に濃淡があり、東京のようにきれいに共闘組織ができているわけではありません。しかしこうした総がかり運動の強化の中にしか、日本の平和と民主主義の未来はないのも事実です。ここのことを運動をつくるうえでの基本認識とする必要があります。そして平和フォーラムのイニシャチブでつくることが重要です。
総がかり行動実行委員会は2014年12月に結成以来、早くも2年半が経過しました。構成団体の本気の総がかり運動への踏み出しが必要だと思われます。
そしてこの2年半の取り組みの中で、新しい運動課題も見えてきました。運動の段階を平和フォーラムの立場で、整理をすれば、第1段階は、市民運動との連携です。第2段階は、代々木系組織との共闘組織の形成、もちろんこの段階では1日共闘的共闘、恒常的組織を形成しての共闘、組織の統合とありますが、東京では、恒常的組織を形成しての共闘であり、総がかり行動は8月までに実行委員会を42回、運営委員会を19回開催しています。また取り組んだ諸行動は、100行動を超えています。
第3段階ですが、現在総がかり運動に求められているのは、総がかりを超える総がかり運動です。このことを踏まえた運動を作り上げなければ、安倍政権退陣・打倒の展望は見えてきません。この問題意識を共有することが重要です。これは従来の3潮流の共闘を超えることです。3潮流とも運動の弱点を持っていました。この弱点も克服していく必要があります。弱点を克服することの基本は総がかりの枠組みをさら拡大することです。非正規の労働者へ、生活困難者たちへ、「無党派」といわれる人たちへ、連合へ、安倍政治を許せないと思っている多くの人達へと運動を拡大することです。
そして8月31日、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」を立ち上げました。九条の会の実行委員会への参加が特徴です。3000万署名運動が行動提起の中心です

私たちの基本的立場は、政策実現めざして、民進党、社民党と連携することです。
選挙闘争では、平和フォーラムとしては取り組まず、中央組織、各県組織等の判断としてきました。しかし総がかり運動を引っ張るようになってから、政策実現のための野党との共闘、選挙での野党共闘の一翼を担うとして、一歩踏み出しました。野党と連携して、戦争法、共謀罪、沖縄との連帯、9条改悪阻止へと闘ってきました。
選挙闘争も市民連合に結集して、野党共闘で闘ってきました。参議院選挙、都知事選、新潟知事選と続きました。次は10月22日の3つの衆議院補欠選挙です。
安倍政権が揺れだしています。現状の野党への市民の評価・期待度を考慮すれば、野党が分裂して小選挙区で選挙戦を闘えば、一部の勝利はあったとしても、圧倒的に敗北することが予測されます。2014年の総選挙では、295選挙区の結果は、自民222、公明9、維新11、次世代2、民主党38、生活2、社民党1、共産党1、無所属9となっています。231対42の差です。野党共闘が成立して居れば、単純計算で59の選挙区で勝利できます。自公政権の最大の狙いは、野党共闘をつぶすことです。
主観的にはともかく、その戦略に手を貸してはなりません。安倍首相とお友達によって、戦後の平和と民主主義が崩壊の危機にある時、反共主義を掲げて、共産党を排除する理由はありません。また過去から今に至る共産党及び影響下にある諸団体への許せない経過に対する批判は継続しながらも、当面迫っている安倍ファシズムに対抗するため共闘が必須です。次の総選挙は野党共闘で闘うしかありません。その基本は、野党共闘に、連合、市民連合、全国各地に市民連合的組織、総がかり運動、市民の共闘体制を作り上げることです。
民進党の代表に、前原さんがなりました。どうするのか注目する必要があります。社民党は平和フォーラムの方針と重なり合います。連合も正念場です。労働組合のナショナルセンターであることを自覚して奮闘していただきたいと思います。
時代は、局面が変わりつつあります。連帯して闘えば勝てるという確信をもってがんばりましょう。

以  上

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朝鮮民主主義人民共和国の6回目の核実験に強く抗議し、米国始め国際社会に冷静な対応を求める声明

                               2017年9月4日

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、9月3日に6回目の核実験を実施した。周辺各国の地震計による推定では、従来の出力の数倍から十倍程度で、北朝鮮の発表と同じく水爆実験と見られる。軍事衝突を招きかねない危険な行為であり、決して許容することはできない。世界各国が核兵器禁止条約を制定し、発効へ向けたとりくみを進めている中にあって、どのような理由であれ、核実験を繰り返す暴挙は許されることはない。原水爆禁止日本国民会議(原水禁)は、ヒロシマ・ナガサキの悲惨な現実と向き合い、核兵器廃絶を目ざしたとりくみをすすめてきたものとして、北朝鮮政府に対して強く抗議するとともに、核兵器開発の即時停止を求める。
国際社会において、1994年の米朝枠組み合意以降、北朝鮮の核開発を止める機会が何度かあったにもかかわらず、そのすべてで実現に至らせることはできなかった。北朝鮮が自国の体制維持のために核兵器保有に至った責任を、世界各国が問われる事態ともいえる。きびしい経済制裁の中で、外交関係の再生を求める金正恩政権は、しかし、世界から孤立している。急速な核・ミサイル開発は、金正恩政権が追い詰められていることの証左とも言える。
そのような北朝鮮を見ながら、米国・韓国は、首脳暗殺を目的とする「作戦5015」や朝鮮有事を想定し核ミサイルにも対応する「乙支フリーダムガーディアン」などの大規模な合同軍事演習を繰り広げている。制裁措置の強化と軍事的圧力を強める米国・韓国そして日本の政治姿勢は、北朝鮮を追い詰めるだけで平和への道を開けるものではない。原水禁は、米朝対話と六カ国協議の即時再開を強く要請する。
2002年の日朝平壌宣言以降の日本と北朝鮮をめぐる外交関係も、全く破綻していると言わざるを得ない。先月29日の北朝鮮のミサイル発射に伴うJアラート騒ぎに見られる様に、軍事的緊張を煽るだけの安直な安倍政権の政治手法は、両国の関係を悪化させて来た。また、北朝鮮の核実験に抗議する日本政府が、米国の核抑止政策に依存している矛盾を、自らも解決しなければならない。その上で平和憲法の理念に基づいて日本政府がすべきことは、北朝鮮との対話へ関係各国が踏み込んでいく選択を促すことだ。そのためには、周辺国5カ国での話し合いも重要ではないか。

どのような状況であれ、軍事力行使だけはあってはならない。原水禁は、国際社会の冷静な対応と軍事力行使への強い自制を求める。同時に国際社会のあらゆる場で、東アジアの平和への話し合いが行われることを希望する。

原水爆禁止日本国民会議  議長 川野 浩一

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(北朝鮮への先制攻撃訓練で)九州周辺空域で日米共同訓練 F35初参加 自衛隊機も

空自戦闘機と米軍爆撃機がきょう共同訓練へ

2017年8月31日 15:33

全文

 北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受けて日米両政府は航空自衛隊の戦闘機と、アメリカ軍の爆撃機による共同訓練を31日午後、実施する方針。

 日米両政府は31日午後、航空自衛隊のF15戦闘機と、アメリカ軍のB1戦略爆撃機による共同訓練を、朝鮮半島に近い九州周辺の海域で実施する方針。

 B1戦略爆撃機はレーダーに映りにくいステルス性を持つ上、大量の爆弾を搭載することができる。

 アメリカ軍の攻撃力と日米の緊密な連携をアピールすることで、弾道ミサイルの発射など挑発行為を繰り返す北朝鮮を強くけん制する狙い。

九州周辺空域で日米共同訓練 F35初参加

2017年8月31日 21:16

全文

 北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受けて、日米両政府は31日、航空自衛隊の戦闘機とアメリカ軍の爆撃機などによる共同訓練を行った。

 防衛省によると、宮崎県の新田原基地に所属するF15戦闘機2機が、アメリカ軍グアム基地に所属するB1戦略爆撃機2機と岩国基地に所属する海兵隊のF35戦闘機4機と、朝鮮半島にも近い九州周辺の空域で編隊を組んで飛ぶ訓練を行った。

 レーダーから探知されにくいステルス性能を持つ最新鋭のF35戦闘機がこうした訓練に参加するのは初めてのこと。

 アメリカ軍の攻撃力と日米の緊密な連携をアピールすることで、弾道ミサイルの発射など挑発行為を繰り返す北朝鮮を強くけん制する狙い。

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憲法理念の実現をめざす第54回大会(護憲大会)参加の呼びかけ

5月3日、安倍首相は改憲派の集会に寄せたビデオメッセージや読売新聞紙上のインタビューで「2020年改憲」を表明しました。また、6月24日に行われた神戸市内での講演会では「臨時国会が終わる前に、衆参の憲法審査会に自民党案を提出したい」などとも発言しています。スケジュールに当てはめるならば、2018年中にも憲法改悪の「国民投票」を発議しようという企てです。

安倍首相は、沖縄の民意を無視しての辺野古新基地建設、原発再稼働の強行と原発事故被災者の切り捨て政策、「アベノミクス」の名の下での貧困と格差の拡大と、一人ひとりのいのちの尊厳を踏みにじる政治を推進してきました。そしてまた歴史認識の改ざんと排外主義を強めるとともに、「戦後レジームからの脱却」を掲げ、戦争国家への道へと踏み込んできました。

第2次安倍政権下、「特定秘密保護法」(2013年)、「集団的自衛権」行使容認の閣議決定(2014年)、「戦争法」(2015年)、そして「共謀罪」(2017年)と、日本国憲法によって規定され、戦後日本社会の根幹にあり続けてきた平和主義、主権在民、基本的人権の尊重という原則に対する破壊策動をすすめてきました。「2020年改憲」はこれら安倍政権による憲法破壊の総仕上げと言うべきものです。

森友・加計学園疑惑の隠ぺい、共謀罪強行採決に至る横暴、相次ぐ閣僚・自民党議員の不祥事連発による支持率急落、そして東京都議会選挙における自民党の大敗のなかで、安倍首相の当初の目論見からはズレが生まれ始めています。しかし、日本会議系改憲勢力による「憲法改正を実現する賛同署名」の全国的展開などの状況を鑑みると、けっして油断することはできません。

安倍政権による改憲は、この間の政治手法を思い起こせば、なりふりかまわない数の力による強行を想定しなくてはなりません。私たちは改憲阻止のためにこれから何をしなくてはならないか、早急に検討し、準備をすすめていく必要があります。残された時間的猶予は、さほどありません。そのことを肝に銘じ、全力を尽くしていきましょう。

私たちはいま、憲法をめぐる危機、言い換えれば平和・いのち・人権の危機のなかにありますが、しかし、私たちの希望は、安倍政権の憲法破壊・人権破壊・生活破壊と対抗し、歯を食いしばってがんばってきた多くの人びととの共同のなかにこそ存在します。国会前で、全国各地で、立ち上がり、声を上げるなかでつくりだした成果、その一方で未だ残している課題をそれぞれ確認しあいながら、私たちの共同を、よりいっそう大きく、そして力強いものとして拡大していきましょう。

私たちは、1964年以来、「憲法理念の実現をめざす大会(護憲大会)」を毎年秋に開催し、憲法の平和と民主主義、人権尊重の理念を日本社会において実現するために、全国の人びとの奮闘を持ち寄り、その内容をより豊かなものとするべくとりくみを積み重ねてきました。54回目となる今年は10月28日(土)から30日(月)の日程で、東京都内において開催します。憲法破壊の安倍政権の退陣を実現し、一人ひとりの平和に生きる権利を守りぬくため、すべての心ある皆さんに、本大会への参加を呼びかけます。

2017年8月31日

憲法理念の実現をめざす第54回大会実行委員会

 

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「敵基地攻撃能力」保有すべきか 「迎撃」は戦争参加! 自ら撃って出ること!

「やられる前にやる?」=戦争に自ら撃って出ること!

 度重なる北朝鮮の弾道ミサイル発射に「何とかしなくては」と思うのは当然だが、一足飛びに「やられる前に--」という議論は乱暴過ぎないか。他国のミサイル発射基地などを攻撃する「敵基地攻撃能力」を日本は保有すべきなのか。【小林祥晃】

 「発射前にミサイルを無力化することが最も確実なミサイル防衛だ」。自民党の安全保障調査会などが今年3月、敵基地攻撃能力の保有を政府に求める提言書をまとめた。検討チーム座長として議論をリードした小野寺五典氏が8月の内閣改造で防衛相となり、今後の動向が注目される。

 敵基地攻撃とは何か。簡単に言うと、相手が攻撃の構えを見せた時、先に相手をたたくという考え方だ。初めて国会で議論されたのは、朝鮮戦争勃発から6年後の1956年。当時の鳩山一郎首相が「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とは考えられない」とした上で、「他に手段がない」場合に限り、敵基地攻撃は「自衛の範囲内」との政府統一見解を示した。この見解は別表のように政府答弁で言及されてきた。

 イラストのように、日本のミサイル防衛は敵国の弾道ミサイルをイージス艦搭載の「SM3」、地上に配備した「PAC3」の2段構えで迎撃する仕組みだ。これに加え、発射直後の上昇中のミサイルを撃ち落とせるよう「3段構え」にするのが今回の議論の狙いだ。「敵基地攻撃」とはいうものの、打ち上げ前に発射台ごとたたけば国際法が禁じる先制攻撃になる。表の石破茂氏の答弁のように「発射の兆候」をつかめば「自衛のため」と言えるが、近年は数時間かけて液体燃料を注入するミサイルは減り、時間をかけずに発射できる固体燃料ミサイルが増えた。そこで明確に「反撃」と言えるよう上昇中でもたたくことを目指すのが、積極派の主張だ。

 しかし、ジャーナリストの前田哲男さんは「『敵基地攻撃能力を持てば守れる』と考えるのは間違い」と話す。敵基地攻撃能力としてイージス艦に巡航ミサイル「トマホーク」などが導入されると推測した上で「ミサイルの撃墜は、ピストルの弾をピストルで撃ち落とすようなもの。百発百中は期待しがたい」と指摘する。

 「北朝鮮の軍事施設は衛星写真で丸見え」と考えがちだが、それも違うという。「弾道ミサイルの多くは移動式発射台から打ち上げられ、発射直前まで山間部や地下などに隠れることができる。潜水艦から打ち上げられたらお手上げです」。7月28日にはこれまで発射実績のない内陸部から深夜に打ち上げられ「日米の監視警戒システムが即座に対応できなかった」と分析する。地図に示した通り、発射地点は分散しており、事前に把握するのは容易ではない。

 防衛庁(現防衛省)官房長や内閣官房副長官補を歴任した柳沢協二さんも、敵基地攻撃能力の現実性に疑問を呈する。柳沢さんは日本が攻撃すれば、相手は残りのミサイルでさらに攻撃を仕掛けてくるとみる。「そうなれば戦争状態です。当然、何発かは国内に落ちる」

 その1発が核弾頭を搭載していたり、都市部に落ちたりすれば、多数の死傷者が出る。「つまり、敵基地攻撃能力の保有だけでは本当の安心にはなりません。抑止力を持つことで相手の恐怖心を高めたら、相手はそれを上回る力を持とうとするかもしれない。相手の受け止め方次第の、あやふやな『抑止力』に、国の命運を任せていいのか」

 憲法9条との関係はどうか。一橋大名誉教授の浦田一郎さん(憲法学)によると、56年に政府が統一見解を示した当時、自衛隊の海外派兵はできないというのが憲法解釈上の大前提だった。「例外」が他に自衛の手段がない場合の「敵基地攻撃」だ。当時の見解はそのまま妥当なのか。

 浦田さんが問題にするのは、集団的自衛権との関係だ。政府は2015年、安全保障法制を巡る国会論議で「自衛の範囲内」という見解は、集団的自衛権の行使にも当てはまるとした。つまり、米国などが攻撃されるケースでも、敵基地攻撃が可能になる。「これでは『必要最小限度の実力』という専守防衛の理念まで崩れていく恐れがあります」。また、積極派が引き合いに出す「座して自滅を待つのか」という論理について「北朝鮮問題の背景にある核軍縮や核不拡散の課題から、このフレーズが目をそらさせてしまう」と嘆く。

 では、現実的にどう対応すべきか。政治と自衛隊に詳しい山口大名誉教授の纐纈(こうけつ)厚さん(政治学)は「北朝鮮から見れば、圧倒的な軍事力で朝鮮半島の緊張を高めているのは米国です。在韓米軍や在日米軍の戦力を段階的に軽減すれば『脅威』は確実に弱まるのに、その議論が全くない」。

 纐纈さんは理想論を語っているのではない。「私の住む山口県の米軍岩国基地には海兵隊が展開しており、朝鮮半島有事では最初の出撃地となる。だから北朝鮮の最初の攻撃対象でもある。もし戦争となれば、現実的な恐怖です」

 敵基地攻撃能力の保有に向けて突き進めばどうなるのか。纐纈さんは「北朝鮮だけでなく、ロシアや中国、アジア諸国も警戒する。敵を増やし、緊張が高まって喜ぶのは米国の軍需産業です」。

 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は今月15日、「朝鮮半島での軍事行動は(米国でなく)韓国だけが決めることができる。政府は全てをかけて戦争だけは避ける」と演説した。

 前田さんは「日米安保条約にも事前協議制度があり、米国が日本から軍事行動を行う際は、日本政府の承認を得る必要があります。日本も戦争に歯止めをかけられるのです。安倍晋三首相に望むのは脅威をあおることではなく、こうした仕組みを国民に伝え、冷静な世論を喚起することです」。柳沢さんも「『日本として北朝鮮への先制攻撃はさせない』といったメッセージを出すことはできる」と提案する。

 やられる前に--。政治家がそんな発想から抜け出さない限り、平和はつくり出せない。


敵基地攻撃能力を巡る主な政府答弁

 ※肩書はいずれも当時

1956年 「誘導弾等による攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうには、どうしても考えられない」(鳩山一郎首相答弁を防衛庁長官が代読)

  59年 「他に全然方法がないと認められる限り(中略)基地をたたくということは、法理的には自衛の範囲に含まれており、また可能である」(伊能繁次郎防衛庁長官)

  99年 「我が国に現実に被害が発生していない時点にあっても、我が国として自衛権を発動し敵基地を攻撃することは法理的には可能」(野呂田芳成防衛庁長官)

2003年 「(ミサイルに)燃料を注入し始めて準備行為を始めた(中略)ような場合は(攻撃の)着手にあたる。法理上そのようなこと(基地を攻撃できること)になる」(石破茂防衛庁長官)

  12年 「自衛隊の装備の在り方としては、敵基地攻撃を目的とした装備体系の保有は考えていない」(野田佳彦首相)

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朝鮮民主主義人民共和国によるミサイル発射に対する抗議声明

2017年8月30日

朝鮮民主主義人民共和国によるミサイル発射に対する声明

フォーラム平和・人権・環境

代表 藤本泰成

  8月29日午前5時57分頃、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、首都平壌の近郊から、「火星(ファソン)12」と見られる中距離弾道ミサイル1発を発射した。ミサイルは、日本海から渡島半島・襟裳岬上空を通過する軌道を約14分間飛翔した後、襟裳岬東方沖約1180キロの太平洋上(日本の排他的経済水域外)に落下したとされる。今年に入ってから北朝鮮によるミサイル発射はこれで13回目、そして日本上空を通過したのは2016年2月以来5回目となる。

東アジアの平和に大きな脅威を与える度重なる行為に、平和フォーラムは北朝鮮政府に対し強く抗議するとともに、今後の北朝鮮政府の自制を厳しく求める。同時に、米国および韓国政府に対して、米韓合同軍事演習(乙支フリーダム・ガーディアン)の即時中止を求めるとともに、即時の米朝対話、南北対話の開始を求める。

今回の発射行為に対して、菅義偉官房長官は「ミサイル発射は断じて容認できない」「国際社会と連携し、さらなる圧力の強化を強く国連の場で求めていく」と述べている。平和フォーラムは、制裁措置の強化に反対する。

1937年7月7日の盧溝橋事件から日本は対中全面戦争に突入した。翌年から国際社会は日本に対する一部の経済制裁を始め、1941年7月から8月にかけて、米国が対日経済制裁に参加し、対日資産凍結や石油の全面禁輸などからなるABCD包囲網が完成した。しかしこの制裁措置を受けながらも、日本が12月8日に真珠湾を攻撃し、無謀な対米戦争に突入したことは誰もが知っている事実であり、経済制裁のエスカレーションが平和に結びつかないことは、私たちの歴史が証明している。

朝鮮戦争の休戦協定を平和協定へと訴える朝鮮半島の人々の声に、国際社会は耳を傾けるべきだ。植民地支配を行い、現在に至る朝鮮半島の分断の歴史に責任がある日本は、脅威を煽ることに力を注ぐべきではなく、国際社会、とりわけ米国と北朝鮮との仲立ちへの努力に、力を注ぐべきである。

安倍首相は「発射からミサイルの動きを完全に把握しており、国民の生命を守るために万全の態勢をとってきた」と述べ、今回は破壊措置を実施しなかったとした。あたかも、ミサイル攻撃を軍事的側面から排除できるとする日本政府の主張に、私たちは騙されてはならない。日本には、イージス艦搭載のSM3と陸上配備のPAC3が配備されているが、専門家の多くが迎撃できる可能性は低いとしている。8月17日にワシントンで開催された日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、小野寺防衛大臣は、迎撃ミサイル「SM3」を地上配備する米国製「イージス・アショア」を新たに購入する方針を伝えている。800億円とも言われる新規購入が、国民の安全のためではないことは明らかだ。

平和フォーラムは、米朝対立が軍事力で解決できるとは考えない。米国や日本政府は、北朝鮮の核兵器放棄を対話開始の条件としているが、まずは対話を開始するべきだ。世界最大の核保有国とその核の抑止力に頼む日本政府の一方的な姿勢は、全く説得力に欠けている。核兵器禁止条約にさえ同意しようとしない米国および日本政府自身の立場がいま、厳しく問われている。また、私たちは日本政府のプルトニウム利用計画(高速炉開発と核燃料再処理工場の建設)の放棄を一貫して求めつつ、北東アジアの非核地帯構想の実現へのプロセスを構想してきた。日本政府が政策転換を国際社会に表明することが、北東アジアの対話への道を開き、ひいては日本の安全保障に繋がることを確信する。

北朝鮮のミサイル発射に際して、12道県に全国瞬時警報システム(「Jアラート」)が発信された。これまで、各自治体や鉄道各社などが、ミサイル発射に伴って過剰な反応を繰り返してきた。教育現場においても効果の疑われる避難訓練を実施している。過剰な反応を煽り立てることは直ちに止めるべきだ。同時に、歴史的経過の中で、日本社会で生活してきた在日朝鮮人への謂われない差別が懸念される。日本国憲法の示す平和と民主主義、基本的人権を土台として、多くの人々が努力してきた多文化・多民族共生の理想に照らし、私たちは冷静に対応していかなくてはならない。

平和フォーラムは、理解と信頼に基づいた対話による平和への努力へ、世界各国が相互不信を乗り越えて踏み出すよう、そしてそのために何をすべきかを真摯に議論することを、心から要請する。

        以上

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