核燃料サイクル政策の破綻を認め、六ヶ所再処理工場の建設中止を求める原水禁声明

2020年5月15日

原水爆禁止日本国民会議発第4号

 

核燃料サイクル政策の破綻を認め、六ヶ所再処理工場の建設中止を求める原水禁声明

5月13日、原子力規制委員会は、青森県六ケ所村にある日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(六ヶ所再処理工場)が、新規制基準に適合していると認める「審査書案」を了承した。結果、国内初の商業用再処理工場として本格稼働の前提となる審査に「合格」したこととなった。

今回の「合格」との判断に対して、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)は強く抗議し、六ヶ所再処理工場の建設中止と核燃料サイクル政策の破綻を認め、政策の根本的転換を求める。

六ヶ所再処理工場は、当初1997年であった完工予定は、相次ぐトラブルや設計見直しなどにより、24回も延期された。その間、原子力をめぐる情勢は、大きく変化し、福島原発事故以降、原発は廃炉の時代へと移った。MOX燃料によるプルトニウムの利用も、16~18基で実施する計画が福島原発事故以降4基に留まり、高額な生産コストも含めて非現実的となっている。プルトニウム利用の前提であった高速増殖炉開発も、2018年3月の原型炉・もんじゅの廃止措置計画の決定によって、その未来は断ち切られた。

日本原燃は、完工を2021年度上期とする目標を変えてはいないが、今後、設備の工事計画の審査、安全協定などが続くため、完工・稼働の時期の見通しは不透明であり、25回目の再延期は免れないと考えられる。その間、原発をめぐる情勢がさらに厳しくなることは確実であり、六ヶ所再処理工場の存在意義はまったく失われている。

日本は、余剰プルトニウムを持たないことを国際公約とし、六ヶ所再処理工場では「必要以上の再処理はしない」としている。また、原子爆弾の原料ともなるプルトニウム所有は、核兵器廃絶の視点からも国際的非難を浴びている。現在所有する約46トンのプルトニウムの利用計画も立たない中では、再処理工場の稼働は見込めない。電力自由化が進む中、生産コストの高いMOX燃料では「商業」的に成り立たない。現時点での再処理工場の総事業費は13兆9,400億円と見積もられている。完工時期が延び、今後も続くトラブル、事業環境の変化を考慮すると、さらに費用が膨れ上がることは確実だ。そのツケは、高額な電力料金として、私たちに押し付けられることは明らかで、許すことはできない。

再処理によって生み出される回収ウランの使途や使用済みMOX燃料の再処理に関しても、その方針は確定していない。未解決な課題が様々残ったままにされている。青森県や六ヶ所村との将来にむけた話し合いを基本に、いまこそ、核燃料サイクル計画からの勇気ある撤退を現実のものとしなくてはならない。原水禁は、強くそのことを求める。

 

原水爆禁止日本国民会議

議長 川野 浩一

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 原水禁, 反戦・平和, 反核・脱原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 脱原発・核燃, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 核燃料サイクル政策の破綻を認め、六ヶ所再処理工場の建設中止を求める原水禁声明 はコメントを受け付けていません

復帰48年 5・15平和アピール(資料付き)

復帰48年 5・15平和アピール

 新型コロナウイルス感染症と向き合い、その拡大防止のため生活を犠牲にしながらたたかっている県民の皆さん、全国の皆さん、そして平和を愛するすべての世界の人々に敬意を表します。

 今日は43回目の平和行進のスタートを予定していましたが、私たちも新型コロナウイルス感染拡大防止のため、県民や参加者のいのちを優先し、先達が築いてきた平和行進を中止いたしました。同時に5・15平和とくらしを守る県民大会も中止をいたしました。県民大会の平和アピールにかえて、復帰48年目の5・15平和アピールを発信いたします。

 復帰48年目の沖縄は、安倍政権による暴政のひとつ、民意無視の辺野古新基地建設が強行されています。戦後75年を経た今日なお、巨大な米軍基地が横たわり、復帰前の米軍支配下と変わらず、陸も海も空も米軍優先がまかり通っています。昼夜問わず耐えがたい爆音が轟き、事件や事故は後を絶ちません。2004年の沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故が如実に示したとおり、沖縄にはいまだ憲法など存在しない、行政も立法も司法も、その全権は米軍にあるとでも言わんばかりの米軍の横暴がまかり通り、米軍支配が現在も続いていること、そして日本政府が無力なことをあらためて表しました。

 安倍首相は、「日本を取り戻す」とのキャッチコピーとは裏腹に、武器の爆買いにも象徴されるとおり、歴代首相では随一の米国一辺倒です。一方で、日米安保について歴代政権は、民主主義や人権など米国と共通の理念や価値観にたっているとしてきましたが、「米国ファースト」を掲げるトランプ政権の登場で今どうなっているのでしょうか。日米安保は本当に必要なのでしょうか。「核の傘」は必要なのでしょうか。

 1972年5月15日、沖縄は日本に復帰をしました。県民の願いであった基地の「即時・無条件・全面返還」は受け入れられず、ときの総理佐藤栄作が約束した「核抜き・本土並み」さえも反故にされたまま5年を迎えた1978年に平和行進はスタートしました。私たちは平和行進で「復帰の内実」を問うてきましたが、その内実は、辺野古への新基地建設や最新兵器を使用した軍事演習、宮古島、石垣島、与那国島にいたる米軍と一体となった自衛隊及び自衛隊基地の増強と、ますます「軍事の島」の要塞化が推し進められています。一方で沖縄の内実を問うことと同時に、本土参加者と共に本土の現実も問うてきました。沖縄から安保がよく見えると表現してきましたが、今では全国で安保がよく見えます。それほど憲法は危機的な状況になっています。

 私たちが復帰にめざしたものは、平和憲法下への復帰でした。そこには、基本的人権、国民主権、地方自治、なによりも軍備と戦争放棄が謳われています。今その憲法は、集団的自衛権の行使容認、安保法制、共謀罪など切り裂かれてきました。それでもまだ憲法は生きています。「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないよう」に、沖縄から為政者に守らせなければなりません。

 平和センターが参加をしている広島、長崎を原点とした原水爆禁止国民会議は、かねてより北東アジアの非核化地帯構想及び非核法の制定を提唱しています。かつて核の島とも言われたこの沖縄からその運動を大きくつくっていくことを誓います。5・15平和行進は、九州全県を歩き、そして8月9日に長崎へタスキを渡す「非核平和行進」の出発でもあります。

 今日的な人類共通の敵が、新型コロナウイルスなど感染症とするならば、今人類がしなければならないことは、絶対に核軍拡ではありません。それこそグローバリゼーションで立ち向かわなければなりません。核も戦争もない21世紀でなければなりません。

平和行進も昨年まで42回を数え、復帰後世代がその運営を担うようになっています。歩くことで知る沖縄があります。新たな県民運動の展開も期待されます。

 復帰48年目に誓います。沖縄をアジアの軍事の要石から平和の要石へかえていくことを。それが県民の長年の希望であります。平和のための万国津梁の架け橋となることを。

2020年5月15日 5・15平和行進実行委員会/沖縄平和運動センター

<資料>

515平和行進地元紙clipping

 

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反基地, 反戦・平和, 核兵器・放射能・核開発, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 復帰48年 5・15平和アピール(資料付き) はコメントを受け付けていません

「検察庁法改正案」に対する平和フォーラム事務局長見解

2020年5月13日

 

「検察庁法改正案」に対する平和フォーラム事務局長見解

 

フォーラム平和・人権・環境

事務局長 竹内 広人

政府・与党は5月8日、野党の反対を押し切り、衆議院内閣委員会での「検察庁法改正案」審議を強行しました。新型コロナウイルス感染症問題によって、市民のいのちと生活が大きく脅かされるなかにあって、まさに「不要・不急」と言うべき法案を、こうまでしておしすすめなくてはならないのでしょうか。

そもそも、この「検察庁法改正案」の主な内容は、検察官の定年を63歳から65歳に延長するだけではなく、内閣や法務大臣の裁量で「公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由がある」とされた場合、さらに3年その職に据え置くことができるようにするものです。このことによって内閣による検察人事への介入が大きく強化され、準司法官としての検察の独立性が揺らぐおそれがあります。憲法の基本原則である三権分立を毀損することにつながるこの法改「正」は、けっして許されるものではありません。

この法改「正」強行の背景には、今年1月31日、検察庁法違反を指摘する声を無視して、定年退官予定だった黒川弘務・東京高検検事長の定年延長を閣議決定したことがあると考えます。安倍政権に極めて近いとされる人物を恣意的かつ違法に重要ポストに据え続けることを、事後的に正当化するような法改「正」には一片の正義性もないばかりか、法治国家としての原則を破壊する行為と言わざるを得ません。

こうした動きに対し、多くの市民が反対の声を上げています。外出し集会を行うことが困難ななか、インターネット上、とりわけtwitterのハッシュタグ「 #検察庁法改正案に抗議します 」を活用した抗議の意思表示が、これまでにのべ数百万にも膨れ上がるなど、これまで日本社会ではみられなかった市民の活動が行われています。この大きなうねりのなかで「戦争をさせない1000人委員会」も参画する「安倍9条改憲NO! 全国市民アクション」は「東京高検黒川検事長の定年延長に関する閣議決定撤回と黒川氏の辞職を求める賛同署名」のオンライン署名を呼びかけ、32万以上(5月12日現在)の賛同を得るなど、抗議の声が大きく拡がっています。

しかし、政府・与党はこうした反対の世論をいっさい顧みることなく、この法案強行の姿勢を取り続けています。今週中にも衆院を通過させることを目論んでいるとも報道されています。このような不誠実を許すことはできません。

私たち平和フォーラムは、何らの緊急性もないだけではなく、上記のような問題性が指摘される「検察庁法改正案」について反対します。また、問題の発端である黒川弘務・東京高検検事長の定年延長の閣議決定の撤回を、あらためて求めます。そしてこの問題を、この間一貫して世論を踏みにじってきた安倍政権の体質に根差したものとして捉え、安倍政権の退陣を実現するため、今後も全力を尽くして取り組みを進めていきます。

 

以 上

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 反戦・平和, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 「検察庁法改正案」に対する平和フォーラム事務局長見解 はコメントを受け付けていません

5.1 日本国憲法施行73周年 憲法擁護声明

新型コロナウイルス特措法にもとづく「緊急事態宣言」下における

日本国憲法施行73周年 憲法擁護声明

 新型コロナウイルス対策特別措置法にもとづく緊急事態宣言が発令中というかつてない情勢の下で、73回目の憲法記念日を迎えます。いま、新型コロナウイルス感染が世界的に止まらず、日本においてもその終息が見えない中、“不安と委縮”が社会全体を覆っています。

まずもって、懸命の努力を続けている医療・保健機関をはじめ社会機能を支える広範な現場従事者の奮闘に敬意を表します。私たちもまた、一日も早いウイルス感染症の終息と安心して暮らせる社会を取り戻すために最大限の努力を惜しまないことを表明します。

さて、安倍内閣は、4月7日に発令した新型コロナウイルス特措法にもとづく「緊急事態宣言」の対象地域を16日に全都道府県に拡大し、石川県は「特定警戒県」に位置付けられました。それに先立ち谷本知事は県独自の「非常事態宣言」を発令し、県民に不要不急の外出自粛を求め、19日からは100業種に休業要請を行いました。県内においても、イヴェント、外出や営業の自粛などにより小規模事業者や中小零細企業が経営危機に直面し、労働者の解雇や失職により生活困難者が続出しています。その補償や不当解雇の歯止めが急がれます。

他方、各地で医療崩壊の危機が叫ばれています。検査体制の脆弱さや医療・衛生資機材、スタッフの不足などは、未知なる感染症対策の難しさがあるとはいえ、この間進められた医療・福祉の抑制政策のつけが表面化したものと指摘されています。安倍政権によるウイルス感染対策も、財界・大企業に配慮するあまり、最も大切な人々の命とくらし、即ち人権を守ることが後回しにされ、感染拡大を止めるべき政策が後手後手になっていると言わざるを得ません。感染と生活の先行き不安から、感染者やその家族に対する中傷など人権侵害も後を絶ちません。増大の一途をたどる莫大な軍事費と、アベノミクスにより大企業を中心に440兆円以上に膨れ上がった内部留保金を生活補償の原資に回す国民救済措置をこそ求めます。

私たちは、憲法が保障する基本的人権を根底に据えた対策の徹底を呼びかけます。

看過できないのは、安倍政権が新型コロナ禍を利用し、安倍改憲4項目の一つである「緊急事態条項」を「改憲」の突破口にしようとしていることです。自民党内では新型コロナ禍と改憲を結びつける発言が続きました。1月30日、自民党二階派の総会で伊吹文明元衆議院議長は「緊急事態の一つの例、憲法改正の大きな実験台と考えた方がいいかもしれない」と発言しました。また、党選挙対策委員長の下村博文氏は2月1日の講演で「人権も大事だが、公共の福祉も大事だ。直接関係ないかも知れないが(国会での改憲)論議のきっかけにすべきではないか」と述べている事実がこのことを示しています。

緊急事態宣言発出に先立ち、安倍首相は国会議院運営委員会に出席し、「国難に対処するために緊急事態条項の創設は極めて重く大切な課題である」と憲法審査会での議論を促しました。自らの失策を棚に上げ「緊急事態措置に強制力がなかったから感染が蔓延した」かのような論調を作り出し、「改憲」論議を誘導することは許されません。憲法に緊急事態条項を書き込めば、恣意的に行使できる独裁権限を首相が掌握できることになります。そうなれば、市民の移動や表現の自由をはじめ基本的人権が歯止めなく強制力をもって統制される全体主義国家に道を開くことになりかねません。

日本国憲法は、大日本帝国憲法(明治憲法)が戒厳令によって国家が発出する緊急権が濫用され軍国主義を止められなかった反省から、あえて国家緊急権(緊急事態条項)を設けていません。大規模災害や新型感染症などによる非常事態への対策には、平時から個別の法律によって準備することで、国家が緊急権を濫用する危険を避けてきたのです。

「緊急事態条項」の創設は、憲法に制約された特措法緊急事態宣言とは一線を画するものであり、民主主義国家を崩壊させる危険性をもつものであることをひろく国民・市民と共有したいと思います。緊急事態宣言に慣らされることなく、憲法改悪に対する警戒心を研ぎ澄ませようではありませんか。

 

いま新型コロナ禍の世界的な拡大を前にして政府・国会がするべきことは、国内感染の拡大を防止し自粛要請に伴う経済補償に万全を期す体制の確立であり、改憲議論になど時間を充てる場合ではない事態であることを認識すべきです。

憲法施行73周年にあたり、私たち「安倍改憲NO!市民アクション・いしかわ」は改めて、ウイルス感染拡大に乗じた安倍政権による憲法改悪を絶対に許さない決意を表明します。

以上

2020年5月1日

安倍改憲NO!市民アクション・いしかわ

新聞記事 20200502「緊急事態条項に危機感」 北中記事、北国記事

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 反戦・平和, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 5.1 日本国憲法施行73周年 憲法擁護声明 はコメントを受け付けていません

辺野古設計概要変更申請に抗議する声明

辺野古設計概要変更申請に抗議する声明

2020年4月24日

フォーラム平和・人権・環境
共同代表 藤本 泰成
勝島 一博

 防衛省は4月21日、辺野古新基地建設にかかわり大浦湾に広く存在する軟弱地盤の改良を押し進めるために、建設計画の設計概要の変更申請を沖縄県に提出した。申請の時期、経過、そしてその内容をふまえると、政府の行為は暴走以外の何物でもない。
新型コロナウイルス感染症対策で安倍政権は16日、緊急事態宣言の対象を全都道府県に広げた。沖縄県の玉城デニー知事も20日に県の宣言を発表して対応に当たり、政府からの不要不急の外出自粛要請を受け県庁職員の出勤も二分の一に減じていた矢先に申請は出された。コロナ禍で社会、経済が混乱を極める中、国と自治体が一丸となってコロナ感染症対策に当たるべきであるにもかかわらず、この機を推し量るように申請した政府の姿勢は火事場泥棒と非難されても仕方がない。
1800頁にも及ぶ設計概要変更申請書の内容についても、これまでに防衛省が明らかにしてきたところをみると極めて問題が多い。大浦湾の埋め立て区域約120ヘクタールのうち、実に半分の約66ヘクタールに軟弱地盤が広がっている。特に「B27」地点では、海面から90メートルに達する「マヨネーズ並み」の軟弱地盤があると指摘されている。ここには護岸が設置される予定であり、地質の専門家によれば、国土交通省の港湾施設基準を満たさず、護岸崩壊の恐れもあるとされる。こうした声があるにもかかわらず、「B27」地点のボーリング調査の必要性はないと切り捨てている。そして、その他の軟弱地盤対策では、外周護岸を完成させる前に土砂を投入する「先行盛り土」を行うとしている。土砂による汚濁が外洋に広がり、貴重なサンゴや生態系に壊滅的なダメージを与えることは明らかだ。
本来なら、申請を出す前に徹底的な調査が行われてしかるべきだ。そして、第三者機関が調査結果を基に、技術的な課題、自然環境に与える影響などを綿密に議論すべきである。しかしながら、政府が設置した土木の専門家で構成される「技術検討委員会」(清宮理委員長・早稲田大学名誉教授ら8人)は、「B27」地点の調査の必要性を認めず、さらには防衛省の調査資料データの不備について不問に付した。辺野古新基地建設強行の「お墨付き」をあたえる機関としか考えられず、専門家による検討委員会の役割を果たしているとはいえない。
埋め立て用の土砂についても、多くを県外から搬入することとなっていたが、「県内で調達可能」と方針を変更した。これも特定外来生物を規制するための沖縄県の土砂条例からのがれるための方策でしかない。政府は県内の調達先を明らかにはしていない。しかし莫大な量の土砂を県内から採取すれば、当然にして沖縄県の自然環境に甚大なる影響を与える。設計変更による辺野古新基地建設工事、およびあらたな土砂採取にかかわり、環境影響評価が必要なことはいうまでもないだろう。しかし、政府は「同一事業として事業に着手した後であれば、やり直す必要はない」として、自然保護団体などからの再調査を訴える意見に耳を貸さない。
たとえ実定法上の不備で環境影響評価のやり直し規定がないとしても、アセスを実現し、安倍首相自身が常に述べている「ていねいに説明し、理解を求める」ことを実行すべきではないか。そのことが民主主義的手続きとして、県民理解への基本にあるべきだ。その姿勢すら示さない安倍政権は、沖縄県、県民を愚弄しているとしか言いようがない。
政府は設計概要の変更申請を取り下げよ。そして辺野古新基地建設を中止せよ。航空機の墜落、部品落下の他、PFOS(ピーホス)等の毒物をまき散らす普天間飛行場の即時運用停止を実現せよ。
平和フォーラムは、沖縄県民に連帯し、いのち、くらしを守るため、引き続き辺野古新基地建設阻止に向け総力を挙げていく。

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反基地, 反戦・平和, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 辺野古設計概要変更申請に抗議する声明 はコメントを受け付けていません

辺野古問題での「関与取消訴訟」最高裁判決にかんする事務局長談話

辺野古問題での「関与取消訴訟」最高裁判決にかんする事務局長談話

2020年3月26日、最高裁判所第1小法廷(深山卓也裁判長)は、辺野古新基地建設を巡って沖縄県が国を相手に起こしていた関与取り消し訴訟で、県の上告を棄却しました。

国の機関である「沖縄防衛局」が「私人になりすまし」、行政不服審査法に基づいて国土交通大臣に審査請求をしたことを、最高裁が認める初の司法判断となりました。

そもそも、行政不服審査法は、違法・不当な行政権の行使に関して、「国民の権利利益の救済」(行審法第1条)することが目的となっています。そして、このことを明確にするために、2016年に施行された改正行政不服審査法第7条2項で、「国の機関が固有の資格において当該処分の相手となるもの」には、行審法は適用しないと明文化しているのです。

仮に地方自治体の処分が違法・不当であるとするならば、地方自治法(第245条)に基づく「是正の要求」を行えばよいにもかかわらず、あえて私人救済の行政不服審査法を持ち出した国のあり方は、行政不服審査法の濫用どころではなく法治主義の崩壊を導くといってもよいでしょう。

国の異様と言える法解釈と運用に対して、法の番人たる最高裁の明確な判決が期待されました。ところが今回の最高裁の判断は、公有水面埋立にかかわる県の権限である私人に対する「免許」と国に対する「承認」の2種類の処分があるが、処分を受けて事業を進めるにあたっての条件や規律は実質的に異なることはないとして、国は私人とかわらないとしたものです。公有水面埋立法に規定されている国の立場をしっかり見極めることなく、国側の主張をそのまま取り入れて「沖縄防衛局の私人なりすまし」を認めた「忖度判決」といえるでしょう。こうした解釈は結果として、国が主で普通公共団体は従とする戦前からの中央集権的な考え方を復活させる恐れがあり、国と地方自治体の対等・平等な関係を保障した地方分権改革の流れを阻害し、地方自治法で規定された以上の「地方自治権の侵害」を正当化するものにほかなりません。

そしてまた、辺野古新基地建設を強引に進めるための法の濫用を最高裁が認めたことで、安倍政権はあたかも工事推進のお墨付きを得たかのような政治的アピールを行い、設計概要の変更を申請し、90メートルにも及ぶ軟弱地盤の埋め立てにむけ、事実上不可能にもかかわらず工事の強行を図っていこうとすることでしょう。

つまり最高裁の今回の判断は、地方自治に関して今後大きな禍根を残すこととなるとともに、辺野古新基地建設強行する安倍政権に加担し、沖縄の民意に背き、豊かな自然環境を壊滅的な破壊へと導くものであるといわざるを得ません。

現在、沖縄県が国に対して提訴しているもう一つの裁判である「抗告訴訟」が進行しています。平和フォーラムはこの訴訟の動向を注視し、憲法に保障された地方自治と法治主義の観点から明確な審理が行われ、承認撤回の本質的な議論が深まることを司法に望むとともに、国による専横を許さず辺野古新基地建設を断念させる取り組みをより一層強化していきます。

 

2020年3月30日

フォーラム平和・人権・環境

事務局長 勝島一博

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反基地, 反戦・平和, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 辺野古問題での「関与取消訴訟」最高裁判決にかんする事務局長談話 はコメントを受け付けていません

新型コロナ対策 緊急事態宣言ではなく地方自治体・現場支援を

声 明

新型コロナウィルス感染症対策には緊急事態宣言ではなく地方自治体・現場支援を

 

2020年3月30日

石川県憲法を守る会

 新型コロナウィルス感染が世界的に拡大する中、日本においても大都市圏を中心に発症者、感染者の急速な増加が続いています。全国の自治体や医療機関などの諸機関、施設の現場では、国とも連携し、情報提供と相談体制を強化し、感染ルートの把握や感染の爆発的な拡大を抑える懸命な努力が続けられています。国民もまた、諸行事の取りやめ、不要不急の外出の見合わせやマスク着用、手洗い、うがいなどの取り組みを理解し、自他を守るための感染拡大防止の取り組みを励行しています。それらによって、専門家会議でも、厳しい状況ではあるが、「オーバーシュート」の状態は依然として回避できていると感染状況を分析しています。

 こうした中、去る26日に政府は、新型コロナウィルス感染症対策本部を設置しました。これにより、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発令が取りざたされるようになりました。この間、フォーラム平和・人権・環境、法曹界、さらには新型コロナウィルス対策に関する憲法研究者有志の声明などが相次いで警鐘を鳴らしているように、緊急事態宣言は、政府の恣意的判断によって、権力の集中を招き、市民の自由や権利を広範に制限し、市民生活の破綻につながりかねないものです。国会承認の必要がなく、詳細は政令に委ねられるため、都道府県知事に付与される行政権限はどこまで強められるのか、解除される基準もまた不明確です。指定公共機関に指定される報道機関の報道の自由、市民の集会表現の自由など優越的な人権が、新型コロナウィルス感染防止の名目さえあれば、容易に侵害されかねません。

 加えて私たちが危惧するのは、この緊急事態宣言を発令するのが、改憲を狙う安倍首相であることです。「安倍改憲」4項目の一つに掲げられているのが、緊急事態条項の創設です。自民党内で、この新型コロナウィルス感染症対策は、憲法への緊急事態条項創設に向けた社会実験とまで語られていることは、看過できません。

 医学の専門家からは、重症患者への必要十分な医療提供には、社会機能が失われないことが重要であるとの見解が出されています。今政府が行うべきは、民主的な社会機能を損なわないように配慮しつつ、地方自治体や医療・福祉、教育機関などの対策の現場が求める様々な条件の拡充に取り組むことです。現在、春闘時期にあって、労働組合の賃上げ交渉を経営者側が制限するような便乗した動きが一部にあるとの報があります。労働基本権を尊重することはもちろん、経済的な打撃を受けるとりわけ中小企業や働く者を救済するための手厚い支援策を早急に講じることを求めます。

 こうしたことから、私たち石川県憲法を守る会は、基本的人権(私権)の制限を伴い、社会機能を著しく萎縮・停滞させる緊急事態宣言の発令は行わないよう求めるものです。

 以上、声明とします。

 

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 新型コロナ対策 緊急事態宣言ではなく地方自治体・現場支援を はコメントを受け付けていません

「共同交戦能力」搭載の海自イージス艦「まや」が初就役 敵ミサイル情報を高精度で味方と共有

「共同交戦能力」搭載の海自イージス艦「まや」が初就役 敵ミサイル情報を高精度で味方と共有

共同交戦能力搭載 「イージス艦まや」就役 2020.3.19

来年春には8隻目のイージス艦「はぐろ」が就役。確実に強化されている国防力=軍事力=「戦争する国」の海上自衛隊での象徴と言える。

カテゴリー: トピックス, 人権, 全国・中央・北信越, 反戦・平和, 核兵器・放射能・核開発, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 「共同交戦能力」搭載の海自イージス艦「まや」が初就役 敵ミサイル情報を高精度で味方と共有 はコメントを受け付けていません

3.12新型インフルエンザ対策特別措置法改正案についての見解 平和フォーラム

新型インフルエンザ対策特別措置法改正案についての見解

平和フォーラム

 新型コロナウィルスの感染拡大が進む中で、政府の対策はすべてが後手に回っており、場当たり的なものとなっている。検査体制の不備などから、感染者拡大の実態はいまだ不明であり、医療体制の確立が急務であるにもかかわらず、一向に政府の施策は見えてこない。

 安倍総理は、何の法的根拠もなく、小学校・中学校・高校の休校を決定した。国民の教育を受ける権利などの私権制限につながりかねない施策である。休校は、社会的に弱い立場の子どもや特定の家庭によりダメージを与えやすく、また、小さい子を家に残して仕事に出かけることができないために、出勤できなくなる看護師が存在するなど、医療、福祉など社会的な機能への悪影響も指摘されている。

 一方、国会では、新型インフル特措法の対象に、新型コロナを加える方向で法改正が進められている。同法改正案では、総理大臣が「緊急事態宣言」を行うことができるとされているが、安倍政権に国民の私権制限につながる強大な権限を与えることに対して、大きな懸念を抱かざるを得ない。

 この「緊急事態宣言」は「国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがある」場合に、期間(2年上限)、区域等を定めて総理大臣が発令する。都道府県知事は外出自粛などを要請でき、一定の条件を満たせば、医療品や食品などの物資の収用や土地・建物の強制使用などが可能となる。

 このような私権を制限する法律の適用に当たっては、最低限、国会による事前承認など、政府の独断専行を許さない仕組みが必要である。衆議院では、原則として政府が国会に事前報告することや、事前に学識経験者の意見を聴取することなどを盛り込んだ付帯決議を可決したが、強制力をともなわないものであり、不十分である。

 安倍政権の、黒川東京高検検事長の定年延長問題などに象徴される政治の私物化などをみれば、安倍政権が安易に「緊急事態宣言」を行い、私権を制限することの危険性は明らかである。このような重要な法案を、十分な審議もせずに成立させるべきではない。

 本来、政府が行うべきは、検査体制や医療体制の充実、また、経済が縮小する中での社会的弱者に対する対策である。これらの対策は、緊急事態措置を必要とするものではない。安倍総理は、独断専行で政策を遂行するのではなく、専門家の意見を聞きながら、既存の法律にのっとり迅速に対応すべきであり、拙速な緊急事態措置は許されない。

 条文にある「新型インフルエンザ等対策を実施する場合において、国民の自由と権利に制限が加えられるときであっても、その制限は当該新型インフルエンザ等対策を実施するため必要最小限のものでなければならないものとすること。」とする法の趣旨をふまえ、「緊急事態宣言」の安易な発令に、反対するものである。

2020年3月12日

フォーラム平和・人権・環境

 

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 3.12新型インフルエンザ対策特別措置法改正案についての見解 平和フォーラム はコメントを受け付けていません

不当判決 3.12小松基地爆音訴訟

違法な小松基地のジェット戦闘機の飛行を差し止めず、夜昼の区別なく騒音にバクロされ、しかもその爆音による健康被害を認めず、爆音被害の将来請求も認めず(裁判が終わるたび、騒音被害の賠償を求めて起ちあがらなければならない)、憲法上、違憲であることが明白である航空自衛隊にはふれもしない判決です。しかも、違法な騒音下に置かれているからとして賠償金支払いを国に命じているが、その額は減額する。何から何まで不当な判決です。最高裁の判例を史上のものと観念するひどい判決です。

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 反基地, 反戦・平和, 小松基地, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 不当判決 3.12小松基地爆音訴訟 はコメントを受け付けていません