「敵基地攻撃」ではなく「自衛反撃?」 どう言い換えても先制攻撃だ!

「敵基地攻撃」ではなく「自衛反撃?」

 積極的な自民に対し(慎重な)公明は

会員記事 寺本大蔵、北見英城、大久保貴裕

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 敵のミサイル基地などをたたく「敵基地攻撃」をめぐり、自民党公明党の温度差が浮き彫りになっている。自民党からは能力を保有することに積極的な発言が相次ぎ、「自衛反撃能力」という表現を提案する議員も現れた。これに対し、公明党は慎重な姿勢を崩しておらず、溝が埋まる気配は見えない。(寺本大蔵、北見英城、大久保貴裕)

自民党では10日、ミサイル防衛に関する検討チームの第2回会合が開かれた。谷内正太郎・前国家安全保障局長と神保謙・慶応大教授が講師として出席。敵基地攻撃能力の保有を念頭に、防衛力を強めるためには一定の打撃力の保有は必要で、日本が同盟の補完的役割を強化することは米国も歓迎するだろうといった説明があったという。

検討チームは敵基地攻撃能力の保有についても議論し、7月中に提言をまとめる。自民党は過去に敵基地攻撃能力の保有について政府に検討を求めた経緯があり、改めて必要性を訴える内容になるとみられる。

8~9日にあった国会審議でも自民党議員からは積極的な発言が相次いだ。佐藤正久参院議員は「『自衛反撃能力』というワードが良い」と提案した。同党の国防族議員は「敵基地攻撃能力という表現は過激だ。表現を和らげれば、国民の理解を得られやすい」と言う。

公明「同じ土俵に乗らぬ」

連立を組む公明党は、敵基地攻撃能力の保有は「専守防衛」の理念に反するという立場で、前のめりな自民党を牽制(けんせい)する声も出ている。

ここから続き

山口那津男代表は6月30日の記者会見で「敵基地攻撃能力という言葉がいきなり出てきた」と警戒感を示した。8日の衆院安全保障委員会では、浜地雅一氏が「1年半前に大きな議論がなかったものが、今なぜ出てくるのか」と疑問を投げかけた。

公明党は15日に党外交安全保障調査会を開くが、テーマはイージス・アショアの配備断念に至る経緯の検証。党幹部は「自民党が保有に向けて政策提言したいなら勝手にどうぞ。同じ土俵で相撲を取るつもりはない」と突き放した。

9月にも国家安全保障会議(NSC)が今後のミサイル防衛などに関する考え方を取りまとめる方針であることから、「NSCの方向性がある程度固まったら、言うべきことは言わせてもらう」(党幹部)と当面は静観の構えだ。

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脱炭素社会へ石炭火力発電所の全廃をはかれ(事務局長見解)

2020年7月6日

脱炭素社会へ石炭火力発電所の全廃をはかれ(事務局長見解)

原水爆禁止日本国民会議

事務局長  北村智之

 梶山弘志経済産業大臣は、7月3日の記者会見で、旧型で「非効率」な石炭火力発電所約100基を2030年度に向けて、段階的に休廃止することを表明しました。一方で、新型で「高効率」な石炭火力発電所は維持し、さらに新たな石炭火力発電所の新設を認めるとし、さらに発電時に CO2を出さないとして原発の再稼働も推し進めようとしています。

地球温暖化が進む中で、ドイツやフランス、イギリスなどは、国際的な枠組みである「パリ協定」に基づき、石炭火力の具体的な廃止目標を設定し行動に移しています。日本は主要国7か国(G7)の中で、唯一石炭火力の新設を計画し、政府の「成長戦略の柱」として石炭火力の輸出をすすめてきました。世界の流れに逆行する日本は、グテーレス国連事務総長からは「石炭中毒」と批判され、国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)では、開催中に「化石賞」を2度も受賞しました。気候危機が叫ばれ、地球温暖化対策が国際的に急がれる中にあって、日本への国際的批判は高まるばかりです。

今回の旧型火力発電所の大幅削減で、CO2排出が大胆に減るように見えますが、「高効率」の新型石炭火力といっても実際には1kWhのCO2排出量は3割程度の減少に留まり、天然ガス複合発電の2倍にもなります。一方で新規石炭火力の建設を認めることで、将来的にCO2排出量を固定する事につながります。欧州各国などのCO2排出量「ゼロ」に向けたとりくみとは決定的に違います。日本の政策は石炭火力の延命をはかるもので、「ゼロ」向けたとりくみではありません。

昨年の台風19号での被害、今年7月3日から4日にかけての九州での豪雨被害。地球温暖化による気候変動は、日本においても未曾有の被害をもたらしています。国土強靱化というような施策では年々増大する被害を食い止めることはできません。熱波による大規模森林火災、氷河の後退による海水面の上昇など、世界規模での危機的状況が生まれています。大量のCO2を排出する工業国日本には、大きな責任があることを忘れてはなりません。「非効率」か「高効率」化を問うことなく、全ての石炭火力からの撤退が求められています。

同時に、石炭火力削減を契機に原発の再稼働や新増設を進めようとすることは、絶対に許せません。原子力は火力との併用が無くては使用電力量の変化に対応ができず、温暖化対策の切り札にはなり得ません。一方で、環境へ放射能拡散し、処分困難な核のごみを大量に発生させ、決して地球環境にやさしいものではありません。環境への負荷が少なく、CO2排出が「ゼロ」である、再生可能エネルギーの積極的な活用と大胆な省エネの推進などエネルギー政策の根本的転換が、今の日本に求められています。

原水禁・平和フォーラムとして、脱炭素、脱原発にむけて今後も引き続き取り組みをすすめていくものです。

 

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「新しい生活様式」 漠とした観念に基づく道徳の押しつけ!「非常時」には「平時」の感覚がなくなる

「新しい生活様式」という名前は、衝撃的だ。独裁国家のように、イデオロギーで市民生活を変えるイメージも感じられよう。ただし、現代日本では、ほどほどに付き合えるものだと思う。

ぱっと思いつくだけでも、1930年代の中国には「新生活運動」、70年代の韓国には「セマウル(新しい村)」運動など、「新」と銘打った国民統制的な運動があった。戦前戦中の日本も、「ぜいたくは敵だ!」で知られる「国民精神総動員」運動などで、国民の生活や意識を上から変えようとした。

あるいは、戦時中の傍聴(スパイ防止)標語に、スパイをバイ菌に例えたものがあった。「スパイはどこにいるか分からない」「政策に不満な人、不平を言う人につけいる」というわけだ。どこか、スパイを新型コロナウイルスに置き換えても話が通じそうだ。

今の日本では、国家が警察や憲兵を使って国民に道徳を強いることはできない。むしろ、「自粛警察」のように「下」から押しつけが起きている。それに、行政もいわば便乗する構図だろうか。パチンコ店だって、3密を避けた営業は不可能ではないと思うが、是が非でも休業させようとする。飲食店の営業時間を縛るのも、夜飲み歩くのが不健全という感覚が影響していないか。こうした、漠とした観念に基づく道徳の押しつけには、注意しなければならない。(※下線は筆者)

関連して、最近報じられる、医療や福祉の現場などでの「美談」が、私には、戦時中に戦死者を「軍神」とまつりあげた「軍国美談」に重なって見える。現場が全力でウイルス禍に立ち向かっているのは事実だろうし、現場に感謝すべきだとも思う。ただし、軍国美談の場合、「この戦争の目的は何だったっけ?」「この作戦は無謀だったのでは?」といった疑問を封じ、「銃後の私たちは生活が苦しくとも我慢しなければ」といった道徳を説く効果を持った。同様に、医療美談も、医療制度や予算などに問題がなかったのかを隠したり、「自粛警察」を後押ししたりするものになっていないか。

いずれにせよ、「非常時」には「平時」の感覚がなくなり、人々は不満や違和感を「仕方がない」と抑え込む。「新しい生活様式」は、「非常時」的に定着するか、「平時」のものとして受け入れられるかが焦点ではないか。

行政のホームページを見れば、市民に対する生活指導は、以前から多数あったと分かる。交通安全で、「自転車は車道を走れ」とか「横並びで走るな」とか。新型インフルエンザでも、「流行したら繁華街への外出を避けるように」と呼びかけていた。私たちは、普段、そうした生活指導を自然にできる範囲でだけ、受け入れている。今回だって、「誰とどこで会ったかメモにする」「帰宅したらできるだけすぐシャワーを浴びる」と事細かに指示されても、完璧にはできるわけもないだろう。

「『新しい生活様式』は8割減で実行」とまでは言わない。せめて、「非常時」ではなく「平時」の気持ちで生活様式を見なおすならば、誰にとっても適度な感染予防ができるのではないかと思っている。

辻田 真佐憲さん(近現代史研究者 作家 慶大卒)

戦争と大衆文化、メディアなどで執筆。著書に「日本の軍歌」「たのしいプロバガンダ」「大本営発表」「空気の検閲」「古関裕而の昭和史」などがある。(毎日新聞6/3朝刊より無断転載)

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辺野古新基地建設 国を忖度する「国地方係争委」に抗議

国を忖度する係争委に抗議 団体署名2528筆を提出

 総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(富越和厚元東京高裁長官)は6月19日、辺野古新基地建設にともなうサンゴの移植を巡って、沖縄県が申し立てていた審査請求を退ける判断を下しました。
大浦湾側のサンゴを移植するために江藤拓農林水産大臣が沖縄県に対して、サンゴの特別採捕の許可をせよという「是正の指示」を出したことに、沖縄県が国による違法な関与だとして係争委に申したてしていたものです。沖縄県は、移植によりサンゴが死滅すれば、元にもどすことができないため、必要性を厳格に判断しなければならない、4万群体のサンゴの移植には慎重な判断が必要、大浦湾の軟弱地盤の存在で、国が設計概要の変更を申請しており、事業の継続性が不透明などとする意見を述べていましたが、係争委はなんら考慮することなく、国の主張を一方的に認めたものとなりました。
そもそも国と地方自治体は対等平等の関係にあります。国の関与つまり国の権限行使にあたっても、その権限は法律で定義されています。そして権力的な関与も制限されるべきであるとされています。サンゴの採取を許可するしないは、沖縄県の「自治事務」であり、農林水産大臣の「是正の指示」という権力的な関与はできないということです。係争委の今回の判断は、法定受託事務の安易な拡大を抑制しようとした地方分権改革、地方自治の精神が崩壊することにもつながります。
また、辺野古新基地建設をめぐって沖縄県と国とで争われた「関与取消訴訟」では2020年3月26日、最高裁が忖度判決を出しました。ここでは沖縄防衛局は「私人」であるとみなされました。ところが今回のサンゴの採捕に関わっては、「私人」である沖縄防衛局が沖縄県にサンゴを移植するために採取することを申請したわけです。そして、国は「私人」の申請に関して、沖縄県に対して、「私人」=沖縄防衛局の申請を許可しろと口を出してきたわけです。法治主義が根底から崩壊していると言わざるを得ません。

6月26日、係争委の判断に抗議する行動が総務省前で行われました。主催したのは、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会。当初は係争処理委員会に対して「公正中立」の立場に立って審理を尽くすことを要請する行動でしたが、係争処理委員会の判断が早々に出てしまったため、急きょ抗議行動に切り替え行われたものです。
抗議行動では、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会を代表して、勝島一博平和フォーラム共同代表が連帯あいさつを行ったほか、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木初子共同代表、安保破棄中央実行委員会、平和フォーラム藤本泰成共同代表らが、それぞれ係争委の判断と国の一方的な辺野古新基地建設に抗議しました。
なお、抗議行動に先立ち、全国から集めた団体署名2528筆(うち平和フォーラム集約分は2007筆)を、係争委への抗議と共に総務省の係争委担当部署に提出しました。

勝島一博平和フォーラム共同代表・総がかり行動実行委員会の連帯あいさつ全文

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自衛隊を「日米統合軍」として敵基地攻撃能力を持つ軍隊へ「国家安全保障戦略」を改定することへの見解

2020年6月22日

敵基地攻撃能力の保有をふくむ「国家安全保障戦略」

の初改定に対する見解

フォーラム平和・人権・環境

事務局長 竹内 広人

 「地上配備型イージスシステム(イージス・アショア)」計画停止の方針を受け、安倍政権は、年内にも、「国家安全保障戦略」(NSS)を初めて改定する方針を固めた。国家安全保障会議(NSC)を開催し、「イージス・アショア」配備計画の撤回を正式決定したのち、①「イージス・アショア」にかわる新たなミサイル防衛体制、②新型コロナウイルス収束後の国際協調のあり方、③知的財産の管理をはじめとした経済の安全保障、④「敵基地攻撃能力」の保有の是非、などが議論される見込みである。あわせて、今年末を目途に防衛計画の大綱(防衛大綱)、中期防衛力整備計画(中期防)を見直して正式決定するとしており、特に、ミサイル防衛体制については、2021年度予算編成の概算要求(9月末締め切り)までに取りまとめる方針と伝えられている。

安倍政権は2015年の集団的自衛権行使を認める安保関連法の成立強行以降、2018年には「防衛大綱」と「中期防衛力整備計画」を策定し、ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)の「いずも」「かが」の事実上の空母化や、MV-22オスプレイ、F-35A搭載の長距離巡航ミサイル導入などを進めてきた。青森県車力と京都府経ヶ岬に設置された米軍のXバンドレーダー基地は、韓国慶尚北道星州(ソンジュ)に配備されたTHAAD(高高度ミサイル防衛ミサイル)とともに、米軍による一体的運用が行われつつある。すでに運用次第で「敵基地攻撃能力」を獲得できる状態にあるのが現状だ。

「敵基地攻撃能力」は、迎撃困難な敵国のミサイルが発射される前に発射台などを破壊し、封じ込める考え方であり、2018年の「防衛大綱」でも明記は見送られている。しかし、今回の「国家安全保障戦略」(NSS)の改定によって、公式に「敵基地攻撃能力」の保有が認められる可能性があり、極めて問題である。

米国は、防衛政策の基本に「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」構想を据えている。この構想は、迎撃ミサイルのみではなく、早期警戒機や戦闘機など全ての兵器を連携させ、敵基地攻撃も含んだ構想となっている。このことは、平和憲法の下での「専守防衛」というこれまでの日本の防衛構想の基本を覆すものであり、極めて危険な政策である。「敵基地攻撃能力」の保有によって、米軍と一体になった世界展開が可能となり、日本の自衛隊は、米軍の指揮下で軍事展開する「日米統合軍」として組み込まれかねない。

朝鮮半島や中国・ロシアとの対立をあおる外交・軍事政策は、日本の平和と安定、および繁栄を危うくするものである。米軍との軍事一体化は、アジアの繁栄を阻害する要因になりかねない。平和フォーラムは、「敵基地攻撃能力」の保有を絶対に許さず、引き続き、国家安全保障会議(NSC)の議論を注視し、取り組みを強化していく。

以 上

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2020.6.5「金沢市庁舎前広場使用不許可違憲!」訴訟 最終弁論

最終準備書面 証拠(甲81~) 証拠説明書

最終準備書面(20.6.2) 証拠(甲81~) 証拠説明書(R2.6.3)

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繰り返す偏見や差別「私たちと同じ」 大阪人権博物館休館を薬害エイズ遺族憂慮

繰り返す偏見や差別「私たちと同じ」 大阪人権博物館休館を薬害エイズ遺族憂慮

薬害エイズで亡くなった息子の岩崎孝祥さんについて、当時の出来事をつづった記録を見ながら話す上野和美さん=金沢市内で2020年5月27日、戸田栄撮影

 5月31日を最後に休館する大阪人権博物館(リバティおおさか)=大阪市浪速区浪速西3=に、薬害エイズで亡くなった青年の遺品展示から、感染者に対する差別を考えるコーナーがある。遺品は、母親が同じ過ちが繰り返されないように願い、寄贈したものだ。同館は、大阪市の建物解体と敷地返還の要求によって休館へと追い込まれた。母親は「この国は偏見や差別をすぐに過去のものとして消そうとするが、事実から学ぶことは何より大切。それができない日本の社会とは何だろうかと思うばかりです」と憂慮している。

 母親は、石川県白山市在住の上野和美さん(69)。長男の岩崎孝祥(たかよし)さんは、出血が止まりにくい病気の血友病を患っていた。治療にはHIV(エイズウイルス)が混入した非加熱血液製剤が用いられ、孝祥さんはエイズ(後天性免疫不全症候群)に感染して1993年4月に19歳で亡くなった。

※県平和センター:貴重な教訓が踏みにじられている。憤りしかありません。(人権博物館の解体は橋下大阪府知事が公共の名において補助金減額などを行い、結果として休館となった。)

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核燃料サイクル政策の破綻を認め、六ヶ所再処理工場の建設中止を求める原水禁声明

2020年5月15日

原水爆禁止日本国民会議発第4号

 

核燃料サイクル政策の破綻を認め、六ヶ所再処理工場の建設中止を求める原水禁声明

5月13日、原子力規制委員会は、青森県六ケ所村にある日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(六ヶ所再処理工場)が、新規制基準に適合していると認める「審査書案」を了承した。結果、国内初の商業用再処理工場として本格稼働の前提となる審査に「合格」したこととなった。

今回の「合格」との判断に対して、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)は強く抗議し、六ヶ所再処理工場の建設中止と核燃料サイクル政策の破綻を認め、政策の根本的転換を求める。

六ヶ所再処理工場は、当初1997年であった完工予定は、相次ぐトラブルや設計見直しなどにより、24回も延期された。その間、原子力をめぐる情勢は、大きく変化し、福島原発事故以降、原発は廃炉の時代へと移った。MOX燃料によるプルトニウムの利用も、16~18基で実施する計画が福島原発事故以降4基に留まり、高額な生産コストも含めて非現実的となっている。プルトニウム利用の前提であった高速増殖炉開発も、2018年3月の原型炉・もんじゅの廃止措置計画の決定によって、その未来は断ち切られた。

日本原燃は、完工を2021年度上期とする目標を変えてはいないが、今後、設備の工事計画の審査、安全協定などが続くため、完工・稼働の時期の見通しは不透明であり、25回目の再延期は免れないと考えられる。その間、原発をめぐる情勢がさらに厳しくなることは確実であり、六ヶ所再処理工場の存在意義はまったく失われている。

日本は、余剰プルトニウムを持たないことを国際公約とし、六ヶ所再処理工場では「必要以上の再処理はしない」としている。また、原子爆弾の原料ともなるプルトニウム所有は、核兵器廃絶の視点からも国際的非難を浴びている。現在所有する約46トンのプルトニウムの利用計画も立たない中では、再処理工場の稼働は見込めない。電力自由化が進む中、生産コストの高いMOX燃料では「商業」的に成り立たない。現時点での再処理工場の総事業費は13兆9,400億円と見積もられている。完工時期が延び、今後も続くトラブル、事業環境の変化を考慮すると、さらに費用が膨れ上がることは確実だ。そのツケは、高額な電力料金として、私たちに押し付けられることは明らかで、許すことはできない。

再処理によって生み出される回収ウランの使途や使用済みMOX燃料の再処理に関しても、その方針は確定していない。未解決な課題が様々残ったままにされている。青森県や六ヶ所村との将来にむけた話し合いを基本に、いまこそ、核燃料サイクル計画からの勇気ある撤退を現実のものとしなくてはならない。原水禁は、強くそのことを求める。

 

原水爆禁止日本国民会議

議長 川野 浩一

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復帰48年 5・15平和アピール(資料付き)

復帰48年 5・15平和アピール

 新型コロナウイルス感染症と向き合い、その拡大防止のため生活を犠牲にしながらたたかっている県民の皆さん、全国の皆さん、そして平和を愛するすべての世界の人々に敬意を表します。

 今日は43回目の平和行進のスタートを予定していましたが、私たちも新型コロナウイルス感染拡大防止のため、県民や参加者のいのちを優先し、先達が築いてきた平和行進を中止いたしました。同時に5・15平和とくらしを守る県民大会も中止をいたしました。県民大会の平和アピールにかえて、復帰48年目の5・15平和アピールを発信いたします。

 復帰48年目の沖縄は、安倍政権による暴政のひとつ、民意無視の辺野古新基地建設が強行されています。戦後75年を経た今日なお、巨大な米軍基地が横たわり、復帰前の米軍支配下と変わらず、陸も海も空も米軍優先がまかり通っています。昼夜問わず耐えがたい爆音が轟き、事件や事故は後を絶ちません。2004年の沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故が如実に示したとおり、沖縄にはいまだ憲法など存在しない、行政も立法も司法も、その全権は米軍にあるとでも言わんばかりの米軍の横暴がまかり通り、米軍支配が現在も続いていること、そして日本政府が無力なことをあらためて表しました。

 安倍首相は、「日本を取り戻す」とのキャッチコピーとは裏腹に、武器の爆買いにも象徴されるとおり、歴代首相では随一の米国一辺倒です。一方で、日米安保について歴代政権は、民主主義や人権など米国と共通の理念や価値観にたっているとしてきましたが、「米国ファースト」を掲げるトランプ政権の登場で今どうなっているのでしょうか。日米安保は本当に必要なのでしょうか。「核の傘」は必要なのでしょうか。

 1972年5月15日、沖縄は日本に復帰をしました。県民の願いであった基地の「即時・無条件・全面返還」は受け入れられず、ときの総理佐藤栄作が約束した「核抜き・本土並み」さえも反故にされたまま5年を迎えた1978年に平和行進はスタートしました。私たちは平和行進で「復帰の内実」を問うてきましたが、その内実は、辺野古への新基地建設や最新兵器を使用した軍事演習、宮古島、石垣島、与那国島にいたる米軍と一体となった自衛隊及び自衛隊基地の増強と、ますます「軍事の島」の要塞化が推し進められています。一方で沖縄の内実を問うことと同時に、本土参加者と共に本土の現実も問うてきました。沖縄から安保がよく見えると表現してきましたが、今では全国で安保がよく見えます。それほど憲法は危機的な状況になっています。

 私たちが復帰にめざしたものは、平和憲法下への復帰でした。そこには、基本的人権、国民主権、地方自治、なによりも軍備と戦争放棄が謳われています。今その憲法は、集団的自衛権の行使容認、安保法制、共謀罪など切り裂かれてきました。それでもまだ憲法は生きています。「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないよう」に、沖縄から為政者に守らせなければなりません。

 平和センターが参加をしている広島、長崎を原点とした原水爆禁止国民会議は、かねてより北東アジアの非核化地帯構想及び非核法の制定を提唱しています。かつて核の島とも言われたこの沖縄からその運動を大きくつくっていくことを誓います。5・15平和行進は、九州全県を歩き、そして8月9日に長崎へタスキを渡す「非核平和行進」の出発でもあります。

 今日的な人類共通の敵が、新型コロナウイルスなど感染症とするならば、今人類がしなければならないことは、絶対に核軍拡ではありません。それこそグローバリゼーションで立ち向かわなければなりません。核も戦争もない21世紀でなければなりません。

平和行進も昨年まで42回を数え、復帰後世代がその運営を担うようになっています。歩くことで知る沖縄があります。新たな県民運動の展開も期待されます。

 復帰48年目に誓います。沖縄をアジアの軍事の要石から平和の要石へかえていくことを。それが県民の長年の希望であります。平和のための万国津梁の架け橋となることを。

2020年5月15日 5・15平和行進実行委員会/沖縄平和運動センター

<資料>

515平和行進地元紙clipping

 

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「検察庁法改正案」に対する平和フォーラム事務局長見解

2020年5月13日

 

「検察庁法改正案」に対する平和フォーラム事務局長見解

 

フォーラム平和・人権・環境

事務局長 竹内 広人

政府・与党は5月8日、野党の反対を押し切り、衆議院内閣委員会での「検察庁法改正案」審議を強行しました。新型コロナウイルス感染症問題によって、市民のいのちと生活が大きく脅かされるなかにあって、まさに「不要・不急」と言うべき法案を、こうまでしておしすすめなくてはならないのでしょうか。

そもそも、この「検察庁法改正案」の主な内容は、検察官の定年を63歳から65歳に延長するだけではなく、内閣や法務大臣の裁量で「公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由がある」とされた場合、さらに3年その職に据え置くことができるようにするものです。このことによって内閣による検察人事への介入が大きく強化され、準司法官としての検察の独立性が揺らぐおそれがあります。憲法の基本原則である三権分立を毀損することにつながるこの法改「正」は、けっして許されるものではありません。

この法改「正」強行の背景には、今年1月31日、検察庁法違反を指摘する声を無視して、定年退官予定だった黒川弘務・東京高検検事長の定年延長を閣議決定したことがあると考えます。安倍政権に極めて近いとされる人物を恣意的かつ違法に重要ポストに据え続けることを、事後的に正当化するような法改「正」には一片の正義性もないばかりか、法治国家としての原則を破壊する行為と言わざるを得ません。

こうした動きに対し、多くの市民が反対の声を上げています。外出し集会を行うことが困難ななか、インターネット上、とりわけtwitterのハッシュタグ「 #検察庁法改正案に抗議します 」を活用した抗議の意思表示が、これまでにのべ数百万にも膨れ上がるなど、これまで日本社会ではみられなかった市民の活動が行われています。この大きなうねりのなかで「戦争をさせない1000人委員会」も参画する「安倍9条改憲NO! 全国市民アクション」は「東京高検黒川検事長の定年延長に関する閣議決定撤回と黒川氏の辞職を求める賛同署名」のオンライン署名を呼びかけ、32万以上(5月12日現在)の賛同を得るなど、抗議の声が大きく拡がっています。

しかし、政府・与党はこうした反対の世論をいっさい顧みることなく、この法案強行の姿勢を取り続けています。今週中にも衆院を通過させることを目論んでいるとも報道されています。このような不誠実を許すことはできません。

私たち平和フォーラムは、何らの緊急性もないだけではなく、上記のような問題性が指摘される「検察庁法改正案」について反対します。また、問題の発端である黒川弘務・東京高検検事長の定年延長の閣議決定の撤回を、あらためて求めます。そしてこの問題を、この間一貫して世論を踏みにじってきた安倍政権の体質に根差したものとして捉え、安倍政権の退陣を実現するため、今後も全力を尽くして取り組みを進めていきます。

 

以 上

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