国連「核兵器禁止条約」発効についての声明

国連「核兵器禁止条約」発効についての声明

1月22日、核兵器の保有、使用などを全面禁止する核兵器禁止条約が、世界50カ国の批准によって発効しました。各種メディアは一斉に「世界は歴史的な一歩を踏み出した」と報じ、核兵器廃絶を願ってきた多くの人たちは“今日は核兵器の終わりの始まり”と喜びの声をあげ、さらに条約の批准が世界の国々に広まるよう呼びかけています。

しかし、世界で唯一の戦争被爆国である日本政府はこの核兵器禁止条約を批准していません。その理由は“米国の核の傘”に依存しているからです。菅総理は1月22日参議院本会議で、「現実的な核軍縮を進める道筋の追求が適切との我が国の立場に照らし、署名する考えはない」と平然とのべています。日本政府は、あくまでも米露中仏英の五大国の核兵器保有を認めたNPT(核拡散防止条約)による核軍縮を呼びかける立場に固執しているのです。

さらに日本政府が福島原発事故の悲劇とその責任には目をつぶり、「原子力は確立した脱炭素技術」とうそぶき原発再稼働を進め、核兵器の材料となるプルトニウムを大量に保有していることは、ロケット技術(月及び惑星探査含む)の開発と併せた「核ミサイル開発」を目論んでいることを見抜かなければなりません。

一方、核兵器を保有する各国の権力者は「条約には縛られない」としてこの条約の発効を無視しています。

しかし、私たちは騙されません。あきらめません。

核兵器は違法だとする国際条約の誕生は歴史上の重要な転換点です。これを一つの機会として、批准した国々の仲間やこれからの世界を背負う若者たちと共に考え、論議し、核廃絶に向けた新たな行動を起こす出発点にしようではありませんか。

1945年、広島、長崎で原爆の直接被害にあい、それ以降、被害者団体をつくり、一貫して核兵器廃絶の声をあげ続けている被爆者の田中煕巳さん(88歳)は、「核兵器は違法化された。人類史上、歴史に明記された日になる」と語り、同じく坪井 直さん(95歳)は、「条約発効を心底喜ぶ。被爆者は核兵器をこの世からなくすことを切望する。」と語りました。

私たちは、被爆によって長い間、差別や病魔、死の不安と闘ってきた被爆者やすでに亡くなられた幾十万の犠牲者の思い、そして広島、長崎の被爆地の訴えを実現するために、核兵器廃絶に向けて力を尽くさなければなりません。

故森滝原水禁議長の「核と人類は共存できない」を合い言葉に、あの76年前に原爆によって、町が焼け、人が黒焦げになった光景を一人一人が思いおこし、世界から核を無くすため、闘いに立ち上がろうではありませんか。

2021年2月2日

原水爆禁止石川県民会議

代表委員 瀧山田庄治

〃   盛本 芳久

〃   野村 夏陽

〃   田村 光彰

〃   佐野 明弘

〃   糸矢 敏夫

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国の責任を不問とした東京高裁判決を許さない(原水禁声明)

国の責任を不問とした東京高裁判決を許さない(原水禁声明)

 1月21日、東京高裁(足立哲裁判長)は、東京電力福島第一原発事故で、群馬県などに避難した住民37世帯91人が、国と東京電力に約4億5,000万円の損害賠償を求めた集団訴訟の控訴審判決で、国の責任を認めた一審の前橋地裁判決を覆し、国の責任を不問とした。一方で東京電力には、原告90人に約1億1,972万円の賠償を認めた。国と東京電力に合わせて62人、3,855万円の賠償を命じた一審の前橋地裁判決より救済範囲を広げたものの、原告の要求からは程遠い。

国と東京電力を被告とした高裁判決は、2020年9月の仙台高裁に続くものだが、国と東京電力の責任を問えるかどうかの判断は分かれた。仙台高裁の判決は、双方の責任を認めたが、今回の判決では、国の責任を不問とした。

両訴訟では、2002年7月に国の地震調査研究推進本部が公表した「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」をめぐって、津波の襲来予測と事故回避の可能性が争われた。仙台高裁の判決では、国の専門機関が明らかにした「福島沖で巨大地震が起きる可能性がある」との長期評価の信頼性を認め、東京電力と国が適切に対応していれば被害を避けられたとした。しかし、今回の東京高裁判決では、長期評価の前提となる「約400年間に3回の津波地震の発生」について異論があったほか、2002年1月に土木学会原子力土木委員会が公表した「原子力発電所の津波評価技術」の知見とも整合しないことを理由に、巨大津波の襲来を予見できなかったとし、「長期評価」の知見を前提に津波対策を講じても原発内への津波の浸水を防止はできなかったとして、「津波対策に関する国の対応に問題があったと認めることは困難だ」とした。

しかし、国や東京電力が、津波の可能性を警告する「長期評価」を無視し、経営を優先して原発事故のリスクを軽視し対応を怠ったことは事実であり、原子力災害を招いた責任から逃れることはできない。

現在20件余りにもおよぶ同様の裁判が進行し、今後も国と東京電力の責任が追及される。そこでは、当事者が真摯に責任を省みることが求められている。

原発事故被害者への賠償は、政府の原子力損害賠償紛争審査会が定めた指針に基づいて進められてきたが、今回の判決においても不十分であることが指摘された。同様の判断は、他の訴訟でも繰り返されている。事故から10年を経た現在においても、被害者の納得する賠償が進んでいなことは、きわめて問題である。東京電力は、審査会の指針以上の賠償を拒否し、原子力損害賠償紛争審査会の調停案にも異議を唱え、福島地裁の和解勧告さえもはねのける姿勢に終始し、被災者からの訴訟が相次いでいる。政府も、避難指示解除にともなって避難者へのさまざまな賠償や支援を次々と打ち切っている。避難者の置かれている実態を考慮せず、一方的に切り捨てようとする姿勢は、許せない。

私たちは、避難者、被災者への誠実な賠償と支援を強く求めると同時に、国の責任を不問とした東京地裁判決に強く抗議する。

2021年1月24日

原水爆禁止日本国民会議

議長 川野 浩一

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「新冷戦」への道か、経済統合による平和への道か

「新冷戦」への道か、経済統合による平和への道か

渡辺 洋介

1. 対中包囲網外交を続ける日米の新政権

2021年1月20日、米国でジョー・バイデン新大統領が就任する。一方で日本も2020年9月に菅義偉新政権が誕生した。一般に政権交代は政策変更のチャンスといえるが、日米で政権交代が行われたにも関わらず、政策変更の兆しが見られない分野がある。その1つが両国の対中国外交である。

バイデン政権の対中国外交では、2020年11月に発表された政権移行チームで唯一のアジア専門家と目されるイーリー・ラトナー(Ely Ratner)新米国安全保障研究センター(CNAS)研究部長がおそらく大きな役割を果たすものと思われる。同氏はかつてバイデン上院議員の下で上院外交委員会の専門スタッフを務め、2015年から2017年まではバイデン副大統領の国家安全保障担当補佐官代理を務めた。2人は旧知の仲なのだ。

ラトナーの対中スタンスだが、米誌『フォーリン・アフェアーズ』に同氏が寄稿した論文によると、中国は米国の手ごわい競争相手であり、日本などの同盟国と共同で対抗すべきと考えている。具体的には、中国が南沙諸島に建設した軍事基地に長距離ミサイルや戦闘機を配備するなら、米国は南沙諸島の領有権を主張する東南アジアの諸国を支援し、武器を売り、共同軍事演習を行って中国軍の行動を抑止すべきと主張している[1]。バイデン政権がこうしたラトナーの意見に耳を傾ければ、同政権はトランプ政権の対中強硬策を継続し、日本、韓国、ASEAN、オーストラリア、インドといった友好国は共同で中国に対処するよう協力を求められるであろう。

一方、菅政権も基本的に安倍外交を引き継ぐようである。安倍外交は大雑把に言えば、中国との決定的な対決は避けながらも、中国と北朝鮮を共通の脅威として「自由で開かれたインド太平洋戦略」(以下「インド太平洋戦略」)という名の対中朝包囲網を築くというものであったが、菅首相が就任してからの外交に関する演説や発言を追ってみると、残念ながら前政権との違いはほとんど感じられない。例えば、昨年10月の所信表明演説では「我が国外交・安全保障の基軸である日米同盟は、インド太平洋地域と国際社会の平和、繁栄、自由の基盤となるもので」「ASEAN、豪州、インド、欧州など、基本的価値を共有する国々とも連携し、法の支配に基づいた、自由で開かれたインド太平洋の実現を目指します」[2]としている。これは安倍政権が進めたインド太平洋戦略そのものである。

また、菅首相は就任後最初の外遊先にASEAN(ベトナムとインドネシア)を選んだ。訪問先のベトナムで菅首相は「ベトナムは『自由で開かれたインド太平洋』を実現するうえで要となる重要なパートナー」であると述べ、両国間で、防衛装備品・技術移転協定が実質合意に至ったことを歓迎した[3]。さらにインドネシアとは「インド太平洋地域における海洋国家である両国の伝統的友好関係を一層強化」し、両国の外務・防衛閣僚会合の早期実施や、防衛装備品移転に向けた協議を進めることで一致した[4]

これはインド太平洋戦略の下、ASEANを日米豪印の4か国戦略対話(以下「クワッド」)に引き込もうとする動きといえる[5]。インド太平洋戦略もクワッドも、以下に述べる成立の過程から考えれば、名指しこそしていないが、実質的に中国を仮想敵国とする反中同盟である。反中同盟に仲間を引き入れるような外交を日本が続ければ、米中覇権争いで日本は米国の尖兵となり、日米の軍事協力と軍事一体化が進み、東アジアの軍拡競争は激化し、北朝鮮は核を放棄せず、朝鮮半島と台湾海峡の分断は固定化されてしまうだろう。果たして日本はこの道に進んでよいのだろうか。こうした問題意識から、本稿ではそうした道に進まないための提言を行いたいが、その前にまず、インド太平洋戦略とクワッドがどのような事情から成立したのか、その過程を振り返っておきたい。

2. インド太平洋戦略とクワッド

(1)自由と繁栄の弧構想

インド太平洋戦略は第1次安倍内閣(2006年~2007年)の麻生太郎外相が2006年11月30日に表明した「自由と繁栄の弧」構想をその前身とする。同日、麻生外相が行なった演説によると、日本外交の基本は「日米同盟の強化、それから中国、韓国、ロシアなど近隣諸国との関係強化にある」のは言うまでもないが、もう一本「新機軸」を加えるとして、「海のシルクロード」にあたる国々、すなわち、東南アジア、インド、中央アジアなどの旧ソ連諸国、中欧・東欧諸国との関係強化を訴えた。このうち旧東側陣営に属していた国々は冷戦後に社会主義経済から市場経済へ移行し、民主化を達成した新興の民主主義国であった。こうした国々において民主主義、自由、人権、法の支配、市場経済といった「普遍的価値」が定着するように米国、豪州、インド、欧州連合といった日本と「思いと利益を共有する友邦諸国」と協力して共に支援するというのが「自由と繁栄の孤」構想であった。

この構想は、当時外務事務次官であった谷内正太郎を中心に企画・立案された。谷内氏は2012年に成立した第2次安倍内閣でも内閣官房参与に就任し、インド太平洋戦略の策定でも大きな役割を果たしている。この構想は第1次安倍内閣の基本的な外交方針となったが、2007年に安倍内閣が退陣し、2009年に民主党政権が誕生すると「自由と繁栄の弧」という看板は下ろされた。

(2)セキュリティーダイアモンド構想

「自由と繁栄の弧」構想が再び外交の表舞台に戻って来るのは2012年12月に安倍晋三が再び首相となってからである。内閣が発足した翌日の12月27日、プロジェクト・シンジケート(PROJECT SYNDICATE)と呼ばれるチェコのプラハに本拠を置く民間団体が、安倍氏が寄稿した外交構想に関する論文「セキュリティーダイヤモンド構想(Asia’s Democratic Security Diamond)」を掲載した。この論文で安倍氏は以下のように述べている。

中国海軍の拡充により南シナ海などの周辺海域を自由に航行できなくなると、これまで同海域を支配してきた米国や、米国の保護のもとに同海域を使用していた日本や韓国などの周辺諸国が損害を被る恐れがある。こうした事態を防ぐため、利益を共有する日本、米国、インド、豪州の4か国を中心に、さらに英国、フランス、東南アジアを引き入れて海洋権益を保護しようというのである[6]。この考え方は、その後、インド太平洋戦略に引き継がれることとなる。

(3)「一帯一路」への対抗戦略としての「インド太平洋戦略」

2014年9月、中国の習近平国家主席は訪問先のカザフスタンで「シルクロード経済地帯(絲綢之路經濟帶)」構想を、同年10月にはインドネシアを訪問し、「21世紀海上シルクロード(二十一世紀海上絲綢之路)」構想を発表し、両者を合わせて「一帯一路」と呼ぶようになった。前者は中国西部から中央アジアを経由してヨーロッパにつながる「陸のシルクロード」、後者は中国沿岸部から東南アジア、インド、アラビア半島の沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「海のシルクロード」と重なる。こうした国々のインフラ整備に積極的に協力するのが「一帯一路」構想である。たまたまかもしれないが、「一帯一路」と「自由と繁栄の弧」は支援対象国がほぼ重なっており、日本は改めて戦略を練ることとなった。

そうした中で、2016年8月、安倍首相はケニアを訪問し、当地で開かれたアフリカ開発会議(TICAD)で「インド太平洋戦略」を打ち出した[7]。その内容は「自由と繁栄の弧」構想と「セキュリティーダイアモンド構想」を合わせたうえで、アフリカ諸国を主な支援対象国に加えたようなものであった。アフリカ諸国を加えたのは、中国のアフリカ諸国におけるプレゼンス拡大を日本が意識した結果と思われる。

インド太平洋戦略に対しては、まずインドが積極的に呼応した。2016年11月、インドのモディ首相は安倍首相との会談で「インド太平洋戦略」とモディ政権が取り組む「アクト・イースト政策(Act East Policy)」との連携に前向きな姿勢を示し、2017年9月の両国の首脳会談ではさらなる連携強化で合意した。その背景には、2017年6月から8月まで中国とブータンの国境で中印両軍が対峙し、一触即発の事態に陥ったこと、また、1962年の中印国境紛争以来、インドは中国を脅威と感じ続けてきたという事情があった。

つぎに反応したのが米国であった。2017年10月18日、米国のティラーソン国務長官は米国国際戦略研究センターでの講演において「自由で開かれたインド太平洋」という概念を示し、将来、米国、インド、日本、豪州の4カ国を中心とする地域の安全構造(航行の自由、法の支配、公正で自由な互恵貿易といった開かれた秩序の保たれる地域)の構築をめざすという趣旨の構想を披露した[8]。このアイデアは日本から借りてきたようで、同年11月5日、日本の河野太郎外相が東京でティラーソン国務長官と会食した際、長官は「事前に断らずにアイデアをお借りして申し訳ない」と陳謝したそうだ[9]

その後、2017年11月にマニラで開かれたASEAN関連首脳会議に、米国のトランプ大統領、日本の安倍首相、インドのモディ首相、豪州のターンブル首相らが参加した。これを機に日米豪印4か国の外交当局者がマニラで一堂に会し、インド太平洋地域に関する協議を行なった[10]。このころから4か国戦略対話・クワッドは再活性化され、頻繁に会合を重ねるようになった。

3. 「新冷戦」への道か、経済統合による平和への道か

菅政権は安倍外交の負の遺産であるインド太平洋戦略とクワッドを引き継ぐようであるが、上に述べた通り、この戦略はもともと中国の「一帯一路」に対抗するために作られたものであり、クワッドも中国に対抗するための非公式同盟である。このままこの道を進めば、日本はバイデン政権とともに中国との新冷戦に突き進むことになるであろう。それでよいのだろうか。

一方で中国は米国との対立を望んでいない。2020年12月7日に新華社が報じたところによると、習近平主席は、バイデン次期大統領に宛てた祝賀電報で「(米中)双方が不衝突、不対抗、相互尊重、協力、共通利益の精神をもって、協力に焦点を当て、対立をコントロールし、中米関係の健全で安定した未来志向の発展を推進し、各国及び国際社会と協力して世界の平和と発展という崇高な事業を推進することを希望する」と述べている[11]。また、2020年12月31日に新華社と中央電視台が行ったインタビューによると、王毅外相は「現在、中米関係は新たな十字路に差しかかっており、新たな希望の窓を開くことを望んでいる。米国新政府が理性を回復し、対話を再開し、両国関係が正常な道に戻り、協力が再開されることを希望する」と語っている[12]。このように中国は、米国との間に意見の相違はあるものの、対話によって対立をコントロールしようという方針である。

こうした情勢の中、日本はどの道へ進むべきであろうか。東アジアが新冷戦に向かわないようにするためには、日本は米豪印と組んでASEANを引き入れ、中国を封じ込める、あるいは、コントロールするという外交方針を転換し、対敵同盟ではない多国間協力による安全保障の道を追求すべきである。第二次世界大戦後の欧州はまさにこの道を歩んできた。周知の通り、西欧の6カ国で始まった欧州石炭鉄鋼共同体は、欧州経済共同体、欧州連合(EU)に成長し、今日では欧州全域にまたがる27か国が加盟する超国家組織となっている。EUは経済統合を主な目的としたものではあるが、加盟国間で経済統合と人的交流が進み、それが加盟国間の戦争を抑止する力ともなっている。

この欧州の経験は東アジアでも生かせるはずである。東アジアにもRCEP(東アジア地域包括的経済連携)、APEC(アジア太平洋経済協力)、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)といった経済統合を進める多国間機構が存在する。このうち、中国が加盟していないTPPに同国が加盟できるよう、日本が後押しをしてはどうだろうか。中国がTPPに加盟すれば、加盟国間で貿易が盛んになり、経済統合が進むであろう。経済統合が進めば、武力衝突が起きそうだという噂ですら株式市場を混乱させ、武力行使を思いとどまるよう経済界から圧力を受けることとなる。こうした力が、米中対立を新冷戦に、新冷戦を戦争にエスカレートさせようとする動きを抑止する力となるはずである。


  1. 米誌『フォーリン・アフェアーズ』(英語)Beyond the Trade War
    A Competitive Approach to Countering China

    Course Correction
    How to Stop China’s Maritime Advance
     ↩︎
  2. 首相官邸 第二百三回国会における菅内閣総理大臣所信表明演説 ↩︎
  3. 外務省 日・ベトナム首脳会談 ↩︎
  4. 外務省 日・インドネシア首脳会談 ↩︎
  5. 日米豪印の戦略対話(クワッド)は2007年に初めて実施された。2008年に豪州が離脱してしばらく4か国が揃うことはなかったが、2017年頃から再活性化され、その後、頻繁に会合が持たれるようになった。 ↩︎
  6. プロジェクト・シンジケート(英語) Project Syndicate
    Asia’s Democratic Security Diamond
     ↩︎
  7. 外務省 TICAD VI開会に当たって・安倍晋三日本国総理大臣基調演説
    (2016年8月27日(土曜日))(ケニア・ナイロビ,ケニヤッタ国際会議場)
     ↩︎
  8. 米外交問題評議会(英語) Tillerson on India: Partners in a “Free and Open Indo-Pacific” ↩︎
  9. 『毎日新聞』風知草
    インド太平洋戦略=山田孝男
     ↩︎
  10. 外務省 日米豪印のインド太平洋に関する協議 ↩︎
  11. 新華社(中国語)王毅:中美应一道努力,争取下阶段中美关系重启对话、重回正轨、重建互信 ↩︎
  12. 新華社(中国語)王毅就2020年国际形势和外交工作接受新华社和中央广播电视总台联合采访 ↩︎
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馬毛島の基地建設計画に抗議し、調査の即時中止を求める声明

馬毛島の基地建設計画に抗議し、調査の即時中止を求める声明

 鹿児島県西之表市馬毛島で計画されている自衛隊基地建設について防衛省は、島嶼防衛と日米同盟のために必要であるとして、自衛隊機の離発着、エアクッション艇の上陸などの訓練のほか、後方支援活動を行う兵站機能をもたせ、また大規模災害時における集積・展開地としての利用をうたっているほか、米空母艦載機の着陸訓練(FCLP)の施設として提供するとしている。

南西諸島でミサイル部隊が配置されるなど、自衛隊の新基地建設、基地機能の強化は、東アジアにおける平和的な安全保障の構築に貢献することはなく、軍事拡大と防衛費の増大をもたらすのみならず、偶発的な衝突の危険性が増すものでしかない。さらに、仮に有事の事態となれば、これら南西諸島が攻撃の的になってしまうことは明らかだ。島々で生活する人々の命の重さをどのように考えているのだろうか。

計画されている米空母艦載機の着陸訓練も実施されれば、昼夜を問わず米軍機の爆音が種子島や屋久島など近隣島民の生活に打撃を与える可能性も大きい。防衛省は種子島に米軍機が飛ぶことはないと説明しているが、馬毛島は種子島の至近距離にあり、風向きによって米軍機の進入コースも変わり、種子島への爆音の影響は全くないとは言い切れない。また全国の米軍基地で日米合同委員会の合意すら守らず、勝手気ままな米軍機の飛行運用があることを、私たちはこれまでにも十二分に見てきている。

馬毛島の基地建設を巡っては、西之表市長が受け入れ反対の意思を示し、市議会においても計画の撤回を求める意見書を採択している。また地元の市民も全国から30万を超える署名を集め、防衛省に提出をしている。しかし防衛省は西之表市に対しても地元の住民説明会においても十分な説明をすることもなく、人々の生活と命にかかわる計画を強引に進めつつある。地方自治の精神と人権をないがしろにする横暴な国の行為と言わざるを得ない。

昨年12月末からは、基地建設の一環として港湾施設整備に向けたボーリング調査が開始されたが、地元漁協の同意があるとして鹿児島県知事が調査の許可を出したものの、漁協内部から手続きをめぐって異議もあり、鹿児島県知事に対して調査取り消しを求めた訴訟も提起されている。馬毛島周辺海域は、好漁場で漁師にとっては生活がかかった死活問題だ。

ボーリング調査で海の環境が変わり、漁業への悪影響がないとは言い切れない。地元への十分な説明もなく、手続きに異議がある以上、調査は即時に中止すべきである。

平和フォーラムは、馬毛島の基地建設に反対・抗議する地元住民の声を尊重し、直ちに基地建設計画の撤回とボーリング調査の中止を強く求める。

2021年1月20日

フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)

 事務局長 竹内 広人

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いま!反戦平和・川柳(投稿をお待ちしています。)

○ 118に  あと嘘ひとつで  救急車 (古田 励子)

○ ゲンキンの中に  ゲンキがある道理 (古田 励子)

○ トランプさん  負けるが勝ちよと  歌留多言う (古田 励子)

(“週間金曜日”の「川柳」に3号連続で掲載されたものを本人の了承を得て掲載)

○ 800も  ついていませんと  嘘を言い (駄作 テル)

〇 戦争が  廊下の奥に  立つてゐた

    渡辺 白泉(わたなべ はくせん、1913年- 1969年)東京出身の俳人。昭和初期の新

興俳句運動において無季派(超季派)の俳人として活躍。戦争の本質を鋭く

突いた「銃後俳句」と呼ばれる無季俳句が特に知られる。

○ B52  撤去の叫び打ち消して  頭上低く  ベトナムへ飛ぶ

歌人 平山 良明

○ 戦死やあわれ  兵隊の死ぬるやあわれ  遠い他国でひょんと死ぬるや

詩人 竹内 浩三

 

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自衛官募集に係る対象者名簿の提供に抗議しその取りやめを求める申し入れ書

2020年12月18日

金沢市長 山野 之義 様

「憲法改悪阻止!」「戦争法廃止!」を呼びかける八団体

   石川県憲法を守る会、石川憲法会議、九条の会・石川ネット、

石川県平和運動センター、石川県労働組合総連合、

青年法律家協会北陸支部、

戦争をさせない1000人委員会・石川、

戦争をさせない石川の会

自衛官募集に係る対象者名簿の提供に抗議しその取りやめを求める申し入れ書

本年2月13日、金沢市は自衛隊石川地方協力本部の求めに応じ、対象者4,216人の個人4情報を電子媒体と紙媒体で提供したことが明らかになりました。

この方針について、昨年9月定例月議会で法的根拠を問う質問に対し、自衛隊法並びに住民基本台帳法に基づく閲覧許可と同様であり、違法ではないとの認識を示されました。

しかし、この対象者の名簿提供は、関係法令を拡大解釈して違法の恐れがあるとともに、市民の基本的人権である個人情報保護の責務に鑑みても大きな問題であると言わざるを得ません。対象となる適齢者自身や保護者等家族には、情報提供の可否について自らの意思を示すための情報も機会も設けられてはいません。ある日突然にダイレクトメールが届き、自衛隊への勧誘を受けることに対し、違和感や不安を感じるのは当然のことです。今回の名簿提供に強く抗議します。

2015年に違憲立法である安保関連法制が強行成立し、自衛隊は、もはや専守防衛の軍事組織ではなく、海外の戦地に赴く可能性のある事実上の軍隊へと変貌しています。入隊希望者の減少や防衛大学校卒業時に任官を拒否する青年が増加する状況にあって、地方自治体が自衛官募集に個人情報を提供することは、将来の徴兵をもイメージさせるものであります。

法の範囲内とされてきた住民基本台帳の閲覧について、個人情報の保護を優先し、許可しない自治体が存在してきましたが、政治的圧力の下にあります。本市においても、自治体としての独立性を確保し、市民の平和的生存権と個人情報を護る責務に立って以下の措置を行うよう申し入れます。

1.自衛官募集に係る対象者名簿の提供は取りやめること。

2.原則非公開情報である住民基本台帳の閲覧は、個人情報保護の観点から見直すこと。

以上

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敵の射程圏外から攻撃できる巡航ミサイルの開発  閣議決定 (従来の方針から大きく転換:先制攻撃に力点)

敵の射程圏外から攻撃できる巡航ミサイルの開発  閣議決定  米軍や同盟軍とともに先制攻撃することに力点か   2020年12月18日

    政府は、ミサイル阻止に関する新たな方針をめぐり、相手領域内でも弾道ミサイルなどを阻止する能力の保有には直接触れない一方、敵の射程圏外から攻撃できる「スタンド・オフ・ミサイル」を開発することを閣議決定しました。閣議決定には、配備を断念した「イージス・アショア」の代替策として、新型のイージス艦2隻を建造することも盛り込んでいます。

政府は、ミサイル阻止に関する新たな方針を18日の閣議で決定しました。
閣議決定では「敵基地攻撃能力」と呼んでいた相手領域内でも弾道ミサイルなどを阻止する能力の保有には、直接、触れず「抑止力の強化について、引き続き政府において検討を行う」という表現にとどめました。
「スタンド・オフ・ミサイル」の開発は、陸上自衛隊の「12式地対艦誘導弾」の射程を大幅にのばし、敵の射程圏外から攻撃できる長射程の巡航ミサイルを開発するとし、護衛艦や戦闘機などからも発射できるようにするとしています。
また、配備を断念した新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策として「イージス・システム搭載艦」という名称で、新型のイージス艦2隻を建造することも盛り込んでいます。新型イージス艦に搭載する機能などの詳細は、引き続き検討するとしています。

「敵基地攻撃 目的でない」

加藤官房長官は、閣議のあとの記者会見で「12式地対艦誘導弾の能力向上は、現行の防衛計画の大綱、および中期防衛力整備計画に基づき、自衛隊の安全を確保しつつ、相手の脅威圏の外から対処を行う、わが国のスタンド・オフの防衛能力を強化するものであり、いわゆる『敵基地攻撃』を目的としたものではない」と述べました。

「ミサイル阻止 引き続き検討」

岸防衛大臣は閣議のあとの記者会見で「北朝鮮のミサイルによる、わが国に対する脅威が高まっている中で、しっかりとしたミサイル防衛体制を取っていかなければいけない。今後、状況を見ながら『イージス・システム搭載艦』にどういった装備を載せていくかや運用をどうするかなどについて、しっかり検討していく」と述べました。
また岸大臣は「隊員の安全をはかりながら相手を攻撃することのできる『スタンド・オフ・ミサイル』を持つことは、南西地域の島しょ防衛に必要な装備だ。『スタンド・オフ・ミサイル』とミサイル阻止の方策は区別して考える必要があり、ミサイル阻止は引き続き、政府内でしっかり検討を続けていく」と述べました。

立民 安住国対委員長「使い方によっては専守防衛から逸脱」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「使い方によっては、専守防衛の考え方からは逸脱する。きちんと国会で議論せず『イージスアショア』をやめた尻拭いのためにやったものであり、安全保障政策の基本的な在り方がなっていない」と述べました。

※スタンド・オフ・ミサイル の使い方は、「攻撃用」ミサイルです。

 

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六ヶ所村MOX工場の破綻は明らか ―核燃料サイクルの根本的転換を急げ―(原水禁声明)

12月9日、原子力規制委員会は、日本原燃(原燃)が青森県六ケ所村に建設しているプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場の安全対策が、新規制基準に適合するとして正式に審査合格とした。

MOX燃料加工工場は、六ヶ所再処理工場とともに核燃料サイクル政策の要の施設だが、しかし、高速増殖原型炉もんじゅ(もんじゅ)の廃炉や六ヶ所再処理工場の完工延期など、核燃料サイクル政策は行き詰り、先行きは不透明な中にある。国や電力会社は、MOX燃料を利用して「プルサーマル発電」を行うとしているが、福島原発事故以降これまで再稼働した原発9基のうち4基しか導入できていない。さらに実際に稼働しているのは現在2基にすぎない。

プルトニウム利用の中心であったもんじゅが廃炉となり、その後、連携を模索したフランスの高速炉開発も頓挫した。結局現在のところ、プルトニウム利用はプルサーマル発電だけが残ることとなった。当初、16基~18基とした原発でのプルサーマル導入計画は、しかし、福島原発事故以降、原発の再稼働もきびしい中で進んでいない。日本は、使用済み核燃料の再処理にあたっては、核兵器に転用可能な余剰プルトニウムを持たないことを国際公約としており、核燃料サイクル計画を続ける限りその公約の実現は不可能である。

原子力規制委員会の更田豊志委員長は、「安全性や核拡散の観点から再処理工場で抽出したプルトニウムは、速やかにMOX燃料に加工することが必要だ」と述べ、再処理とMOX燃料加工を一体的進めることを求めているが、出口にあたるプルサーマル発電が進まない現状では、MOX燃料は消費されず工場が計画通り操業できる見込みは立たない。

さらにMOX燃料加工工場の建設費も当初の約1,200億円から約3,900億円と3倍以上に跳ね上がっている。六ヶ所再処理工場も当初約7,600億円だった建設費が約2兆9,000億円と4倍近くに膨れ上がっている。今後も核燃料サイクル計画にかかる費用は、歯止めなく膨らんでいくに違いない。

六ケ所村の再処理工場は、1993年の着工以来、24回も完工延期が繰り返され四半世紀を経てもいまだ完成していない。原燃は2021年度上期の完工をめざしているが、今後も地元の合意、細かな審査や試験があり、本格稼働の時期は見通せていない。MOX工場は、2012年完成を目指していたが、これも延期が繰り返され、現在2022年上半期の完成となっているが、再処理工場との一体的稼働を考えれば、操業時期は不透明といえる。

MOX燃料の需要が不透明で、工場の計画的稼働も見込まれない中で、莫大な建設費はMOX燃料の価格を高騰させ、経済的合理性を失うこととなっている。巨額な投資は、電力料金に跳ね返ることは必死であり、高速炉開発に多額の税金が投入されたと同様、市民の負担増は避けられない。

特に福島原発事故以降、原子力発電や再処理事業を巡る環境は大きく変化した。米国や英国、ドイツなどは既に核燃料サイクルから撤退し、世界の流れは脱原発へと大きく舵を切っている。国・電力会社は、核燃料サイクル政策の破綻を認め、原子力政策全体の根本的転換を図ることが必要だ。これ以上問題の先送りは許されない。

2020年12月14日

原水爆禁止日本国民会議

議長 川野 浩一

 

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「核弾道ミサイル配備?」=日・米「密約」は破棄されていない!

バイデン新大統領は、かっての密約に応じて在日米軍基地に「核弾道ミサイル」配備要請したトランプ政権の「安全保障政策」を引き継ぐし、また変えようとはしないことを私たちは「憤りを持って認識しなければなりません。保守二党制所以です。

自衛隊が「対中」「対ロ」(対北朝鮮)との「戦争」に備え、先制攻撃のためのミサイルを宮古島や石垣島に配備しようとしているなか、私たちは沖縄の労働者・市民と連帯して「断固反対!」の声を上げていますが、米軍基地(嘉手納やキャンプシュワブ)に「核弾道ミサイル」を隠然と、又は公然と配備する可能性を「あるもの」として捉え、断固反対して闘わなければなりません

2020年12月8日付けの毎日新聞「火論(かろん)」(大治 朋子専門記者)にそのことが明確に記述されていますので、ここに転載します。

米軍基地へ配備か?核弾道ミサイル!核密約は破棄されていない

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大飯原発を 直ちに廃炉せよ(原水禁声明)

大飯原発設置許可取り消しの判決を真摯に受け止め、

直ちに廃炉を選択せよ(原水禁声明)

 12月4日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の耐震性を巡り、安全審査基準に適合するとした原子力規制委員会(規制委)の判断は誤りだとして、福井県など11府県の住民127人が設置許可の取り消しを求めた裁判で、大阪地裁(森鍵一裁判長)は、原告の主張を認め設置許可を取り消す判断を下しました。

東京電力福島第1原発事故を踏まえて策定された新規制基準の下で、設置許可を取り消す司法判断は初めてです。判決は、新規制基準に基づく原子力規制委員会の判断には「看過しがたい、過誤・欠落がある」と、その誤りを強く糾弾しています。地震による原発事故の可能性に目を向けた画期的な判断であり、国の安全審査の根幹に大きな疑問を突きつけるものです。

裁判では、耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)の評価を基に設置を許可した規制委の判断の妥当性が大きな争点となり、その中で原告側は「基準地震動の算出で、過去の地震データの数値に平均値から外れたものなどがあるが考慮されておらず、地震の規模や基準地震動が過小評価されている」と主張しましたが、国側は「数値のばらつきを考慮する必要はない」としました。判決では、規制委が定めた審査ガイドもばらつきを考慮する必要性を示しているとして、規制委は、基準地震動を算出する地震規模の想定で必要な検討をせず、「審査すべき点を審査していないので違法だ」ときびしく指摘しています。原発の安全性をチェックする規制委の耐震設計の手法が根本から否定されました。

2014年福井地裁が、大飯3、4号機については、「地震対策に構造的な欠陥がある」として運転差し止めの判決を出しました。その際、官房長官(当時)だった現在の菅義偉首相は「規制委が世界で最もきびしい安全基準で審査し、その結果を待って(再稼働させる)ということだ」と述べています。政府は、判決を受け止めることなく再稼働を積極的にすすめ、2017年に規制委は、新規制基準に基づき審査し安全であるとして再稼働させました。首相や規制委の姿勢が改めて問われています。

政府・規制委は、今回の司法の判断を重く受け止め、新規制基準下で許可を受け稼働している原発は直ちに停止し、すべての原発の耐震性の見直しを行うとともに、地震や活断層の問題が指摘される危険な原発は直ちに廃炉とすべきです。

現在定期検査で停止している大飯3,4号機の再稼働はむろん許されず、関西電力は、廃炉の選択をとるべきです。それが、原発マネー問題などで市民社会の信頼を失った関西電力がとるべき唯一の道と考えます。

2020年12月8日

原水爆禁止日本国民会議

議長 川野浩一

 

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