寿都町の「核のごみ処分場調査応募検討の白紙撤回」を強く求める

経済産業大臣 梶山 弘志 様

寿都町長   片岡 春雄 様

2020.8 寿都町の「核のごみ処分場調査応募検討の白紙撤回」を強く求める

北海道寿都町片岡春雄町長は、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査に応募するかどうかを来月中に判断することを明らかにした。また、これに呼応し梶山弘志経済産業大臣は歓迎の意を表し、複数の自治体から候補地への問い合わせがとあることを明らかにした。

片岡町長の動きは、北海道の核のごみを持ち込むことを禁じた道条例(核抜き条例)を無視し、条例そのものを死文化させるものだ。道民の意志を無視するもので許されるものではない。さらに、今回の動きは、他の自治体で候補地として名乗りをあげやすくさせるための露払いの役割を果たすものとなる。経産大臣の発言をみれば、今後各地に広がることが懸念される。

国・原子力事業者は現在、六ヶ所再処理工場の竣工・稼働に向けて原子力規制委員会からの「合格」を受け、高レベル放射性廃棄物のガラス固化体の製造へのはずみをつけようとしている。同時に最終処分場の建設もめどをつけるために核のごみ処分場調査の動きを活発化させようとすることが今回の背景にある。これ以上核のごみを増やさないためには原子力発電所を全廃することが必要だと、私たちは考える。原子力政策(特に核燃料サイクル政策)の破綻があるなかで、国民的議論と合意もないままなし崩し的に最終処分場の候補地の選定を進めることは問題の解決とならない。

今回の応募は、片岡町長が「将来の厳しい財政状況を考えると応募は選択肢の一つ」と明言しているように交付金目当てのものだ。最終処分の問題は、技術的な問題とともに、第一段階の文献調査で10億円(最大20億円)。その後の経済効果が150億円などとバラ色の夢を振りまき、「金」で候補地を釣りあげようとすることにも大きな問題がある。目先の「金」で、自治体財政を補填しようとすることは、将来に大きな禍根を残すことになる。地元経済が原子力施設に依存し、1次産業の衰退を招くことになる。その意味から、これまで原発立地自治体が栄えた例はない。むしろ財政破たんに追い込まれている自治体もある。

片岡町長は「地元以外からの反対に耳を貸すつもりはない」とし、この問題が一自治体の問題でないことを故意に無視している。北海道庁も道条例を踏まえ「道内に処分場を受け入れる意思がないとの考えに立つ」と表明しており、片岡町長や経済産業省は、それらの経緯を無視し、核のごみを北海道に満ち込むことは許されない。

私たちは今回の応募検討に対して強く抗議し、以下の要請をする。

1.片岡町長は、応募検討の白紙撤回をすること。

2.経済産業省は、強引な候補地選定を中止すること。

 

呼びかけ 原水爆禁止日本国民会議 東京都千代田区神田駿河台3-2-11連合会館1F

     原子力資料情報室 東京都中野区中央2-48-4小倉ビル1F

https://shika-hairo.com/  志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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「黒い雨」裁判での国の控訴に対する抗議声明(原水禁)

2020年08月13日

「黒い雨」裁判での国の控訴に対する抗議声明

 75年前の広島の原爆投下直後、多量の放射能を含んだいわゆる「黒い雨」によって被爆したにもかかわらず、広島市や広島県に被爆者手帳を不交付とされたのは違法として、手帳の交付を求めた訴訟(「黒い雨」訴訟)で、原水禁大会が始まる直前の7月29日、広島地裁(高島義行裁判長)は、訴えを認めて原告84人の全員に手帳の交付を命じる判決を下しました。判決は、被爆者援護区域より広範囲に降雨があったことを認め、病気の発症が放射性物質に起因する可能性があるとして、被爆者援護法の「放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」(3号被爆者)と認めたもので、これまでの国の姿勢を正す画期的な内容です。

原水禁は、長崎における被爆体験者(爆心地から12Km県内で被爆したにもかかわらず長崎市外として援護法の適用から除外された者)訴訟の支援を続けてきました。しかし、2019年11月21日、最高裁は、原告161人全員の敗訴を言い渡した福岡高裁判決を支持し上告棄却の判断を下しています。

被爆者援護法の矛盾や誤謬を正し被爆地域の拡大を求めることは、被爆者の長年の訴えでした。しかし、国は手帳交付を厳格化し被爆者の様々な訴えを退けてきました。憲法25条1・2項に規定する「福祉国家の理念」からも許されるものではありません。

湯浅英彦広島県知事は、8月4日の記者会見で「黒い雨を浴びたとの証言が一定程度矛盾しないのなら幅広く救済すべきだ」とし、控訴したくない旨を表明していました。松井一実広島市長は、8月6日の平和記念式典の平和宣言において「『黒い雨降雨地域』の拡大に向けた政治判断を、改めて強く求めます」と述べています。安倍首相は、同式典での挨拶において「黒い雨」には全く触れず、記者会見において「現在、関係省庁、広島県、広島市と協議を行っている。これを踏まえて対応を検討していく」と答えていました。

しかし、広島県、広島市の「控訴せず」の方針は国によって覆され、8月12日、国、広島県、広島市は、控訴しました。広島県・市の範囲拡大の要求に対して、加藤勝信厚労大臣は「(判決は)十分な科学的根拠に基づいていない」として、今後「黒い雨地域の拡大も視野に入れ、可能な限り検証する」としていますが、検証内容、検証結果の発表時期など全く明らかにしていません。2008年の広島県・市の調査では、「黒い雨」降雨地域は従来の約6倍としましたが、国に耳を貸す姿勢はありませんでした。控訴に関して松井広島市長は「勝訴原告の気持ちを考えると、控訴は毒杯を飲む気持ち」と述べています。控訴には国の強い意向が働いたことは明らかで、被爆者の思いを考えると許されません。国は早期に「黒い雨」地域の拡大を実施すべきであり、また、長崎における被爆体験者の被爆者援護法の適用を実施すべきです。原水禁は、控訴に抗議し、国に対して強くその実施を求めます。

日本政府は、様々な場面で「命の尊厳」を顧みなない、差別と分断の政策を実施してきました。国の安全保障や経済政策には多額の財政出動を可能としながら、個人に対する保障には消極的姿勢を貫いてきました。ポストコロナ社会では、人間の安全保障に力を注ぎ、一人ひとりの命に寄り添う社会を実現しなくてはならないと考えます。今、求められているのはそのような社会のあり方であるとの確信を持って、原水禁はとりくみを進めることを確認します。

2020年8月13日

原水爆禁止日本国民会議

議長 川野浩一

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2020.7.10陸自オスプレイの木更津暫定配備に抗議


陸上自衛隊が導入するオスプレイ17機のうち1機が7月10日、木更津基地に初めて配備されました。当初は6日に飛来する予定でしたが、悪天候を理由として延期となっていました。
陸自のオスプレイについて防衛省は、長崎県佐世保の水陸機動団(日本版海兵隊)が運用し佐賀空港に配備することを目論んでいますが、地元の根強い反対があることから、5年以内の期限を目標に、木更津駐屯地に暫定配備することを、木更津市と合意。すでに陸上自衛隊輸送航空隊を3月26日木更津駐屯地に配置されています。
木更津駐屯地は、米軍海兵隊のオスプレイ(MV22)の定期機体整備の拠点としても運用されており、受注企業としてSUBARUが整備を行っています。2020年5月までに2機のMV22の整備が行われ、現在3、4機目の整備が行われています。今後、整備の拡充を求めている米軍当局に応じ、防衛省は整備のための格納庫を2棟新設し、3棟体制で整備を実施するとしています。米軍オスプレイ7機、陸自オスプレイ3機を同時に定期整備を行う体制を整えるというものです。

平和フォーラムをはじめ、平和センター関東ブロック連絡会議、護憲・原水禁千葉県実行委員会、全国基地問題ネットワーク4団体は7月6日、木更津基地を臨む内港北公園(木更津市)で、地元団体「オスプレイ来るな いらない住民の会」の緊急抗議集会に合流し、藤本泰成平和フォーラム共同代表、持田明彦平和C関東ブロック議長、小原慎一全国基地ネットワーク代表委員団体(神奈川)、石野一三多摩平和運動センター事務局長らが暫定配備に反対する発言を述べました。
7月10日には、住民の会の監視・抗議行動に参加し、北村智之平和フォーラム副事務局長が暫定配備に抗議し、陸自のオスプレイと全国の米軍基地撤去に向けた連携を強化しようと訴えました。ヘリモードで東京湾を北上してきたオスプレイに対して、抗議のシュプレヒコールを行い、今後の連携を強化し暫定配備撤回に向けた意思を固めあいました。

なお、4団体連名で陸自オスプレイの木更津暫定配備に対して抗議文を7月10日付で発信しました。
抗議文はこちら

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「敵基地攻撃」ではなく「自衛反撃?」 どう言い換えても先制攻撃だ!

「敵基地攻撃」ではなく「自衛反撃?」

 積極的な自民に対し(慎重な)公明は

会員記事 寺本大蔵、北見英城、大久保貴裕

写真・図版

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 敵のミサイル基地などをたたく「敵基地攻撃」をめぐり、自民党公明党の温度差が浮き彫りになっている。自民党からは能力を保有することに積極的な発言が相次ぎ、「自衛反撃能力」という表現を提案する議員も現れた。これに対し、公明党は慎重な姿勢を崩しておらず、溝が埋まる気配は見えない。(寺本大蔵、北見英城、大久保貴裕)

自民党では10日、ミサイル防衛に関する検討チームの第2回会合が開かれた。谷内正太郎・前国家安全保障局長と神保謙・慶応大教授が講師として出席。敵基地攻撃能力の保有を念頭に、防衛力を強めるためには一定の打撃力の保有は必要で、日本が同盟の補完的役割を強化することは米国も歓迎するだろうといった説明があったという。

検討チームは敵基地攻撃能力の保有についても議論し、7月中に提言をまとめる。自民党は過去に敵基地攻撃能力の保有について政府に検討を求めた経緯があり、改めて必要性を訴える内容になるとみられる。

8~9日にあった国会審議でも自民党議員からは積極的な発言が相次いだ。佐藤正久参院議員は「『自衛反撃能力』というワードが良い」と提案した。同党の国防族議員は「敵基地攻撃能力という表現は過激だ。表現を和らげれば、国民の理解を得られやすい」と言う。

公明「同じ土俵に乗らぬ」

連立を組む公明党は、敵基地攻撃能力の保有は「専守防衛」の理念に反するという立場で、前のめりな自民党を牽制(けんせい)する声も出ている。

ここから続き

山口那津男代表は6月30日の記者会見で「敵基地攻撃能力という言葉がいきなり出てきた」と警戒感を示した。8日の衆院安全保障委員会では、浜地雅一氏が「1年半前に大きな議論がなかったものが、今なぜ出てくるのか」と疑問を投げかけた。

公明党は15日に党外交安全保障調査会を開くが、テーマはイージス・アショアの配備断念に至る経緯の検証。党幹部は「自民党が保有に向けて政策提言したいなら勝手にどうぞ。同じ土俵で相撲を取るつもりはない」と突き放した。

9月にも国家安全保障会議(NSC)が今後のミサイル防衛などに関する考え方を取りまとめる方針であることから、「NSCの方向性がある程度固まったら、言うべきことは言わせてもらう」(党幹部)と当面は静観の構えだ。

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脱炭素社会へ石炭火力発電所の全廃をはかれ(事務局長見解)

2020年7月6日

脱炭素社会へ石炭火力発電所の全廃をはかれ(事務局長見解)

原水爆禁止日本国民会議

事務局長  北村智之

 梶山弘志経済産業大臣は、7月3日の記者会見で、旧型で「非効率」な石炭火力発電所約100基を2030年度に向けて、段階的に休廃止することを表明しました。一方で、新型で「高効率」な石炭火力発電所は維持し、さらに新たな石炭火力発電所の新設を認めるとし、さらに発電時に CO2を出さないとして原発の再稼働も推し進めようとしています。

地球温暖化が進む中で、ドイツやフランス、イギリスなどは、国際的な枠組みである「パリ協定」に基づき、石炭火力の具体的な廃止目標を設定し行動に移しています。日本は主要国7か国(G7)の中で、唯一石炭火力の新設を計画し、政府の「成長戦略の柱」として石炭火力の輸出をすすめてきました。世界の流れに逆行する日本は、グテーレス国連事務総長からは「石炭中毒」と批判され、国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)では、開催中に「化石賞」を2度も受賞しました。気候危機が叫ばれ、地球温暖化対策が国際的に急がれる中にあって、日本への国際的批判は高まるばかりです。

今回の旧型火力発電所の大幅削減で、CO2排出が大胆に減るように見えますが、「高効率」の新型石炭火力といっても実際には1kWhのCO2排出量は3割程度の減少に留まり、天然ガス複合発電の2倍にもなります。一方で新規石炭火力の建設を認めることで、将来的にCO2排出量を固定する事につながります。欧州各国などのCO2排出量「ゼロ」に向けたとりくみとは決定的に違います。日本の政策は石炭火力の延命をはかるもので、「ゼロ」向けたとりくみではありません。

昨年の台風19号での被害、今年7月3日から4日にかけての九州での豪雨被害。地球温暖化による気候変動は、日本においても未曾有の被害をもたらしています。国土強靱化というような施策では年々増大する被害を食い止めることはできません。熱波による大規模森林火災、氷河の後退による海水面の上昇など、世界規模での危機的状況が生まれています。大量のCO2を排出する工業国日本には、大きな責任があることを忘れてはなりません。「非効率」か「高効率」化を問うことなく、全ての石炭火力からの撤退が求められています。

同時に、石炭火力削減を契機に原発の再稼働や新増設を進めようとすることは、絶対に許せません。原子力は火力との併用が無くては使用電力量の変化に対応ができず、温暖化対策の切り札にはなり得ません。一方で、環境へ放射能拡散し、処分困難な核のごみを大量に発生させ、決して地球環境にやさしいものではありません。環境への負荷が少なく、CO2排出が「ゼロ」である、再生可能エネルギーの積極的な活用と大胆な省エネの推進などエネルギー政策の根本的転換が、今の日本に求められています。

原水禁・平和フォーラムとして、脱炭素、脱原発にむけて今後も引き続き取り組みをすすめていくものです。

 

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「新しい生活様式」 漠とした観念に基づく道徳の押しつけ!「非常時」には「平時」の感覚がなくなる

「新しい生活様式」という名前は、衝撃的だ。独裁国家のように、イデオロギーで市民生活を変えるイメージも感じられよう。ただし、現代日本では、ほどほどに付き合えるものだと思う。

ぱっと思いつくだけでも、1930年代の中国には「新生活運動」、70年代の韓国には「セマウル(新しい村)」運動など、「新」と銘打った国民統制的な運動があった。戦前戦中の日本も、「ぜいたくは敵だ!」で知られる「国民精神総動員」運動などで、国民の生活や意識を上から変えようとした。

あるいは、戦時中の傍聴(スパイ防止)標語に、スパイをバイ菌に例えたものがあった。「スパイはどこにいるか分からない」「政策に不満な人、不平を言う人につけいる」というわけだ。どこか、スパイを新型コロナウイルスに置き換えても話が通じそうだ。

今の日本では、国家が警察や憲兵を使って国民に道徳を強いることはできない。むしろ、「自粛警察」のように「下」から押しつけが起きている。それに、行政もいわば便乗する構図だろうか。パチンコ店だって、3密を避けた営業は不可能ではないと思うが、是が非でも休業させようとする。飲食店の営業時間を縛るのも、夜飲み歩くのが不健全という感覚が影響していないか。こうした、漠とした観念に基づく道徳の押しつけには、注意しなければならない。(※下線は筆者)

関連して、最近報じられる、医療や福祉の現場などでの「美談」が、私には、戦時中に戦死者を「軍神」とまつりあげた「軍国美談」に重なって見える。現場が全力でウイルス禍に立ち向かっているのは事実だろうし、現場に感謝すべきだとも思う。ただし、軍国美談の場合、「この戦争の目的は何だったっけ?」「この作戦は無謀だったのでは?」といった疑問を封じ、「銃後の私たちは生活が苦しくとも我慢しなければ」といった道徳を説く効果を持った。同様に、医療美談も、医療制度や予算などに問題がなかったのかを隠したり、「自粛警察」を後押ししたりするものになっていないか。

いずれにせよ、「非常時」には「平時」の感覚がなくなり、人々は不満や違和感を「仕方がない」と抑え込む。「新しい生活様式」は、「非常時」的に定着するか、「平時」のものとして受け入れられるかが焦点ではないか。

行政のホームページを見れば、市民に対する生活指導は、以前から多数あったと分かる。交通安全で、「自転車は車道を走れ」とか「横並びで走るな」とか。新型インフルエンザでも、「流行したら繁華街への外出を避けるように」と呼びかけていた。私たちは、普段、そうした生活指導を自然にできる範囲でだけ、受け入れている。今回だって、「誰とどこで会ったかメモにする」「帰宅したらできるだけすぐシャワーを浴びる」と事細かに指示されても、完璧にはできるわけもないだろう。

「『新しい生活様式』は8割減で実行」とまでは言わない。せめて、「非常時」ではなく「平時」の気持ちで生活様式を見なおすならば、誰にとっても適度な感染予防ができるのではないかと思っている。

辻田 真佐憲さん(近現代史研究者 作家 慶大卒)

戦争と大衆文化、メディアなどで執筆。著書に「日本の軍歌」「たのしいプロバガンダ」「大本営発表」「空気の検閲」「古関裕而の昭和史」などがある。(毎日新聞6/3朝刊より無断転載)

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辺野古新基地建設 国を忖度する「国地方係争委」に抗議

国を忖度する係争委に抗議 団体署名2528筆を提出

 総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(富越和厚元東京高裁長官)は6月19日、辺野古新基地建設にともなうサンゴの移植を巡って、沖縄県が申し立てていた審査請求を退ける判断を下しました。
大浦湾側のサンゴを移植するために江藤拓農林水産大臣が沖縄県に対して、サンゴの特別採捕の許可をせよという「是正の指示」を出したことに、沖縄県が国による違法な関与だとして係争委に申したてしていたものです。沖縄県は、移植によりサンゴが死滅すれば、元にもどすことができないため、必要性を厳格に判断しなければならない、4万群体のサンゴの移植には慎重な判断が必要、大浦湾の軟弱地盤の存在で、国が設計概要の変更を申請しており、事業の継続性が不透明などとする意見を述べていましたが、係争委はなんら考慮することなく、国の主張を一方的に認めたものとなりました。
そもそも国と地方自治体は対等平等の関係にあります。国の関与つまり国の権限行使にあたっても、その権限は法律で定義されています。そして権力的な関与も制限されるべきであるとされています。サンゴの採取を許可するしないは、沖縄県の「自治事務」であり、農林水産大臣の「是正の指示」という権力的な関与はできないということです。係争委の今回の判断は、法定受託事務の安易な拡大を抑制しようとした地方分権改革、地方自治の精神が崩壊することにもつながります。
また、辺野古新基地建設をめぐって沖縄県と国とで争われた「関与取消訴訟」では2020年3月26日、最高裁が忖度判決を出しました。ここでは沖縄防衛局は「私人」であるとみなされました。ところが今回のサンゴの採捕に関わっては、「私人」である沖縄防衛局が沖縄県にサンゴを移植するために採取することを申請したわけです。そして、国は「私人」の申請に関して、沖縄県に対して、「私人」=沖縄防衛局の申請を許可しろと口を出してきたわけです。法治主義が根底から崩壊していると言わざるを得ません。

6月26日、係争委の判断に抗議する行動が総務省前で行われました。主催したのは、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会。当初は係争処理委員会に対して「公正中立」の立場に立って審理を尽くすことを要請する行動でしたが、係争処理委員会の判断が早々に出てしまったため、急きょ抗議行動に切り替え行われたものです。
抗議行動では、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会を代表して、勝島一博平和フォーラム共同代表が連帯あいさつを行ったほか、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木初子共同代表、安保破棄中央実行委員会、平和フォーラム藤本泰成共同代表らが、それぞれ係争委の判断と国の一方的な辺野古新基地建設に抗議しました。
なお、抗議行動に先立ち、全国から集めた団体署名2528筆(うち平和フォーラム集約分は2007筆)を、係争委への抗議と共に総務省の係争委担当部署に提出しました。

勝島一博平和フォーラム共同代表・総がかり行動実行委員会の連帯あいさつ全文

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自衛隊を「日米統合軍」として敵基地攻撃能力を持つ軍隊へ「国家安全保障戦略」を改定することへの見解

2020年6月22日

敵基地攻撃能力の保有をふくむ「国家安全保障戦略」

の初改定に対する見解

フォーラム平和・人権・環境

事務局長 竹内 広人

 「地上配備型イージスシステム(イージス・アショア)」計画停止の方針を受け、安倍政権は、年内にも、「国家安全保障戦略」(NSS)を初めて改定する方針を固めた。国家安全保障会議(NSC)を開催し、「イージス・アショア」配備計画の撤回を正式決定したのち、①「イージス・アショア」にかわる新たなミサイル防衛体制、②新型コロナウイルス収束後の国際協調のあり方、③知的財産の管理をはじめとした経済の安全保障、④「敵基地攻撃能力」の保有の是非、などが議論される見込みである。あわせて、今年末を目途に防衛計画の大綱(防衛大綱)、中期防衛力整備計画(中期防)を見直して正式決定するとしており、特に、ミサイル防衛体制については、2021年度予算編成の概算要求(9月末締め切り)までに取りまとめる方針と伝えられている。

安倍政権は2015年の集団的自衛権行使を認める安保関連法の成立強行以降、2018年には「防衛大綱」と「中期防衛力整備計画」を策定し、ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)の「いずも」「かが」の事実上の空母化や、MV-22オスプレイ、F-35A搭載の長距離巡航ミサイル導入などを進めてきた。青森県車力と京都府経ヶ岬に設置された米軍のXバンドレーダー基地は、韓国慶尚北道星州(ソンジュ)に配備されたTHAAD(高高度ミサイル防衛ミサイル)とともに、米軍による一体的運用が行われつつある。すでに運用次第で「敵基地攻撃能力」を獲得できる状態にあるのが現状だ。

「敵基地攻撃能力」は、迎撃困難な敵国のミサイルが発射される前に発射台などを破壊し、封じ込める考え方であり、2018年の「防衛大綱」でも明記は見送られている。しかし、今回の「国家安全保障戦略」(NSS)の改定によって、公式に「敵基地攻撃能力」の保有が認められる可能性があり、極めて問題である。

米国は、防衛政策の基本に「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」構想を据えている。この構想は、迎撃ミサイルのみではなく、早期警戒機や戦闘機など全ての兵器を連携させ、敵基地攻撃も含んだ構想となっている。このことは、平和憲法の下での「専守防衛」というこれまでの日本の防衛構想の基本を覆すものであり、極めて危険な政策である。「敵基地攻撃能力」の保有によって、米軍と一体になった世界展開が可能となり、日本の自衛隊は、米軍の指揮下で軍事展開する「日米統合軍」として組み込まれかねない。

朝鮮半島や中国・ロシアとの対立をあおる外交・軍事政策は、日本の平和と安定、および繁栄を危うくするものである。米軍との軍事一体化は、アジアの繁栄を阻害する要因になりかねない。平和フォーラムは、「敵基地攻撃能力」の保有を絶対に許さず、引き続き、国家安全保障会議(NSC)の議論を注視し、取り組みを強化していく。

以 上

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2020.6.5「金沢市庁舎前広場使用不許可違憲!」訴訟 最終弁論

最終準備書面 証拠(甲81~) 証拠説明書

最終準備書面(20.6.2) 証拠(甲81~) 証拠説明書(R2.6.3)

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繰り返す偏見や差別「私たちと同じ」 大阪人権博物館休館を薬害エイズ遺族憂慮

繰り返す偏見や差別「私たちと同じ」 大阪人権博物館休館を薬害エイズ遺族憂慮

薬害エイズで亡くなった息子の岩崎孝祥さんについて、当時の出来事をつづった記録を見ながら話す上野和美さん=金沢市内で2020年5月27日、戸田栄撮影

 5月31日を最後に休館する大阪人権博物館(リバティおおさか)=大阪市浪速区浪速西3=に、薬害エイズで亡くなった青年の遺品展示から、感染者に対する差別を考えるコーナーがある。遺品は、母親が同じ過ちが繰り返されないように願い、寄贈したものだ。同館は、大阪市の建物解体と敷地返還の要求によって休館へと追い込まれた。母親は「この国は偏見や差別をすぐに過去のものとして消そうとするが、事実から学ぶことは何より大切。それができない日本の社会とは何だろうかと思うばかりです」と憂慮している。

 母親は、石川県白山市在住の上野和美さん(69)。長男の岩崎孝祥(たかよし)さんは、出血が止まりにくい病気の血友病を患っていた。治療にはHIV(エイズウイルス)が混入した非加熱血液製剤が用いられ、孝祥さんはエイズ(後天性免疫不全症候群)に感染して1993年4月に19歳で亡くなった。

※県平和センター:貴重な教訓が踏みにじられている。憤りしかありません。(人権博物館の解体は橋下大阪府知事が公共の名において補助金減額などを行い、結果として休館となった。)

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