中学校道徳教科書展示会での視点(いしかわ教育総研より無断転載)

中学校道徳教科書展示会での視点
教育政策部会長 半沢英一

「子どもの権利条約」の道徳
日本をふくむ世界196の国・地域が批准し、人類共通の教育理念となっている「子ども
の権利条約」はその前文で、子どもは平和・尊厳・寛容・自由・平等・連帯の精神で育てられなければならないとしている。「子どもの権利条約」を含む国際人権論は、この小さな惑星・地球で生きる人類に、平和・尊厳・寛容・自由・平等・連帯という普遍的かつ妥当な道徳規範を提示している。

安倍政権による道徳教科化の目的
平気で嘘を言い、自由にものをいえず他国を侵略し女性を無権利状態においた戦前への
回帰を妄想する政権が、道徳の教科化を行い今年は中学校教科書の採択まで行われる。政権の意図はいじめ対策などにあるのではない。その意図は先行するテキスト『私たちの道徳』や教科書検定の姿勢から見て取れるように、自民党憲法「改正」案と同様に国際人権論やそれと整合する(戦争放棄という先進的条項さえ持つ)日本国憲法を貶め、戦前の暗い日本に近づけ最終的にはそれに回帰することにある。直接的には平和・尊厳・寛容・自由・平等・連帯という、表立っては否定できない価値観から児童および教職員を引き離すことに、隠された真の目的がある。

予測される中学校道徳教科書の状況
先行した小学校道徳教科書を見ると、『私たちの道徳』を出版した廣済堂あかつき、安倍
政権背後のカルト組織・日本会議が造った教育出版教科書を除き、各教科書会社は安倍政権が目指す思想統制に、不十分だがそれなりの抵抗を示している。中学校教科書でも、廣済堂あかつき、教育出版、また教育出版以上に日本会議に近い新規参入の日本教科書以外の5社(東京書籍、学校図書、光村図書、日本文教出版、学研みらい)はそれなりの抵抗を示すと推測される。少しでも良い教科書を採択させるため、教科書展示会において適確な意見を述べることはそれなりに重要である。

道徳教科書評価の大原則
展示された中学校道徳教科書をどのように評価するか。要は、子どもを平和・尊厳・寛容・自由・平等・連帯といった価値観を持つ主権者に育てる姿勢ができるだけ強く、それとは逆の自由にものをいえず権力に従順な「臣民」に導く姿勢ができるだけ弱い教科書を評価し、そうではない教科書を批判することに尽きる。しかしより具体的な目のつけどころを知りたいという方もおられるかと思い、以下その点について愚考を述べる。もちろん最終的にはお一人お一人の自主的判断が必要だが、愚考がその判断に少しでも参考になることがあれば幸いである。
『私たちの道徳』から見えてくる道徳教科書の目のつけどころ私は拙著『こんな道徳教育では国際社会から孤立するだけ』合同出版2017で、『私たちの道徳』全4冊を分析し、『私たちの道徳』を理解する4つのキーワードは「夢」「家族」「きまり」「国」だとし、『私たちの道徳』の意図は
① 「夢」を持ち、競争させられることに疑問を持たない人間を造る。
② 「家族」を絶対視し、疑問を持たない人間を造る。
③ 「きまり」を批判せず、自他の人権と尊厳そんげんを考えない人間を造る。
④ 「国」を絶対視し、日本人である前に人間であるなどと考えない人間を造る。
ことにあるとし、これを標語的にまとめれば『私たちの道徳』とは、「理性」なき「夢」、「個人」なき「家族」、「人権」なき「きまり」、「人類」なき「国」だと総括した。これは教科書展示会で道徳教科書を評価することにも有効な視点と思われる。以下、上記項目にそって、道徳教科書のどういう点を見ればよいかを具体的に提示する。

「理性」なき「夢」
「夢」の同義語として「理想」「情熱」「やりがい」などが考えられる。ブラック企業が労働条件や低賃金を考えず働く都合の良い労働力を得るために喧伝する言葉である。『私たちの道徳』でも企業のみならず、国家や社会に疑問を持たない人間を造ることを目指して乱発されている。二宮尊徳や成功したアスリートのみが顕彰され、挫折や限界のことは小学校テキストでは語られない。中学校テキストで初めて限界が語られるが、驚くべきことに(あるいは見え透いたことに)、自分の挫折の原因は自分にあったと「自己責任」が結論とされていた。したがって留意されるべきは次のようなことである。
(1)「夢」「理想」「情熱」「やりがい」などが強調される程度、異常さはどうか。
(2)一般人の参考にならない成功者のみが取り上げられていないか。挫折や失敗談が
排除されていないか。
(3)社会や企業の問題を考えさせないように「自己責任」が強調されていないか。

「個人」なき「家族」
自民党改憲草案で日本国憲法第13条「すべて国民は個人として尊重される」が「すべて
国民は人として尊重される」とされたように、日本の反動支配層は「個人」が嫌いで、『私たちの道徳』でも「個人」を否定するために「家族」が強調されている。戦前の家父長制復帰への妄想や、生活保護を家族に押し付ける意図が「家族」礼賛の背後にある。小学校道徳教科書の検定でも「家族の絆を考えよう」が「家族にとって自分のできることは何か」に変えさせられた。つまり「家族」は絶対的なものであり、その内実を考えることは許さないという姿勢が文科省にある。こうして留意されるべきは次のようなことである。
(4)「家族」がステレオタイプなものしか取り上げられず、ひとり親の家族や障がい者をもつ家族が無視されていないか。
(5)「家族」によって「個人」が抑えられることが美化されていないか。
(6)「家族」の問題を客観的に考える姿勢が排除されていないか。

「人権」なき「きまり」
『私たちの道徳』では様々な「きまり」は護らなければならないものであり、それに疑問
を持つことや、変えようとすることは叙述から避けられていた(主権者なら自分の国の欠点や悪いきまりは変えられるはずなのに)。その一方では、国際人権論や日本国憲法を「きまり」の中には数えず、すべての人間に無条件に与えられているはずの「基本的人権」は、社会的秩序を護る義務をはたした上で与えられるものだという(自民党憲法「改正」案同様の)主張が繰り返し行われていた。労働が語られるとき、労働者の権利が語られることがなく、企業が果たすべき社会的責任の中に基本的人権の遵守が挙げられないといった露骨なバイアスが見られた。したがって留意されるべきは次のような点である。
(7)「きまり」の絶対性が強調される程度、異常さはどうか。
(8)国際人権論、日本国憲法の扱われ方、歪曲の具合はどうか。
(9)基本的人権の扱われ方はどうか。無条件のものとされているか。そうでないとしたら、義務との関係はどう叙述されているか。

「人類」なき「国」
『私たちの道徳』の一大特徴は「日本」を古代から現代まで一貫して変わらず独自に存在
し続けたものとイメージさせようとしていることにあった。その結果、牛肉やジャガイモがメインの食材である肉じゃがを「日本人が昔から食べてきた」「和食」とするような珍妙な記述も見られた。小学校教科書の検定でパン屋が和菓子屋になおされたという新聞報道は、『私たちの道徳』の偏狭な国家礼賛(逆に「日本」を貶めている)路線が踏襲されていることを示している。また小学校教科書の検定でも今回の中学校教科書の検定でも、杉原千畝記述で「日本がナチスドイツと同盟を結んでいた」ことを意味する記述が消された。文科省が「特定の価値観を押し付けない」と言っているのは真っ赤な嘘で、歴史修正主義を犯してまで、日本人である前に人類の一員であるという発想を子どもの段階で奪おうとしていることから目を背けてはならない。以上のようなことから次のようなことに留意してほしい。
(10)「日本」を「人類」から切り離す姿勢が、どの程度のものか。
(11)「日本」を美化するために、無理がどれだけなされているか。
(12)「人類の一員である前に日本人であれ」というメッセージがどの程度、露骨になされているか。

臣民の道徳か主権者の道徳か
以上、「少しでもまともな教科書」を選ぶための愚考を提示した。しかし「少しでもまと
もな教科書」を選ぶだけでは、子どもたちを「臣民道徳教育」から護ることはできない。そのためには、道徳教育を担当する教職員のみならず、一般の市民が、主権者として日本社会のあり様に責任を持ち、かつ日本人である前に(少なくとも、あると同時に)人類の一員として人類の未来に対して責任を持つ「主権者の道徳」を持たなければならない。その「主権者の道徳」の立脚点は、国際人権論、日本国憲法、反歴史修正主義、知性主義である。この「主権者の道徳」に立脚するとき、文科省さえ「特定の考えを押し付けたりしない」と建前上言わざるをえない国際環境や社会状況下では、文科省の「臣民道徳教育」など恐れるにたりないのである。

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反戦・平和, 教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 中学校道徳教科書展示会での視点(いしかわ教育総研より無断転載) はコメントを受け付けていません

鶴彬(つるあきら)の怒りを共有すべし 1937年(昭和12年)鶴彬28歳 

『火華・第24号』(3月1日発行)1937年(昭和12年)鶴彬28歳
「火華集」
・タマ除けを産めよ殖やせよ勲章をやろう
・この安日給で妻をもたねばクビになるばかり
・これからどうして食ってゆこうかと新婚の夜を寝つかれず
・免税になるまで生めば飢死が待ち
・葬列めいた花嫁花婿への列へ手をあげるヒットラー
・種豚にされる独逸の女たち
・ユダヤの血を絶てば狂犬の血が残るばかり
・ソビヱットを奪へと缺食の子をふやし
■『火華・26号』(5月1日発行)
「近事片々」
・増税の春を死ねない嘆願書
・ゼネストに入る全線に花見客
・人民に問へばゼネラルストライキ
・アゴヒモをかけ増給を言へぬなり
・祭政一致と言ふてゆるさぬメーデー祭
・5月1日の太陽がない日本の労働者
・『病欠』で来たハイキングのメーデー歌
・空白の頁がつゞくメーデー史
・議事堂でみたされぬ飢がむらがる観音堂
・フジヤマとサクラの国の餓死ニュース
・エノケンの笑ひにつゞく暗い明日
・男らは貧しくひとり,花嫁映画みるばかり
・「ワリビキ」へ貧しさ負ふて列ぶ顔
・クビになる恋と知りつゝする若さ
・殴られる鞭を軍馬は背負わされ
・妾飼ふほど賽銭がありあまり
・闇に咲く人妻米のないあした
・バイブルの背皮にされる羊の死
・泥棒と知れ花魁の恋やぶれ
・喰ふだけのくらしに遠いダイヤの値
・税金のあがったゞけを酒の水
『火華・27号』(6月1日発行)
「すとらいき」
・メーデーのない日本のストライキ
・要求を蹴りアゴヒモがたのみなり
・歯車で噛まれた指で書く指令
・翻る時を待ってる組合旗
・生きてゐるな解雇通知の束がくる
・裏切りをしろと病気の妻の顔
・失業の眼にスカップの募集札
・スカップが増えた工場のすゝけむり
・缶詰にする暴力団を雇ひ入れ
・今からでもおそくないといふ裏切りの勧告書
・総検(総検挙)にダラ幹だけがのこされる
・弾圧がいやならとれといふ歩増し
・くらしには足らぬ歩増しで売る争議
・裏切りの甲斐なく病気の妻が死に
・釈放を解雇通知が待ってゐた
・ダラ幹が争議を売ればあがる株
『川柳人・278号』(7月15日発行)
「蟻食ひ」
・正直に働く蟻を食ふけもの
・蟻たべた腹のへるまで寝るいびき
・蟻食ひの糞殺された蟻ばかり
・蟻食ひの舌がとどかぬ地下の蟻
・蟻の巣を掘る蟻食ひの爪とがれ
・やがて墓穴となる蟻の巣を掘る蟻食ひ
・巣に籠もる蟻にたくわえ尽きてくる
・たべものが尽き穴を押し出る蟻の牙
・どうせ死ぬ蟻で格闘に身を賭ける
・蟻食ひを噛み殺したまゝ死んだ蟻
※蟻食は「資本家」,蟻は「労働者」の比喩でしょう。「蟻たべた腹のへるまで寝るいびき」とはすごい表現です。
■『川柳人・279号』(8月15日発行)
・パンを追ふ群衆となって金魚血走ってる
・工夫等の汗へすぎてく避暑列車

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反戦・平和, 文化・芸術, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 鶴彬(つるあきら)の怒りを共有すべし 1937年(昭和12年)鶴彬28歳  はコメントを受け付けていません

憲法、変える必要ありますか? パンフレット紹介

kaeruhitsuyou(憲法、変える必要ありますかパンフレット B5 8頁 2018.6発行)

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 憲法、変える必要ありますか? パンフレット紹介 はコメントを受け付けていません

5・15平和とくらしを守る県民大会宣言 「沖縄平和行進」

5・15平和とくらしを守る県民大会宣言

 沖縄は、46年目の復帰の日を迎えた。1952年サンフランシスコ講和条約により切り離され、1972年の復帰までの間、米軍の統治による人間が人間らしく生きる権利が抑圧された苛酷な日々を強制されてきた。そして、「即時無条件全面返還、平和な島・沖縄」を強く望んだ復帰の思いとは裏腹に、日米安保条約により米軍基地が居座り続け、戦後73年、そして復帰46年経った今日、米軍基地はさらに強化、拡大されている。
このような中、安倍政権は、東村高江では米軍北部訓練場の過半の返還のためと国民に偽り、名護市辺野古では米軍普天間基地の危険性の除去に名を借りた新たな基地建設を強行している。新基地は滑走路が2本になり、軍港機能が併設され、弾薬装填施設をはじめとするあらゆる機能を備えた耐用年数200年ともいわれる強固な米軍基地である。日米両政府は、隣接のキャンプシュワブ、キャンプハンセン、辺野古弾薬庫、さらに広大な北部訓練場と一体的運用を可能にする軍事基地の要塞化を目論んでいる。日米同盟強化をアピールし、沖縄への構造的差別による過重な基地押し付けは断じて許せるものではない。「辺野古新基地NO」の圧倒的民意が何度も示されたにもかかわらず、「辺野古が唯一の解決策」とする政府の傲慢なやり方は、地方自治をはじめ、国民の権利や平和的生存権を保障する憲法までも否定している。これが民主主義国家と言えるだろうか。また、自然や環境保護の重要性が注目されるなか絶滅危惧種のジュゴンや豊富なサンゴ群落などの生物多様性の美ら海を埋め立てることは観光立県沖縄の未来を崩壊させることだ。さらに、島嶼防衛のもと与那国島への自衛隊の監視部隊や宮古島、石垣島への地対艦ミサイル部隊の配備は言語道断である。私たちは捨て石にされた73年前の惨烈な沖縄に回帰させてはならない。
他方、アジアでは緊張が融和へと動き出している。4月の南北首脳会談において、朝鮮半島の緊張緩和と非核化を共同目標とする板門店宣言に両国が署名した。さらに6月には初めて米朝首脳会談が予定され、東アジアが平和と安定へと加速し、これまでの日米安保や地位協定について抜本的に見直す時期が着実に到来している。この動きに逆行する安倍政権の北朝鮮への圧力や制裁の強化の継続は、日本の防衛や外交政策が世界中から非難されることは明らかである。
また、安倍政権は、森友、加計学園問題では国民をないがしろにし、憲法改悪の動きを強めている。戦争を放棄した9条に自衛隊を明記し、戦前回帰とともに戦争へと突き進もうとする独善的政治の暴走を断固阻止しなくてはならない。
私たちは、このような米軍、自衛隊基地の強化や憲法改悪の動きが渦巻くのなか、本島2コース、宮古、八重山コースの4コースで復帰46目の内実を力強く訴えて歩いた。政府の米国追従と差別的な沖縄政策によって押し付けられる不条理に厳しく抗議し、県民と全国の仲間が一丸となって取り組む決意を示してきた。また、今回も全国から1200人余の参加者が、平和行進を盛り上げる原動力となっている。
私たちは、今年の本県民大会において、平和行進と本大会の成功をともに確認し、日米両政府によって強行される米軍基地の強化、拡大に反対することを表明する。さらに不平等な日米地位協定の抜本的改正を強く要求する。また、震災の教訓を活かし全国の原発の再稼働を許さず、脱原発社会の実現を確認する。最後に戦争への道を踏み出そうとする政府の戦争政策、憲法改悪に抗し、アジア近隣諸国、そして、世界平和のために闘い抜くことを確認した。このことを本大会において宣言する。

2018年5月13日

復帰46年・平和とくらしを守る5・15県民大会

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反基地, 反基地, 反戦・平和, 文化・芸術, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 5・15平和とくらしを守る県民大会宣言 「沖縄平和行進」 はコメントを受け付けていません

北信越キャラバン「沖縄連帯」集会イン七尾パトリア 熱い友情交わす

沖縄の仲間たちの「反戦・平和」の闘いに学び、連帯するため、北信越5県で毎年取り組んでいる北信越キャラバン「沖縄連帯」集会は本年、山城博治沖縄県平和センター議長をお迎えし、5.29に石川県入りしました。

安倍政権の「軍国主義教育」にかかるモリトモ学園問題、友人を厚遇する加計学園問題のいわゆる「モリカケ疑惑」の深刻さ、政治の私物化は目を覆うものがあります。それは、安倍首相によるNSC(国家安全保障会議)専制のもと、政策も人事権も掌握し、国家官僚は安倍首相を「忖度」することを強いられているのです。同時にNSCは「戦争する国」のいわば司令塔であり、弾圧・監視体制の要でもあります。

米・朝の一触即発「核戦争」の準備さえ自衛隊は担わされ、B52「核」爆撃機の小松基地F15戦闘機による護衛という形で秘密裡に、複数回にわたり進められました。その場所は「日本海西端」であり、まさに北朝鮮の目と鼻の先でした。その戦争国家の総仕上げが「憲法9条改悪」と言わなければなりません。

福祉や医療を切り捨て、後期高齢者の医療費までアップしています。消費税10%はまさに「軍事費」捻出のためであり、軍事費にはついに10兆円(2018年度当初予算5.2兆円+後年度負担5.0兆円)を超えました。戦争政策に税金を費やす安倍内閣は総退陣させるしかありません。打倒するしかないのです。それらをも掲げて、沖縄連帯集会を七尾市「パトリア4階ホール」で開催しました。仕事を終えた中、118名もの組合員が山城さんの講演を、沖縄の闘いを聞こうと駆けつけました。

なお、この前段には、金沢市香林坊で森一敏金沢市議とともに、七尾市ではJR七尾駅前で山添和良七尾市議、森憲一七尾市議とともに街宣を行ないました。

七尾市へ行く途中のかほく市では、過去に県職労が企画した「沖縄平和の旅」に参加し、辺野古の現場を体験した寺内徹乗さんが、「いまの私があるのは当時の経験があったから」と語り、鶴彬の姪っ子さんと供に「鶴彬つるあきら」記念館で説明されたことに、山城さんは目頭を熱くしておられました。

 

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反基地, 反基地, 反戦・平和, 文化・芸術, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 北信越キャラバン「沖縄連帯」集会イン七尾パトリア 熱い友情交わす はコメントを受け付けていません

2018年5.26「志賀原発を廃炉に!」訴訟原告団総会

裁判長の「(原子力規制委員会の)行政判断を待つ」という「司法の自殺」を糾弾し、北陸電力の「判決引き延ばし」を阻止し、勝利をつかむために奮闘することを確認した。脱原発のあらゆる方法にチャレンジする「木村結」さんの講演を受けた。

m(_ _)m 詳細は当ホームページからリンクしている「志賀原発を廃炉に!」ホームページを参照してください。

カテゴリー: 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 原水禁, 反戦・平和, 反核・脱原発, 志賀原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 脱原発・核燃, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 2018年5.26「志賀原発を廃炉に!」訴訟原告団総会 はコメントを受け付けていません

2018.5.17 原水禁石川総会・記念講演 大島堅一さん(原発コストの真実)

単産・単組、市民、議員の皆さんのお蔭で、総会と記念講演を無事終えることができました。行政の首長・議長の皆さんにも感謝いたします。国連での「核兵器禁止条約」成立に際し、国内での「批准」を新たな課題としました。総会では特に、大島堅一さんの「原発コストの本質」講演が「目からうろこ」でした。

<資料>

180517金沢資料(大島堅一さん 龍谷大学政策部教授)「原発コストの真実」

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 原水禁, 反戦・平和, 反核・脱原発, 志賀原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 脱原発・核燃, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 2018.5.17 原水禁石川総会・記念講演 大島堅一さん(原発コストの真実) はコメントを受け付けていません

声明「エネルギー基本計画は原発ゼロ社会の実現を前提に見直すべき」

2018年5月15日
声明「エネルギー基本計画は原発ゼロ社会の実現を前提に見直すべき」
原子力市民委員会

2011年3月の東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故(福島原発事故)から7年が経過した。しかし、エネルギー政策は、福島原発事故の教訓を踏まえた方向に転換されておらず、エネルギーを取り巻く厳しい現実に対応しているとはいいがたい1。政府のエネルギー政策において重要な基準とされている「S+3E」の観点からも、福島原発事故のような過酷事故を、日本社会は受け入れることができない。現行の「エネルギー基本計画」における原発の位置づけを全面的に改める必要がある。
2017年8月からの総合資源エネルギー調査会基本政策分科会における「エネルギー基本計画」の見直しの審議では、現行の「エネルギー基本計画」を踏まえてつくられた「長期エネルギー需給見通し」(2030年のエネルギーミックス)を変更せずに、原発比率については20~22%の実現を前提に議論が進み、原発を「重要なベースロード電源」とする骨子案が示された2。さらに経産省の「エネルギー情勢懇談会」では、気候変動に関するパリ協定の発効を前提とした2050年以降を見据えた長期的な脱炭素のエネルギー戦略がテーマとなっているにも関わらず、未だに原発に固執する産業界寄りの議論が繰り返され、長期的にも原発を脱炭素化の選択肢として温存する提言が出されている3
このような政府内での原発の維持や延命政策を前提とする「エネルギー基本計画」の見直しの議論には多くの問題点がある。「エネルギー基本計画」は、以下の論点からあくまで原発ゼロ社会の実現を前提に見直すべきである。

第一に、原子力発電の根本的な問題点を直視し、原発ゼロを目指すべきである。
これまでのエネルギー基本計画見直しの議論には、福島原発事故の教訓を活かし、パリ協定のもと国際的な気候変動問題への責任を果たし、中長期的に持続可能な社会を実現するというビジョンが欠けていた。政府は、非現実的な原子力維持目標に固執し、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーを軽視している。そのため、本格的な気候変動対策を停滞させている。これでは、これまでのエネルギー政策の失敗を繰り返すだけである。
原発を取り巻く現実は厳しい。2014年度に原発の年間発電量はゼロとなり、その後の原発の再稼働も数基に留まり2016年度実績では総発電量の2%にも満たない。原発を維持することが、電力会社の経営にも重大な影響を及ぼしている。新規制基準や原子力規制行政における多くの欠陥、原子力損害賠償制度の不備、運転開始後40年を超えた老朽化原発の運転延長問題、放射性廃棄物の処理・処分の問題などの点でも、原発は困難に直面しており、経済的合理性も失われている。原発の持つこれらの根本的な問題点を直視し、原発ゼロを目指すべきである。
見直しの前提として総発電量に占める原発の割合を2030年に20%~22%にするとしているが、そのようなことは現実には不可能だと考えるのが合理的である。この前提の実現には、廃止が決まっている18基以外の原子炉42基(建設中の3基の原発を含む)のうち約8割を再稼働させ、さらに40年間と決められている老朽原発の運転期間をさらに20年間延長させる必要がある。しかし、再稼働や老朽原発の運転期間延長等で原発を維持することに実現性も国民的支持もない。各種の世論調査によれば、原発再稼働に関しては国民の過半数が反対している。これまで再稼働した原発は8基(2018年5月現在)に留まり、16基は適合性審査への申請の目途さえたっていない。まして、立地自治体や経済界が経済的理由で要望し始めている原発の新設やリプレースも、その実現の見通しはまったく無いのである。

第二に、新規制基準に基づく審査では原発の安全性が確保されない。
政府は、原発依存度を可能な限り低減するとする一方、「世界で最も厳しい水準の規制基準」に適合すると原子力規制委員会が認めた原発については再稼働させるという方針をもち、なし崩し的に再稼働を進めている。しかし、立地審査指針が採用されないなど新規制基準には多くの欠落項目や問題点がある4。こうした基準に基づく適合性審査は、原発の安全性の確保の観点からすれば不十分である。地震・津波・火山などの自然災害への対策や原子力防災を含めた原子力規制行政の問題点も、解消されていない。
さらに例外的にのみ認められるはずの20年間以内の運転延長がなし崩し的に認められ始めている。だが、老朽化した多くの原発には安全上の深刻な問題がある。さらに、原発のテロ対策も明らかに不十分である5。原子力防災に対する政府や自治体の危機管理対処能力もきわめて貧弱である。
多くの国民や周辺自治体などから原発再稼働に反対の意思表示がされているにもかかわらず、再稼働にあたっての同意は、立地自治体のみでよいとされている。これらにみられるように、政府が原発を稼働させる大前提としている「安全性の確保」はされていないし、国民の意見も無視されているのである。

第三に、原子力発電の真の発電コストは高く、隠された様々なコストとリスクがある。
福島原発事故の損害賠償や除染・中間貯蔵施設建設等のため、すでに10兆円を超える資金が東京電力支援のために使われている。また、事故収束や行政の事故対応にも多額の資金が投じられている。これらを合計すれば、福島原発事故による費用は現時点で20兆円を超える。総合資源エネルギー調査会発電コスト検証ワーキンググループは、新設の原発(モデルプラント)が火力よりも発電コストが安いという計算結果を2015年に公表した。だが、事故後に必要となった費用を適切に評価すれば、原発のコストは明らかに高い。また、実績値で評価した場合には、発電コストは火力発電を大幅に上回る6
コスト検証ワーキンググループの示した発電コスト計算は、新設の原発(モデルプラント)についての非現実的な前提に基づいている。実際には、原発の建設コストは福島原発事故後に急騰している。そのために、米ウェスティング・ハウス社は倒産し、日本の東芝は経営危機に陥った。このような現実を政府は改めて認識すべきであり、原発に関する経済性評価を一からやりなおすべきである。
実際には経済性がない原発を電力自由化の中で延命させるために、賠償費用等の一部を託送料金によって回収するなどの措置が政府によって講じられつつある6。加えて、原子力損害賠償法にさだめられた賠償額を有限にしようとする動きも政府に見られる。これらは、原発が国家の支え無しに自立できない、コストとリスクの高い電源であることを示している。

第四に、意思決定プロセスに、市民からの意見を聴取し、反映する努力を行っていない。
政府内で、非現実的な「エネルギーミックス」を前提にした議論が行われているのは、エネルギー政策形成において民主的な意思決定プロセスが欠けているからである。経済産業省が所管する審議会は、委員の構成をはじめ、原発を推進してきた産業界や電力会社の意向が色濃く反映されている。「エネルギー基本計画」の見直しに代表されるエネルギー政策の策定では、意思決定プロセスのあり方から見直す必要がある。3.11後のエネルギー基本計画の見直しでは前政権下で国民的議論が行われ、原発ゼロを目指すことが一旦は決定された。2010年のエネルギー基本計画の見直しの際には公聴会までは開催されたが、今回の見直し過程では意見箱の設置に留まり、また受け付けた意見に関する検討・分析や反映などは全くなされていない。

第五に、原子力発電が「ベースロード電源」という発想が電力システム改革を後退させている。
総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の骨子案では、原子力を引き続き「重要なベースロード電源」として位置づけ、年間発電量に占める割合を2030年までに20%以上と2017年の約3%から大幅に増やそうとしている。原子力発電や石炭火力発電を電力供給の中で重要視して「ベースロード電源」とするという考え方は電力自由化や再生可能エネルギーの大量導入が進む中ではもはや時代遅れであり、欧州では、「ベースロード電源」という発想そのものすらなくなっている。むしろ電力システムの調整力が重要視され、硬直的な運用しかできない原発は調整力を阻害する存在になってきている。
原発を「重要なベースロード電源」に位置づけたことにより、再生可能エネルギーの導入が現実に阻害され、導入コストの低減を妨げている。原子力を含む「ベースロード電源」をフル稼働させることを前提にしているため、算定される系統の空き容量がゼロとなり、再生可能エネルギーの系統接続が大幅に制限されるという理不尽な事態が起きているのである。
すなわち、原発を無理に維持しようとするために電力システム改革そのものが後退している。日本では、電力システム改革の第一弾として電力広域的運営推進機関が2015年4月に発足し、2016年4月から電力の小売り全面自由化が行われた。しかしながら、他方で、電力システム改革の下でも原発を維持するための仕組みが次々に構築されている。これは、電力システム改革の理念を大きくゆがめている。

原子力市民委員会は、2014年の「エネルギー基本計画」や2015年の「エネルギーミックス」の策定に際し、国民的合意を得ながら原発ゼロ社会の実現を目指すよう提言してきた。また、2014年4月には『脱原子力政策大綱2014』7を、2017年12月には『脱原子力政策大綱2017』8を公表し、福島原発事故の被害の全貌や後始末をめぐる問題、放射性廃棄物の処理・処分や原発再稼働を容認できない技術的根拠を指摘した上で、原発ゼロ社会を実現するための行程を発表してきた。さらに新規制基準の様々な問題点について特別レポート5『原発の安全基準はどうあるべきか』も発表している。
「エネルギー基本計画」は、原発の様々な問題点を直視し、早期に原発ゼロ社会を実現することを前提におくべきである。その上で、「エネルギー基本計画」を、再生可能エネルギーの野心的な導入目標や国際的に責任のある温室効果ガスの削減目標を含む、日本社会を持続可能で真に豊かなものにするエネルギー基本計画へと全面的に作り直すべきである。

以上
カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反戦・平和, 反核・脱原発, 志賀原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 脱原発・核燃, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 声明「エネルギー基本計画は原発ゼロ社会の実現を前提に見直すべき」 はコメントを受け付けていません

米朝戦争で日本国民100万人が犠牲に! 対米従属(米国第一追認)を優先する安倍首相

2017年11月、緊迫の首相答弁        横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」

「米国の北朝鮮攻撃にNOと言えるか」“身内”山本一太の質問に安倍首相が答えず…米朝戦争で日本国民100万人が犠牲に

日本が米国本土防衛の“盾”(焦土)になる悪夢の近未来図(死者100万人規模の被害)が現実味を帯びてくる質疑応答が11月29日の参院予算委員会で交わされた。自民党の山本一太参院議員の質問で、日本国民の生命は二の次、対米従属(米国第一追認)を優先する安倍首相の姿勢が浮き彫りになったのだ。

質問自体は本質を突くものだった。マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官がNHKの取材に対して「軍事行動を起こすときには日本に連絡をする」という主旨の発言をしたのを受けて、山本氏は「日本国民を守るために必要だと感じたときにトランプ大統領に『いまは攻撃を思いとどまってくれ』と助言することもありうる覚悟が総理にあるのかを聞きたい」と迫ったが、安倍首相はその覚悟には一切触れず、曖昧な答弁をだらだらと続けた。

「トランプ大統領とは何度も首脳会談を行いました。その際、北朝鮮情勢について相当突っ込んだやりとりをしているわけです。そのなかで、様々な選択肢を立てた際のそれぞれの国々に対する影響等についても当然、これは話をするわけです」
「トランプ大統領とはさまざまな外交政策を進めていく上においては、安全保障上はさまざまな可能性について当然、率直な話をしていかなければなりません」

無回答に等しい答弁に対して山本氏は「もう一度だけ、総理、お聞きしたい。言い方を変えますが、『日本の国益のためにアメリカの判断を、例えば、少し変えてくれ』と促すケースはありうるということでよろしいでしょうか」と再質問をしたが、それでも安倍首相は再び曖昧な答弁を繰り返した。

「いまはまさに『すべての選択肢がテーブルの上にある』というトランプ大統領の方針を私は一貫して支持をしています。そのなかにおける、あらゆる手段における最大限の圧力を我々はかけていかなければならないと考えているところでございます」

トランプ大統領の軍事行動に異議申し立てをするのか否かを2度も安倍首相は問われたのに“無回答答弁”を繰り返したのだ。「日本の国益など二の次にして米国第一のトランプ大統領に尽くします」と“属国宣言”に等しいと私は唖然としたが、山本氏の受け止めは違った。「ありがとうございます。ギリギリのところまで総理にご答弁をいただいたと思います」

東京都民の死者は100万人! 米国の北朝鮮分析サイトで驚愕の結果が

米国にNOと言えない“腰抜け首相”に感謝する山本氏の反応は私には理解不能だが、両者の質疑応答を詳しく紹介したのは他でもない。米国のジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は10月、朝鮮有事の人的被害想定を発表。米国の軍事オプションに対して北朝鮮が核ミサイルで報復した場合、東京都民の死者は100万人規模(水爆なら200万人規模)という被害推定を出していたからだ。

“ニューヨークやワシントンなど米国本土を北朝鮮の核ミサイルの脅威から守るためにトランプ大統領が軍事行動を決断、NOと言えない安倍首相が追認した結果、100万人規模の死者が出る”という近未来図が現実味を帯びてきた。70年前の戦争では日本本土防衛の“盾(捨て石)”に沖縄がなったが、迫りくる北朝鮮有事では米国本土を守るために日本が焦土となるリスクを背負わされるのだ。

日本国民が100万人規模で犠牲になりかねない「米国の軍事オプション」に対して、山本氏が言うような攻撃先送りや政策変更をトランプ大統領に求めるべきなのに、安倍首相は明言を避け続けたのだ。

そのため山本氏は「日本の国益は二の次で米国第一なのか」と安倍首相を問い質し続けるに違いないと予測したのだが違った。実際に飛び出したのは「晋三・ドナルド関係」と名づけて称賛するコバンザメのような質問だった。

「総理は各国首脳と比較してもトランプ大統領と突出した別格の関係を築いていると思います。首脳会談5回、電話会談17回、ゴルフも2回。『誰がトランプのゴルフパートナーか』を調べているアメリカのサイトを見ると、外国首脳の名前は見当たりません。総理は唯一(トランプ大統領とゴルフをする外国首脳)。それだけ親密なのです。総理から見てトランプ大統領はどんな性格の人物なのか。ある有識者が『総理は猛獣使いだ』と語る記事もありました」(山本氏)

これに対して安倍首相は、トランプ大統領を「気さくな方でストレートな物言いをする方」「人の話をよく聞いていただけると思っています」などと絶賛、これを受けて山本氏は、安倍首相をもち上げるように日米首脳の関係をこうまとめた。

「今回の日米首脳会談は私は成功だったと思っていますし、日米の絆が磐石で、北朝鮮政策についても総理が完全にトランプ大統領と一致していることを示しました」

トランプに隷属する安倍首相は「傲慢な親に反論しない忠実な子供」

しかし海外メディアの見方は、日本国内の“大本営発表”とはまったく違う。自民党や官邸や“御用メディア”(NHKや読売や産経など)が垂れ流す「良好で対等な晋三・ドナルド関係」の虚構ぶりを実感するには、実際の日米首脳共同会見の映像(動画)を見るのが一番だ。何とトランプ大統領は途中で用意された原稿を読むのを止め、アドリブで「米国経済が一番で日本は二番。それでいいか」という失礼なジョークを口にしたのに、安倍首相は、ただ微笑んでいただけだったのだ。

『乱流のホワイトハウス トランプvs.オバマ』の著者で朝日新聞オピニオン編集部次長兼機動特派員の尾形聡彦氏は11月17日、ネットTV「デモクラシータイムス」に出演して、この会見動画を再生。この場面についてワシントンポストが「安倍首相はトランプの忠実な従属的助手の役割を演じている(Japanese leader Shinzo Abe plays the role of Trump’s loyal sidekick)」「親が子どもを諭すようだった」と指摘していたことも紹介した。

この動画(ネット上で視聴可能)は、「晋三・ドナルド関係」が対等で良好という“大本営発表”を鵜呑みにしている日本国民にとって必見だ。日米首脳の関係が「傲慢な親に反論しない忠実な子ども」のような属国的従属関係にあることを物語っているからだ。つまり、予算委員会で山本氏の質問に答えなかった安倍首相は、米国の北朝鮮攻撃についてNOと言わない対応をする可能性は極めて高いのだ。

NOと言えない安倍首相の屈辱的対応を海外メディアが日米関係を象徴する場面として紹介する一方、日本の政治家やほとんどの国内メディアは日米首脳会談称賛を繰り返した。その結果、「トランプ大統領の北朝鮮攻撃の決断と安倍首相の追認で100万人規模の日本国民の死者が出る」という悪夢の近未来図がすぐ目の前にまで迫っているのに、大半の日本国民は気がつかないままなのだ。

小池都知事の“お友だち”軍事アドバイザーも“北朝鮮先制攻撃”を後押し!

さらに防衛関係者の間にも、北朝鮮攻撃容認論が広がりつつある。徳地秀士・元防衛審議官は、「北朝鮮の核脅威の解決と北東アジアの平和をどう実現するのか」(10月30日)のシンポでこんな発言をした。

「『我々はアメリカの軍事行動を回避することを考えないといけない』ということがそもそも良くないのだろうなと思う。別に私は『軍事行動がいい』と言っているわけではないが、『軍事行動を覚悟しているのだ』ということをアメリカだけではなくて、アメリカの同盟国もしっかりと北朝鮮にそういう姿勢を見せるということが大事で、そのために具体的なプランニングもするべきだと思います」「アメリカが軍事行動をしたときに韓国も日本もそれをサポートする。そして本当に日本も韓国も国際社会も全体が覚悟をしているのだという強い姿勢を見せることが大事だと思います」

“北朝鮮攻撃誘導論者”と呼びたくなる軍事アドバイザーも活動を活発化させている。日本政府の依頼で日本の官僚に戦略論を講義するために来日したエドワード・ルトワック氏(米戦略国際問題研究所上級顧問)のことだ。

小池百合子・前希望の党代表(都知事)の「旧知の友人」(2016年11月18日の小池氏のツイッタ―)で「情勢分析の凄さにいつも唸ります」(同)と絶賛したルトワック氏は、著書『戦争にチャンスを与えよ』(文春新書)の5章「平和が戦争につながる──北朝鮮論」では次のような持論を展開していた。

1)まず北朝鮮を特異で危険な存在と指摘した上で、
2)「北朝鮮への降伏(宥和)」か、核ミサイル完成前に核施設を破壊する「先制攻撃」かという究極の選択を日本に迫り、
3)先制攻撃をするしかないという結論に誘導するものだ。

そして「日本政府は自ら動くべし――『降伏』と『先制攻撃』」という小見出しの部分(5章)では、先制攻撃についてこう説明していた。

「別の選択肢としては『先制攻撃』がある。日本の自衛隊の特殊部隊に攻撃を命じて、パラシュートやグライダーで降下させ、北朝鮮の核施設の上に到着させ、携帯型のホローチャージ弾などでそれらをすべて破壊するのだ。もちろん、特殊部隊の九〇人が犠牲になるかもしれない。ただしそれは、背後にいる一億二〇〇〇万人の日本国民を守るためだ」

自衛隊を特攻に? 日本は米国本土を守るための“捨て石”となる!

驚くべき提案ではないか。ニューヨークやワシントンなどの米国本土を北朝鮮の核ミサイルの脅威から守るために、自衛隊員に特攻隊のような役割を担わせ、東京やソウルで100万人規模の犠牲者が出るリスクに目をつぶる究極の対米従属政策といえる。私の目には、日本国民の生命と安全を脅かす“戦争仕掛け人”にしか見えないルトワック氏は安倍首相とも面会、「(安倍首相は)稀に見る戦略家だと思います」(「文藝春秋」12月号・池上氏との対談での発言)と絶賛。「北朝鮮先制攻撃容認」でルトワック氏と安倍首相は一致しているように見える。

これに対し尾形氏は前述の「デモクラシータイムス」で、こう首を傾げていた。

「『核を持った北朝鮮にアメリカが脅されるようなことは困るから、それを挫くためには軍事オプションしかない』というのは、アメリカのなかでの議論なのです。私がいま非常に奇異に感じたのですが、ルトワック氏は『アメリカ』という主語を『日本と韓国』に言い換えて正当化しているだけに聞こえる」
「(北朝鮮に)圧力をかけ続けていったらどんどん戦争に近づくわけですよね。そのときに(日本)政府の中枢の方は『覚悟』という言い方をしますが、本当に受け入れられるのか。(略)太平洋戦争を4年間やって日本人で亡くなった方は300万人くらいと言われているが、わずか数日でそういったことが起こりかねる数字を出した上で、それを踏まえた上で議論をするのならいいと思うのですが、中身を言わずに軍事的オプションしかないというのは、やや現実感を欠くし、無責任かなと思います」

トランプ大統領に子ども扱いをされる「忠実な従属的助手」(ワシントンポスト)のような安倍首相こそ、日本国民の生命と安全を危うくする国内最大の“脅威”ではないのか。このままでは、東京が焼け野原になり、100万人規模の死者が出るという最悪の事態になりかねないのだ。

(横田 一  2017.12.6)

 

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 原水禁, 反戦・平和, 反核・脱原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 米朝戦争で日本国民100万人が犠牲に! 対米従属(米国第一追認)を優先する安倍首相 はコメントを受け付けていません

5.17 18:45「原発コストの真実」 大島堅一さん(龍谷大学政策部教授)

地場産業振興センター本館一階に結集しよう。衝撃の「原発コストの真実」が分かる。

5.17大島堅一さんチラシ

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 原水禁, 反戦・平和, 反核・脱原発, 志賀原発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 脱原発・核燃, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史 | 5.17 18:45「原発コストの真実」 大島堅一さん(龍谷大学政策部教授) はコメントを受け付けていません