2023「新春の集い」 「先制攻撃する国」を許さない!防衛費倍増NO!憲法改悪阻止!

「戦争も核も基地も原発もない平和な未来をつくろう!」のもと、61名が年頭の決意を固めあいました。

多くの来賓から語られたように、安全保障三文書の閣議決定は、反戦・平和、人権・環境、脱原発の全ての運動において、決定的なくぎりとなります。まさに「戦争する国」宣言と言わなければなりません。来る統一地方選挙もまさにこの課題で闘い抜かなければなりません。

元法政大学学長の田中優子さんも、いまや日本政府は「戦争準備」に入った。この戦争準備に抗わなければならない、行動のときだ、と危機感を表しています。

 

 

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「戦争する国」に踏み出す「安保三文書」に抗議する!

「戦争する国」に踏み出す「安保三文書」に抗議する!

岸田政権は12月16日、安全保障三文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)の改定を閣議決定しました。

この文書で岸田政権は、「戦力不保持、交戦権の否認」を謳う憲法9条を踏みにじる「専守防衛」さえ否定した「敵基地や中枢を先制攻撃する」戦略を採用しました。まさに、「平和国家」から「戦争する国」へ大転換する“戦争宣言”と言わなければなりません。

岸田政権は、ロシアによるウクライナ侵略で「国際秩序の根幹ルールが破られた」と危機感を露わにし、中国に対しては「同様の事態が東アジアで発生する可能性がある」と敵意をむき出しにしています。

そして、「戦後最も厳しく複雑な安保環境に直面している」として、国民に「わが国の安保政策に主体的に参画」し「国防に参加することを求める」としています。

現在の国際情勢はそもそも、岸田政権や西側諸国権力者が国連や軍事同盟などを通じて創った結果であり、ロシアが悪い、中国が悪いと「外敵」のせいにするのは、自らの関与を省みない無責任な論理です。さらに「防衛力の強化」を主張し敵国と対峙するため「国民に国防の主体的決意」を迫ることは、「命」もお金も出せと言うことであり、あまりに無責任であり責任転嫁と言わなければなりません。

戦後安保政策の大転換である「反撃能力(敵基地攻撃能力)」については、(中国や北朝鮮を念頭に)「わが国へのミサイル攻撃が現実の脅威となっている、反撃能力を持つ必要がある」と、その根拠も理由も明らかにしないまま「保有」を正当化しています。

「先制攻撃」については、「わが国に武力攻撃が発生た場合、必要最小限度の自衛の措置として相手の領域で反撃を加える」と、攻撃時点を曖昧にしたまま、弾道ミサイルで「敵基地や司令部を先制攻撃」するとしています。こんなことが許されるのでしょうか。日本全土が戦禍に包まれることは火を見るより明らかです。

岸田政権は、このような「戦禍も厭わない」安保三文書を決定したのです。しかも「憲法の範囲内であり、非核三原則、専守防衛の堅持、平和国家の歩みは止めない」とウソを重ね、私たちを騙そうとしています。

一方、2027年度までの5年間で43兆~60兆円(9兆~12兆円/年)もの巨費を「防衛費」に投入し、東日本大震災の復興特別所得税までその財源に充てようとしています。

私たちは、人権を奪い、暮らしを破壊し、命さえも奪う「戦争する国」に踏み出す安保三文書の撤回と、戦争する国反対!憲法改悪阻止!23春闘勝利の闘いを固く結びつけ、そして岸田政権退陣をめざして闘うことを訴え、抗議声明とします。(12/28版を微修正)

2023年1月5日

石川県平和運動センター

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原発推進を放棄し再生可能な脱炭素社会構築へ進め!(原水禁国民会議)

3.11メルトダウンの教訓を無にする岸田内閣の「原発最大限利用」に抗議する!

2011年3月11日、東北地方太平洋岸を襲った東日本大震災は、未曾有の被害をもたらした。福島第一原発は設計値をこえる地震動と津波によって、全電源喪失の事態となり翌12日には第一号機が水素爆発を起こした。その後も、1・2・3号機が炉心溶融、2・4号機においても水素爆発が起こった。現在もなお事故原発は収束に至らず、その目途も立っていない。これは、1986年4月のチェルノブイリ原子力発電所事故以来、最も深刻な原発事故であり、国際原子力委員会は、国際原子力事象評価尺度(INES)において、最高レベルの7(深刻な事故)に指定している。原発事故は起きないとの安全神話が神話に過ぎないことを実証した現実を、私たちは決して忘れてはなるまい。2011年から2012年にかけて「さようなら原発市民の会」の署名は瞬く間に800万筆をこえた。日本の市民社会が「脱原発」を希求したことは明らかだ。

岸田文雄首相は、グリーントランスフォーメーション(GX)実行会議を組織し、脱炭素社会に向けての新たなエネルギー議論を提唱した。会議のメンバーは原発推進の産業界や電力会社幹部が加わり、13人中8人が原発推進に言及している。4回までの会議録に原発を否定する意見はない。原発の新増設やリプレース、次世代炉の開発、60年超の原発運転、再稼働の加速など、これまで抑制されてきた原発政策推進の議論が、全て出されている。しかし、次世代炉は研究の段階にあって具体的ではない。可能性の高い革新軽水路でさえ建設に手を挙げるものはない。新増設には住民の了解が必要だが現在の世論動向では困難だ。リプレースには廃炉作業の終了が前提だが、これも今後相当の時間が必要だ。GX会議の議論で具体性がある政策は、60年を超える原発運転の延長と既存原発の再稼働しか残らない。そのことがGX会議の真の目的に違いない。

2011年の福島第一原発の事故以降、原子炉等規制法を改正し、政府は原則40年、最長60年まで延長して原発の運転を認めると定めた。原水禁は、40年を超える運転期間延長を認めることには、①原子炉の脆弱性やその他設備の老朽化、地震等の新しい知見への対応や部品交換などが困難であるなど、安全性の面から反対してきた。既存原発では経年劣化によるトラブルが絶えない。今回の運転制限撤廃の方針は、経営的判断を最優先し安全性をないがしろにするもので到底認められない。原子力規制委員会の山中伸介委員長は、「運転延長は政策判断で、関与する立場にない」と発言しているが、規制委員会の責任放棄としか言えない。40年超の運転には様々な安全性に関する規制が存在するが、原子炉等規制法が撤廃されれば安全審査そのものがどう変わるのか、先は見えていない。規制委員会は規制の後退を許すことに手を貸してはならない。

既存原発の再稼働促進もGX会議の重要な課題となっている。規制委員会の審査の長期化が再稼働を困難にする原因だとしているが、規制委員会が府省の大臣などからの指揮や監督を受けずに独立して権限を行使することができる3条委員会とされたのは、福島第一原発事故の教訓からである。再稼働が進まないのは、新規制基準による審査の厳格化でより安全への配慮を優先させてきたからに違いない。安全を犠牲にして経営を優先する姿勢が、福島第一原発事故の誘因になっている。そのことを忘れ再稼働を優先することは決して許されない。

GX会議資料では、根拠をあげることなく電力需給が逼迫しているとして、その背景を再エネ拡大によって稼働率の低下した火力の休廃止と原発再稼動の遅れとしている。火力の休廃止は脱炭素社会をめざすには当然であり、再稼働の遅れも安全優先の規制からは当然である。さらに再エネ大量導入のための系統整備の遅れをあげているが、その原因は、福島第一原発事故後に必要であった脱原発社会への移行を、原発温存のエネルギー政策を掲げる政府・与党が妨げ、再エネの促進が進展しなかったことにある。原水禁は「脱原発」が社会を変えると主張してきた。吃緊の課題である気候危機と脱炭素化の社会構築に向けても、基本政策を「脱原発」に求めることこそが必要だ。そのことなくして再生可能な将来をつくることは出来ない。

原水禁は、今後も「脱原発」社会を求め、「さような原発1000万人アクション」に結集し全国連帯の下、とりくみをすすめていく。

2022年12月16日
原水爆禁止日本国民会議
共同代表 川野 浩一
金子 哲夫
藤本 泰成

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事態対処法による武力行使の三要件 (2014.7改定)  参考 事態認定

1 我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対す  る武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること                                            

2 これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと                                                                                                                                                

3 必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと                                                     

 

事態認定(事態対処法)

1 「武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」(事態対処法)

2 「武力攻撃事態」とは、わが国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は当該武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態。

 また、「武力攻撃予測事態」とは、武力攻撃事態には至っていないが、事態が緊迫し、武力攻撃が予測されるに至った事態。両者を合わせて「武力攻撃事態等」と呼称。

3 「存立危機事態」とは、わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態。

4 緊急対処事態(武力攻撃の手段に準ずる手段を用いて多数の人を殺傷する行為が発生した事態、又は当該行為が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態で、国家として緊急に対処することが必要なもの)を含む、武力攻撃事態等及び存立危機事態以外の国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす事態

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国民民主 報道から見える翼賛政治への危機 CIAや統一教会にも相通ずる過去

自民に接近する国民民主

「連立」報道から見えた翼賛政治への危機

親米保守とCIAや統一教会にも相通ずる過去

2022年12月6日(東京新聞より)

 政府の2022年度第2次補正予算が成立した2日、目を見張る動きがあった。国民民主党が当初予算や第1次補正予算に続いて賛成に回ったほか、時事通信が「国民民主を連立政権に加える案を自民党が検討中」と報じたのだ。連立構想は両党のトップが火消しに走ったが、双方の接近ぶりはどうにも気になる。与党に対峙(たいじ)する勢力が減れば、翼賛政治へ傾きかねない。危うさをはらむ「自国接近」について考えた。(特別報道部・木原育子、中沢佳子)

2022年度第2次補正予算案を可決した参院本会議=12月2日、国会で(朝倉豊撮影)国民民主党の玉木代表(右)から物価高対応などへの申し入れ書を受け取る岸田首相=10月、国会で(朝倉豊撮影)

◆「そこまで落ちぶれていないと思うが…」

 「火のない所に煙は立たないってことですよ」

 国民民主の連立入り報道を巡り、立憲民主党の国会議員がそう漏らす。「知り合いの議員何人かに尋ねたら、『聞いていない』『寝耳に水』だって。年末にかけてこりゃ、浮足立つね」

 別の議員も取材に「遅かれ早かれでしょ。でも県連レベルでは立憲と国民民主が歩調を合わせられている所もある」と明かす。

 国民民主幹部の地元支援者は開口一番、「東京は一体、どうなってんだ」と逆質問。「自民はこれまで選挙で戦ってきた相手。あくまでうわさであり、そこまで落ちぶれていないと思うんだけど…」と気をもむ。

 国民民主は3月成立の当初予算、5月の第1次補正予算で賛成に回った。第2次補正予算も政府与党に追随した。玉木雄一郎代表は、党が主張した電気料金引き下げ対策などが盛り込まれたことを評価した。

 そして第2次補正予算が成立した今月2日、「国民民主の連立入りを自民が検討」「玉木氏の年明け入閣が浮上」と時事通信が報じた。玉木氏は「大変驚いている」、岸田文雄首相も「私自身、考えていない」と火消しの言葉を発した。

 苦笑するのが元政治部記者の議員。「国民民主との連立に反対する自民か公明あたりからのリークではないか。つぶす気満々だ」

◆国民民主は旧民社の系譜 CIAや統一教会の影も

 気になる両党の接近。引き寄せ合う下地もある。玉木氏は同じ香川出身の元大蔵官僚で故・大平正芳元首相の親族。大平氏が自民党内で率いた派閥が宏池会で、現トップが岸田首相だ。

 それだけではない。法政大大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)は「国民民主の血脈をさかのぼると旧民社党に行き着く。55年体制の野党で、中道から弱い保守までを含んでいた。この『保守』の部分で自民と相通じていた」と語る。

 ともに親米保守色を帯びるのが特徴だ。米国務省の資料によると、米中央情報局(CIA)は1950〜60年代、日本の左派勢力を弱体化させて保守政権の安定化を図るため、岸信介、池田勇人両政権下の自民の有力者らに秘密資金を提供し、民社の結党も促した。「親米で責任ある野党」の出現を目指したとされる。

 その一方、民社は実利的な志向を持ち合わせていたと白鳥氏は説明する。「60年安保闘争を巡り、民社の結党に参加した人々が日本社会党から離党した時、政治的なイデオロギーの対立だけで去ったのではない。労働者のために実利的な賃金闘争をした方がいいと考えたところもある。国民民主も野党路線で生き残るより、実利を取ろうと舵(かじ)を切っているのではないか」

 民社と自民の相通ずるところといえば、あの団体側との関係も挙げられる。当時の統一教会、いまの世界平和統一家庭連合だ。

 教団系の政治団体、国際勝共連合の機関紙「思想新聞」を1980年代までさかのぼると、教団側の理念に共鳴する「勝共推進議員」の名簿に民社の議員が何人も登場し、勝共連合の関連会合には民社の国対委員長が出席したとあった。

◆国民民主を利用したい自民の思惑は

 民社と教団側の接点について北海道大大学院の桜井義秀教授(宗教社会学)は「党として関係を持ったわけではないが、反共で共鳴する人もいたのだろう。選挙の組織票をうかがう算段もあった。そこは民社も自民も違いがない」と話す。

 現代に目を移すと、玉木氏もご多分に漏れず、教団と関係が深いとされる会社の元社長から寄付を受けていたことが分かっている。

 国民民主の議員数は今、衆参で約20人にすぎない。それでも手を組みたい事情が自民にはあるのか。

 政治ジャーナリストの鮫島浩氏は「一つは党内の権力闘争絡み」とみる。「岸田首相と麻生太郎副総裁は、公明や維新とパイプのある菅義偉前首相や最大派閥の安倍派を抑え込むため、国民民主を利用している」。手始めに目を付けたのが、国民民主や立憲民主の支持基盤に当たる連合という。会食などで距離を縮めてきたのは周知の通りだ。

 「岸田首相は立民とも協調路線をとろうとしたが、党内で反発が高まった上、教団との関係や失言で閣僚が相次いで辞任し、内閣支持率も低迷した。立民と距離を置き、政権を立て直す必要があった」

そんな中、敵基地攻撃能力の保有や防衛費増に慎重な公明党をけん制する思惑もあり「補完勢力としての国民民主が再浮上した」。

 では、自民へにじり寄る国民民主の真意は何か。

 鮫島氏はこう推し量る。「政権入りしたい玉木氏の強い思い。彼は自分こそ、宏池会を率いた大平氏の後継者と思い込んでいる」

 ただ、連立の実現には懐疑的だ。「玉木氏は躍起でも、自民は本気ではないだろう。『カード』は切らず、寸止めするほうが最も効果があるからだ」

 本当に連立を組むか、それで内閣支持率が上向くかは定かではないが、両党が距離を縮めることは危うさがはらむと鮫島氏はみる。

「立民にも政権に近づきたい勢力はいる。国民民主に引きずられる形で同調すれば、与党一色になる。戦前のような大政翼賛政治に向かいかねない」

◆野党勢力が与党にすり寄ると何が起きるか

 明治大の西川伸一教授(政治学)も「そもそも国民民主が野党にもかかわらず、予算案に賛成したことが異様だ」と述べたうえ、「国民民主が与党とくっついたら、野党の力を削(そ)ぐ。野党が団結して共闘できず、国会での追及や監視が甘くなる。これでは翼賛政治化しかねない」と国会議論の停滞を懸念する。

 国内政治は今、防衛やエネルギー政策など、国の根幹に関わる課題が焦点になっている。

 岸田首相はウクライナ危機や中国の軍備増強などを踏まえ、防衛費を関連予算と合わせて2027年度に対国内総生産(GDP)比2%まで増やす方針を示した。これに加え、原発依存度を下げる流れを転換し、エネルギー供給を下支えする名目で原発の運転期間延長や新増設、建て替えを検討する考えを表明した。

 野党勢力が与党にすり寄り、翼賛政治化が進めば、大増税や迷惑施設の建設を押しとどめる力が弱まり、やすやすと具体化されかねない。

 一橋大の鵜飼哲名誉教授(フランス文学・思想)は現状に強い警戒感を示す。「岸田政権の支持率が落ち込む今、政権に返り咲きたい一部の野党政治家にとって、政権入りのチャンス。妥協に傾きがちだ。国民民主の動きが呼び水になり、他の野党も流れかねない」

 鵜飼氏は語気を強める。「野党は与党にすり寄っている場合じゃない。与党の言うがままになるのが、市民のためになるのか。野党は批判ばかりという声もあるが、批判するのは当たり前の行為。与党案の問題点を洗い出すには不可欠だ」

【関連記事】国民民主党って与党なの? 予算賛成、政策協議で波紋 識者はどう見る

◆デスクメモ

 大政翼賛会の発足式の写真を見ると、うなだれてしまう。これが同調圧かという空気感。批判できず、異論を挟めずとなると、余波が下々に及ぶのは間違いない。軍拡の費用が足りないから増税。人手不足だから動員。一致団結の名の下、政府の言うがままになるのは怖くてならない。(榊)

 

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「平和国家」から「戦争国家」へ大転換 安保三文書の閣議決定に抗議!

平和フォーラム(平和・環境・人権)が抗議声明を発出しましたので転載します。(県憲法を守る会及び平和運動センターも準備中です。<(_ _)>)

「安保3文書」の閣議決定に抗議し、

憲法理念の実現をめざす平和フォーラムの声明

 日本の安全保障政策を大きく変容させる、いわゆる「安保3文書」の改定が12月16日、閣議で決定された。国会での審議、採決もなく日本の安全保障・防衛政策の根幹を、内閣の裁量で一方的に決めたことに、まず抗議する。

 日本は、自ら引き起こしたアジア・太平洋戦争において、朝鮮や中国をはじめとしたアジア・太平洋の人びとに甚大な被害を与え、自らもまた様々な戦火によって多大な被害を受けた。戦争全体の死者数は2000万人を超える。この戦争の反省を踏まえ、戦後の日本は、憲法9条にある「戦争放棄」と「戦力の不保持」を誓って再出発をした。しかし、朝鮮戦争を契機に警察予備隊・保安隊と再軍備が進められ、1954年に自衛隊が発足した。侵略戦争を経験してきた日本の市民社会は、防衛力増強に反対し、憲法9条の理念に拘泥してきた。この市民社会の基本的姿勢が、集団的自衛権行使を認めず、自衛隊を自衛のために必要最小限の武力を保持する「専守防衛」のための組織として、日本の防衛政策の基本に定着させた。

 日本は経済成長と世界市場への進出の過程を歩み、それに伴って防衛力という名の軍事力を拡大してきたが、この「専守防衛」の基本政策を大きく踏み外すには至らなかった。戦後レジームからの脱却を標榜して成立した安倍晋三首相は、2014年、「集団的自衛権行使」容認の閣議決定を行い、日米同盟の深化と軍事一体化をもくろみ、2015年9月に自衛隊法をはじめとする安全保障法制を大幅に改悪した。自衛のための戦力と言う概念は瓦解し、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、他国に対する武力攻撃を阻止する戦力を認めるに至り、「専守防衛」という日本の安全保障の基本政策は危機的状況に陥った。

 閣議決定による「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「中期防衛力整備計画」の「安保3文書」改定は、スタンドオフミサイルなどの攻撃型兵器を保有し、防衛費をGDP比2%に倍増し、今後は5年で総額43兆円もの防衛費をつぎ込むとしている。ことに「敵基地攻撃能力(反撃能力)」の保有は、「専守防衛」を大きく逸脱し、これまでの政府方針の大転換であり決して許されない。攻撃型兵器の配備は、周辺諸国の脅威として東アジアの軍事的緊張を高めることに繋がる。「専守防衛」は相手国への「安全の供与」だが、「敵基地攻撃能力保有」は「脅威の供与」である。憲法9条の平和主義が何をめざし、何をもたらしてきたかを、今まさに考えなくてはならない。

 米中対立を背景にし「台湾有事は日本の有事」などとして、防衛力増強を行うことは「安全保障のジレンマ」に陥り、更なる軍拡競争を呼ぶ。防衛力増強が日本の安全保障に繋がるとは言えない。作曲家の坂本龍一さんは、「戦争は外交の失敗」として「攻められないようにするのが日々の外交の力。それを怠っておいて軍備増強するのは本末転倒」と自身のブログで述べている。戦争は愚かな行為であり悲惨な結末を生む。であれば戦争をどう回避するかを考えなくてはならないが、岸田首相からはそのような議論はまったく聞こえてこない。そのことこそ日本の安全保障の脅威だと言える。

 また「安保3文書」は、防衛産業の強化と官民一体となった武器輸出、技術および研究開発の軍事活用、公共インフラの軍事利用にも言及している。すでに、特定秘密保護法、共謀罪法、重要土地調査規制法、経済安全保障推進法など、「安保3文書」がめざすものを支える法律が整備されている。今後、私たちのくらしや経済及び産業、学問の場も軍事的に利用されかねない。このような日本社会の根幹を揺るがすような方針が、拙速に決定されることは許しがたい。

 自民党は、今年4月に自ら「新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言」を内閣に提出し、防衛力増強と防衛費増額を要求していた。しかし、ここに来て財源問題で党内は混乱している。このような無責任な議論と数の力を背景に日本の重要課題が進んでいくことは、安倍政権以来の政治の危機を象徴している。

 日本の市民社会は、相対的貧困率の高さに象徴される貧困と格差の問題、コロナ禍での失業や物価高騰に苦しんでいる。そのような市民生活の困窮に目を向けず、莫大な予算を防衛費に投入し、国の安全保障が国民の責任かのような発言を行い、所得税増、あろうことか東日本大震災の復興特別所得税にまで手をつけようとしている。これによって国民生活が圧迫されるのは火を見るより明らかだ。東アジアに軍事的緊張を高める「安保3文書」の改定を見送り、増税を方針を撤回することを、平和フォーラムは強く要求する。

 「戦争をする国」へと軍拡に走り日本の安全保障政策を変容させるのではなく、粘り強い対話と交流に力を入れ、東アジア諸国との関係改善を図ることが先決だ。そして武力及び軍事同盟に依存しない姿勢を内外に示すことだ。憲法前文と第9条を実現していくことが、なによりも日本の最大の抑止力になることを、あらためて主張する

2022年12月16日

フォーラム平和・人権・環境

(平和フォーラム)

共同代表 勝島一博

藤本泰成

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県原子力防災訓練「監視・アンケート調査」行動報告書について

11月23日に実施された石川県原子力防災訓練。

福島原発事故の後、原子力防災計画は大きく見直されました。訓練はこれらの計画の実効性を検証し、その充実を図ることを目的としていますが、はたして住民の命や暮らしを守ることができるのでしょうか。
原子力防災は行政や防災関係機関だけで成り立つものではありません。住民が計画を周知し、理解し、納得して行動することが前提となっています。
私たちは計画の課題や問題点を考えるためには住民の意識を知ることが不可欠だと考え、今回の訓練で避難対象地域となった志賀町と七尾市のみなさまにアンケート調査を実施しました。調査にご協力いただき、貴重なご意見を聴かせてくれた方々に心より感謝申しあげます。
アンケート結果は今後の私たちの活動に多くの示唆を与えてくれるだけでなく、自治体関係者や原子力防災に関心を持つ人にとっても興味深い内容だと思います。今後の防災の議論を深めるための一助になればと思い、報告書を作成しました。

ご活用いただければ幸いです。〈写真は石川県庁での記者発表 12/13〉

避難行動についての住民アンケート調査報告書

2022年12月14日

石川県平和運動センター
さよなら!志賀原発ネットワーク
志賀原発を廃炉に!訴訟原告団
原水爆禁止石川県民会議
社民党石川県連合

 

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「防衛費」5年間で43兆~60兆円(12兆円/年に倍増) 戦争国家を許さない!

「防衛費」5年間で43兆円 12兆円/年へ倍増か 戦争国家を許さない!

2021年度最終防衛予算は初の61兆円、2022年度は7兆円突破か!2023年度は当初予算から6.5兆円!5年間で43兆円(9兆円/年)

「平和国家」から侵略を是とする戦争国家に!許しません!

  今後5年間で倍増させるには、毎年1兆2千億ほど増やすことになります。2027年度には12兆円規模になると思われます。これに後年度負担をプラスすると20兆円を超え、中国並の世界3位の軍事大国となる。防衛費大幅増・倍額化反対!

参考 民主党政権時 2012(H24)年度 防衛費4兆7138億円

2016(H28) 防衛費5兆2246億円=当初5兆0541+補正1706               5.22兆円+後年度負担4.65兆円=9.87兆円

2017(H29) 防衛費5兆3596億円=当初5兆1251+補正2345                                                       5.36兆円+後年度負担4.87兆円=10.23兆円

2018(H30) 防衛費5兆6456億円=当初5兆1911+1次補正547+2次補正3998                5.65兆円+後年度負担5.08兆円=10.73兆円

2019(H31R元) 防衛費5兆6861億円=当初5兆2574+補正4287           5.69兆円+後年度負担5.36兆円=11.05兆円

2020(R2) 防衛費5兆7508億円 (イージス・アショア頓挫減!) =当初5兆3133+二次補正508+三次補正3867

5.75兆円+後年度負担5.43兆円=11.18兆円

2021(R) 防衛費6兆1160億円=当初5兆3422億円+二次補正7738億円                  単年度初の6兆円突破! 6.12兆円+後年度負担5.5兆円?=11兆○円?

2022(R4) 防衛費当初5兆4005億円+二次補正4464億円+三次補正??=5兆8469億円

6兆円超+後年度負担5.9兆円=12兆円突破か

2023年(R5) 防衛費当初6兆5千億円+二次補正?=7兆円?

 

2023年から5年間の防衛費は?

5年間で43兆円(12/12日経ネットより)
 長射程ミサイルの導入   5兆円(先制攻撃用の対地、対地、対艦ミサイル)
 防衛装備品の維持・装備  9兆円(兵器の改修、更新などか)
 弾薬・誘導弾の導入    2兆円(いわゆる継戦能力のため)
 新たな装備品の確保    6兆円(AI兵器や電磁関係、学術研究費などか)
 無人機の早期取得     1兆円(偵察、攻撃用)
 宇宙           1兆円(スパイ衛星、攻撃用衛星など)
 サイバー         1兆円(サイバー攻撃用の要員確保など)
 自衛隊の隊舎・宿舎の改築 4兆円(戦争に耐えうる建物に改修)
          合計 29兆円    この他に14兆円もの予算が必要とある。

内訳の説明:安全保障に関する詳細説明は、敵に手の内を見せることになるから、今後はマル秘扱いとします。説明なしってエッ!

しかも、43兆円なんて矮小化すぎます。最低50兆円、最高60兆円にもなんなんとする額です。これは、命を捨て暮らしを捨てても強いられる増税に繋がります。NOを!

 

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原子力防災訓練の実効性を問う 「監視」と「アンケート調査」を実施!

監視及びアンケート調査に御協力いただきました皆さまに感謝申し上げます。

「集計表」及び「報告書」を発表します。

原子力防災訓練「報告書」

防災訓練アンケート県合計(石川県計  グラフ付)

住民アンケート調査にかかる住民の意見について

志賀町

20221130150408 20221130150335

七尾市<矢田郷地区>

高齢のため避難できない。

原子力防災なんて考えたことない。

避難先は知っているが、自力では動けない。

できるだけ被害が少なくなるように。

事故は起きて欲しくない。

本当は原発なんかない方が良い。福島事故のようになるから。

道路が良くなったり、電気料が安くなったりと自分の世代だけのことを考えていてはだめだ。

矢田郷地区は原発から距離もあるので避難もなんとかなるとおもっている。

避難の放送が聞きずらい。特に女性の声は不明だ。

防災は身近な問題ではない。

正直言って原発なんか動かしてほしくない。

太陽光発電について詳しく教えてほしい。

人間のやることだから100%ということはない。不安もあるが、距離もあり深刻に考えてはいない。

(集合場所)サンライフにいけばなんとかなる。行政を信頼している。

<田鶴浜地区>

再稼働しなければ問題はない。廃炉の方向で考えてほしい。

原発はいらない。原発やめて。原発、動かさないで。

事故にならないように。

電気は必要、原発以外を求める。

いまさら要望はなし。

優先マイクが聞き取れない。障がい者対策をしてほしい。

集合場所のコミュニティセンター までの道が狭い。

事故は起こして欲しくない。

再稼働に反対です。

必要性は全くないと思います。

防災スピーカーが響いて聞こえない。昔、配布された防災ラジオの方がよかった。

事故は起こさないでほしい。

原発は絶対反対です。

再稼働は馬鹿げている。

防災訓練は実効性がない。

再稼働は反対です。

危険なものはやめてほしい。やめる勇気が必要!!

再稼働しないように祈っています。

自らがもっと意識を持って防災計画を考えないといけないと思います。

再稼働については反対です。一端事故が起きたら簡単に生活がもとに戻せるとは思わないから。

再稼働は絶対反対です。

原発がなければ、防災計画や防災訓練など大騒ぎしてやっていく必要もない。安全・安心の基本に立ち返ってほしい。

訓練はきちんとやったほうがよい。通り一遍のものになっている。

原発に特化した訓練をもっとやったほうがよい。

原発に特化したパンフレットを出してほしい。

訓練が徹底していない。もう少し、詳しい説明がほしい。

<東湊地区>

防災無線の音を大きくしてほしい。聞こえづらい。再稼働は反対だ、七尾に恩恵はない。人ごとのように考えていたので、もっと情報がほしいい。再稼働に反対、事故が起こったらおしまい。原発に対する危機意識が薄らいでいる。

避難の方法が分からない。車もない。どこへ行ったら良いのか心配している。

<北大呑>

避難の方法が分からない。車もない。どこへ行ったら良いのか心配している。

原子力防災訓練「報告書」

防災訓練アンケート県合計(石川県計  グラフ付)

 

 

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まやかしの石川県原子力防災訓練を「監視」し住民アンケートを実施!その実態を暴く!(12/13記者発表)

本年は、志賀原発を廃炉に!訴訟団、県平和運動センター(構成組織)、原水爆禁止石川、さよなら志賀原発ネットワーク、社民党の結集によって、監視行動・住民アンケート調査の実施し、抗議声明を発出することができました。(アンケートは鋭意集約中、12月上旬公開予定)

標題に「まやかし」があるように、実効性を無視した防災訓練はすぐさまやめよ!最大の安全対策は、志賀原発を廃炉にすることにあります。たかが「タービンを回すお湯を作るため」に「命懸けで避難する」訓練が必要なのでしょうか。しかも、戦争になれば「核兵器」として狙われるのは必至です。一刻も早く、地上から「抹消」することが安全・安心に繋がります。(監視行動の詳細は、このHPの左欄にあります「志賀原発を廃炉に!訴訟原告団」をクリックして同訴訟団のHPに飛んでください)

抗 議 声 明

本日午前6時30分から志賀原発の事故を想定した石川県原子力防災訓練が実施された。東京電力福島第一原発事故後では11回目の訓練となるが、私たちは毎回監視行動に取り組み、抗議声明を通じて訓練の課題や問題点を指摘してきた。残念ながら今回も志賀原発の再稼働を前提とし、その一方で事故の影響を過小評価し、最悪の事態、不都合な事態を避けるシナリオでの訓練が繰り返された。重大事故が起こっても、あたかも住民が皆安全に避難できるかのような、まやかしの訓練に対して強く抗議し、以下、問題点を指摘する。

1. PAZ圏内住民の即時避難は可能か
全面緊急事態で原則即時避難とされているが、サイト内情報が迅速、正確に通報されることが前提である。私たちが懸念するのは、北陸電力の事故隠しや通報の遅れである。臨界事故隠しなど、数多くの前例がある。福島原発事故のように中央制御室で原子炉内の様子が把握できない事態も想定される。このような場合でも敷地周辺のモニタリングポストで異常は検知可能とされるが、志賀原発は他のサイトと異なり、赤住までは400m 福浦も1km余りと、周辺集落との距離が近い。後述するように避難バスが直ちに来る保証もない。放射性物質放出前に常に避難を開始できるかのような訓練が繰り返されているが、前提条件に危うさがある。

2. UPZ圏内住民は「まずは屋内退避」の方針を受け入れていない
規制委は「UPZ 圏内では、内部被ばくのリスクをできる限り低く抑え、避難行動による危険を避けるため、屋内退避を基本とすべき」との方針を示し、本日の訓練もその考え方に基づき実施されている。しかし、私たちが訓練と並行して行った住民アンケート調査では、屋内退避方針自体知らない、あるいは従わず避難するという住民が少なからずいることが確認されている(後日、詳細に報告予定)。規制委は「内部被ばくは、木造家屋においては4分の1程度」に抑えられるとするが、それは1993年以降に建てられた住宅であり、1980年以前に建てらえた住宅では低減効果は半分以下の44%とされている。放射性プルームからのガンマ線の外部被ばく遮蔽効果も木造家屋ではほとんど期待できない。「渋滞による大混乱は危険、その危険を避けるために屋内退避で被ばくする」という避難計画の根本的矛盾を多くの住民は見抜いている。

3.バスによる迅速な避難は幻想
県は今年3月、石川県バス協会との間で「災害等におけるバスによる人員等の輸送に関する協定書」を締結し、さらに原子力災害時の業務内容などを運用細則で定めた。しかしバス業界の実態をみると、緊急時のバスの配車は容易ではない。昨今の深刻な運転手不足に加え、コロナ禍による業績悪化、そして今は人流回復による繁忙段階へと入り、各事業者は常に余裕のない運行体制を敷いている。PAZ圏内の集合場所は22カ所あるが、全面緊急事態に至る数時間内に必要台数を確保することはほぼ不可能。「全面緊急事態で直ちに避難」は幻想である。UPZ圏全体で考えても、住民の1割がバス避難と仮定すると約1万5千人。県バス協会加盟事業者が保有する大型の貸し切りバスの253台(うちUPZ圏内事業者は52台)に加え、UPZ内の路線バスもすべて避難用に回すという非現実的想定をしても大幅に不足する。加えてOIL1(500μSv/h超)の場合は、運転手の被ばく問題(線量限度1mSv)もあり、さらに配車は困難となる。

4. 様々な複合災害をなぜ想定しない
今回も複合災害訓練は盛り込まれているが、地震により道路が一か所寸断し、応急復旧で通過可能となるという想定のみである。原子力災害の甚大さを考慮するならば、本来は異常気象による様々な巨大災害との複合災害を想定し、原子力防災が機能するのか真剣に検証すべきだ。最低限志賀町など周辺自治体が作成する土砂災害や洪水のハザードマップ、あるいは交通に重大な影響を及ぼす雪害との複合災害をも想定し、訓練を実施すべきではないか。志賀町の米町川や七尾市の御祓川、二宮川、熊木川などは近年も洪水の実績があり決して絵空事ではない。迅速かつ遠距離の避難が求められる原子力防災にどのような影響を及ぼすのか、課題は何か、なぜ訓練で検証しようとしないのか。最悪の事態、不都合な事態を避けるシナリオだと言わざるを得ない。

5. 石川・富山合同の手抜き訓練
石川・富山両県合同の避難退域時検査訓練が氷見運動公園で初めて実施された。今年9月に全面改訂された内閣府および原子力規制庁の「避難退域時検査及び簡易除染マニュアル」に基づく訓練である。マニュアル自体、改定の都度、「避難の円滑化」との理由から簡略化(手抜き)が進んでいるが、そのマニュアルをさらに簡略化した訓練内容であった。簡易除染でも基準値を下回らなかった車両は想定せず、持ち物の検査なし。検査場所を通過せず避難所へ向かう住民も想定していない。さらに設営の前提となる石川県側からの検査予想台数・人数も明らかにされていない。今回の訓練で、氷見経由の避難がスムーズにできたとの総括は到底許されない。

6. 長期避難のリスクを隠す訓練
県や各市町の防災計画では「長期避難への対応」の項目がある。各市町では福島を参考に数年から10年の避難を想定しているとのこと。ところが本日の訓練に参加する避難者の持ち物を見れば、長期避難の可能性も意識している住民は一人もいない。防災リュックすら見かけない。避難退域時検査場所でも持ち物の汚染検査は想定されていない。ペットが飼う家庭は当然同行避難を考えるが、その対応も見られない。事故を過小評価し、長期避難のリスクを隠す訓練である。

7. 最後に ――― 原子力防災は住民も地域も守らない
一企業の、電気を生み出す一手段に過ぎない志賀原発のために多くの県民の命や暮らしが脅かされ、財産を奪われ、ふるさとを追われる危険に晒され続けている。このような異常な事態を放置し、さらには覆い隠すかのように「重大事故でも無事避難」という防災訓練が繰り返されている。もっとも確実な原子力防災は原発廃炉である。原子力防災は住民を被ばくから守れない。地域を汚染から守ることもできない。私たちは、志賀原発の一日も早い廃炉実現に向けて、引き続き全力で取り組む決意をここに表明する。

2022年11月23日

志賀原発を廃炉に!訴訟原告団
さよなら!志賀原発ネットワーク
石川県平和運動センター
原水爆禁止石川県民会議
社会民主党石川県連合
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