2017年8月27日11時52分 洋上に落下した海上自衛隊SH60Jヘリコプターの同型機
26日午後10時50分ごろ、青森県・竜飛崎の西南西約90キロの日本海で、海上自衛隊のSH60Jヘリコプターが洋上に落下した。1人が救助されたが、機長の3等海佐を含む3人の行方が分からなくなっており、海自が周辺を捜索している。ヘリコプターは墜落した可能性があり、防衛省は海上幕僚監部に事故調査委員会を設置して事故原因を調べている。
落下したのは護衛艦せとぎりに搭載されているヘリコプター。せとぎりを含む護衛艦3隻が洋上で搭載ヘリの発着艦訓練をしていたところ、洋上に落ちたという。
大湊地方総監部によると、救助された隊員は、事故後の捜索で赤い発炎筒の光が見えた海面付近にいたという。この隊員は27日午前2時ごろ自衛隊大湊病院に搬送されたが、意識はあり命に別条はないという。午前10時現在、海自の艦艇5隻と8機、空自の2機、海上保安庁の2隻が残る隊員を捜している。
また、海自は海上に落ちたヘリのフライトレコーダーを26日夜に回収した。着水時には機体から切り離される仕組みで、海上に浮いていたという。
ヘリが落下した青森県沖の日本海はこの時期、イカ釣り漁の最盛期を迎えている。付近の小泊漁業協同組合(同県中泊町)には30~40のイカ釣り用の小型漁船が所属するが、26日夜は海がしけ気味だったことなどから、漁を見合わせていたという。漁協職員は「今のところ被害や影響は出ていない」と話した。
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■最近の自衛隊機の主な事故
2005年4月 新潟県の御神楽岳で空自の救難捜索機が墜落。乗員4人が死亡
07年3月 鹿児島県の徳之島の山中に陸自ヘリが墜落。乗員4人が死亡
12年4月 青森県の陸奥湾で海自ヘリが護衛艦に接触して墜落。機長が死亡
15年2月 宮崎県えびの市の山中で海自の訓練用ヘリが墜落。乗員3人が死亡
16年4月 鹿児島県の高隈山系で、空自の飛行点検機が墜落。乗員6人が死亡
17年5月 北海道北斗市の山中で陸自の連絡偵察機が墜落。乗員4人が死亡