7.28早朝集会でF35A戦闘機配備NO!を突きつける

F35A配備反対で早朝集会

7.28早朝、私たちは、空自小松基地にF15戦闘機の代替としてF35Aステルス戦闘機を配備しようとする菅政権・近畿防衛局の計画に対し、断固、配備反対の意志を行動で示すため、起ちあがりました。

攻撃兵器NO、轟音NO、静かな空を返して

この集会は、6月9日、小松基地爆音訴訟原告団と県平和センターが小松基地司令に対し、先制攻撃用のF35Aステルス戦闘機を配備することは、「憲法違反」であり「騒音対策がなおざり」であり「平和な空を返せ」と申し入れたのです。

騒音チェック飛行を公表せよ

しかし、なんらの真摯な討議も回答もないなか、しかも、右派市議らの「騒音チェックやれ」を口実とした試験飛行を、小松市民に公表することなく強行しました。このことは「問答無用の配備計画」と言わざるを得ず、小松市に対し、「市民に情報を隠すな!」という抗議の意志も込めています。

「専守防衛」から「攻撃基地」に

4月16日、菅、バイデン両首脳は共同声明で、「台湾海峡の平和と安定は重要である」と世界に宣言し、「台湾有事」には「日・米がこぞって参戦する」という軍事威嚇を行ないました。その対策のひとつが小松基地への配備と言わなければなりません。国民を騙すための「専守防衛」をもかなぐりすて、「出撃基地」に変貌させるため、25年度までに4機、それ以降4年程度で20機をF15と入れ換える計画に断固反対しなければなりません。

「米軍と共に、夜陰に紛れて敵基地を攻撃」できるF35A戦闘機は、レーダーに探知されない能力のほか、公表されている航続距離2200キロは、「公表の3~5倍」が普通と言われており、敵国の奥深く侵攻しミサイル基地を攻撃できる、まさに先制攻撃用の戦闘機なのです。

現在、2016年のアグレッサー部隊の追加配備で小松基地は50機体制となっており、部品落下や墜落の危険性が高まっています。その爆音は、「F15並み」を超えて、燃料満タン時に急上昇する訓練やスクランブルでは、比べ物にならない「轟音」となることは必至です。しかも、夜昼おかまいなしで飛んでおり、安心して寝ることさえできません。

「国防のためならやむをえない」と容認する右派議員や土建業者らは、利権に群がっているだけです。基地やナショナリズムを強化すると、いつかきた道、闇黒社会につながりかねません。

F35ステルスは忍者ですか

7月20日に騒音チェックで飛んだF35Aは、翌日も小松に留まっていたとのこと。故障なのか、隠密行動なのか。「いまどにいるの?」と基地に聞いても、「防衛秘密」とやらで返答がありません。まるで忍者のように「分からない存在」になっています。

このことは、「騒音チェックのため、試験飛行をしてほしい」という猿芝居に小松市が応じたことと裏腹の関係にあります。行政と防衛局の相互依存という最悪の関係になっているのではないでしょうか。戦闘機がいまどこで何をしているのか分からない、教えないとは、国民主権のシビリアンコントロールはどうなっているのでしょうか。これに与する地方自治体は自殺行為と言わなければなりません。

地方自治は「独裁」「権力集中」「専制」のアンチ!

「地方自治」はかの戦争の反省の一つです。「港湾」を自治体が管理するのは、中央政府が自由に軍艦や空母を寄港させて、「軍国主義」を蔓延らせた反省から作られたのです。軍艦を活用した「ちびっこ教室」などはまさに論外なのです。その自治体が、政府・防衛省によって牛耳られているのではないか、という疑いの目を持たざるを得ないのが今回の「騒音チェック飛行」です。

菅政府のコロナ対策、「酒類販売の禁止」という「営業の自由」を奪う権利侵害を、唯々諾々と受け入れ、禁止指示を出してしまった全ての自治体当局は、憲法の精神を一から勉強し直しなおすべきであり、当該労組も猛省しなければなりません。

北国新聞記事、北中新聞記事を添付

 

カテゴリー: トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 反基地, 反基地, 反戦・平和, 小松基地, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 7.28早朝集会でF35A戦闘機配備NO!を突きつける はコメントを受け付けていません

辺野古サンゴ特別採捕をめぐる関与取り消し訴訟で最高裁が下した不当判決に抗議する

2021年07月07日

沖縄県が国の関与は違法だとして取り消しを求めていたサンゴ特別採捕をめぐる関与取り消し訴訟で、最高裁判所(林道晴裁判長)は2021年7月6日、県の上告を棄却しました。

辺野古新基地建設の建設予定海域にある大浦湾に生息する約4万群体のサンゴを移植するために、沖縄防衛局が沖縄県に対して特別採捕の許可申請をしたところ、沖縄県はこれまでに例のない大規模なサンゴの移植であること、また大浦湾の軟弱地盤の存在により埋め立て工事が困難であることが明らかになったことで、水産資源の保護の立場から、慎重な審査を続けていました。これにたいして、沖縄県は何ら判断をしない違法な状態にあるとして、農林水産大臣が、沖縄防衛局のサンゴ採捕の申請を許可せよとする是正の指示を沖縄県知事に出したことで沖縄県と国との争いとなりました。

2021年2月3日の福岡高裁那覇支部の判決は、沖縄県が許可をしないことは裁量権の逸脱又は濫用であるとして、沖縄県の訴えを棄却していました。そもそも、「不作為が違法であるのみならず、許可処分もしないという点においても違法な状態」などと、許可をするかしないかという、法令で知事に与えられている権限を、根拠の明示もなく違法と断定するずさんな判決であったうえに、大浦湾の軟弱地盤について、無益な工事になったとしても工事を妨げる法律上の根拠はないと、国の強行工事を後押しするような踏み込んだ発言までしていました。またサンゴの保護についても国の主張を全面的に採用した一方、沖縄県の主張はことごとく切り捨て、沖縄防衛局のサンゴ保護は手厚いと一方的に評価する始末でした。

上告審である今回の最高裁判決も、沖縄県の処分は裁量権の逸脱又は濫用であるとした福岡高裁判決を維持し、是認する不当判決にすぎません。

最高裁の判決理由は、「設計変更に関する部分に含まれない範囲の工事」は当初の計画通りに工事を進めることができるという国の主張と同様の前提にたち、サンゴ保護に関する沖縄県の主張を何ら考慮することなく、「サンゴが死滅するおそれがある以上、移植は必要だ」と言い切りました。さらに沖縄防衛局の環境保全措置も十分配慮されているとしたうえで、沖縄県が許可しないことは、沖縄防衛局の地位を侵害するとしています。そのうえで沖縄県の判断は「考慮すべき事項を考慮せず、考慮すべきでない事項を考慮した」著しく妥当性の欠いたものと、法令に基づいた沖縄県の行政処分を全否定するかの価値判断まで行っていることに強い違和感があります。

最高裁五人の裁判官のうち二人が、裁量権の逸脱又は濫用として違法であるいとはいえないとして反対意見を述べています。大浦湾の軟弱地盤の存在で、変更申請が不承認になった場合、サンゴ移植は無意味であるということ。サンゴの移植を行ったとしても、移植は極めて困難で、大半が死滅することを考えれば、それでもサンゴの移植をするべく大浦湾の埋め立て事業が実施される蓋然性が相当程度になければいけないとする反対意見は、きわめて現実的な意見といえます。

今後、国はこの不当な最高裁判決を錦の御旗にして、設計概要変更に対する沖縄県知事の判断に、承認するように圧力をかけ、そして裁判等に訴えてくるでしょう。国への忖度ともいえる裁判が繰り返されてはいますが、沖縄県と県民、そして辺野古新基地建設に憂慮するすべての人びとと連帯を強固にし、忖度を許さない闘いを進めていくことが大切であると考えます。そのためにもフォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)は全力でとりくむことをここに表明します。

2021年7月7日

フォーラム平和・人権・環境

共同代表 藤本康成

共同代表 勝島一博

カテゴリー: トピックス | 辺野古サンゴ特別採捕をめぐる関与取り消し訴訟で最高裁が下した不当判決に抗議する はコメントを受け付けていません

軍隊のひどさ!「轢き殺せ!」(北中「昭和遠近7/27」より)

軍隊の卑劣さ、ひどさを、作家司馬遼太郎、歌人平山良明、竹内 浩三らが告発しています。

軍隊の異常さは、平時に権力者によって意識的に作為的に、必ず作られます。いわゆる宣撫工作です。「国防のため」「国家のため」「国民の安全のため」と大言壮語をはき、気持ち悪いほど猫なで声で、感情を宣撫します。

しかし軍隊は国民を守りません。為政者、権力者、そして軍隊を守るのです。国民は盾にします。だから、ノン!と答えましょう。

そして必ず、「関東軍」のように大将から逃げます。だから、「まず、総理から前線へ」とお誘いしなければなりません。でないと梯子を外されます。

 

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反戦・平和, 教育・歴史, 文化・芸術, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 軍隊のひどさ!「轢き殺せ!」(北中「昭和遠近7/27」より) はコメントを受け付けていません

台湾有事に参戦するため、F35Bステルス戦闘機を新田原基地に配備、反対!

2021年4月16日、日・米両政府(バイデン大統領と菅総理)権力者が世界に向けて声明したとおり、台湾有事には双方が「台湾の平和と安定は双方にとって重要」と位置づけ「参戦する」ことを取り決めました。沖縄や宮崎、青森(20機配備済)、そして小松にF35ステルス戦闘機を順次配備していくことはその目的のためです。

今回、配備予定のB型は垂直離発着型なので陸上ではなく「空母かが」への搭載型であり、改修中の「空母かが」に搭載までの間、訓練をかねた事前配備ではないか、と推測されます。

いずれにしても、米国側の「自由航行作戦」という戦争挑発と、中国の悲願である「台湾」のなりふり構わぬ統一がぶつかりあう「台湾有事」を想定した配備と言わなければなりません。

このことに、単なる「有事に巻き込まれる」という受け止めではなく、日本の権力者が積極的に「台湾有事に参戦」するのだということを暴き、台湾有事反対!自衛隊・軍隊の軍備強化反対!と同時に、戦争準備に反対する!ものとして闘っていかなければなりません。私たちも理論武装を強化していきましょう。

20210715 九州防衛局(F-35Bの配備について)

20210715 (F-35Bの航空自衛隊新田原基地への配備について)

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反基地, 反戦・平和, 反核・脱原発, 核兵器・放射能・核開発, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 台湾有事に参戦するため、F35Bステルス戦闘機を新田原基地に配備、反対! はコメントを受け付けていません

「黒い雨」体験者を速やかに被爆者と認め、被曝地域の見直しと援護の充実を求める

7月14日、広島への原爆投下直後に降った、放射性物質を含む「黒い雨」を浴びたのに、被爆者として認められず国の援護を受けられないのは違法として、住民84人(うち14人死亡)が広島県と広島市に被爆者健康手帳の交付を求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁(西井和徒裁判長)は、原告全員を被爆者と認定した一審判決を支持し、県や市、訴訟に参加する国側の控訴を棄却し、手帳交付を命じました。

判決では、「放射能による健康被害が否定できないことを証明すれば足りる」と指摘。原告らは、雨に打たれた外部被曝と、雨に含まれる放射性物質が混入した井戸水や野菜を摂取した内部被曝により健康被害を受けた可能性があるとして被爆者に該当すると結論付けました。国はこの間、頑なに被爆者の認定には、健康被害が放射線の影響であるとする科学的合理性が必要だと主張していましたが、今回の判決においてもそれは退けられました。これは、「影響が分からないから予防的に広く救うのではなく、分からないから救わないとする国の論理」を覆すもので、画期的な判断です。判決は、被爆者援護法の根底には、国が特殊な戦争被害を救済するという国家補償的配慮があり、幅広く救う趣旨に沿って定められたと確認した上で、原爆の放射能による健康被害を否定できなければ被爆者にあたるとしました。

また黒い雨は、一審に続いて国が定めた特例区域(爆心地の北西11km、南北19km)より広い範囲に降ったと判断し、特例区域外にいた原告らも「黒い雨に遭った」と認め、一審判決よりもさらに踏み込んだ判断をしました。これは昨年7月の広島地裁判決に続き、被爆者援護法の救済理念に基づき、国の援護行政の見直しをあらためて迫る内容です。

現在長崎地裁で再提訴され、進められている被爆体験者訴訟にも大きな影響を与えるものです。被爆地を旧長崎市域に限るという合理性を欠く理由で被爆者から排除された被爆体験者においても、被爆地を拡大するとともに内部被曝を認め、救済措置の実施を行い手帳の交付を認めるべきです。

一審判決後に厚生労働省は、援護の「特例区域」拡大を求める県と市の要望を受け、降雨域や健康への影響を検証する有識者検討会を設けて議論していましたが、未だに結果は出ていません。すでに広島県・市は上告に対して否定的であり、国は、県・市の意向を踏まえ上告をせず、速やかに原告を被爆者と認め、被爆者健康手帳の交付を行うべきです。

2015年の提訴から7年近くにもなり上告は黒い雨体験者をさらに苦しめるもので許されません。高裁判決を受けいれ一刻も早く手帳を交付することを強く要望します。

 

2021年7月14日

原水爆禁止日本国民会議

共同議長 川野 浩一

     金子 哲夫

     藤本 泰成

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 原水禁, 友誼団体, 反戦・平和, 反核・脱原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染) | 「黒い雨」体験者を速やかに被爆者と認め、被曝地域の見直しと援護の充実を求める はコメントを受け付けていません

核兵器国は、核不拡散条約(NPT)6条に沿って速やかに核軍縮を履行せよ

2021年06月30日

2021 年1 月、核兵器禁止条約(以下、TPNW) が発効した。核兵器の存在そのものを禁止する国際条約が初めてできたことで、核軍縮をめぐる論議はまさに「核の終わりの始まり」という新たなステージに入った。しかし、これによって自動的に「核のない世界」がやってくるわけではない。これまで、核軍縮をめぐる国際的な議論の舞台であった核不拡散条約(以下、NPT)再検討会議と国連総会第1 委員会が重要であることに変わりはない。ただ、同時に隔年開催のTPNW締約国会議が並行して行われる時代が始まったのである。

しかし核保有国は、安全保障環境の悪化を理由に核開発競争を繰り広げ、核兵器国・依存国と非核保有国との間の核軍縮をめぐる対立や意見の相違は強まっている。

そこで、本論文では、核兵器を禁止するTPNWが発効して新たなステージに入った今、改めてこれまでNPTの果たしてきた役割を整理し、当面の課題を考える。

1.NPTとは?

NPTは1968年に署名され、1970年に発効した。2020年1月の時点で191か国が加盟している。国連加盟国数は193か国であるから、世界のほとんどの国がNPTに加盟しているといっていい(NPT未加盟国はインド、パキスタン、イスラエルと、核保有国ではないが南スーダン。NPT加盟国だが、国連には未加盟なのが、バチカンとパレスチナ)。北朝鮮は2003年に脱退宣言をしたが、多くの国は承認していない。

この条約の目的は、核兵器が世界に拡散しないようにすることである。1960年代後半当時、核兵器の製造は技術的に困難ではなくなり、核保有国の数が増えていくことが懸念され、核兵器が使われる危険性も増していた。NPTは核保有国を増やさないことに関する米国とソ連の合意から始まり、この2か国が中心になって条文を起草して作られた。米ソの他に、すでにイギリス、フランス、中国も核兵器を持っていたので、当面はアメリカ、ソ連、イギリス、フランス、中国の5か国を「核兵器国」と規定した。つまり、NPTは核兵器を5か国で独占しようとする条約であり、不平等条約である。

条約(注1)は11 条からなる簡単なものであるが、以下のように①「核不拡散」、②「核軍縮」、③「原子力の平和利用」の三本柱で構成されている。

①核不拡散

核拡散を防ぐために、第1条で、「核兵器国」は、核兵器国・非核兵器国を問わずに他の国に核爆発装置を譲渡したり、非核兵器国による核爆発装置の取得を援助、奨励したりしないこととする。そして、第2条で「非核兵器国」は、核爆発装置の開発、製造、取得を行わないこととする。

さらに核不拡散を実のあるものにするために、「原子力が平和的利用から核兵器その他の核爆発装置に転用されることを防止するため」、「核の番人」といわれる国際原子力機関(以下、IAEA)が監視するシステムを設けている(これを「保障措置」という)。「非核兵器国」は、IAEA との間で保障措置協定を締結し、「協定に定められる保障措置を受諾することを約束する」とされる(第3条第1 項)。当然ながら、日本も定期的にIAEA の査察を受けている。これに対し、核軍縮に関しては、履行状況を監視する機関やシステムは存在しない。

②核軍縮

第6条は「各締約国は、核軍備競争の早期の停止及び核軍備の縮小に関する効果的な措置につき、並びに厳重かつ効果的な国際管理の下における全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行うことを約束する」と核軍縮を進めることを規定している。ここには、「厳重かつ効果的な国際管理の下における全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行う」と極めて困難な課題に挑戦することが盛り込まれている。

③原子力の平和利用

しかし、5か国が核兵器を独占するだけでは、非核兵器国にとってNPT はただただ不平等な条約のままである。そこで、第4 条ですべての締約国に対し、原子力の平和利用の権利を「奪い得ない権利」として認め、締約国は平和利用の促進のために国際的に協力することを定めている。核兵器を持たない国には、核兵器国が、原子力発電所の建設技術を教えたり、原子力発電所を建設したりすることができるようにした。

図1は、上記の構図を非核兵器国の立場から捉えたものである。世界の大多数の国がこの条約に加盟している訳は、図1に示されている。非核兵器国は、自らの意志で核兵器を持たないことを誓約し(第2条)、それを検証するためにIAEAによる査察制度がある(第3条)。一方で非核兵器国は、核兵器国の核保有を容認しつつ、核兵器国の②核軍縮を約束させる(第6条)。かつ核兵器国は、非核兵器国に対して、③原子力の平和利用の権利を奪い得ないものとして認め、協力していく(第4条)としている。このようなある種の取引構造が多くの国をNPTに引き寄せているのである。こうしてNPTは国際社会において核拡散防止の強力な抑止力となってきた。

2.NPT再検討会議

NPTは、核不拡散や核軍縮が適切に履行されているか否かを評価し、それを推進する方法を考えるために「再検討会議」の開催を定めている。再検討会議は、1975年に最初の会議がジュネーブで開かれて以降、5年ごとにニューヨークの国連本部で開かれている。再検討会議では、参加国が話し合って、議論の結果をまとめた全会一致の合意文書を採択することを目指す。NPT締約国にとって合意文書(注2)は極めて重要な政治的誓約である。1995年、2000年、2010年の再検討会議では核軍縮を進める上で重要な成果があった。それらを含めて関連年表を表1に示す。

1995年の再検討・延長会議では、NPTを延長するのか、それとも失効させ、核廃絶へ向けて新たなステージに移るのかをめぐって、核兵器国と非核兵器国との間で激しい議論が繰り広げられた。まずNPTの無期限延長が決定された。その際に、「核不拡散と核軍縮の原則と目標」及び「再検討プロセスの強化」についても決定された。前者では、核兵器国は「核軍縮に関する効果的な措置につき誠実に交渉を行う、という誓約を再確認する」という第6条の前半を念頭に入れた表現が盛り込まれた。後者については、再検討会議を実効的なものにするために、5年の間に3回の準備委員会が開催されることになった。あらゆる空間での核実験を禁止することを目的とした包括的核実験禁止条約(CTBT)に関する交渉を1996年までに完了することも合意された。NPTの無期限延長は核兵器国にとって核を独占し続けられる好都合なものであったが、核兵器国が核軍縮を進めることを約束したことによって折り合いをつけた形である。

2000年NPT再検討会議においては、新アジェンダ連合(ブラジル、エジプト、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、南アフリカ、スウェーデン(当時))をはじめとした核軍縮に熱心な国々と核兵器国との激しい交渉の末、最終文書が採択された。ここには NPT 第6条義務を履行するための13項目の実際的措置を含む行動計画が含まれている。13項目の第 6 項には「すべての締約国が第6条の下で誓約している核軍縮につながるよう、核兵器国は保有核兵器の完全廃棄を達成するという明確な約束をおこなうこと」という画期的な文言が盛り込まれた。

さらに2010年再検討会議は、2009年4月のオバマ大統領のプラハ演説を契機とする核軍縮に向けた機運の高まりの中で開催された。その結果、会議では3本柱にまたがる64項目の行動計画を含む最終文書が採択された。合意文書のⅠ.核軍縮、A 原則と目的の行動 1で、「すべての加盟国は、NPT 及び核兵器のない世界という目的に完全に合致した政策を追求することを誓約する」とした。さらに「A. 原則と目的」のⅴ . では「核兵器のいかなる使用も壊滅的な人道的結果をもたらすことに深い懸念を表明し、すべての加盟国が、いかなる時も国際人道法を含め、適用可能な国際法を遵守する必要性を再確認する」とし、NPT 合意文書では初めて国際人道法の観点から核兵器の非人道性を確認した。またB.「核兵器の軍縮」ⅲで、NPT 合意文書では初めて「核兵器禁止条約についての交渉」に言及した。

3.不十分なNPT合意の履行

しかし、第6条の「約束」は義務規定ではなく、それを検証する機構やシステムは何一つ備えていない。そのため、再検討会議での核軍縮に関する合意の履行は、第3者により検証されることなく、見逃されてきているのが実態である。全会一致の国際合意は、政権が変わっても引き続き各国の合意事項であるはずなのだが、過去のNPTにおける合意は履行されないままになっている。ここでは、その具体例を列挙しておこう:

①米国の中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱と条約の失効は、2000年NPT再検討会議の最終文書にある、13項目の5「核軍縮、核およびその他の軍備管理と削減措置に適用されるべき、不可逆性の原則」に反する。

②いくつかの核兵器国の新型核兵器の開発、配備は、2010年行動計画、行動3「配備・非配備を含むあらゆる種類の核兵器を削減の努力」に反する。

③核弾頭数の増加は、2010年行動計画、行動3及び行動 5a「あらゆる種類の核兵器の世界的備蓄の総体的削減に速やかに向かう」に違反する。

④法的拘束力のある消極的安全保証(核兵器国が非核兵器国に対して核による攻撃や威嚇をしないことを誓約すること)に係る 2010年行動計画、行動7に基づく協議は、全く行なわれていない。

いくつもの NPT合意の履行がなされず、現在の世界は核軍縮が停滞していると言わざるを得ない状況である。むしろ、核兵器の近代化により、核兵器使用の敷居が下がっている。

4.2020 年 NPT 再検討会議へ向けて

NPT 体制は、多くの合意を作りながらも、合意履行の面で多くの課題を抱えている。NTP 体制の意義ある存続は、締約国が誓約を誠実に履行するか否かにかかっている。1996年に採択された CTBTは四半世紀を経てもなお未だに発効しておらず、発効に向けた具体的見込みも立っていない。核兵器国が NPTにおける国際合意を破り続けることはNPT体制の弱体化に直結する。NPTを意義あるものにするためには第 6 条に基づいた核廃絶を目指さなければならない。そもそも、NPTは核不拡散が主要な目的とはいえ、第 6 条により究極的には核兵器をなくしていくことを誓約しているのである。

コロナ禍で延期が続いている2020年NPT再検討会議においては、半世紀を超えるNPT 体制の下で蓄積されてきた合意文書を再確認し、その履行をどう進めていくのかを包括的に議論することが求められる。具体的には、例えば、以下のようなことがあげられる。

1.過去のNPTにおける全会一致の国際合意が破られていることを、具体例を挙げて示し、NPT体制そのものの信頼性の低下を招いていることを、再検討会議で指摘し、その上で、過去の合意の履行を改めて再確認すること。

2.NPT再検討会議において過去の合意の履行状況を各国が提出することが義務付けられた。しかし、明確な違反を具体的に指摘し対策を協議するシステムができていない。2020 年再検討会議においては、このようなシステムの必要性を提起し、可能ならば具体案を提案して検討すること。

これらを求めていく際、米国に登場したバイデン政権の核兵器政策が、トランプ政権とは異なる傾向を有していることを注視すべきであろう。バイデン政権は、核兵器の役割と数を減らしていく方向を目指すことがうかがえる。オバマ政権として一度は検討し、日本政府がこれに強く反対したとされる先行不使用の政策が打ち出されることも予想される。また北朝鮮政策においても、トランプ大統領が進めた 2018年のシンガポール米朝共同声明や南北板門店宣言を基礎として、「朝鮮半島の完全な非核化」を目指すとしており、これは、北東アジアの非核兵器地帯にもつながる可能性を秘めている。核兵器の役割低減は、2010年 NPT合意の行動 5 のc「あらゆる軍事及び安全保障上の概念、ドクトリン、政策における核兵器の役割と重要性を一層低減させる」に即した、具体的にNPT合意を履行していく道につながっている。

2020年8月に予定されていた2020年NPT再検討会議は、コロナ感染の継続により、再々延長され、当面、2022年1月開催の方向で調整が進んでいる。いずれにせよ、NPT再検討会議は異なる立場を持つ国が、一堂に会する場として重要である。核兵器国、核の傘依存国、そして他の非核兵器国の間でNPT合意の履行について意見交換し、方向性を議論することは、信頼関係の回復と核軍縮、及び核拡散のリスク減少のために効果的である。

NPTは50年以上にわたり世界を安全にするために機能してきたし、締約国はこれからもそうなるようにする責任を負っている。全ての締約国が過去の再検討会議で合意された「核兵器使用の壊滅的人道上の結末」(2010年)の認識を共有し、「核兵器国は保有核兵器の完全廃棄を達成するという明確な約束をおこなう」(2000年)ことを再確認し、核軍縮に関して具体的な合意を作れるよう努力することで、核廃絶という目標に勢いをつけていかねばならない。(ドウブルー達郎、湯浅一郎)

カテゴリー: 全国・中央・北信越, 原水禁, 反戦・平和, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染) | 核兵器国は、核不拡散条約(NPT)6条に沿って速やかに核軍縮を履行せよ はコメントを受け付けていません

反戦・平和/川柳を!憲法改悪の扉が開けられ、医療費は2倍に、基地や原発反対を弾圧する土地規制法成立

ホームページの「いま、反戦・平和/川柳」に投稿がありません。
気軽に投稿をお願いします。匿名でもペンネ-ムでも結構です。(コーナーは、反戦・平和の最後にあります。)
なんと野党が「憲法改正の入り口」と称される「国民投票法」の改正に賛成し、いよいよ「改憲」の扉が明けられてしまった。そして、医療費負担が1割から2割へ(75歳以上年収200万円以上)、つまり倍額です。負担が増えるわ、病床は減らされるわ、戦争への道を突き進むわ、一体、政府は何を考えているのでしょうか。
掛け金だけは「全員」からしっかり徴収し、いざ、コロナ感染症になったらベッドがないと自宅治療。これじゃ詐欺じゃないですか!その上、死亡したら、踏んだり蹴ったりですね。バカにするのもいいかげんにして下さい!
かの太平洋戦争でも「国民皆保険」は戦費調達のためでした。医療は「国に尽くした人=将校、兵隊、政治家」のためにあるのです。財閥や軍閥、地主、将校、政治家は「マネ-ゲ-ム」「料亭通い」、、今とまったく同じですね。
政府に反対する者を弾圧し、言論を押さえ込み、イベントさえ「従順」なものしか許可しない、、。原発や基地反対運動も、その施設のそばまで行けなくなります。写真すら撮れなくなるでしょう。土地規制法では、安全保障の観点から「機能を疎外するものを規制する」としているからです。桐生悠々、鶴彬に対する弾圧以上の弾圧が迫っています
防衛費のGDP1%はかの戦争のひとつの反省の証です。しかし、防衛大臣自ら「1%にとらわれない」と。いまや6兆円(2021当初5兆3400億+イ-ジスアショア9000億)突破でしょう。(この他、一般会計に計上されない後年度負担も5兆円以上あります。)消費税の大幅増税(20~30%)は間違いありません。こんな政治、許せますか?
憲法改悪の扉は開かれました。菅政権/政府は、解散/総選挙を経て年内の「改憲発議」を狙っています。4項目のうち核心は、緊急事態条項です全ての権限を首相に委ねる独裁条項であり憲法の停止です。年末にも、国民投票の実施が迫り、憲法改悪の危機が現実味を帯びてきています。
専守防衛という美名をかなぐりすて、いま、敵基地攻撃能力を持つことに何の躊躇もない政府/防衛省日/米は「中国の台湾有事にはこぞって参戦する」ことを世界に明らかにしました。現に今、戦闘状態でない所まで自衛隊は後方支援に行けます。つまり、米軍(豪軍、仏軍、英軍、蘭軍)の後方ではなく、自衛隊は最前線で、各国軍の盾となり戦うことになるのです。
戦争法はすでに成立しています。沖縄、南西諸島にいま、ミサイル基地を造っています。
ミサイルは相手基地を壊滅させますが、相手もミサイルを撃ち返します。ミサイル基地周辺は破壞され、あなたの家も破壊されるのです。軍隊は、武力は、国民を守りません「核」をも含むミサイルが飛び交い、多くが死ぬことになるのです。日本の戦争参加がそこまできていると言わなければなりません。そんなこと、許せますか?
中国、ロシア、北朝鮮、イラン  VS  米国、日本、韓国、英国、仏、豪、、
戦争になったら、輪島レ-ダ-基地、志賀原子力発電所、七尾港、金沢港、陸自金沢駐屯地、石油基地、空自小松基地は火の海になるでしょう
このような事態を阻止するため、断固、反戦・平和の闘いを創りましょう。世界の労働者、市民と手をつなぎ、平和の闘いを創りましょう。すべては、今の、私たちの闘いにかかっています。
カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 反戦・平和, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 反戦・平和/川柳を!憲法改悪の扉が開けられ、医療費は2倍に、基地や原発反対を弾圧する土地規制法成立 はコメントを受け付けていません

0210520 UPLAN 井戸謙一「子ども脱被ばく裁判で見えたこと:福島原発事故と放射線被曝」

YouTubeより

3.11以降、もっとも精緻な「放射能被ばく」の勉強会となります。ちょっと長いですが、「被ばくとは何か」の基本が勉強できます。

 

 

カテゴリー: 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 反核・脱原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染) | 0210520 UPLAN 井戸謙一「子ども脱被ばく裁判で見えたこと:福島原発事故と放射線被曝」 はコメントを受け付けていません

第204回通常国会の閉会にあたって(平和フォーラム見解)

2021年6月16日

第204回通常国会の閉会にあたって(平和フォーラム見解)

フォーラム平和・人権・環境

事務局長 竹内 広人

2021年1月18日から、150日間わたって開催された第204回通常国会が、6月16日、閉会された。野党から3か月の会期延長を要求されたにもかかわらず、与党はこれを拒否、内閣不信任案を提出され、それを否決した上での閉会となった。今国会では、コロナ禍の克服が最大の課題となる中で、基本的人権をないがしろにする、問題の多い法案が成立しており、今後に課題を残している。

第一には、「国民投票法改正案」である。本法案については、立憲野党は8国会にわたって、改憲発議が可能な衆議院の3分の2をこえる自公政権のもとで、法案審議を継続させてきた。しかし、5月6日の衆議院憲法審査会において、立憲民主党の修正案をすべて了承し、法案を修正したうえで、可決されることとなった。修正の内容は、CM・ネット規制の問題や、政党への外資規制の問題、また、運動資金の透明化など、この法案のもつ明らかな欠陥について、「施行から3年を目途」に必要な改正を行う、としたものである。

しかし、この「改正案」は、そもそも「投票しやすい環境を整える」ことが目的だったはずだ。にもかかわらず、「期日前投票の弾力的運用」や「繰延投票の告示期間の短縮」はかえって「投票環境」を悪くしかねないものである。また、「最低投票率」あるいは「最低得票率」の問題も未解決のままだ。そのうえ、CM・ネット規制の問題や、新型コロナウイルス等による自宅療養者の投票権の問題も残されている。

参議院の憲法審査会では、これらのことが改めて議論されたが、明らかになったのは、本改正案の欠陥ばかりであった。6月2日に行われた参議院憲法審査会での参考人招致でも、与党推薦の参考人までが、議論が不足していることを指摘しており、本来であれば、廃案とすべきであった。しかし、本法案は6月9日の憲法審査会で可決、6月11日の参議院の本会議で、可決・成立した。審議不十分のまま、立法府としての責任を全く果たすことなく採決が行われたことに対して、強く抗議する。

今後、菅自公政権は、改憲4項目、すなわち、「自衛隊明記」「緊急事態条項の導入」「教育の充実」「合区解消」などの自民党の改憲4項目の議論にはいることを目論んでいる。さらにその先には、改憲発議を視野に入れている。しかし、今後、法案本文である「附則」において、この法案が「欠陥法案」であることが明記されている以上、この法案の成立をもって、自民党などが主張するように「憲法改正の是非を問う国民投票の実施に向けた環境が整った」わけではない。引き続き国民投票のあり方についての議論を継続すべきである。立憲民主党も6月11日の「談話」において、「ルールの公正性に関しての結論が出ない以上、憲法改正の発議をさせないことを改めて確認」すると表明しており、このことを基本に、今後の憲法改正論議を注視していかねばならない。

さらに、最も重要なことは、改憲勢力が3分の2以上を占める衆議院の状況を、来る総選挙で、逆転していくことである。そもそも、今、コロナ禍の克服と、それによる格差・貧困の問題の解決が最優先である今、憲法改正は焦眉の課題ではない。憲法に「緊急事態条項」に対する規定がないから、政府は適切な対応を打てないとする論があるが、これは詭弁であり、すでにある法律を使い切れていない政府の責任転嫁である。このような詭弁を打ち消していくためにも、総選挙における立憲野党の勝利によって、自民党が改憲発議を行うことができない状況をつくり出すことこそが、当面の最大の課題である。

第二には「重要土地調査規制法案」である。本法案は、基地や原発などの周辺1kmについて、国が「注視区域」や「特別注視区域」に指定して、利用を規制できるとしたもので、「特別注視区域」では土地や建物の売買の際に事前に氏名や国籍の届け出などが義務づけられる。また、国は区域を指定した上で土地・建物の所有者を対象に氏名や国籍、利用状況などの個人情報を調査できるとされている。

本法案は、3月26日に閣議決定されているにもかかわらず、ひと月以上も経った5月11日になってやっと衆議院で審議入り、わずか12時間の議論しか行われないまま、5月28日、与党が衆議院内閣委員会での採決を強行し、6月1日には衆議院本会議で可決された。

この法案の最大の問題点は、法律に書かれていることがあまりに抽象的で、具体的内容の多くが、政令や告示で個別指定されることとなっている点にある。同法では、基地や原発などの施設機能を「阻害する行為」を「機能阻害行為」として規制対象とし、命令違反には懲役もしくは罰金刑の対象とされている。しかし、「機能阻害行為」とはなにか、ということについては、まったく明確な定義がなされていない。このため、時の権力の解釈次第で基地に対する反対運動や監視活動などの市民運動までが「機能阻害行為」に含まれる危険性があり、運動の弾圧に利用される恐れもある。

また、内閣総理大臣が、調査のために必要がある場合、対象区域の利用者らの情報提供を求めることができるとされているが、これも、提供の対象となる情報や調査項目が、政令や告示で個別指定されることとなっており、調査内容が歯止めなく拡大する懸念がある。結果として、国家権力による違法な情報収集に法的裏付けを与えてしまう危険性がある。

以上のように、本法案は日本国憲法第29条で保障された財産権を侵害しかねない内容となっているばかりでなく、個人情報の過度な調査によって、プライバシーの権利(憲法第13条)などの基本的人権そのものを侵害しかねないものであり、違憲の疑いが極めて濃い。参議院では「重要土地調査規制法案」の審議について、衆議院では行われなかった参考人招致が実現、あわせて4回の審議が行われた。しかし、「機能阻害行為」など、法案で具体的に何が規制対象とされるのか全く分からないまま、与党は審議を打ち切ろうとしたため、立憲民主党をはじめとした立憲野党はこれに反対、内閣委員長の解任決議を提出したが、否決、6月15日の参議院内閣委員会で、採決が強行された。こののちも、立憲野党は議事運営委員長の解任決議などで抗議したが、翌16日3時近く、参議院本会議で採決がされ、可決、成立となった。

今後、この違憲の疑いの極めて濃い法律による市民監視、私権制限が現実のものとなる恐れがある。当面は、今後この法律に基づいて出される政令や告示のチェックを怠らない必要がある。また、ほぼ法律の体をなしていないこの法律そのものを廃止させるために、引き続き、取り組みを進めていかなければならない。

このほかにも、今国会では、「デジタル改革関連法案」が、個人情報保護の仕組みが担保されないまま成立している。また、「入管法」の改悪案は廃案に追い込むことができたが、入管の収容施設内で死亡したスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんのビデオの開示と真相の究明と遺族への謝罪はまだ果たされていない。

今国会最大の課題であったコロナ禍の克服についても、菅自公政権は、「変異株」の流入を防ぐ水際対策の不備や、一向に進まないPCR検査の拡充、後手に回ったワクチンの確保と接種体制の不備、病床数もなかなか拡大しない現状など、いっこうに有効な対策を講じることができていない。一方で、この間の新型コロナウイルス感染症の影響で仕事を失った人は、厚生労働省の調査で、製造業、小売業、飲食業、宿泊業を中心に10万人を超えている。実態はこの数字にとどまらないものと考えられ、この1年で、貧困と格差が急激に拡大している。この現状は、もはや人災であり、菅政権下での政治が機能していないことは明らかである。

このようななか、政治と金をめぐる不祥事や菅総理の長男が関連した総務省に対する違法接待、日本学術会議会員の任命拒否問題など権力の私物化が進められている。さらに、菅総理は7月23日の開会式が予定されている東京オリンピック、そしてパラリンピックの開催を強行しようとしている。医療体制がひっ迫するなかでの医療従事者派遣要請や、選手へのワクチン優先接種に対して、否定的な意見が多くあがっており、市民の命を最優先するために、今夏のオリンピック、そしてパラリンピックの開催は行うべきではない。

しかし、それでも菅総理が東京オリンピックを強行しようとしているのは、自らの政権の浮揚のためでしかない。今回の国会運営を見ても、「国民投票法改正案」や「重要土地調査規制法案」の成立にあくまでもこだわったのは、自民党内右派を意識した選挙対策であるともいわれている。国会審議の中でも、与党はまず成立ありきで、国民のために、立法府としての責任を果たそうとする意識は一切見られなかった。

このような、菅自公政権には、今すぐ退陣してもらわなければならない。

今後、7月の都議選、そして衆議院の解散総選挙が予定されている。今後の秋までが「暮らしといのち」を守る政治の確立、立憲主義の回復などに向けた、大きなチャンスとなる。総選挙における立憲野党の勝利にむけて、平和フォーラムは、この機会を最大限に生かしながら、とりくみを進めていく。

以 上

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), トピックス, 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 友誼団体, 反戦・平和, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 | 第204回通常国会の閉会にあたって(平和フォーラム見解) はコメントを受け付けていません

空自小松基地へのF35ステルス戦闘機配備に反対する申入れ・抗議

4月28日、F15戦闘機の落下物が六カ月も隠ぺいされていたことに対する申入れを、担当者が不在であることを理由に受け取りを拒否し門前払いにしたことに続き、今回(6/9)は、受け取り拒否しないものの、「コロナ禍」を理由に敷地に入れないと、正門ゲート前で受け取る対応をしてきた。「小松市民とともにある小松基地」をうたい文句にしてきたこれまでを全否定する対応である。

この対応について、「コロナ禍」は政府の失政と放置の結果であり、その「コロナ禍」を理由にするとは「火事場ドロボウ」もなはだしく、糾弾されなければなりません。さらに、安全保障にかかる重要な施設であり「基地を阻害する者は規制する」という「重要土地調査規制法案」の先取りとして今回の事態を警戒心をもって受け止めなければなりません。放置すると、集会どころか、1キロ内に近寄ることすらできないことになります。

申入れ・抗議6団体、とりわけ、空自小松基地爆音公害訴訟団の団長、事務局長、そして社民党代表、平和運動センター事務局長は、基地の申入れに対する対応の悪さ、25年度F35ステルス配備は(F15戦闘機の改修を含め対中国への)先制攻撃のためであり、基地の性格が「防衛から先制攻撃」に変わることを激しく糾弾しました。そして、爆音は限界を超えており、さらにそれに追い打ちをかけるものだと激しく抗議しました。今後は、きちんと「面談室」にて対応することを求め、約1時間の申入れ・抗議行動を終えました。

2021年6月9日

航空自衛隊小松基地

司令 加治屋 秀昭 様

                           小松基地爆音訴訟連絡会

                         小松能美平和運動センター

                            加賀地区平和運動センター

        石川県平和運動センター

                           石川県憲法を守る会

                           社民党石川県連合

                              (各団体の公印省略)

抗 議 文

    2021年6月2日の新聞報道によれば、防衛省は2025年をめどに最新鋭のステルス戦闘機F35A型4機を小松基地に配備する計画であると報じています。

小松基地では、2016年にアグレッサー部隊が増強され、騒音被害も増大しているなか、更なる被害拡大につながるF35A型の配備は、絶対に認められません。日米軍事同盟一体化を強力に進めてきた安倍内閣では、特定秘密保護法や集団的自衛権行使、安保関連法などを数の横暴で強行採決し、戦争のできる体制を推し進めてきました。現在の菅内閣もこれらを踏襲しています。

F35A型は、敵基地攻撃の能力を保持し、ミサイル装備のうえ、自衛隊の能力を飛躍的に向上させるものです。しかも、騒音増大も予想され、配備されることになれば、日々爆音被害に悩まされている周辺住民に更なる苦痛を強いるものであります。また、機体そのものの欠陥も指摘されており、2019年4月9日、三沢基地所属のF35Aが墜落し、パイロットが行方不明となる重大事故が発生しているほか、不具合が生じていることも報道されています。このような危険極まりない戦闘機を配備するなど断固として反対します。

4月16日に訪米した菅首相はバイデン大統領との会談で確認した「日米共同声明」の中で「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」という米国の台湾有事対応に、日本が積極的に協力することを明らかにしています。その場合、小松基地は最前線基地になることは云うまでもありません。そしてその中核になるのはF35Aステルス戦闘機に他なりません。

よって、小松基地へのF35戦闘機配備計画には断固反対いたします。

2021年6月9日

航空自衛隊小松基地

司令 加治屋 秀昭 様

                           小松基地爆音訴訟連絡会

                         小松能美平和運動センター

                            加賀地区平和運動センター

石川県平和運動センター

                           石川県憲法を守る会

                           社民党石川県連合

                              (各団体の公印省略)

申 入 書

    新聞報道によれば、2021年2月19日に、小松基地所属のF15戦闘機から右翼部品が落下していたとの報道がなされました。

石川県総務課の情報公開によると、ジェット戦闘機の異常を知らせるアラーム警報器による感知や目視による異常等の発生は、大小にかかわらず、2001年4月から2020年3月までの19年間で121回発生しており、年6,4回に上ります。また、フックランディング(フックを滑走路上のワイヤに引っ掛ける)が少なくとも16回行われていたことなど、周辺住民が知らない間に幾多の事故が発生していたことを知らされていないことに強い憤りを感じます。基地周辺住民は、日夜を問わず墜落や部品落下の不安を感じ、騒音による身体的被害を被っています。

今回の部品落下事故の公表が基地側の都合によって6ケ月間も隠蔽されていたことは、決して許されることではありません。事故の大小にかかわらず速やかに公表されるのは当然の義務と考えます。

よって、以下の点について文章により回答するよう求めます。

1.国民の知る権利があるにも関わらず、なぜ公表が半年ごとなのかその理由を明らかにされたい。

2.半年ごと発表になったのが2011年10月7日に発生した燃料タンク落下事故からのようだが、そのようになった真意は何か明らかにされたい。

3.半年間未公開にする事故の基準があるのであれば、その基準を明らかにされたい。

 

カテゴリー: トピックス | 空自小松基地へのF35ステルス戦闘機配備に反対する申入れ・抗議 はコメントを受け付けていません