1.31F15戦闘機墜落抗議!全ての飛行(スクランブル含む)を止めよ!申入れ

2022年2月8日

航空自衛隊小松基地

司令 石引 大吾 様

                           小松基地爆音訴訟連絡会

                         小松能美平和運動センター

加賀地区平和運動センター

        石川県平和運動センター

石川県憲法を守る会

                           社民党石川県連合

                              (各団体の公印省略)

申 入 書

 航空自衛隊小松基地のF15戦闘機が1月31日午後5時半ごろ、戦闘・戦技訓練のため離陸したが、その1分後、基地から5キロの小松沖に赤い閃光を残して墜落した。このF15戦闘機には「アグレッサー部隊」のパイロット2名(1名は飛行教導司令)が搭乗しており、必死の捜索にもかかわらず未だ行方不明であることは、悼むべきことです。防衛関係者によれば「乗員の練度は十分で、本当に何があったのか分からない」ということですが、一歩間違えば市民が犠牲になること、「台湾有事」に備えた猛訓練が原因であることなどから、私たちはこの墜落事故に対し強く抗議するものです。以下のように厳しく対処することを申し入れ、併せて真摯な回答を求めます。

1  全国の航空自衛隊にある約200機のF15戦闘機による訓練は、今回の墜落事故の原因が分かるまで、全ての飛行訓練及びスクランブルを、即時中止すること。

2  今回の墜落事故の原因を明確にし、その対処に於いて県民及び周辺市町住民の理解を得るまで訓練を中止すること。

3  全ての墜落原因・問題点が解決し、飛行訓練再開する場合でも、暴風雨などの天候時は避け、急降下、急上昇などの激しい訓練は、周辺に爆音をまき散らし、墜落と部品落下の危険性を増やすことから中止すること。

4  小松基地へ、25年に4機、26年に8機、28年までに20機のF35Aステルス戦闘機の配備計画が防衛省から発表されていますが、F35A戦闘機は「台湾有事」に備えた先制攻撃用戦闘機であり「戦争に直結」するものです。ましてや憲法9条に違反することから、配備計画の即時中止を防衛省に求めること。

以上

2.8小松基地申入れ

2.8小松市申入れ

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2021.12.24県知事に提出 原子力防災計画・避難計画に関する質問書

1.「要配慮者対策、避難先や移動手段の確保、国の実動組織の支援、原子力事業者に協力を要請する内容等についての検討及び具体化」することとされている。各課題の協議の進行状況を聞く。
2.緊急時対応の取りまとめ、原子力防災会議での承認はいつ頃を見込んでいるのか。
3.関係市町のオブザーバー参加は求めないのか。

1は内閣府のHPにアップされている以上の情報はなし。作業部会の内容は情報公開請求しても出てこないようで、協議内容についてさらに踏み込んで確認していくことは今後の課題。
2は福島事故後再稼働しているサイトではすべて「緊急時対応の取りまとめ、承認」を終えているので、志賀の再稼働見通しについて防災の面から探りを入れた問い。仮に承認時期の目標を定めていたとしても答えないとは思うが、回答全般を通じて、目途を立てられる段階でないことはわかる。
3は、協議会メンバーは国の関係機関と石川・富山両県や両県警などで、これまで関係市町は参加していないが、他のサイトの協議会では市町村の参加の例も多く、今後の見通しを聞いたもの。今後、会議内容の項目によっては関係市町のオブザーバー参加もありうるとのこと。緊急時対応の取りまとめにあたっては、会議の席上だけでなく、資料や現場の状況の確認などが必要で、市町の協力なしではできないとのことだった。

Ⅱ 長期避難への準備・覚悟はできているか
1. 原子力防災知識の住民への普及、啓発について(防災計画第2章原子力災害予防計画より)
(1) 福島第一原発事故の前と後で、原発の危険性(重大事故が起こった場合の甚大かつ深刻な被害、広域かつ長期にわたる被害)の伝え方はどのように変わったか。
(2) 「災害教訓の伝承」が防災計画に盛り込まれているが、福島第一原発事故の教訓をどのように理解し、資料収集をおこなっているのか。

福島事故、新たに規制委から原子力災害対策指針が示され、原子力防災の仕組み自体は大きく変わったが、訓練の監視行動などを通じての印象では、福島事故前の安全神話に囚われた「事故は起きない」「念のための避難訓練」が継続している印象が拭えない。
1は今回の質問状の総論にあたる問い。規制委の更田委員長は「新規制基準は原発の安全を保証するものではない」と繰り返し明言し、防災担当の内閣府も事故は起こるものとの前提で防災対策の具体化を求めているが、(1)に対する回答は「福島事故前は『重大事故は発生しない』というメッセージだったが、事故後は『重大事故に至らないよう幾重にも対策を講じている』と変わってきている」というもの。これは規制委や内閣府の認識とも異なり、新たな安全神話を生み出すだけの驚くべき問題発言。県庁組織でいうならば、原子力安全対策室は、幾重もの安全対策を徹底させ事故を防ぐたためチェック機能を働かせてもらわなければならないが、危機対策課は「重大事故は起こるもの」との前提で防災対策を立てなければならない。後の質疑の中で「まずは重大事故にならないような対策はしっかり講じるべきということが間に入り、その上で事故は起こる可能性があるということで防災対策を講じていく必要があると考えている」と若干軌道修正されたが、この重大な認識のズレは、他の回答にも随所でつながっていくことになる。
(2)も総論的な問い。今回の質問状は全体を通じて長期避難や大量の放射性物質の放出を現実の問題として捉え、どこまでリアルに向き合う覚悟があるかを問うものだが、その大前提として福島事故をしっかり教訓化しなければならない。規制委が示す見解程度は示すものと予想していたが、「広範囲な住民避難とか情報の伝達、避難先の確保などで様々な問題が生じたということは承知している」という超薄味回答。資料収集も計画には盛り込んでいるが、実際はどこまでやっていることやら。
福島の教訓を避けて通る原子力防災はありえないが、その後の質疑、意見交換の中でその懸念はあたってしまった。

2. 避難時の持ち物について
(1) 避難計画では避難住民に対して持ち物は「最小限」とするよう求めており、今年度の防災訓練では手荷物なしで参加する住民が多かった。一方、県発行の「原子力防災のしおり」P5では持ち出し品一式が記載されている。これらが、県が想定する最小限の持ち物と理解してよいか。
(2) 避難生活が数ヵ月、あるいは数年に及ぶことも想定し、一時帰宅がいつできるかもわからないこ とを念頭に、避難時の持ち物を日頃から準備するよう対象地区住民に周知すべきではないか。

長期避難、しかもいつ帰宅できるかもわからないのが原子力災害。緊急時の持ち物は事故をリアルに考えるきっかけとなる。仮に1年間戻ってこられないとしたら何を持っていくか、考えたくもないが、原発周辺地域住民は考えておかなければならない。
回答は、「非常時の避難で一番大事なのは迅速性。そのため携行品も絞られ、最小限ということで周知している」とのこと。「最小限」が独り歩きし、今年の原子力訓練でも多くの人は手ぶら。地震に備えた総合防災訓練などでは参加者が防災リュックを担いで避難所へ向かう様子は当たり前になっているが、防災リュックすら見かけない。おそらく財布やスマホはポケットに入っているのだろうがまさに「最小限」だ。県が発行する「原子力防災のしおり」では非常食や飲料水、2~3日分の衣類、預金通帳や印鑑、健康保険証やお薬手帳、常用薬なども記載されている。
何を持ちだすかはバス避難か自家用車避難かでも違ってくると思うが、訓練を見る限り、長期避難の覚悟ができている住民は果たしているのだろうかと思わざるを得ない。「そんな覚悟をするくらいなら原発廃炉だ」という声が出ないよう、「最小限」を強調し、長期避難の心構えなどさせないようにしていると思えてならない。質疑では「福島の事例もあるので、どこまで最小限の携行品を広げるか検討していきたい」との回答あり。

3. ペットの同行について
(1) 防災計画ではペットとの「同行避難を呼びかける」とあるが、避難計画に具体的な記載はない。各市町避難計画も同様である。ペット同行は実際に可能か。
(2) 防災計画に沿った対応を具体化するならば、避難退域時検査場所での検査や除染、避難所での受け入れ態勢等の整備が必要になるのではないか。また飼い主にも相応の責任が求められ、注意事項など事前の周知も必要ではないか。

ペットを飼っている人にとってペットは家族同然。長期避難となると家に残していくという選択肢はありえない。東日本大震災の教訓も踏まえ、いまや他の自然災害時でもペット同行避難はスタンダードな課題となっている。回答では「県もペット同行避難は大事であり、防災関係の講演や研修会などでも関心が高いのでカリキュラムを作って対応し、避難所での飼育スペースの確保にも努めている」とのことだった。
問題は、他の自然災害と原子力災害の違いだ。放射能汚染のリスクがあるので、人間同様、検査と除染の手続きも必要。これについては「避難退域時検査場所で携行品に準じて対応することとしており、国にはマニュアル等への記載も求めている」とのこと。言うは易しだが、大型犬などの対応や汚染が確認された場合のシャワー除染などいざとなると課題は多い。さらに検査・除染以外にも、例えば屋内退避指示が出た段階で人間同様ペットも屋内に入れること、長距離(50~70キロ程度)・長時間(渋滞ありで10時間以上のことも)の避難行動となるが30キロ圏内では屋外での排せつは避けなければならない。ストレス解消のドッグランもできない。餌やトイレシートなども余裕を持った対応が必要となる。ネコアレルギーや犬が吠えるのを怖がる人もいる。基本は自家用車避難となるだろう。自家用車のない高齢者は同乗させてくれる人を事前に確保しておかなければならない。事前の周知も含め、課題は多い。

4. 防災計画における「長期避難」の位置付けについて
(1) 防災計画では「第3章 原子力災害応急対策計画」の中の「第7節 13長期避難への対応」で「県は・・・避難の長期化等に鑑み、必要に応じて、旅館、ホテル等の借り上げを行い、避難者に移動を促す。」とあるのみ。関係市町の防災計画では記載すらない。(※間違い)「長期」はどれだけスパンを想定しているのか。原子力災害の特殊性、そしていまだ原子力緊急事態宣言が解除されていない福島第一原発事故を教訓とするならば、短くとも数年単位の長期避難を想定すべきではないか。
(2) 長期に及ぶ避難生活では避難者の生活保障や精神面も含めた健康のサポート、子どもたちの学習の機会の保障など、復旧計画に至るまでの課題は山積している。防災計画では緊急事態宣言解除後の原子力災害復旧計画の中で記載されている損害賠償請求も長期避難の中で対応しなければならない。長期避難を支える様々な対策をあらかじめ策定しておくことが必要ではないか。

(1)について、「『長期避難』は数ヵ月から数年に及ぶことが十分想定されると」とのこと。ならば、それに備えた準備はできているか。「応急仮設住宅の供与とか被災者の健康管理、雇用・就労支援については、福島県内の対応が今も続いているが、福島県の対応が参考になると考えている」との回答があったが、他の自然災害と異なる原子力災害特有の課題も多い。まさに福島の教訓から学うべきこと山積だ。
これについては議論が尽きないが、今回は時間の関係もあり深めることはできなかった。

Ⅲ 大規模な放射性物質の放出を想定しているか
1. UPZ外への庁舎移転を想定した市町の業務継続計画は策定されているか。

「UPZ内に庁舎があるのは6市町。UPZ外への移転を想定した業務継続計画は、現状は策定されていない」との回答。質疑では「必須要件になっていない」との回答もあったが、内閣府が示す「市町村のための業務継続計画作成ガイド」では 代替庁舎は業務継続計画の「重要な6要素」の一つとされている。このガイドは様々な大規模災害を想定したもので原子力災害を除くような記載はない。福島事故では埼玉県内へ行政機能を移した例もある。住民へ一時移転の指示を出している中で、放射線防護対策すら講じていない行政庁舎に自治体職員を長期にわたってとどめることは許されないはず。各自治体が本気で重大事故に向き合っているかどうかのメルクマークともなるのではないか。

2. 避難退域時検査場所について
(1) 指針では「内部被ばくの抑制及び皮膚被ばくの低減、汚染の拡大防止のためには不可欠」とする一方で、「避難及び一時移転の迅速性を損なわないよう十分留意して行う」という方針が加わった。①車両上部の検査不要の根拠、②車両検査で汚染なしならば乗車している住民の汚染もなしという判断の根拠を聞く。
(2) 今年度の訓練では、車両や住民は、汚染があっても簡易除染ですべて除染が完了するとの想定で、持ち物の検査もなし。検査員や簡易除染を担当する除染員らは、防護服やシューズカバーなども着用なし。内閣府が示すマニュアルよりさらに簡易な検査・除染体制、楽観的な想定となっていたが、このような簡易な手順で対応する県独自のマニュアルが作成されているのか。
(3) 防災計画によれば、避難退域時検査の実施は、UPZ内の住民のみが対象となっている。しかし、県が行った避難時間シミュレーションによれば、PAZ内の住民が30キロ圏外へ避難するまでに要する時間は、悪天候や道路通行止め、観光のピーク時といった条件が加われば6時間以上を要するとの結果が出ている。避難行動中に放射性物質の放出があればPAZ内の住民も汚染の可能性があり、避難退域時検査場所での検査・除染の対象とすべきではないか。

以前はスクリーニング検査場所と言われていた避難退域時検査場所の検査や除染は、国のマニュアル(「原子力災害時における避難退域時検査及び簡易除染マニュアル」)の変更や通知等によってかなり簡略化されている。今年度の原子力防災訓練(監視行動の報告参照)ではそれをさらに上回る簡略な検査体制となっている。30キロ圏を超えたあたりでこの検査場所を設ける理由は、質問に記載してあるように「内部被ばくの抑制及び皮膚被ばくの低減、汚染の拡大防止のため」である。そんな重要な役割を担っているはずの検査場所の手続きがなぜ簡略化(手抜き)されているかといえば、車一台ごと、住民を一人ひとりをきちんと検査をしてるととんでもない渋滞発生で大混乱必死だからである。わずかバス数台、参加住民数百人程度の避難訓練でもバスは列をなす。志賀原発30キロ圏には氷見市も含め約16万5千人が暮らす。事故の状況や風向きによって必ずしも全員が避難対象となるかはわからないが、一人当たりの検査時間(平均2分半程度)に通過する人数を掛け、検査するチームの数で割れば、対象地区住民が検査場所を通過する時間を簡単に予想できる。全員参加の訓練を行うまでもなく防災計画の破たんは明らか。これは志賀に限った課題ではなく、全国共通の課題なので、国は「避難の迅速性」確保という名目で手抜き検査体制の実現に向け、方針を大きく変更した。
もちろん迅速な避難は重要な課題なので、合理的な理由、根拠があるのならば検査の簡略化もありだが、その根拠は到底理解しがたいものばかり。個々の検査、除染体制については、県は国のマニュアル、通知に従ったとの回答に終始し、時間の関係上、今回は踏み込んだ議論はできなかった。
基本的な、そして重要な認識の違いを3点だけ指摘をする。
まず、検査要員、除染要員の軽易な装備に関連しての質疑の中で示された「検査場所自体は30キロ圏外にあり、基本的には防護の必要はない」との認識について。福島事故前は10キロの壁とも言うべき「放射能は10キロ圏外には拡がらない」という安全神話があったが、これでは新たに「30キロの壁」という安全神話ができてしまう。福島の現実を見ても、そして原子力災害対策指針を見てもそのような記載はない。プルームが30キロ圏外まで流れる可能性は否定しておらず、「原子力災害時における避難退域時検査及び簡易除染マニュアル」ではバックグラウンド値が高くなると要員の安全はもちろん、検査にも支障が出るので、避難経路上にさらに複数の検査場所を想定しておく必要性が指摘されている。
次に(3)の回答として「PAZ(原発から約5キロ圏)は事故の進展に応じて、放射能の放出前に避難指示が出て避難を行なうから被ばくはしない。したがって避難退域時検査場所での検査や除染の必要もなし」とのこと。5キロ圏住民は被ばくの可能性なしという2つ目の「安全神話」が生まれそうだ。質問にも記載した通り、条件によってかなりの避難時間を要することが明らかになっている。放射能が後ろから追いかけてくる可能性もあるし、何より大前提は原発敷地の中の状況が北陸電力から迅速・正確に伝えられること。北陸電力は臨界事故が起こっても8年間も隠し通し、大量の雨水が原子炉建屋に流入して電源喪失の可能性があっても警報を無視してきた。そういう意味では他の原発以上に5キロ圏住民のリスクは高い。はるかに高い。本当にリスクがないというのならば安定ヨウ素剤の事前配布すら必要がなくなる。
さらにこの質疑に対する回答の中で「UPZ内ではモニタリング調査をした上で、放射性物質が地面に沈着した後で逃げるということになる」との見解も示された。避難退域時検査場所の簡易化と対になる考え方で、国からの通知を根拠にしていると思われるが、これも実はとんでもない大きな方針の転換である。現行の原子力災害対策指針も県の原子力防災計画も避難計画もUPZ(おおよそ5~30キロ圏)については空間線量が500μSv/hを超えた場合OIL1として対象区域住民は数時間以内の避難、20μSv/hを超えた場合はOIL2として1週間以内に一時移転とされている。ところが、放射性物質が地面に付着するまで(それを検査で確認するまで)、放射性物質が浮遊する中、屋内退避を継続するという話である。屋内退避は、屋外にいるより屋内にいた方が被ばくを低減できるという意味にすぎない。5キロ圏内と30キロ圏外の安全神話に対して、5~30キロ圏住民にはさらなる被ばくの受入れが求められている。
屋内退避のリスクについては、後のⅣ3の項目を参照していただきたい。

3. 2次避難場所について
(1) 県内のバックアップ市町は、内灘町、野々市市、川北町、能美市、小松市、加賀市と自治体名だけ記載されている。事前に2次避難場所の施設名を記入した計画は作成しないのか。
(2) 奥能登方面についてはバックアップ市町の記載がないが、どのような対応を考えているのか。
(3) 富山県への避難も、災害状況によっては必要になると思われるが、協議の状況を聞く。

県の避難計画では避難元の地区と避難先の施設がマッチングされ記載されている。しかし、事故の態様や複合災害の状況によっては予定された施設へ避難できない事態もありうる。そのための第二の避難先がバックアップ市町である。県では内灘町や野々市市など6市町をバックアップ市町としている。いずれも金沢、加賀方面である。輪島市や能登町、珠洲市も含む大規模災害で原発事故が起こった場合、予定された奥能登の施設は地元の住民の避難施設となり、志賀町富来地区や輪島市門前地区や七尾市中島地区、穴水町からの避難住民の受入れはできなくなる。さあ、どうする?というのが(2)だが、金沢、加賀方面のバックアップ市町に避難するそうだ。「避難経路は再考する必要もある」とのことだが、志賀原発は半島の首根っこに位置するため、原発から遠く離れたう回路など、空路、海路を除けば、存在しない。おそらくここでも「被ばくの低減」の名の下、被ばくしながら金沢、加賀方面へと突き抜ける移動となるだろう。

4. ヨウ素剤の配布について
(1) PAZ内はいつ事前配布を行うのか。
(2) PAZ外の住民等への配布・服用体制の整備状況を聞く。
(3) 避難指示後のPAZ外の住民等への配布によって、渋滞の発生、避難行動がさらに遅れることも必至と思われるが、見通しを聞く。

石川県は、PAZ内の安定ヨウ素剤の事前配布を国から求められているが、行っていない。事前配布の課題として誤飲などが懸念されるが、「使用期限後の回収も難しく、国のマニュアルでも示されていない」のが主たる理由とのこと。志賀原発は停止中で事故リスクも低いとの認識も、未配布状態の継続をよしとする理由の一つとなっているのではないか。
事前配布の対象とされていないPAZ圏外の住民への配布体制も大きな課題。必要数は備蓄されているが、何万人もの人に遅滞なくどう配布するか。「避難行動時の経路途中でドライブスルー方式を想定している」とのこと。おそらく自治体職員が担当すると思われるが、屋外の業務なので被ばくのリスクは高まる。また、住民に何日間もの屋内退避を強いるなら、避難行動前の配布・服用が必要となるはず。現状は矛盾だらけ。他県では、UPZ圏内も事前配布せざるを得ないのではないかとの声が該当地区住民から上がっている。

Ⅳ 実現可能な避難計画・実行体制となっているか
1.実践的な防災訓練となっているか
(1) ブラインド訓練は訓練参加者のどの範囲で導入されているのか。
(2) 避難方法・ルートの選択は、まずは道路による避難を優先、さらにPAZ圏内住民の避難でも、風下方向は可能な限り避けるのが原則ではないか
(3) PAZ内住民への避難指示が出ている中、PAZ内の道路損壊の補修、あるいは除雪作業などを建設業協会に求めることは可能か。作業員の被ばくリスクは考慮されているか。

ブラインド訓練の導入は、福島事故前から私たちも求めており、2014年の国主催の訓練から導入され、以後も毎回、オフサイトセンターの運営訓練で導入されている。しかし、当初こそ緊張感が感じられたが、毎回ほぼ同じ想定で明らかにマンネリ気味。
今年度の訓練でも、訓練なので大枠は決めてあるとはいえ、風下への避難行動、緊急事態下の5キロ圏内での道路復旧作業など、いざというときにこんな判断ありかと思う展開が随所に。
(2)については、「風向き関係なく迅速に30キロ圏外へ避難する」とのこと。30キロ以遠まではプルームが追いかけてはこないということか。ここでも「30キロの壁」の安全神話がちらつく。ちなみに七尾市は中島地区に関して、「風向き等状況対応ルート」として野々市市への避難も想定している。
(3)については、住民の避難指示は出ているが放射能放出前で作業員の被ばくリスクはないので作業してもらうとのこと。こちらは5キロ圏の安全神話。これについては次の質問項目で議論。

2.民間事業者との応援協定の締結状況について
(1) 応急活動や復旧活動に関して、民間事業者の協力なしには防災計画は成り立たない。平常時から応援協定の締結を進めることとされているが、締結状況を聞く。
(2) 応急活動及び復旧活動に従事するにあたって、バス事業者以外の民間事業者の被ばく限度量を聞く。放射線防護に係わる資機材の提供や事前の講習等は行われているか。

(1)については、「県は医療救護や生活必需品、燃料の補給、人員や救援物資の輸送応急復旧工事など様々な分野で154団体と災害時の応援協定を締結している」とのこと。しかし(2)や前問の応急復旧工事の関係などで質疑を重ねると、原子力災害に特化した被ばくのリスクのあるところでの作業がともなう民間団体との応援協定は一件も締結されていないということが明らかになった。訓練では毎回バス会社の運転手さんが参加するが、バス協会との間でもいまだ協定は締結されていない。
バスの運転手さんの被ばく限度に関しては、8年前に原子力防災会議連絡会議コアメンバー会議が「共通課題についての対応方針」をまとめ、この中で「一般公衆の被ばく線量限度である1mSvを基本とする」という見解が示されている。しかし石川県も含め各地で協定の締結は進んでおらず、内閣府は2017年「原子力災害時の民間事業者との協力協定等の締結について」を示している。1mSvという数値を決めても、それを守るためには諸々事前に決めておかなければ運転手の安全は確保できない。バス協会としても曖昧な規定で協定締結とはいかないということだろう。災害復旧や除雪などでは建設業協会との協定が求められるが、ここでもPAZ内は放射能放出前だから大丈夫と言われも簡単に「それでは了解!」となるものではない。
(2)に対する回答の中では、「現実的にはこうした方々に被ばくリスクのある所で協力をお願いするというのはなかなか難しいのかなと思っている」と率直な思いも吐露された。現実にはその通りだろうが、この状態で事故を迎えたときにどういう事態を迎えるか。「緊急時だ。頼む。住民を迎えに行ってくれ」「道路の復旧だ。現場に向かってくれ」「除雪しないと住民は孤立状態だ。頼む」と言われ、拒否できるか。防護対策も不十分な中、なし崩しの対応が懸念される。
民間団体との協定締結ができないのなら原子力防災は成り立たず、残された道は速やかな廃炉しかない。このように書くと、次は協定締結に向け民間団体に圧力をかける動きがでないか心配になる。県や市町、北陸電力と様々な委託契約を結び、事業を行う団体の弱みに付け込むことはないか警戒し、私たちも監視しなければならない。
関連して消防団の被ばく線量についても聞いた。この間の訓練では被ばくのリスクのある場での行動も見られた。制度上は非常勤公務員なので被ばく線量も自治体職員と同様となるのか。これについては今後、地域原子力防災協議会を通じて、どのような活動に携わってもらうか検討するとのことだった。

3.UPZ内の住民の屋内退避について
(1) PAZ内の住民のスムーズな避難行動のためのUPZ内住民の屋内退避は、低線量被ばくのリスクを求めるものと言えるが、住民に理解されているか。
(2) 自主避難住民が相当の比率にのぼり、混乱必死となるのではないかと危惧する。2段階避難は機能するのか。

「周知を徹底する」との回答。この問題は先の避難退域時検査場所に関連しての質疑の中ですでに議論されているが、避難ではなく屋内退避をさせる方向へと国は徐々に舵を切っている。この問題は周知を徹底すればいいという問題ではなく、①屋内退避の安全が確保されていること、②屋内退避をする場所(自宅や避難施設)周辺が高濃度の汚染地域とならないこと、③避難指示に移行したとき、スムーズな避難が可能なこと、が最低限の前提条件となる。家にとどまり被ばくのリスクが高まるのならば、屋内退避の指示に従わず避難を開始する行動心理を批判することはできない。
原子力規制委員会の「原子力災害発生時の防護措置の考え方」では「屋内退避により、吸入による内部被ばくを、木造家屋においては四分の一程度」に抑えることができるとする。しかし、4分の1に低減されるのは1993年以降の家屋。原発立地県における木造住宅のうち37%は1980年以前の住宅で、この住宅の場合は56%に低減されるだけ。半分の低減効果もない。住民みんなが高気密住宅に住むわけではないという現実を直視した対策が求められる。

4.避難バスの確保
(1) コロナ対策も踏まえた避難用バスの必要数は何台を見込み、手配可能なバスは何台か。
(2) 観光シーズン等バス会社の繁忙期の対応は可能か。

「バスの必要台数は放射性物質の放出にもよるので一概には言えない」とし、「他県の例では避難住民の1割程度のバス避難を想定していて本県でも自家用車主体の避難と考えている」との回答。要するに必要台数、手配可能台数の検討はできていないということ。「コロナ対策を踏まえれば想定より多くのバスが必要になると承知している」とするが、具体的な数字は一切聞くことはできなかった。今後、地域原子力防災協議会で具体的な数字について詰めていくことになると思われるが、応援協定の締結なしに数字だけ積み重ねても実効性はない。

5. 要配慮者の避難について
(1) 放射線防護施設は最長何日間の屋内退避を想定しているか。
(2) 避難対象地区内の病院や福祉施設等の入院患者や入所者らの人数、避難先施設の受け入れ可能人数を聞く。受け入れは県内施設だけで対応可能か。
(3) 避難に必要な車椅子対応車両、ストレッチャー車両、救急車はそれぞれ何台を想定しているか。現在手配できる車両はそれぞれ何台か。

(1)について、「国のマニュアルでは3日以上の備蓄を求められているが、最長何日との想定はない」とのこと。避難先が確定し、移動手段を確保できなければ期限なく何日も施設内にとどまることになる。そうした事態を避けるための具体的な計画が(2)(3)となるが、「区域内の病院、福祉施設等の総定員が6871人であることしか把握していない」とのこと。要配慮者の避難は、総定数を把握しているだけではほとんど意味を為さない。地域原子力防災会議作業部会では3年前から課題として取り上げらているが、PAZ内の要支援者の調査が完了したのみとなっている。「緊急時対応の取りまとめの中できちんと対応していかなければならない」と今後の課題であることを認めた。

6. 複合災害について
(1) 地震による建物倒壊・損壊で屋内退避できないときの屋内退避指示、雪害や台風などで外出ができないときのOILによる避難指示など、自然災害と原子力災害の複合災害時には相反する行動が求められるケースが多々ある。防災計画第5章複合災害対策編では、優先すべき行動原則を明記すべきではないか。
(2) 近年、巨大台風襲来による暴風と豪雨、大洪水、高潮、大規模停電、さらに豪雪による交通網の麻痺や災害級の猛暑など日本列島でも「異常気象」が常態化している。相次ぐ巨大地震、大津波の脅威も含め、現代社会は巨大自然災害の危機に直面している。これらの災害に起因する原発の重大事故、あるいはこれらの災害と並行して起こる重大事故に対しては、住民の避難行動のみならずモニタリング体制や原子力災害医療体制も機能不全に陥ること必至である。原子力防災の限界を住民の前に明らかにしておくことも必要ではないか。

複合災害への対応は、今後、地域原子力防災協議会での緊急時対応の取りまとめの中で検討していくとのこと。「今後とも訓練、検証を重ね、継続的に改善を図り実効性を高めていかなければならない」というあまり意味を為さない一般論しか聞けず、踏み込んだ議論をする時間はなかった。
複合災害時は、たとえ被ばくの危険性があっても、まずは我が身に振りかかった命を脅かす災害から身を守ることを最優先にすることが大原則で、原子力防災は停止せざるを得ない。自然災害は防ぐことはできないが、原子力災害は一日も早い廃炉の実現で防ぐことは可能。訓練や検証で解決できる問題ではない。

Ⅴ コロナ感染防止と放射線防護について
1. オフサイトセンターは典型的な三密空間であり、新型コロナ感染リスクの高い空間だと思われる。現状の感染防止対策とさらなる対策の余地について聞く。
2. 避難車両内や放射線防護施設などでは、新型コロナ感染防止対策として三密回避が求められる一方で、放射性物質からの防護措置としては密閉が求められる。相反する対応が求められ中、内閣府が示す実施ガイドラインは最終的な対応を現場丸投げにしている。県の対応を聞く。
3. 避難所で求められる1人当たりの面積は2倍以上となる。避難先施設の見直しが必要ではないか。

(1)については「機械換気の能力を十分に生かしつつ、感染症対策(手指消毒や機材の消毒等)を徹底する。中に持ち込まないことが第一」とのこと。(2)については、「30キロ圏は窓を開けて走ることはない。乗車定員を減らし、体調の悪い人は別車両とするといった対応になる」との回答。放射線対策と感染症対策は相反するところがあることは認めたうえで、「放射線防護を優先しつつ、出来る限りの感染症対策をする」とする。このように言わざるをえないということ。
コロナ対策と原子力防災は矛盾し、両立しないことは昨年の防災訓練に対する抗議声明、そして今年の抗議声明でも指摘している。
(3)については、「感染症対策を踏まえると、これまでの考え方での避難所の収容人数が足りなくなるのではないかという心配は確かにある」とし、避難先、避難元の市町と今後検討をすすめていくとのこと。
コロナ前に策定した避難先リストは、施設によってもちろん異なるが、施設収用人数(一人あたり2㎡)の8~9割の住民が割り振られている施設も多くある。コロナ対応では一人あたり4㎡ほどになるので見直しは必至だ。地域全体でみると予備の施設が多くあり、総数としては地域の中で受け入れは可能だが(複合災害時を除く)、避難先施設は事前に周知する必要がある。「今後」という回答に「えっ!まだやってなかった?」と驚く。新型コロナはいずれ収束するとしても、感染症はいつ流行するともしれず、この機会に速やかに見なおし作業を進めるべきだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以上、質問項目ごとに回答のポイントを紹介し、コメントを付け加えた。
今回の質問状は、石川県原子力防災計画や避難計画の問題点、疑問点を網羅したものではないし、各項目についてもさらに踏み込んで議論しなけれないけないこと、多々残っていることは承知しているが、それでも現状の原子力防災の問題点をかなり浮き彫りにすることができたのではないかと思う。
1.福島第一原発事故の教訓化がほとんどできていない(国以上に後退)
2.PAZ内とUPZ圏外で新たな安全神話 → 対策は簡略化され住民はより危険になる
3.UPZ内の住民は「被ばくの低減」の名の下、被ばくの受容が求められる → 屋内退避や避難行動、避難先など随所で
4.民間事業者の協力体制や要配慮者の避難計画など、具体性に欠ける箇所が数多くあり、事故が起これば計画の破たんは明らか
5.今後の検討課題が多く残されており、現行の防災体制は不完全、未整備

今後、志賀地域原子力防災協議会の場で4、5の課題は議論されていくことになるが、具体化すればするほど、原子力防災の矛盾(ex.避難の迅速性を重視すれば、防護対策を簡略化せざるを得ない)は一段と鮮明になっていくだろう。
さらに、日頃からの重大事故への備えは、常に原発を意識した生活を求め、原発の外部コストも高め、そこまでして原発が必要かという議論へとつながっていく。原発推進の矛盾をさらに深めていくことにもなるだろう。

継続した取り組みを参加者一同確認し合い、クリスマスイヴの申し入れ行動を解散した。

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NPT延期に係る「市民社会から核不拡散条約(NPT)締約国への共同声明」

市民社会から核不拡散条約(NPT)締約国への共同声明*
2022 年 1 月 10 日
世界が COVID-19 感染拡大に取り組み続ける中、私たち全員を脅かす他の地球規模の課
題、たとえば、悪化する地球規模の気候危機や壊滅的な核戦争の脅威を見失うわけにはい
きません。これらはすべて、コフィー・アナン前国連事務総長の言葉を借りれば、「パス
ポートのない問題」なのです。
このパンデミックによる世界的危機の規模は、複数の政治的失敗によるものです。政府
やその他の関係者は、国境を越えた脅威や、その影響を防止・軽減するために必要な措置
について、世界中の科学者が発した警告を何度も無視し、退けてきました。私たちは今、
動きの速いコロナウイルスや気候危機との闘いにおいて極めて重要な地点にいるだけでな
く、核戦争の脅威を減らし核兵器を廃絶するための長期にわたる努力においても転換点に
立っています。
世界の核保有国間の緊張は高まり、核使用のリスクは増大し、核兵器の更新や改良に何
十億ドルもが費やされ、核軍縮の進展は停滞し、核競争を抑制してきた重要な協定も深刻
な危機にさらされています。
これらの世界的危機から学ぶべき多くの教訓の一つは、人間よりも利益を優先し、最も
強力な者を優遇する見せかけの「国家安全保障」政策を口実に、科学を無視してはならな
い、ということです。
米国による広島と長崎への恐ろしい原爆投下から 75 年以上が経過し、核不拡散条約
(NPT)の締約国が条約の無期限延長につながる一連の決定を採択してから 25 年以上が
経過しています。このような背景から、この声明を支持する市民社会団体は、NPT 締約国に対して以下の 3 つの重要なメッセージを提唱します。

1. NPT に対する世界の支持は強い。しかし、NPT が長期的に存続できる保証はない。
各国が NPT への支持を改めて表明していることは心強いことです。しかし条約は、そ
れが履行されてこそ強固なものとなります。コンセンサスに基づく NPT 再検討会議の決
定が履行されない状態が長く続けば続くほど、条約とその義務の重みは薄れていくことで
しょう。NPT の長期的な存続のためには、すべての国がその義務を完全に履行しなければなりません。過去の NPT 再検討会議の公約と行動措置は、依然として有効です。これには、歴史的な 1995 年の再検討・延長会議で合意されたベンチマークや、2000 年と 2010 年の再検討会議でなされたさらなる公約が含まれます。それ以来、核軍縮プロセスは停滞しており、NPT 上の核兵器国 5 カ国は、NPT 第 6 条の義務を果たしていると信頼できる形で主張することができません。

2. 世界情勢の深刻な状況、核紛争と軍拡競争のリスクの高まりは、責任ある国家による新たな大胆なリーダーシップを求めている。
過去の行動計画を履行することは、NPT の規定を前進させるための土台であって、天井であってはなりません。核兵器使用のリスクはあまりにも高く、特に攻撃的なサイバー作戦や人工知能が世界の安全保障環境に前例のない不確実性をもたらしていることから、増* 原文および賛同団体数・団体名は、Reaching Critical Will 参照。
https://www.reachingcriticalwill.org/disarmament-fora/npt/20221
大しています。新たな安全保障上の同盟関係は、核不拡散保障措置体制にかつてない脅威
をもたらし、地域的な軍拡競争へとエスカレートしています。このような環境だからこそ、すべての国が核兵器廃絶による核リスク削減のために大胆な行動を取ることが求められます。この行動は「あらゆる核兵器の使用がもたらす壊滅的な人道上の結末に対する深い懸念」に根差したものです。多くの国が、現在発効している核兵器禁止条約(TPNW)に加わり、核軍縮に取り組む姿勢を示しています。TPNW は、核戦争の脅威をなくし、核兵器を廃絶するという共通の目標に大きく貢献するものです。

3. 変化に抵抗する人々はさらなる前進のために適切な「環境」ではないと言うが、責任ある行動者はいたるところでこの挑戦に起ち上がっている。
世界は、軍縮のための環境が「整う」まで待つことはできません。紛争予防と解決、非
核軍事力の管理、人権の保護、気候や環境の保護、その他の重要な取り組みにおいて成功
すれば、核軍縮を促進することになるのは事実です。しかし、協定交渉や単独行動によっ
て軍縮のために行動することは、核兵器のない世界を実現するための環境を整えると同時
に、世界の他の緊急の課題の解決に積極的に貢献する相互信頼の環境を構築することにつ
ながります。
第 10 回 NPT 再検討会議は、現在の軌道を修正し、加速する軍拡競争を減速・反転させ、核拡散を防止し、核兵器の終焉をもたらすための努力を集中する重要な機会を提供するものです。
以下に署名した 91 団体は、NPT 締約国および国際社会に対し、新たな大胆なリーダー
シップを発揮するよう求めます。私たちは、すべての NPT 締約国に対し、根深い政治的
対立を超えて、NPT 第 6 条の目標を前進させ、軍縮の更なる進展のために必要なモメンタムを創出し、核戦争の惨事から人類を救うための行動計画に対する多数の支持を構築するために協働することを求めます。
NPT 再検討会議において核軍縮と不拡散を前進させるために締約国が検討すべきより詳
細な分析と勧告は、この要請書の賛同団体リストの後に記載されています。
賛同団体(一覧)
(91 団体、略)

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2022.1.6「新春の集い」盛大に開催

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沖縄県知事の判断を支持、国は辺野古新基地建設を断念せよ

辺野古新基地建設にかかわって、沖縄防衛局が沖縄県に申請していた軟弱地盤が存在する大浦湾を埋め立てるための設計概要変更申請について、玉城デニー沖縄県知事は11月25日、この申請を不承認としました。

辺野古新基地建設は即刻中止すべきであり、平和フォーラムは玉城デニー県知事が示した不承認の判断を全面的に支持します。

そもそも大浦湾は、大規模なアオサンゴ群集を含め多種多様なサンゴ類、5000種を超える海洋生物が確認されているなど、生物多様性に富む極めて豊かな自然が残されていることで知られています。この豊かな海を埋め立てる企ては、取り返しのつかない自然破壊であり、国が自ら定めた生物多様性国家戦略にも反する暴挙と言わざるを得ません。

また、防衛省の申請書には軟弱地盤改良工事の具体的内容はなく、また海面から90mにも及ぶマヨネーズ並みの地盤工事を行うことができる作業船もないとされています。仮に埋立工事を行ったとしても、地盤工学の専門家らの分析では「震度1以上でも護岸が崩壊する恐れがある」との指摘があり、滑走路面の地盤沈下によって米軍が定める基地機能の基準にも満たないとも言われています。工事計画は全く破綻していると言わざるを得ません。

2021年7月6日に最高裁判決のあった、サンゴ特別採捕をめぐる関与取り消し訴訟で、五人の裁判官のうち二人が、「大浦湾の軟弱地盤の存在で、変更申請が不承認になった場合、サンゴ移植は無意味であるということ。サンゴの移植を行ったとしても、移植は極めて困難で、大半が死滅することを考えれば、それでもサンゴの移植をするべく大浦湾の埋め立て事業が実施される蓋然性が相当程度になければいけない」とする反対意見を述べました。

沖縄県の敗訴が確定した判決とはいえ、工事強行の無意味さが司法の場においても明らかになったといえるでしょう。

沖縄の戦後は、米軍の施政権下におかれ、1972年の「沖縄復帰」以降も、米軍基地の集中を余儀なくされ、日米安保条約の負担を押しつけられてきました。今日においても、日本政府は米国の東アジア戦略に追従し、九州・沖縄、南西諸島に自衛隊基地の新設など、軍事強化をすすめています。万が一有事ともなれば、軍事基地の集中する沖縄などが戦禍を被ることは火を見るより明らかです。

沖縄にこれ以上の軍事基地の負担は許されません。沖縄県民を安保の犠牲にしてはなりません。軍事基地の新設強化は、東アジアの安全保障環境をより悪化させるだけです。

平和フォーラムは、沖縄県と県民の民意に連帯し、日本政府に辺野古新基地建設の断念を強く求めるとともに、南西諸島での軍事強化に反対することをここに表明します。

2021年11月25日

フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)

共同代表 藤本 泰成

共同代表 勝島 一博

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抗議声明 11.23石川県原子力防災訓練に異議有り

抗 議 声 明

 本日午前7時30分から志賀原発の重大事故を想定した石川県原子力防災訓練が実施された。東京電力福島第一原発事故後10回目となる訓練であり、2年ぶりとなる住民参加の広域避難訓練も実施された。私たちは毎回監視行動を実施し、今回の訓練でも明らかになった荒天時の脆さ、複合災害被害の矮小化はもちろんのこと、根本的課題から現場の諸課題まで含め、その都度「抗議声明」を通じて指摘してきた。今回は①新型コロナ禍の原子力防災、②半島先端への避難の2点に絞って問題点を指摘し、住民を守らない、守れない原子力防災の実態を明らかにする。

1 コロナ禍において原子力防災は成り立たない

現在、新型コロナの感染は落ち着いた状況にあるとはいえ完全収束には至らず、感染再拡大による第6波が懸念されている。政府は国民に対して引き続きソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、密集・密接・密閉の「三密」回避など新しい生活様式の徹底を求めている。こうした中での原子力防災訓練であるが、原子力災害時には「三密」のリスクが伴う長距離の避難行動や長期間にわたる避難所生活が待ち受ける。なにより放射性物質の体への付着や吸引を防ぐための「密閉」が強く要請される。感染防止対策と相反する取り組みが求められるのである。

内閣府は昨年11月、「新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた感染症の流行下での原子力災害時における防護措置の実施ガイドライン」を公表した。しかし、その内容を見るならば、両者の「可能な限りの両立」を求めつつも「現場の状況により、柔軟な対応を行うことが重要」としており、行き着くところは現場への丸投げ方針と言わざるをえないものであった。

今回の訓練は新型コロナ禍における石川県として初めての住民参加の原子力防災訓練であり、「コロナ禍において原子力防災は成り立つのか」という命題に対して現場で答えを示すことができるのかが問われていた。結論を述べるなら「成り立たない」の一言であり、あえてどちらを優先させるかとなると被ばくからの防護措置を優先せざるをえないのである。県や関係自治体は一般的な感染防止対策を実施したのみで、「コロナに対応した原子力防災訓練」などと誤ったメッセージを発することはゆるされない。以下3点、指摘する。

(1)30キロ圏内では屋内退避訓練が実施された。放射線防護施設を備えた病院や福祉施設は、防護施設が建物の一部であるため、施設内の患者や入所者、職員ら全員が避難した場合、密集、密接は避けられない。放射線防護施設のない福祉施設などでは窓を開けての換気はできず、全員の速やかな避難も困難なため、長時間にわたって密閉空間となる。木造建屋などに屋内退避した場合も窓を開けての換気は厳禁であり、避難が長時間に及ぶとリスクは高まる。

(2)バスによる避難行動時も同様に換気によって放射性物質を取り込むことは厳禁である。避難先の多くは50~60km先であり、事故時には今回のようなスムーズな避難はありえず、渋滞などで移動に要する時間は県のシミュレーションでも6時間以上、場合によっては十数時間を要する。車内を汚染空間にしないよう細心の注意が必要である。

(3)原子力防災の司令塔、オフサイトセンターは典型的3密施設である。床面積約1400 ㎡弱のオフサイトセンター2階フロアには、志賀原子力規制事務所職員や県職員、北は輪島市から南はかほく市まで各市町の職員、北陸電力社員、陸・海・空各自衛隊、県警、海上保安庁等の担当者、さらに報道関係者も含めて200人以上が参集し、長時間にわたって業務にあたる密集空間である。放射性物質を遮断するために窓はなく、入り口もエアーロック設備が設けられるなど気密性を特に高めている。施設内感染があれば、事故対応は難航する。

2 放射能と共に風下に向かう、ありえない避難訓練

今回の訓練は、南西からの風が吹き、原発の北東方向に放射性物質が流れるとの想定で行われた。避難区域はPAZに加え、UPZ(約30~5km圏)の志賀町富来地区や七尾市中島地区、穴水町である。避難先は本来、風向きの垂直方向を選択しなければならない。しかし北西は日本海、南東は富山湾であることから、住民はプルームと共に、あるいはプルームと前後して、北東方向である半島先端に向かって避難するという、本来あってはならない避難訓練が実施された。訓練を主導した県や関係自治体に強く抗議し、以下、問題点を指摘する。

(1)UPZの住民はEAL3(全面緊急事態)で屋内退避を要請され、その後の緊急モニタリングで20μSv/hを超える空間放射線量が測定されたとの想定でOIL2(早期防護基準)に基づき避難行動を開始した。避難計画通りであるが、現実に事故が起こったとき、プルームが流れてくるのを座して待ち、放射線量が上昇する中、プルームが流れる方向へ避難する住民が果たしてどれだけいるのか。いまは誰でも手元のスマホで簡単に風向き情報を入手できる時代である。指示に従わない多数の住民が出ること必至であり、混乱は避けられない。

(2)指示に従った住民は、手配されたバスあるいは自家用車で通常ならば1時間前後で到着する避難所へと向かうが、事故時は渋滞等で30km圏外へ出るだけでも6~10時間以上が見込まれている。プルーム下の長時間移動となり、住民の被ばく、車両の汚染リスクは高い。

(3)風向き方向の珠洲道路沿いののと里山空港と国道249号線沿いの藤波運動公園で避難退域時検査場所が設けられた。30キロ圏を越え、放射線量は徐々に低下しているとしても空間線量はゼロとは限らない。住民や車両の除染で渋滞、混雑する中、更なる被ばくのリスクが待ち受ける。渋滞を避けて検査場所を素通りし、避難所へ急ぐ車両も少なくないと思われる。

(4)能登町や珠洲市の避難者受入施設では、まず避難退域時検査の通行証を確認するが、通行証のない人の検査や除染をする設備はない。放射性物質の拡散が懸念される。

(5)国は、30キロ圏を超えてプルームが流れてきても通常の防災体制による広報で屋内退避を呼びかけ、対応は可能とする。しかし、福島県飯館村の例を持ち出すまでもなく30km圏外へも高濃度の放射能は流れ、降雨や降雪で地表や水源が汚染されるという事態も決して杞憂ではない。全住民の海路・空路による避難は困難であり、事故の収束が長引けば、半島先端へ避難してきた人、半島先端の住民、そして観光客など一時滞在者は半島先端で孤立する。

半島先端問題は安全神話を信じ能登半島の首根っこに位置する志賀町に原発を建設したことに起因する。プルームと共に半島先端へ避難し、これで安心・安全の確保とは言語道断である。唯一の解決策、最善の原子力防災対策は安全神話が崩壊した志賀原発の能登半島からの撤去であることを本日の原子力防災訓練に参加したすべての人に訴えたい。

福島第一原発事故から10年8か月、いまだ福島県内外で避難生活を強いられている人は志賀町の人口を大きく上回って約3万5千人にものぼる。ふるさとを追われ、仕事を失い、ときには家族がバラバラになる、そんな長期避難生活を覚悟している人が能登にいるとは思えない。福島の教訓をさらに多くの人と共有し、一日も早い廃炉実現へ全力を尽くす決意をここに表明する。

2021年11月23日

志賀原発を廃炉に!訴訟原告団

      社会民主党石川県連合

石川県平和運動センター

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F35Aステルス戦闘機の配備反対!F35とF15の「先制攻撃訓練」を中止せよ!

11月17日と19日、空自小松基地加治屋秀昭司令と小松市宮橋勝栄市長に対し、F35A
戦闘機配備計画及び「先制攻撃訓練」中止の要請を行ないました。
両日、小松基地爆音訴訟原告団長の出渕敏夫氏は、「爆音に関係のない人が基地周辺協の会長になっている」、「この組織は御用組織」だ。「市民の声とは、我々の声だ」と憤りをこめて主張しました。
「4~10dB」従来機より高いと防衛省資料でも述べている。しかし基地周辺協は、「F15並み」と言い放っている。住民の声を代弁する2町会を除く102町が同意したことで小松市はF35の受け入れに賛成した。「爆音対策も墜落事故原因もうやむやにしている」嘘とごまかしだ」「対応が堂々としていない」と抗議しました。
また、現憲法下、先制攻撃訓練を行なうことの問題性を突きつけ、計画の撤回を要求し
ました。
さらに長田孝志小松基地爆音訴訟連絡会会長は、「静かな空」を求めてきたが、5回
判決で「住むに耐えない環境が放置されている」と厳しく断罪されてきたが、いまだ
に「住宅防音」などが進展していないと、小松基地の姿勢や小松市の姿勢を質しました。
空自小松基地の渉外課長に朗読し、申し入れ書を手交する県平和センター瀧山田庄治(共同)代表
小松市長宮橋勝栄氏に「申し入れ書」を手交する県平和センター本田事務局長
小松基地に、25年4機、26年8機、27年4機、2028年度までに20機の最新鋭F35Aステルス戦闘機を配備しようとしている。「先制攻撃体制」を許さないぞ!
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「被爆地出身の岸田政権の核兵器政策を問う」原水禁声明

衆議院選挙後、第2次岸田政権が発足し、始動しています。

岸田首相は、就任直後の演説で「被爆地広島出身の首相として、『核兵器のない世界』に向け、全力を尽くす」と表明しました。

しかし、2021年1月に発効した核兵器禁止条約に対しては、後ろ向きの姿勢を示したままと言わざるを得ません。「核兵器保有国が参加していない条約は実効性がない」「あくまで核保有国と非保有国をつなげる役割を日本がどう果たしていくかを議論した結果」として、条約への批准・署名を拒んでいます。さらに、2022年3月に開催される核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加についても後ろ向きの姿勢で、現在、参加そのものを見送っています。

世界で唯一の戦争被爆国であり、被爆地広島から選出され、岸田首相本人も核軍縮を「ライフワーク」と公言しているにも関わらず、これら核兵器廃絶に向けた世界的な動きに関わろうとしないことは、その本気度が疑われます。また、この間、日本政府は、核保有国と非保有国とを繋ぐ橋渡しの役割を果たすと表明していますが、そのとりくみが、前進しているようには見えません。核の傘に守られながら、核兵器廃絶を訴えても、おのずと限界があります。2022年1月には、核拡散防止条約(NPT)再検討会議が開催されます。NPT再検討会議で、日本がどのような役割を果たそうとしているのか、未だに明らかにされていません。

岸田首相は、核軍縮に向けて、これまでにない大胆な動きを見せ、核軍縮をリードすることが、被爆地広島から選出された首相の役割のはずです。本日・11月15日、中満泉・国際連合事務次長兼軍縮担当上級代表と会談し、「核兵器のない世界」に向け国際社会を牽引していく決意を示しましたが、その内実がまさに問われています。

「核兵器廃絶」は、被爆者の長年の願いです。被爆者は高齢化し、残された時間は長くはありません。岸田首相は、被爆者の願いを歴代の首相より数多く聞いてきたはずであり、核兵器禁止条約採択時の外務大臣であり、米国オバマ元大統領の広島訪問実現に尽力されたことなどを考えれば、核兵器廃絶に、特に責任があるはずです。

原水禁は、核兵器廃絶に向けて、改めて岸田首相に早期の核兵器廃絶実現への決意と具体的行動を強く求めます。歴代の首相と同じ対応ではなく、被爆地選出の首相として、核兵器廃絶に向けたイニシアチブをとると同時に、核兵器禁止条約への批准・署名、および核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を強く求めます。

2021年11月15日

原水爆禁止日本国民会議

共同議長 川野 浩一

金子 哲夫

藤本 泰成

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「台湾有事」で日本を戦場にする政府に反対しよう (NewsPaperより)

「台湾有事」で日本を戦場にする政府に反対しよう!

中国への米戦略は1990 年代から2010 年頃までは攻撃して潰すものでした。しかし、中国は経済成長が続き 2010 年に当時世界第2 位の日本を追い越して軍事力も強大になり、中国領土への攻撃は戦争をエスカレートさせ核弾道ミサイルが米本土に打ち込まれる可能性があることから、忌避されるようになりました。台湾を含む第一列島線内の米国覇権を維持するために同盟国に戦わせるオフショアコントロール戦略(2012年)や第1列島線に自 衛隊などがインサイド部隊として展開し、第2列島線上に米軍がアーウトサイド部隊として展開する海洋圧力戦略(2019年)へ変わってきました。いずれの米戦略も米国の覇権を維持するために沖縄・日本を戦場にするものであり、日本国民と自衛隊に犠牲を強いるものです。米軍は中国領土を攻撃しないので、日本を守るはずの日米安保が日本を戦場にする安保に変質しているのです。

尖閣諸島での日中対立を台湾防衛に取り込む米国

2010 年 9 月、尖閣海域での中国漁船の海保巡視船衝突事件以降に中国公船の尖閣周辺海域の航行が急増し、日本国内で不満も高まる中、石原東京都知事 (当時)が尖閣購入を検討すると表明し、当時の民主党政権が2012年9月11日に尖閣諸島の魚釣島、北小島、南小島の3島を国有化し、中国との関係が決定的に冷え込むことになりました。この尖閣諸島をめぐる日中対立を利用して、米国において台湾防衛戦略で日本を取り込む動きが起きます。「アメリカ流非対称戦争」の論文でした。内容は、南西諸島の島々、特に宮古島や石垣島に陸上自衛隊の地対艦ミサイル 部隊を展開して配置し、中国艦船を太平洋に通させ ないようにするものです。中国艦船を東シナ海に閉じ込めることで、台湾への太平洋側からの攻撃を封じることを目的としています。この米論文には「尖閣」の文字はありません。台 湾と中国はともに尖閣諸島の領有権を主張しており、米国も尖閣諸島を日本領土とは認めていないからです。ただし、行政権を行使していることから、日本への説明では日米安保条約の適用化にあるとする立場です。

安倍政権による戦争できる国づくり

尖閣諸島問題が厳しくなる中、2012 年末の総選挙で政権に復活したのが安倍政権でした。安倍首相は翌2013 年の訪米での保守派ハドソン研究所講演会で米国に「集団的自衛権の行使」と「南西諸島の軍事化」を約束します。翌年2014年5月15日 に「集団的自衛権の行使」に向けた「憲法解釈」の見直しを指示し、7月1日に「集団的自衛権の行使」は可能だとする「解釈改憲」の閣議決定を行いました。2015 年通常国会に「安保関連法案 (戦争法案)」を提出し、同年7月16日に衆院本会議で強行可決し、9月19 日に参院本会議で強行可決成立させました。同月30日に公布、2016 年3月29日に施行されました。これで、日本は戦争ができる国になりました。

南西諸島の軍事化

安倍政権は、同時に沖縄県政が反対し困難視されていた辺野古新基地建設を抑止力の維持を理由に、沖縄選出自民党国会議員や自民党沖縄県連をねじ伏せて認めさせ、仲井真県政に辺野古埋立承認申請を2013 年末に承認させて翌2014 年に埋立て工事を着手しました。  2016年には南西諸島の軍事化に着手します。沖縄本島の北部訓練場にオスプレイ離発着場の建設、伊江島にF35ステルス戦闘機の着艦訓練場の建設、与那国島に陸自沿岸監視隊基地、奄美大島、宮古島、石垣島への陸自地対艦ミサイル基地の建設に着手し、石垣島以外は既に建設して部隊配備済みです。さらに安倍政権は島々での戦争のために長崎県の相浦駐屯地に水陸起動団をこれまでに2 部隊を立ち上げ、2022 年には1部隊を近隣駐屯地に追加する予定です。オスプレイ17機と水陸両用装甲車52台も購入し、佐賀空港へのオスプレイ配備計画や種子島近くの馬毛島で飛行場と着岸桟橋等を整備する計画を進めています。併せて、九州の自衛隊航空基地を米軍が使用できるように滑走路の新設・強化、駐機場の整備、宿舎建設が築城基地や新田原基地、鹿屋基地などで進んでいます。国内的には、尖閣諸島防衛を名目にしていますが、2013年以来の安倍政権の取り組みは、危惧される中国による台湾統合=「台湾有事」において、日本が前面に出て中国と対峙しようとするもので極めて危険であり、南西諸島や九州を含む西日本を戦場にして中国ミサイルの攻撃に晒すものになります。

米軍の「遠征前方基地作戦構想」と「機敏な戦闘展開構想」

現在、米国の海洋圧力戦略で米海兵隊は「遠征前方基地作戦(ExpeditionaryAdvanced Base Operations:EABO)構想」、米空軍は「機敏な戦闘展開(Agile Combat Employment:ACE)構想」を 採用しています。

既に、中国のミサイル網は日本列島や南西諸島、台湾を射程圏内にしており、対艦弾道ミサイルもグアムあたりまでの射程圏を持っています。ですから、 在日米軍基地の戦闘機などの米軍航空機部隊と第7 艦隊の戦艦部隊は、「台湾有事」の予兆を察知して、事前にグアム以東に退避します。これまでは同盟国に戦闘を任せて退避するだけでしたが、米空軍の「機敏な戦闘展開」ACE 構想では、10~15の小さいユニットに分かれてグアム以東の幾つもの飛行場で部隊を維持して分散し遠距離から「台湾有事」に加わる訓練が始まっています。具体的な作戦は米海兵隊が米空軍や第七艦隊と連携して取り組む遠征前方基地作戦 (EABO)などです。EABO は太平洋の島々を転進し移動を繰りかえしながら洋上の中国艦船を攻撃する作戦で、硫黄島や伊江島などで訓練を繰り返しています。現在、沖縄県内で問題になっている米軍機による低空飛行訓練、パラシュート降下訓練、吊り下げ訓練、夜間飛行訓練や、ブルービーチ演習場における着上陸訓練、嘉手納・普天間飛行場への外来機の飛来、嘉手納・普天間・伊江島などの基地機能強化などは、多くがEABOとACE の訓練の一環といえます。

土地規制法の成立

EABO や ACE にとって、島々の空港や港湾を軍事拠点として確保することは必要不可欠です。そのために、安倍政権が2013年から準備してきた「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案」(土地規制法) を、菅政権が2021年3月26日に閣議決定して国会に提出し、国会会期最終日の6 月16 日未明に参院本会議で可決、成立させました。この「土地規制法」は、自衛隊基地・米軍基地の周辺1 キ ロを規制するだけでなく、有人国境離島を規制できる法律です。沖縄県の50の有人離島すべてが対象になっており、規制区域に指定されかねません。二度と戦場にさせないために沖縄では島ぐるみのたたかいが求められています。

海洋圧力戦略で米軍地上発射地対艦ミサイルの配備をねらう米国

米軍の海洋圧力戦略では、「台湾有事」において 第1列島線で戦う自衛隊など同盟国のインサイド部隊と第2 列島線上には米軍が主体のアウトサイド部隊を想定していますが、米軍は、日本国内にインサイド部隊として米軍の地上発射ミサイル部隊を配備しようとしています。自衛隊は歓迎していますが、この米軍ミサイル配備は日本全土を戦場にするものです。一方、日本国土における限定戦争で「台湾有事」を乗り切って、台湾を含む第1列島線の権益を守りたい米国の目的に合致するのです。

日中関係を破綻させてはならない

米軍が「遠征前方基地作戦」EABO で日本国内の離島からハイマース・ロケットを中国艦船に発射した時、あるいは日本国内に配備された米軍の地上発射型ミサイルが中国艦船に発射された時には、1972 年の「日中共同声明」と1978 年の「日中平和友好条約」は破棄されることになります。日本国内からの攻撃は日米安保条約の事前協議の対象とされており、日本が攻撃を同意したとみなされるからです。そうなれば、日中関係は一変します。  今、日本にとって中国は全貿易の24%を占める最大の貿易相手国です。米国は14%です。中国、ASEAN、韓国、台湾、香港を合わせると日本の貿易総額の52%で、米国はその3割もありません。中国、韓国を含む「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」も 2021今年4 月に可決成立したばかりですが、日中が戦争に入れば全てを失うことになります。中国との戦争は沖縄・西日本の住民の生命を 危険にさらすばかりでなく、日本経済に壊滅的な被害を生じさせて日本の国益を大きく損なうもので す。もはや、日米安保条約は日本を守るのではなく、日本を戦場にするものに変わろうとしています。一方、中国の経済成長は続いており、2030年までにはアメリカを追い越して世界一の経済大国になるだろうと予測されています。日本を戦場にしてはなりません。しかし、対米追従するしか日本に道はないというのが、今までの自民党政府の考えです。日本国土を戦場にする米軍戦略に抗えずに従う日本の政府と政治を変えていかなければなりません。

 伊波洋一 ( 参議院議員 )(いは よういち)

平和フォーラム/原水禁・ News Paper 2021.10 5

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11.3憲法改悪NO!改憲発議NO!戦争NO!市民アクションいしかわ集会  

集会アピール(案)

 過去最短の選挙期間で突入した「政権選択」の総選挙は、自公政権が絶対多数を維持し与党の「大勝利」で終わりました。しかも「日本維新の会」「国民民主党」が現有議席を大幅に伸ばし、「改憲」の危機が増す結果となりました。これにより改憲発議が可能となる3分の2(310議席)を楽々と上回り、岸田政権はこれらを活用して、憲法審査会を開催し「改正原案」の採決と国民投票の実施に向け、動きを加速してくることは間違いありません。

「改憲前夜」とも言えるときに海上自衛隊は、今秋、台湾に近い沖縄南西沖で、米・英3空母や、蘭、加、ニュージランドの艦艇まで加えた共同訓練を実施し、中国包囲網づくりを積極的に担っています。沖縄、南西諸島へのミサイル配備はまさにこれらとリンクしており、日本の参戦準備と言わなければなりません。

中国は同時期、これらに対抗して延べ149機もの最新鋭戦闘機や長距離爆撃機を台湾防空識別圏に進入させたり、中・ロ海軍が日本列島を一周する訓練を強行するなど、東北アジア一帯は「一触即発」の戦争的危機にあると言わなければなりません。

一方、陸上自衛隊は、9月15日から11月下旬までの2カ月半にわたり、28年ぶりの全国・全部隊による10万人規模の「起動展開(移動)」訓練を強行しています。北海道、東北及び香川県の部隊(12,000人の自衛隊員、200台の車両、戦車、弾薬などの武器、医療衛生、食料)を九州へ縦断させる大訓練であり、普段の生活に使用する高速道路やJRやフェリーなども使う異常なものとなっています。他の部隊は、それぞれの基地で「出動準備訓練」を実施するものであり、海自、空自、在日米陸軍までが支援・参加する一大演習を強行しています。

これらは、公布75周年のこんにち、私たちが守り育てた平和憲法に対する重大な挑戦であり、断じて容認できません。私たちは、憲法が許容しない「台湾有事」を想定した「戦争参加」に反対し、岸田政権による憲法破壊をストップさせるため、闘いを強く、大きくつくっていかなければなりません。

本日、ここに集まった私たちが声を上げ、仲間と論議し、行動を始めていこうではありませんか。そのことを確認し、集会アピールとします。

2021年11月3日

平和憲法公布75周年記念石川県民集会参加者一同

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