BPOが異例の政権批判を展開

BPOが異例の政権批判を展開

                                                                                                                                       2015年11月7日

さすがにもう安倍首相と籾井会長もベッタリとはいかない。放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会が6日、NHK「クローズアップ現代」の“やらせ報道”などに関する意見書の中で、政治圧力問題について異例の政権批判を展開。BPOが国や与党に異議を唱えるのは初めてだ。

弁護士でもある川端和治委員長は「政府側からメディアへの活動規制が目立つ中、(番組内容への介入は)問題があると指摘せざるを得ない」と強い危機感をあらわにしたが、もっともだろう。

意見書は、やらせ疑惑浮上後のNHKへの総務省による行政指導や、自民党調査会の事情聴取の他、自民党国会議員による「マスコミを懲らしめる」発言にも触れ、懸念を表明した。

特に高市総務相が厳重注意の根拠とした放送法の条項については「本来放送事業者が守るべき倫理規定である」と指摘。こうした動きは表現の自由を保障する憲法21条に違反する恐れがあると批判した。

 

当の高市総務相は「行政指導は放送法を所管する立場から必要な対応」「放送法の番組準則は法規範性を有するもの」などと反論したが、いかにも苦しい。

「BPOから『重大な放送違反があった』と指摘された“クロ現”は打ち切りもちらつきますが、ただ、自民党内ではBPOに政府が関与する構想も持ち上がっています。今後、強硬に手を突っ込んでくる恐れがある」(NHK関係者)

BPOvs自民党のバトルが激化しそうだ。

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