5.26原水禁県民会議2016総会 記念講演:「福島から“修羅場”をくぐり抜け避難したお話」

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総会アピール(案)

  1945年、世界で初めて広島、長崎に原爆を投下された日本にとって、「核廃絶」は悲願であり、世界に向けて核廃絶を発信する原動力ともなっています。しかし、被爆国でありながら、アメリカの「核抑止力」に依存するという矛盾を抱える日本政府は、昨年5月、国連で開催された核拡散防止条約(NPT)再検討会議で、100カ国以上が賛同した核兵器禁止の最終文書に反対し、同会議は共同宣言も出せずに終わりました。今年1月には朝鮮民主主義人民共和国が4回目の核実験を行ない、核軍縮が停滞したまま終末時計は「あと3分」まで縮まっています。

わが国では、安倍政権が立憲主義・民主主義を破壊する暴走を続けています。安保関連法=戦争法の制定、辺野古新基地建設の強行、原発再稼働・核燃料サイクルの推進など、民意や歴史を無視した強権政治を進めています。内閣法制局長官は「自衛のためなら核兵器さえ持てる」と発言しています(後に訂正)。さらに安倍政権は、憲法=9条改悪の動きを加速させています。

「あらゆる国のあらゆる核実験に反対」し「反核・平和」「脱原発」など訴え続けてきた原水禁運動は、いま、その真価が問われ、奮闘が求められています。

一方、原発事故は、「1万年に1回」と政府・経産省、学者たちは語りました。しかし、日本で「原子の灯」が灯ってからわずか40年余の2011年、悲惨な結果をもたらしました。それから5年、いまだに10万人が故郷に帰れないでいます。このことを絶対に繰り返してはなりません。

石川県には志賀原発があります。建設当時の断面図(詳細スケッチ)から「典型的な活断層だ」と言われ、各学会から推薦を得た学者(有識者会合)が現地調査などを行ない、2年半かけた結論は、やはり「活動性を否定できない」でした。訴訟闘争を含め、なんとしても「再稼働」を阻止し、廃炉に追い込むためがんばらなければなりません。

知事をはじめ、各自治体から賛同をいただいている原水爆禁止運動は、広島、長崎、そしてフクシマを繰り返さないための取り組みです。これ以上、ヒバクシャを出さないため、国を超えて「核と人類は共存できない」という考え方を広め、核廃絶と脱原発社会をめざすことを訴え、アピールといたします。

 

2016年5月26日

原水禁県民会議総会参加者一同

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