女川原発2号機の再稼働を許さず、原子力推進政策の撤回を求める!

女川原発2号機の再稼働を許さず、

原子力推進政策の撤回を求める原水禁声明

10月29日、東北電力は女川原発2号機の原子炉を起動し再稼働させた。福島第一原発事故後、東日本で初めての再稼働となる。

今回再稼働した女川原発2号機は、事故原因の究明がいまだなされていない福島第一原発と同型の沸騰水型軽水炉(BWR)であり、先に西日本で再稼働をしている加圧水型炉(PWR)とは意味合いを異にするものである。東日本大震災では、高さ約13メートルの津波に襲われ、原子炉建屋地下が浸水するなど被災した。先の能登半島地震でも大きな問題となった住民の被災と避難の問題については何ら解決されていない。事故時の避難計画に実行性がないとする住民訴訟の判決もまだ出ておらず、再稼働に対するさまざまなリスクを取り除けていない。

女川原発2号機の再稼働は、夏や冬に電力需給が逼迫しやすい東日本での安定供給を念頭にすすめられた。しかし、いまだ行き先の決まらない高レベル放射性廃棄物(核のごみ)問題をかかえ、高コストで安全とはいえない原子力発電に頼ることは、決して持続可能な解決策ではない。

GX基本方針を策定後、政府は福島原発事故そのものがなかったかのように、原発積極活用へと舵を切っている。原発事故によっていまだ故郷に帰ることもできないまま避難を強いられている人々が2万人以上いるにもかかわらず、なぜ今も原発推進をするのか、だれかの犠牲の上に成り立つような原子力政策を私たちは望んでいない。

私たちは、福島原発事故を経験し、能登半島地震により日本のどこでも地震のリスクがあることを再認識し、自然災害と原発事故による複合災害への危機感を強く持っている。気候危機による自然災害が多発している今、さらに原発再稼働によって複合災害へのリスクを高めることは、住民の安全な暮らしを奪うも同然のことである。そして、それは命に関わる重大な問題だと認識すべきだ。

原水禁は、原子力政策が既に行き詰まっていることをこれまでも繰り返し指摘してきた。原子力政策を延命させるために様々な理屈をつけて原発の再稼働をすすめるのではなく、各地域での持続可能な再生可能エネルギーによる発電の普及や省エネ政策に本腰を入れていくべきだと考える。原子力推進政策の維持継続ありきの議論を脱し、だれもが安全な暮らしができる未来を描いていく必要がある。

私たちはあらためて、女川原発2号機の即時停止と、原子力推進政策の撤回を強く求める。

2024年10月30日

原水爆禁止日本国民会議

共同議長 川野浩一

金子哲夫

染 裕之

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2024.10.28 日・米共同訓練反対!早朝集会

県平和センター「発文」より

世界は、環境破壊と戦争が繰り返され、貧富の差は拡大し、地球は「沸騰化」しています。

それにもかかわらず、米・欧・日、中・ロの国家権力者は「覇権争い」に興じ、宗教・民族を利用した「戦争」に明け暮れ、いまや「核」さえ弄(もてあそ)んでいます。グテーレス国連事務総長は「核戦争の危機が迫っている」と言っています。

能登半島豪雨や物価対策など課題が山積みであるにもかかわらず石破政権は「解散」という賭けを強行し、能登を切り捨てています。(痛い目にあっていますが)

一方、石破政権・防衛省は、10月23月から11月1日にかけて、日・米両軍など併せて45000人もの兵士と、艦艇40隻、航空機370機を結集して「キーンソード25」=「先制攻撃」訓練をやろうとしています。※米軍(インド太平洋軍、太平洋陸軍、太平洋艦隊、太平洋空軍、太平洋海兵隊、在日米軍、インド太平洋宇宙軍等)のほか、同志国(豪州、加国、仏国、独国、印国、伊国、リトアニア、蘭国、新国、比国、韓国、西国、英国及びNATOからオブザーバーを招へい予定)も参加。まさに、中・ロ、北、イランなどを敵視した「侵略軍連合」の結成と言わなければなりません。

これにあわせて、米軍岩国基地のFA18戦闘機と空自小松基地のF15戦闘機が戦闘訓練(28日~1日まで日本海沖、四国沖、北海道沖)を行い、米軍岩国から海兵隊が、陸自金沢から隊員が参加し、統合ミサイル防衛(MD)訓練まで行うという。

これらは、小松基地を「先制攻撃基地化」するための訓練であり、相手国から「ミサイル反撃」を前提にしたのものです。F35ステルス戦闘機の配備やレーダーサイトの強化、司令部の地下化、戦闘機を守る強固な掩体庫建設などはそのための対策なのです。決して、県民、市民を守るためのものではありません。これらの行為は、戦争を放棄し、軍隊を持たない国家のすることではありません。

この軍備強化と軍事訓練を止めなければ、戦力も訓練も限りなくエスカレートしていきます。歯止めがきかなくなります。軍事訓練のエスカレーションを、軍国主義=ファシズム国家を阻止しなければなりません。「そこのけそこのけ、戦車がとおる」社会を許してはいけません。

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10.15小松市長、空自小松基地司令に「日米共同演習=戦争訓練やめよ!」申入れ

9時30分  小松市役所4階会議室で申入れ

2024年10月15日

小松市長 宮橋 勝栄  様

小松基地爆音訴訟原告団

加賀平和センター

小松能美地区平和運動センター

白山地区平和運動センター

石川県平和運動センター

石川県勤労者協議会連合会

石川県憲法を守る会

社会民主党石川県連合

 (各団体の公印省略)

申 入 書

甚大なる奥能登豪雨災害を受け「選挙どころではない」という被災者心理がある中、一方早期の本格的復興支援が強く求められる県下の状況で、小松基地においては10月23日から11月1日まで、日・米共同訓練が強行されようとしており、小松市はこれを受け入れました。多くの小松市民は不安に感じ訓練の必要性に大きな疑問を抱き、強く反対しています。

この訓練には、米軍岩国基地の「海兵隊」及び「FA18戦闘機」、小松基地の「F15戦闘機」のほか、陸上自衛隊金沢駐屯地からも初めて参加するなど「従来の枠を超えた」ものです。これまでの日本海空域の戦闘訓練に加え、四国沖や北海道沖にまでに及ぶ空域での戦闘訓練を行い、基地警備や総合ミサイル防衛(MD)訓練を実施することや、25年から「戦術核」搭載可能で「先制攻撃」できるF35Aステルス戦闘機を配備し、司令部の地下化など、先制攻撃基地化を見越した“戦争準備”と言わなければなりません。

私たちは小松基地が、対中国を想定した日本海側最大の「先制攻撃拠点」となることに強く反対するとともに、以下の4項目を申し入れます。

1 在日米軍と自衛隊が一体となった日・米共同訓練の中止を、中部防衛局長および空自小松基地司令に要請すること。

2 日・米共同訓練は、爆音の増加と墜落の危険性を増大させることに他ならない。10.4協定や爆音訴訟判決を完全に無視した戦闘訓練である。このような事は現在の法体系では許されません。小松市民や周辺住民になんらの「安心・安全」をもたらさず、生活破壊のみを持ち込む日・米共同訓練を受け入れた小松市長はこれを撤回すること。

3 平和憲法の主旨および第9条、10.4協定、更には小松基地爆音訴訟判決を遵守することは小松市長の重要な責務です。これらを無視し、なんらの民主主義的手続きも踏まずにF35Aステルス戦闘機の配備受け入れを決めた事を撤回すること。

4  奥能登豪雨災害のさなか、災害支援に優先して強行した空自小松基地の航空祭に対して中止を要請しなかったことは、自治体の首長としては問題です。また、憲法違反の自衛隊の航空祭に協力するため、ふるさと納税の返礼品に「航空祭駐車券」を選定したことも同様です。航空祭は軍備の誇示であり子どもたちの「洗脳」であり「平和憲法」に反することから、小松市が協力することは到底認められない。

以上

11時 空自小松基地正門ゲート広報室で、空自小松基地司令に「日米共同演習=戦争訓練中止」を申入れた。

2024年10月15日

航空自衛隊小松基地

司令 村上 博啓 様

小松基地爆音訴訟原告団

加賀平和センター

小松能美地区平和運動センター

白山地区平和運動センター

石川県平和運動センター

石川県勤労者協議会連合会

石川県憲法を守る会

社会民主党石川県連合

 (各団体の公印省略)

申 入 書

甚大なる奥能登豪雨災害を受け「選挙どころではない」という被災者心理がある中、一方早期の本格的復興支援が強く求められる県下の状況で、小松基地においては10月23日から11月1日まで、日・米共同訓練が強行されようとしており、小松市はこれを受け入れました。多くの小松市民は不安に感じ訓練の必要性に大きな疑問を抱き、強く反対しています。

この訓練には、米軍岩国基地の「海兵隊」及び「FA18戦闘機」、小松基地の「F15戦闘機」のほか、陸上自衛隊金沢駐屯地からも初めて参加するなど「従来の枠を超えた」ものです。これまでの日本海空域の戦闘訓練に加え、四国沖や北海道沖にまでに及ぶ空域での戦闘訓練を行い、基地警備や総合ミサイル防衛(MD)訓練を実施することや、25年から「戦術核」搭載可能で「先制攻撃」できるF35Aステルス戦闘機を配備し、司令部の地下化など、先制攻撃基地化を見越した“戦争準備”と言わなければなりません。

私たちは小松基地が、対中国を想定した日本海側最大の「先制攻撃拠点」となることに強く反対するとともに、以下の4項目を申し入れます。

1 在日米軍と自衛隊が一体となった“戦争準備”のための日米共同訓練中止すること。

2 平和憲法の主旨及び第9条、「10.4協定」、更には小松基地爆音訴訟判決を遵守することは当然のことです。「先制攻撃」可能でなお且つ「戦術核」搭載可能なF35Aステルス戦闘機の25年度からの配備受け入れをやめられること。

3 F35Aステルス戦闘機の配備は、騒音・爆音の増加と墜落の危険性を増大するばかりか、相手国の反撃ミサイルを集中させ小松市民・周辺住民をミサイル攻撃にさらすことになります。このようなことは現在の法体系では許されません。小松市民になんらの「安心・安全」ももたらさず、爆音と危険を振りまく空自小松基地の強化、F35A戦闘機の配備に反対します。

4  奥能登豪雨災害のさなか、災害支援に優先して強行した空自小松基地の航空祭に抗議します。さらに、航空祭は軍備の誇示であり、子どもたちに戦争の道具を見せたりして軍事礼賛を「洗脳」することになり「平和憲法」に反することから今後は中止すること。

以上

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青年女性部第22回定期総会(24.10.7)

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10.23「PEACE石川」ニュース NO65

PEACE石川ニュース65号 (A3表・裏)

(表面 能登豪雨災害、地震と気候変動、そして国・県が生活・環境を破壊し命を奪っている!

(裏面 志賀原発の「危機」、原子力規制委、国、県は矮小化している!日米安保の“新たな高み”とは、米国の盾となり矛となること! 恐るべき「防衛予算」増大、エスカレーションする軍事演習!

 

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日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞に際して

日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞に際して

ノルウェー・ノーベル委員会は10月11日、今年のノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に授与すると発表しました。被爆者が二度と核兵器を使ってはならない、世界に核兵器はいらないと訴えてきた活動が高く評価されたものであり、これまで活動を積み重ねてこられた日本被団協のみなさんへ、心より敬意を表し、受賞をお慶び申し上げます。

広島と長崎に原爆が投下された1945年から9年後の1954年、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が太平洋のビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験で被爆したことをきっかけに、国内で原水爆禁止運動が高まりました。原水爆禁止を求める署名活動は、「核実験反対」「核兵器反対」の全国的な運動として津々浦々で展開され、3200万筆を超えて集められました。日本被団協はその2年後の1956年に被爆者の全国組織として結成され、被爆の実相を伝えるために国内はもとより、海外でも講演や被爆証言などを積極的に積み重ねてこられました。

これまでに被爆者のみなさんが語ってきた凄惨な被爆の実相が、国際社会における核兵器の非人道性を明らかにし、またヒロシマ・ナガサキ以降今日まで、戦争による核兵器使用を阻む最も大きな力となってきました。ノーベル委員会が「核のタブーの確立に大きく貢献してきた」と述べているように、被爆者のみなさんが果たした役割を重く受け止める必要があります。

世界では、核兵器を所有することで互いの緊張状態を作り、戦争を回避しようとする「核抑止論」への傾斜が強まり、核保有国から核兵器使用の威嚇が公然と発せられている現状があります。日本国内においても「核共有」を検討すべきなどと声高に主張する政治家さえ見受けられます。

しかし核兵器が存在する限り、核兵器使用のリスクは永遠になくなりません。被爆者が「二度と自分たちと同じおもいを他の誰にもさせるわけにはいかない」と語ってきた原点は被爆の実相であり、今こそ世界はそこに向き合い、学び、核兵器使用が迫る危機的状況を乗り越えていかなくてはなりません。

2021年には国際条約として核兵器禁止条約(TPNW)が発効しました。核兵器のない世界は具体的に達成できる未来であるということが確立されたのです。世界で核兵器の非人道性の確立に尽力してきた被爆者のおもいを真に受け止めるのであれば、ヒロシマ・ナガサキを経験した日本こそが、今すぐ核兵器禁止条約に署名・批准すべきです。2023年12月に、ニューヨークの国連本部で開かれた第2回締約国会議には、アメリカの「核の傘」のもとにあるドイツやベルギーなどもオブザーバーとして参加しましたが、残念ながら日本政府の姿はありませんでした。国内においては、被爆者援護の残された課題である長崎の「被爆体験者」問題があります。日本政府は一日も早く「被爆体験者」は被爆者だと認め、すべての被爆者の救済にとりくむべきです。

ノーベル委員会の説明した授賞理由の中には、「いつの日か、被爆者は歴史の証人ではなくなることでしょう。しかし、記憶を留めるという強い文化と継続的な取り組みにより、日本の若い世代は被爆者の経験とメッセージを継承しています」とあります。今後も原水禁は、被爆二世三世や高校生・大学生等といった次の世代に、確実に被爆の実相が継承されるよう運動にとりくんでいきます。

2025年は被爆80年を迎えます。日本被団協がノーベル平和賞を受賞したことに私たちも励まされながら、原水禁は今後も「核と人類は共存できない」との立場に立ち、核も戦争もない社会の実現に向け、全力でとりくんでいく決意です。

2024年10月12日

原水爆禁止日本国民会議

共同議長 川野浩一

金子哲夫

染 裕之

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10.27 第26回国民審査(最高裁裁判官)

第26回国民審査チラシ20241011.pdf

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県平和センター第25回定期総会(24.9.27 14:00フレンドパーク)

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「被爆体験者」は被爆者だ ―長崎地裁判決を受けて―(原水禁声明)

9月9日、長崎地裁において、これまで「被爆体験者」とされてきた44人が「私たちは被爆者だ」として、被爆者健康手帳の交付を求めた裁判の判決の言い渡しが行われた。判決の内容は原告の一部を「被爆者」と認め、手帳の交付を長崎県・市に命じるものであった。

44人の原告のうち、4人の方がすでに亡くなられている。原告の一人である山内武さんは、「私の周りではすでに200人以上の方が亡くなった」と述べている。この間「被爆体験者」支援にとりくんできた私たち自身、これまで問題解決に至らなかったことに、忸怩たる思いを抱かずにはいられない。本判決についても、「被爆体験者」の一括救済でない点に問題が残る。

そのことを踏まえたうえで、長崎県・市側から控訴するなどして訴訟をこれ以上長引かせるべきではないし、なにより政府が一刻も早い全面的な救済措置を具体的に実施すべきであると考える。

南北に長い旧長崎市の行政区域によって線引きされたため、爆心地から同じ12km圏内であっても、南側の被爆者手帳が交付された住民と、東側の「被爆体験者」とされてきた住民とで長年にわたり大きな違いが生じるという、差別的な扱いが続いてきた。

厚労省は2002年の「被爆体験者」事業の開始にあたり、その説明の中で「被爆体験者」をいずれは被爆者としていく方向性があることを示唆したうえで、まずは事業の開始にご理解いただきたいとする説明を行っていた。

今年8月9日には、岸田首相と「被爆体験者」との面談の機会が設けられ、この問題の「早急な」対応を厚労大臣に指示したことが明言されたが、それから一か月たった現在でも、厚労省に具体的な動きは見られない。

広島では、いわゆる「黒い雨」裁判の2021年7月の広島高裁判決によって、「黒い雨」が降った地域で被爆した住民を被爆者と認めて被爆者手帳を交付し、「同じ状況にあったとされる者」についても救済措置が取られた。同じ被爆地においても、広島と長崎で「黒い雨」が降った地域における対応が異なる、差別的な扱いが生じていたことは、同じ法制度下で生活する住民にとって看過することのできない大きな問題となっていた。

国による、幾重にも重なる差別的な状況の改善が図られることなく、今日を迎えてしまっていることは許しがたい現実である。もう一刻の猶予も許されない。

原水禁はこれまで「被爆体験者は被爆者だ」として、長崎とともに全国連帯でこの問題にとりくんできた。2022年3月には計29万9182筆の署名を国に提出し、その後も継続的に厚労省との協議を行い、救済の観点を明確にするよう訴えてきた。1945年8月9日から79年以上が経過した今日、被爆者の平均年齢は85.58歳となったのと同じように、「被爆体験者」もまた高年齢化が進んでいる。

司法判断を待つまでもなく、早期の解決が図られる必要のあった「被爆体験者」問題を、ここまで放置してきた国の責任は重い。さらにいたずらに時間をかけようとすることなど、決して許されない。一刻も早くすべての「被爆体験者」を被爆者と認め、被爆者健康手帳の交付を行うことが必要だ。

原水禁は、これまで国の政策に決定的に救済の観点が欠けていることを訴えてきた。今こそ国はこの救済の観点を明らかにした「早急な」対応をすべきである。そのことを改めて強く国に求める。

2024年9月9日

原水爆禁止日本国民会議

共同議長 川野浩一

金子哲夫

染 裕之

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8.30核燃料サイクル政策の破綻を認め、撤退の道筋を示すことを求める原水禁声明

政府が、いよいよ核燃料サイクル政策の破綻を認めざるを得ない時がきた。核燃料サイクル政策とは、使用済燃料のウランやプルトニウムを化学処理(再処理)して繰り返し使用するエネルギー政策であり、その政策の中核に位置付けられるのが再処理技術、青森県六ケ所村に建設中の再処理工場である。

日本原燃株式会社(原燃)は、8月29日、『再処理施設・廃棄物管理施設・MOX燃料加工施設のしゅん工時期見直しに伴う工事計画の変更届出』を発表した。

変更の概要は、①再処理施設および廃棄物管理施設の工事計画において、完成目標を「2024年度上期のできるだけ早期」から「2026年度中」への変更、②MOX燃料加工施設の工事計画において、完成目標を「2024年度上期」から「2027年度中」へ変更とする2点である。

今回、発表された青森県六ケ所村で建設中の再処理工場の完成目標の延期は27回目となり、あわせてMOX燃料加工工場の完工延期も8回目となった。

原燃側は、完工延期の要因として原子力規制委員会からの耐震評価のほか、追加工事などを挙げているが、1989年に事業許可を申請し、1997年に完成する計画から幾度もトラブルを繰り返し、工事着工から30年を過ぎても実現せず、いまだ確立されない核燃料サイクル全体への信頼は完全に失墜している。

また原燃の増田宏尚社長が記者会見で「過去の設計に固執しすぎた」「見通しの立て方が悪かった」と発言したが、30年以上かけていまだ設計管理が出来ていない計画を受け入れること自体が無理難題であり、決して市民の理解を得られるものでは無い。

核燃料サイクル政策は、兆単位で投入してきた税金と電力料金を無駄にし、技術的にも極めて困難であり、現実性を欠いたものである。そもそも建設計画当初に稼働していた40基の原子力発電所という前提自体が大きく変わっている。

原水禁はこれまで、原子力政策自体が破綻しており、抜本的な政策の見直しが急務であることを訴えてきた。そして、原子力政策を盾に「核」の問題にしがみつく姿勢、核燃料サイクル政策を継続するために確立されていない技術に税金を注ぎ込む政府の迷走は、無責任そのものであると考える。

原燃が示す「楽観的な独自の見解」をもとにした工事計画を鵜呑みにすることなく、政府は、核燃料サイクルの破綻を認め、今すぐ撤退の道筋を示すべきである。そして、いまこそ破綻した原子力政策のもとで稼働する原発を即時停止させることを、原水禁は強く求める。

2024年8月30日
原水爆禁止日本国民会議
共同議長  川野浩一
金子哲夫
染 裕

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