声 明
政府は本日(30日)午前の閣議で、5月1日に日米両政府間で合意した在日米軍再編に関する最終報告「再編実施のためのロードマップ」を「的確かつ迅速に実施する」と明記した実施方針を閣議決定した。
今回の在日米軍再編計画は、米軍と自衛隊を一体化させ、「テロとの戦い」を大義名分として米国の世界戦略に日本を巻き込み、日本を「戦争のできる国」へと大きく転換させるものである。当然ながら現憲法の平和主義や第9条に違反することも明白であり、絶対に容認できないものである。
最終報告では嘉手納、三沢、岩国の各米軍基地から小松基地への戦闘機の訓練移転も明記されている。石川県平和運動センターは中間報告発表以来、小松基地爆音訴訟原告団などと連帯し、この訓練移転が騒音の増大、危険性の拡大、基地機能の強化、基地の恒久化、そして基地機能の質的転換(米軍と一体となった攻撃拠点への転換)につながるものであるとして、自治体申し入れや訓練移転反対集会、小松市内のデモなどを繰り返してきた。私たちの訴えは多くの市民、県民の共感を得、訓練移転反対は大きな住民世論に拡大しているものと確信している。
今回の閣議決定は、このような石川県民の声を踏みにじるだけでなく、小松市や周辺自治体、そして石川県の了解もえないままの不当な決定である。沖縄県はじめ米軍再編に関係するほとんどの自治体についても同様に切り捨てられている。閣議決定という既成事実を作り上げ、新交付金で地元の不満を抑えようという卑劣な意図が明らかである。まさに国民を顧みず、ブッシュ大統領との約束を優先させる、小泉政権の5年間を象徴する閣議決定だといえる。
私たちは、今回の閣議決定に屈することなく、引き続き爆音訴訟原告団はじめ多くの県民と連帯し、さらに全国の訓練移転反対に取り組む多くの仲間とも連帯し、小松基地への米軍戦闘機の訓練移転阻止、米軍再編計画の阻止に向けて全力で闘うことをここに表明する。
2006年5月30日
石川県平和運動センター
代 表 嶋垣 利春