2.29原子力規制委申入れ! 能登半島地震を受け志賀原発を廃炉に!

何の備えも備蓄もない

24年能登半島地震は半島全域を震度6弱以上(志賀町や穴水、七尾付近では震度7)の揺れが襲い、幹線道路であった「のと里山海道」をズタズタにして被災者の避難路を寸断した。港は隆起し野山は地割れ、たんぼは段差(新たな断層と言われ初めている)でずれ滑走路はひび割れした。つまり、陸海空のいずれも避難には使えない状態になったのだ。原発震災が加われば原発と心中になってしまいます。しかも、電気、ガス、水道の生活インフラは止まり、テレビ、電話など情報まで遮断されたのでは、支援も救命も困難になり避難生活は破綻します。

2007年の能登地震以来16年間、十分に対策の時間はあったはずです。しかし、スフィア基準に基づいた「耐震避難所」「非常用電源」「ジェンダー・トイレ」「食料」「水」「ベッド」「情報機器」「医療・介護キット」「キャンピングカー」「建設機械」などの備えも備蓄も何もしていないのです。しかも石川県の地震対策は四半世紀も放置されていたのです。

名もなき人々の奮闘

それでも、地元の建設関係者は、自らの被災を押して自家用ブルドーザを動かして夜通し「緊急道路」を整備したり、福祉や医療関係者は近所のおばあちゃんや身障者を車椅子に載せ、津波対策に尽力し、消防団は倒壊した家の柱に挟まった人を人力で助け、スーパーの移動販売が食料を運び、赤ちゃんのおむつや介護・衞生用品まで運んで生命を繋いだのです。名もなき人々の奮闘によりいったい何人の生命が救われたことか。感謝、感謝、そして感激です。

ズタズタ道路は予算配分の問題

だが、被災の原因もまた追及しなければなりません。ズタズタな道路は何に原因があったのか、山崩れやトンネル崩落の原因は何なのか。年間5兆円の国防費を12兆円にすることを筆頭に、経済安保や将来の弾道ミサイルに活用できる宇宙ロケット開発、厖大なエネルギーを半永久的に賄う夢の核融合開発、福島第一原発の廃炉、核燃料サイクルの確立など、市民生活に「不要不急」のものばかりに予算投入していることが大きな原因といわなければなりません。

「自衛隊」は「災害救助隊」に!

しかも、災害時、まさに「災害救助隊」としての役目を果たさなければならない「自衛隊」は何をしていたのか。熊本地震では、地震発生二日後に2000人が一週間後に2万5000人、一方、能登地震では二日後に1000人が一週間経っても5900人に留まっていた。この遅れでいったい何名が圧死したのでしょうか。

国民の命より優先される戦時訓練

また1/7、千葉県で大型輸送ヘリコプターを使ったについて日米合同演習を強行し、1/10、沖縄県で辺野古新基地建設のための調査を強行している。国民の命より優先される戦時訓練とは何なのか?しかし、木原防衛大臣は「(地震という危機の中でも)国の守りは揺るぎないことを示しえた」と成果を強調している。なんたる矛盾か。

緊急事態条項と自衛隊明記は独裁と戦争への道

同時に岸田首相は、1/4、年頭挨拶及び国会の所信表明で、「大震災に備えて緊急事態条項が必要」「条文案の策定を」と、能登半島地震を活用して「首相権限の強化=独裁条項や国会議員の任期延長」など専制政治につながる改憲をやろうとしている。

原発の100%安全は廃炉しかない

一方、志賀原発の外部電源一部喪失などの惨状は、いかに耐震基準が地震に弱いのか露呈した。1000ガルに耐えるという志賀原発は400ガルで危機一髪に直面したのです。いつ、どこで、どれくらいの地震が起きるのか分からない中、100%の安全を確保するのは不可能なのです。廃炉が唯一の道なのです。

これらの要望を伝えるため、東京の参議院会館まで出かけて申入れをおこなった。(以下の写真)

原水禁国民会議より

脱原発社会をともにめざしましょう。

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