11.3「護憲集会」(金沢市役所前広場)

集 会 ア ピ ー ル(案)

 10月31日に行われた第49回衆議院議員選挙において、自公政権が絶対安定多数を維持するとともに、日本維新の会が41議席へと大幅に議席を伸ばしました。これにより、衆議院の改憲勢力は、310議席を超えて再び3分の2に達しました。総選挙直前に成立した岸田政権は、信任を得たとし、総裁任期中の憲法改正を明言しています。私たちは、日本国憲法公布75週の節目にあたり、安倍傀儡と呼ばれる「岸田改憲」に対する危機意識を共有します。

現在落ち着きを見せている観のある新型コロナウイルス感染症ですが、5波にわたる感染拡大を繰り返し、人命とくらし、地域経済を脅かしてきました。医療の逼迫は、生存と健康の権利を保障すべきこの国の医療・保健の体制がいかに脆弱化していたのかを突きつけました。また、自粛や休業要請に伴う保障の原則がないがしろにされ、経済的な苦境が若年層、女性の自殺を増加させました。まさに、生存権の危機が進行しました。

こうした中、菅政権を引き継いだ岸田首相は、台湾をめぐる米中の緊張激化を安全保障上の脅威と煽動し、現在単年度予算額5兆4千億円(後年度負担を加えれば10兆円規模)に上る軍事予算の倍増方針を表明しました。「台湾有事」には、集団的自衛権を行使し、自衛隊を米軍の同盟軍として参戦させるシナリオが現実化しています。

陸上自衛隊は、9月15日より11月下旬にかけて、全部隊約10万人が参加する過去最大規模の演習を行っています。28年ぶりのこの演習には、航空自衛隊、海上自衛隊に加え、在日米軍が支援部隊として参加し、中国を念頭に置いた南西地域での有事を想定した実働演習を展開するものです。予備自衛官の召集、陸自車両2万台、航空機120機に加え、民間のフェリーの活用も行われます。金沢市内でも、野田駐屯地周辺での軍用車両の往来が頻繁となっています。憲法の平和主義に背き、再びアジアの人々を敵視する「戦争挑発」は容認できません。抗議し、即時中止を要求します。

不再戦を誓う平和憲法が保障する人権の中で、最も基幹的な権利は、表現の自由であり、集会の自由であるとされています。私たちは、2017年、金沢市庁舎前広場で護憲集会の開催が不許可とされたことに対し、不許可処分の違憲性を申し立て、現在上告審での実質審査を最高裁に求めているところです。憲法遵守義務を負う金沢市が、公用財産に対する市長の裁量権を縦に市民の集会・表現の自由を排除することは許されません。市の主張に忖度した不当な地裁、高裁判決を乗り越え、憲法論争に勝利することを再度確認し合います。「武力で平和はつくれない」

76年前の歴史の教訓と日米安保体制によるアメリカの戦争への加担の戦後史をも振り返り、憲法改悪阻止、憲法に基づく社会の建設を目指し私たちは力を合わせます。以上、集会アピールとします。(※外部に出さない約束のため、見え消しとしました。<(_ _)>)

2021年11月3日

石川県憲法を守る会 公布75周年記念護憲集会参加者一同

カテゴリー: PEACE石川(機関紙), 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 反戦・平和, 護憲・憲法改悪反対・教育・歴史, 護憲・憲法改悪反対 パーマリンク

コメントは停止中です。