与党71議席で勝利 野党“一本化で一定成果” 改憲勢力3分の2は割り込む

与党71議席で勝利 野党一本化で一定の成果か 

改憲勢力3分の2は割り込む

NHKデジタル 2019年7月22日 7時24分参院選

21日投票が行われた参議院選挙で、自民・公明両党は、改選議席の過半数を上回る71議席を獲得して勝利し、安倍総理大臣は引き続き安定した基盤のもと政権運営にあたることになります。ただ、自民・公明両党と日本維新の会をあわせた憲法改正に前向きな勢力は、85議席に届かず、憲法改正の発議に必要な参議院全体の3分の2を維持できませんでした。これに対して野党側は、焦点の全国32の1人区で前回並みの10議席を獲得し、候補者の一本化が一定の成果をあげたとしています。参議院選挙は、選挙区と比例代表を合わせた124の改選議席すべてが決まりました。

各党の獲得議席は
▽自民党は選挙区38、比例代表19の合わせて57議席で、前回3年前の56議席を上回りました。
▽立憲民主党は選挙区9、比例代表8の合わせて17議席で、改選前の9議席から大きく議席を伸ばしました。
▽国民民主党は選挙区3、比例代表3の合わせて6議席を獲得しました。
▽公明党は選挙区7、比例代表7の合わせて14議席で、前回3年前と並び、過去最多となりました。
▽共産党は選挙区3、比例代表4の合わせて7議席でした。
▽日本維新の会は選挙区5、比例代表5の合わせて10議席で改選前の7議席を上回りました。
▽社民党は比例代表で1議席、
▽初めて国政選挙に臨んだれいわ新選組は比例代表で2議席を獲得しました。
また、▽NHKから国民を守る党は、比例代表で1議席を獲得しました。
▽無所属は9議席となっています。
この結果、自民・公明両党は改選議席の過半数にあたる63議席を上回る71議席を獲得し、勝利しました。ただ自民・公明両党と日本維新の会を合わせた憲法改正に前向きな勢力の合計は81議席で、非改選の79議席を合わせても改正の発議に必要な参議院全体の3分の2にあたる164議席には届かず、3分の2を維持できませんでした。
安倍総理大臣は、NHKの開票速報番組で「国民から『安定した政治基盤のもとにしっかりと政策を進め、そのもとで外交を展開し、国益を守れ』という判断をしてもらったと思っている。しっかりと期待に応えていきたい」と述べました。

また、憲法改正について「改憲に必要な3分の2の多数は、これから憲法審査会における議論を通じて形成していきたい」と述べました。

一方、選挙戦で焦点となっていた全国32の1人区は、自民党が22議席、野党の統一候補が10議席を獲得しました。野党側は東北や新潟、大分などで接戦を制して前回3年前並みの議席を獲得し、候補者の一本化が一定の成果をあげたとしています。

また、日本維新の会は、全国の地域政党などとも連携して支持の掘り起こしを図った結果、東京と神奈川の選挙区で初めて議席を獲得するなど、地盤とする関西以外にも支持を広げました。

一方、総務省のまとめによりますと、選挙区の投票率は、48.80%と、50%を下回り、平成7年の44.52%に次いで、国政選挙としては、戦後2番目に低くなりました。

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