防衛費5.3兆円(実質5.5兆円超)、大幅な伸び(日経新聞より)

防衛費5.3兆円、大幅な伸び

2018/9/1付  日本経済新聞 朝刊

 防衛予算の概算要求は、5兆2986億円と過去最高になった。過去に契約した装備品の支払額がのしかかり、総額を押し上げた。18年度当初予算比で2.1%増だが、見かけ上の額を少なく見せる手法をとっており実態は大幅増と言える。

例年、米軍再編にかかる費用は前年度と同水準を計上するが、額を明示しない「事項要求」とした。再編費を通常通り要求したとすると、5兆5千億円を超える計算だ。再編費を除いた伸び率は7.2%増。18年度予算の0.8%増と比べて伸びが際立つ。

こうした要求をしたのは、従来の方法では概算要求基準の範囲内に収まりきらなくなったためだ。

今回、数年間にわたり分割払いにする「歳出化経費」は2兆708億円と18年度比で9.6%増えた。過去にイージス艦に搭載するシステムなどを「まとめ買い」した分の支払いがかさんだ。

政府は米軍再編費を除いた5年間の防衛費の目安を、中期防衛力整備計画(中期防)で定める。年末に19年度からの中期防を決める。今後も歳出化経費は増加する見込みで、現在の中期防の24兆6700億円より大幅に増えるのは確実だ。

歳出化経費が増える要因の一つは米国からの高額な装備品取得だ。米政府と直接契約して取得する有償軍事援助(FMS)の契約額は概算要求では6917億円と見積もった。14年度予算と比べると3倍を超える水準だ。

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