有識者会合の評価書にみるS-1,S-2,S-6及び福浦断層の表現の違い

以下は、評価書より一部抜粋

S-1 は MIS5e の海成堆積物堆積後に変位したと解釈するのが合理
的と判断した。また、旧 A・B トレンチ近傍の岩盤調査坑では、
S-1 に右横ずれ逆断層で北東側が隆起する運動方向が得られており、
このことは旧A・B トレンチにおける S-1 に沿う岩盤上面の段差で
北東側が高まっていることと調和的である。
一方、S-1 の南東部に位置する駐車場南東方トレンチ及びえん
堤左岸トレンチでは、S-1 は、少なくとも高位段丘Ⅰ面堆積物に
変位・変形を与えておらず、後期更新世以降には活動していない
と判断した。
以上のことから、S-1 の北西部については、後期更新世以降に
北東側隆起の逆断層活動により変位したと解釈するのが合理的と
判断する。

S-2・S-6 通過位置の海側(西側)の方が高く、山側(東側)が低
い傾向が認められる。No.2 トレンチでは S-2・S-6 に沿う明瞭な
変位は認められないが、MIS5e の海成堆積物中の層理面が山側
(東側)に向かって緩やかに傾斜している状況が認められた。
S-2・S-6 の運動方向の検討からは、S-2・S-6 が現在の広域応力
場によって動き得る断層であると考えられる。
以上を総合すると、S-2・S-6 は、後期更新世以降に、左横ずれ
成分を持つ西側隆起の逆断層として活動した可能性がある。この
際、S-2・S-6 の地下延長部の断層が活動し、地表付近の新第三系
及び上部更新統に変形を及ぼしたものと判断する。

(3)福浦断層の活動性
福浦断層は、大坪川ダム右岸トレンチの調査結果から、高位段
丘Ⅰb 面形成以降、9.5 万年前以前に断層活動があったと考えられ
ることから、後期更新世以降に活動した可能性があると判断する。

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