“第2の辺野古”と呼ばれる沖縄・東村高江のヘリパッド(着陸帯)建設地で繰り広げられている、反対住民と機動隊のバトル。建設反対を訴える無抵抗の住民を、屈強な機動隊員が胸ぐらを掴んで次々と強制排除する様子は、かつての「三里塚闘争」を彷彿させる。(※例えが「三里塚闘争」となっているが、公権力と真っ向から、労組・市民が一体となり、行政をも味方につけて整然と、かつ組織的に闘っている所は全く違うのでご注意を。)
沖縄で“暴力装置”と化している約500人の機動隊員は、沖縄県公安委員会の要請に基づき、東京や千葉、大阪など6都府県の公安委員会(警察)から派遣されている。任務の目的は「米軍基地移設工事等に伴い生ずる各種警備事業への対応」ともっともらしいが、やっていることは住民弾圧に他ならない。
機動隊の派遣費用はどこから出ているのか。大野ひろみ佐倉市議が県警に情報公開を求めたところ、県警分だけで2800万円の「国費」が投じられていたことが分かった。
「県費だと思っていたら国費負担だったので驚きました。つまり、機動隊の派遣を決めたのは県ではなく国であり、恐らく警察庁でしょう。国が各都道府県の知事をすっ飛ばして命令を出したわけで、いわば戒厳令ですよ」
他の県警も同額程度と考えると、国費の総額はざっと2億円近い。しかも、その高額な血税で機動隊員はバカンス気分も満喫しているという。
「沖縄でも有数の高級ホテル『カヌチャベイ』に宿泊している機動隊員は、空いている時間は広いホテルの敷地内をゆっくりとランニングしたり、ジムで筋トレしたりしています。食事会場は一般客とは別で、のんびりと食事を取り、夕方からはコンビニで買ったビールを飲んでいますよ」(沖縄県政担当記者)
高江で常態化している機動隊員の暴力行為は、現地を視察した安倍首相の妻、昭恵夫人も目の当たりにしたはず。機動隊が国の命令で派遣されているのであれば、一刻も早い撤収をダンナに求めてもいいのにナ~ンもしない。
「高江のケースは沖縄だけの問題にとどまりません。国が直接、各地の警察組織や機動隊を動かしていることが、どれほど恐ろしいことか。これでは地方自治も何もありません。こういうのを国の暴挙というのであり、許されない行為だと思います」(大野市議)