被爆78周年6.20白山地区「反核・平和」行進(INうるわし)

被爆78周年「反核・平和」白山地区集会アピール(案)

5月19日から21日に被爆地広島で初めてG7サミットが開催され、議長国としてこの広島サミットを開催した岸田首相は「核なき世界」にむけ大きな成果があったと強調しています。しかし「首脳宣言」では、2021年に国連で制定された核兵器の廃絶にむけた「核兵器禁止条約」のことが一言も触れられていません。ロシアの核威嚇や中国の核軍拡を非難していますが、G7各国の核保有は「抑止力」として正当化しています。実際には「核抑止力」をより強めることを確認する場になったと言わなければならず憤りを禁じ得ません。被爆者からは、広島が「利用された」「踏みにじられた」との怒りの声が聞こえています。

世界で唯一の戦争被爆国である日本が、「核兵器禁止条約」を批准していないだけでなく、米国の「核の傘」の下、バイデン政権の要請に基づいて「抑止力、対処力」を一層強化していることは許しがたいことです。

米・中対立が激しさを増す中、「台湾有事」を想定した日米一体の軍事訓練が強化され、南西諸島ではミサイル配備が急ピッチに進められています。ロシア・プーチン政権はベラルーシへの核配備を始めています。欧州や東アジアにおいて「抑止力」の名による「核戦争」の危惧が高まっています。

一方、福島原発事故から12年が経過しましたが、原子力緊急事態宣言は発令中であり、事故収束のメドはたっていません。1号炉では圧力容器を支えている台座が大破しており、いつ「崩壊」してメルトダウンになるか危険な状態が続いています。

「GX実現に向けた基本方針」を閣議決定した岸田政権は、3.11フクシマ事故以降に「原発の依存度を低減」するとしていた原発政策を180度転換し、再稼働の推進と新増設、運転期間制限の撤廃など「最大限活用」に舵を切りました。原子力規制委員会はこれを受けて「最長60年の規制撤廃」を異例の多数決で決め、老朽原発の稼働延長を決定したのです。さらに、志賀原発の敷地内断層についても2016年に有識者会合が示した「活動性は否定できない」との判断を覆し、原子力規制委員会は原発推進の一機関になったと言わざるをえません。

ロシアによるウクライナ侵略では、ロシア軍が原発を占拠して「核の盾」としました。また、プーチン政権は「核兵器使用」をほのめかし脅しを続けています。これに対して各国の権力者は軍事同盟を強化して「核抑止力」で対抗しようとしており、まさに「核戦争の火種」がくすぶっている状態と言えます。

被曝から78年目をむかえた私たちは、「核のない平和な世界」をめざし、いまこそ「核抑止論」の無意味さをあばきながら、「核戦争反対!」「核恫喝をやめろ!」と声を大にして訴え、「核兵器の廃絶」を実現しなければなりません。そのために世界の仲間と連帯して闘おうではありませんか。

2023年6月20日

被爆78周年「反核・平和行進」参加者一同

(80名が参加)

 

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被爆78周年6.12原水禁「反核・平和」行進(富山県引き継ぎ集会IN内灘町)

富山県からの引き継ぎ集会に参加された原水禁富山のみなさん、そして内灘町のみなさん、かほく市、金沢市から参加された組合員のみなさん、お疲れさまでした。

石川県内では、この集会を皮切りに県内3会場(能登5地区合同行進、金沢行進、白山行進)をつなぎ、29日の南加賀地区「反核・平和」行進をおえて、福井県に引き継いでいきます。

8月3日からは、県庁舎19階で「反核・平和」パネル展(実行委主催)を16日まで開催し、8月6日からは、被爆78周年長崎世界大会に代表団を派遣していきます。

ロシアによるウクライナ侵略を最大限活用して岸田政権は、G7サミットでも「核抑止力」の意義を語り、軍備増強を進めるという反動的な姿をみせています。

いまや「核威嚇」や「新たな核開発」を核保有国みずからが行なうという危機にあります。しかもそれらの多くは、国連の常任理事国なのです。それなのにいま「核戦争の危機」さえ語られています。これらの事態から、G7の権力者たちは、そして中国やロシアの権力者では、世界平和は創れないことを私たちはつかみとらなければなりません。

世界から「核兵器の廃絶と軍備ゼロ」を、そして「脱原発」を成し遂げなければ「核」戦争の危機は打開できないのであり、それを成し遂げる主体は、国家権力者ではなく、労働者・市民であることを私たちは自覚しなければなりません。

自治体、議会、議員、ヒバクシャ、労働者・市民が連帯し、国境を越えた連携が「核兵器及び軍備の廃絶」と「脱原発」「人権擁護」の闘いを続けていけるのであり、その先に、「世界の平和」「自由で平等なパラダイス」が実現できるものと確信いたします。

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ウクライナへの武器輸出の拡大を危惧する 日本政府は武器ではなく人道援助の拡 充を

ウクライナへの武器輸出の拡大を危惧する

日本政府は武器ではなく人道援助の拡充を

    岸田文雄首相は 5 月 21 日、ウクライナのゼレンスキー大統領と広島で会談し、自衛
隊車両を提供するなどウクライナ支援を拡充すると約束しました。同日、防衛省が公表
した「ウクライナへの装備品等の提供について」によれば、1/2t トラック、高機動車、資
材運搬車を合計100台規模で提供するとしています。高機動車は不整地走行性能が高く、被弾しても走行できるタイヤ特性を持つ車両です。後方支援だけではなく、戦場から戦場への兵員輸送、重火器、弾薬輸送などの戦闘支援に日本の「防衛装備品」が利用されることになります。これまでもウクライナに対しては、2022 年 3 月以来、防弾チョッキ、ヘルメット、小型ドローンなどが提供されてきましたが、軍用車両が現に紛争をしている当事国に提供されるのは初めてのことです。

    そもそも日本政府は、アジア・太平洋戦争後半世紀以上に渡り、武器の輸出を原則禁じていました。1967 年 4 月、当時の佐藤栄作首相が国会で、①共産国、②国連決議により武器等の輸出の禁止がされている国、③国際紛争中の当事国またはそのおそれのある国に武器輸出してはならないと答弁して以降、日本政府の運用基準として「武器輸出三原則」が定着していました。しかし、安倍晋三元首相が 2014 年 4 月に、武器の輸出入を原則認める「防衛装備移転三原則」の方針を決定して以降、2015 年には武器等の技術開発の助成を目的とした「安全保障技術研究推進制度」がはじまり、国際武器見本市の開催や出展など、武器輸出入を念頭に置いた政府の動きが加速しました。日本学術会議の会員候補 6 人の任命を菅義偉首相(当時)が拒否したのは、同会議が武器技術の開発に反対し、安全保障技術研究推進制度に抗議の意思を示したことが理由と思われます。

    その後、武器等を他国と共同開発し、武器輸出入をさらに拡大していくこと、また規
模が縮小していた国内の軍需産業を支援するために、岸田首相が 2022 年 12 月、安保三文書でこの防衛装備移転三原則の運用指針の見直しを検討すると明言しています。見直しにむけた協議が続く政府与党内では、殺傷能力のある装備品を輸出できるようにする意向すら示されています。

    敵基地攻撃能力の保有と軍事費の大幅拡大の上に進められる武器輸出の緩和は、断じて許されません。ウクライナ支援を口実にしての「幅広い防衛装備品の移転」つまるところ攻撃的な兵器の輸出は、平和憲法をないがしろにし、国際紛争を助長させるものでしかありません。
平和フォーラムは、日本が「死の商人」となることを許しません。岸田政権が進める武
器輸出の緩和を阻み、ウクライナへの人道支援の拡充を政府に強く求めるとりくみを力強くすすめていきます。

2023 年 5 月 25 日
フォーラム平和・人権・環境
共同代表 藤本泰成
共同代表 勝島一博

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5.11~14「沖繩平和行進」4名が元気よく参加し南西諸島のミサイル基地化に反対してきた!

5.15「沖縄平和行進」(5.12~14)

5.11事前学習会(フィールドワーク) 

報告集は後日、発行いたします。

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2023原水禁石川県民会議定期総会 記念講演「志賀原発を廃炉に!」訴訟原告団長 北野進さん

2023年度原水禁石川県民会議定期総会 ~報告~

                                        (5.16  18:00地場産業振興センター本館)

山本由起子常任執行委員(元金沢市議)の司会ではじまり、議長に糸矢敏夫代表委員(元平和運動センター代表)を選出、田村光彰(元北陸大学教授)代表委員の挨拶に移った。田村さんは、82年前にアジアと太平洋を戦争で汚したことの自覚も無く、当然、反省も無く、またぞろ「放射能汚染水」を太平洋に流そうとしている。この汚染水は当然、アジアの海を巡ることになる。自民党政権の政策には「反省」という言葉がないのでしょうか。「呆れ」をとおり越えて「怒り」が涌いてきます。このこのようなアメリカ一辺倒の、そして原発回帰に舵を切る政府を正すことも私たちの任務と言わなければなりませんと、私たちの置かれている現状を訴えた。

来賓の社民党県連盛本芳久代表は、「2003年、関電・中電の珠洲原発を断念させたことは、地元を含めて反対運動の担った方々のおかげであり、本当に敬意と感謝を申し上げたい。この教訓を志賀原発でも語れるようにがんばりましょうと挨拶した。連合石川、立憲民主党からはメッセージがきています。

2022年度の経過報告と諸取組みの総括を本田良成事務局長(石川県平和運動センター)が、監査報告を坊 真彦さんが報告し、承認を求めた。満場の拍手で経過報告、総括議案、監査報告は承認された。引き続き、2023年度方針と予算を本田事務局長が提案し、参加者の挙手で採択された。

記念講演は、現在、12年目をむかえる「志賀原発を廃炉に!」訴訟の原告団長北野進さんから、「志賀原発を巡る情勢~膠着状態から大きな山場へ~」と題して行なってもらった。

ロシアのウクライナ侵略の影響から「天然ガス」カット、「原発回帰」が流れのように見えるが、決してそうではないことをグラフや図で説明し、「脱原発」が世界の潮流であることを再確認した。また、電気料金値上げも「石油や天然ガスの供給不足」や「安い原発が稼働していないから」のように言っているが、実は、各電力会社とも「原発再稼働」のために多額の「安全対策費」を費やしており、それを電気料金の値上げで回収しようとしていることが本質なのだなど、原発と電気料金、そして断層問題に切り込んだ。そして、この原発を止めるためには、市町村など自治体の力を十全に活用することが重要であるとして、電力会社と結ぶ「安全協定」の必要性を説いた。とても分かりやすく勉強になる講演でした。講師に感謝いたします。あとは実践するのみです。

最後に、総会アピール、運動スローガンを確認して閉会しました。総勢48名の参加に感謝いたします。

総会アピール(案)

5月5日、珠洲市を襲った震度6強の地震は、死傷者・住宅倒壊・断水等の被害をもたらし、余震は今なお続いています。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

さて、メルトダウンから12年が経過した福島原発では、未だに原子力緊急事態宣言は発令中であり、一号炉では、圧力容器を支えているコンクリート製の台座が大破しており、いつ「崩落」してメルトダウンになるか分からない危険な状態にあります。さらには、汚染水の海洋放出など、まだ多くの問題が残されています。

こうした中で岸田政権は、2月10日に「GX実現に向けた基本方針」を閣議決定し、3.11フクシマ以降に「原発の依存度を低減」するとしていた原発政策を180度転換し、再稼働の推進と新・増設、運転期間の延長など「最大限活用」に舵を切りました。そして2月13日、原子力規制委員会は、「最長60年の規制撤廃」を異例の多数決で決め、老朽原発の稼働延長を決定したのです。

奥能登の群発地震をはじめ、日本全土で地震が多発していますが、原発推進の一機関となった原子力規制委員会は3月3日、志賀原発の原子炉直下の断層を「活動性は認められない」として、2016年に有識者会合が示した「活動性は否定できない」を覆したのです。それを再稼働させようとする規制委員会・北陸電力の「無責任さ」を見逃すことはできません。

一方、昨年2月のロシア・プーチン政権によるウクライナ侵略は、原発攻撃が「核戦争」を現実のものにする危険性があると世界を震撼させました。しかし各国の権力者は、「ウクライナのようにならないため」として、労働者・市民を監視・弾圧し、軍事同盟の強化と軍事費増大をすすめ、世界戦争の危機に拍車をかけています。

米・中対立が激しくなっている今日、岸田政権による原発政策の大転換は単なるエネルギー問題にとどまらず、日本の潜在的な核保有能力の維持を狙っていることを見ておかなければなりません。世界で唯一の戦争被爆国である日本が、2021年1月に発効した国連の「核兵器禁止条約」を批准していないだけでなく、米国の「核の傘」の下で「抑止力、対処力」なる戦争準備を一層強化しているのが、「平和の使者」を装った岸田政権といわなければなりません。

被曝78年目を迎えた私たちは、「核のない平和な世界」を実現するために、そして「核兵器の廃絶」に向け、ねばりづよく声を上げ世界の仲間と連帯して闘っていくことを確認し、総会アピールとします。

2023年5月16日

原水禁石川県民会議2023年度総会 参加者一同

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5.3憲法施行記念集会 先制攻撃体制づくり反対!参戦準備反対!改憲組織!

集会アピール(案)

本日、日本国憲法施行76周年を迎えました。しかし、日本の平和主義は岐路に立たされています。

岸田内閣は、政権基盤である右派勢力に突き動かされるように平和憲法の実質的な破壊へと大きく舵を切っています。昨年末の安全保障三文書改訂が「専守防衛の範囲内」であり、「国是は堅持している」との首相の言説は、今や悪質なデマです。敵基地攻撃能力を「反撃能力」と言い換えて国民を欺き、敵国と見做す相手国のミサイル発射着手をどう判断するかによっては、日本が先制攻撃により戦端を開く可能性すら否定できません。日本の参戦国家化です。

政府は、辺野古をはじめ米軍基地建設に頑強に抵抗を続ける沖縄県民を力づくで押さえつけながら、南西諸島をミサイル要塞へと変貌させています。全国各地の米軍・自衛隊基地では、歯止めなき日米の軍事一体化が常態化しています。沖縄の前線基地化は、再び戦争の惨禍に県民を巻き込むことを意味します。全国への波及は必至です。

中国の習近平指導部は、東・南シナ海で軍事拠点をつくり、中距離ミサイル配備で軍事力の強化を図り、「台湾統合」では武力行使を辞さない姿勢を崩していません。こうしたなかで政府・防衛省は、「中国・北朝鮮脅威論」、「台湾危機」を煽り、ロシアのウクライナ侵略を悪用し、集団的自衛権の名による日本の参戦国家への道を国民に受け入れさせようとしています。そのために、マスコミを総動員して巧妙に執拗に世論誘導を画策しています。

軌を一にして、改憲勢力は、憲法への緊急事態条項の創設、第9条への自衛隊明記を目指し、衆参両院憲法審査会での改憲発議への策動を加速しています。

「武力で平和はつくれない」 今こそ、歴史の教訓に学ぶ時です。

安全保障三文書の改訂は、軍事同盟であるNATO諸国並みにGDP比2パーセントの軍事費を目指すものです。アメリカの攻撃型兵器の爆買いと共に、国産の軍事産業の再興をも打ち出しています。この大軍拡は、経済・社会全体の軍事化を促します。福祉・社会保障を根こそぎ吹き飛ばし、国民の生存権を脅かします。さらには、学問研究・文化・教育を統制のもとに置き、基本的人権、平和のうちに生きる権利を抑圧します。

憲法が「戦争準備」で踏みにじられるなか、「核超大国」の英、米、仏、中、露(北朝鮮)が対立することは、深刻な核戦争の危機にあることを感じないわけにはいきません。

私たちは、これら憲法の平和主義を破壊する諸策動を決して許すことはありません。日本学術会議を統制しようとする法改訂は、学術界の広範な抵抗により頓挫しました。石川の地においても、小松基地爆音訴訟は、第7次訴訟の提起に向けて新たな体制が動き始めています。また、金沢市庁舎前広場での護憲集会不許可違憲訴訟は、最高裁の多数意見により棄却されました。強く抗議します。しかし、集会の自由を尊重せよとの宇賀克也裁判官の核心に触れる反対意見があったことを明確にしておかなければなりません。

本日、76回目の憲法記念日を迎え、私たちは護憲集会に結集しました。全国の労働者・国民・市民による改憲阻止の運動の連鎖で包囲しましょう。

アジアで再び戦火を起こさせない!「核戦争」の危機をつくらない!石川県憲法を守る会は、石川の地から連帯し、立ち上がることを誓い合い、ここに集会アピールとします。

2023年5月3日 護憲集会参加者一同

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最高裁、金沢市役所前広場訴訟で「不当判決」、しかし「我々の主張」を全面的に認めた裁判官がいた

 

2023年3月20日

石川県憲法を守る会

代表委員 岩淵 正明(弁護士)

同   宮岸 健一(石川県平和運動センター共同代表)

同   盛本 芳久(社民党石川県連合代表)

同   澤  信俊(金沢星稜大学名誉教授)

( 公 印 省 略 )

「金沢市庁舎前広場護憲集会不許可事件」最高裁判決に対する抗議声明

2月21日、最高裁判所は第3小法廷において、上告を棄却する判決を言い渡しました。私たち石川県憲法を守る会は、4人の判事による多数意見により上告を退けたことに対し憲法擁護の立場から強く抗議します。

多数意見は、憲法が保障する基本的人権において、最も中核的な権利である表現の自由の制限を、行政裁量権を優越させることにより合法・合憲としていることは看過できません。

しかしながら、今判決言い渡しは、通知文書により棄却する通例とは異なる扱いとなりました。それは、上告受理申し立てを棄却する際、判事の一人宇賀克也裁判官(行政法学者)が反対意見を述べており、本件上告申し立てに際しても、差し戻しを主張する強い反対意見を述べていることによるものと考えられます。

宇賀克也判事の反対意見では、

「原判決は破棄を免れない 国家賠償法上の違法性及び損害額等について更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻すのが相当である。」と言い切りました。

その論拠として、市庁舎前広場は、その形状、位置、利用実態、市庁舎前広場管理要綱が存在したことから、庁舎とは区別された公共用物であると認めたうえで、市の事務又は業務に支障を及ぼさない範囲で、空間的・時間的分割使用を認めるべきであるから、管理規則の適用を前提とすることには賛同できない。

また、不許可理由は結局のところ、「政治的中立性」への疑念が市の事務・業務に支障を及ぼすおそれに尽きるとし、その抽象性によって不許可の「正当な理由」とはなり得ず違法であり、原判決は破棄を免れないと明示しました。

さらには、訴訟の場では30年ぶりといわれるパブリック・フォーラム論を展開し、管理規則を適用した不許可処分は憲法第21条1項に違反しており、原審の判断には憲法の解釈適用を誤った違法、法令違反があるため、原判決は破棄を免れない。

その文面から、多数意見への憤りをぶつけるかのような激しく厳しい批判を展開しています。

これらの論点は、2017年の提訴以来、法廷での主張、意見陳述、尋問、学者論文等の提出を通じて、私たちがこの問題を立憲的に判断するように求めてきた諸点があますところなく取り入れられたものです。地裁判決、高裁判決、最高裁多数意見に一貫する権力擁護のための憲法規範の軽視とな一線を画しており、まさに胸のすくような反対意見を引き出したということができます。

私たち石川県憲法を守る会は、この6年間、市庁舎前広場こそ、護憲集会に相応しいとの考えを貫き、金沢市に対して使用許可申請を出し続けてきました。集会の開催を実態化させる努力を弁護団との連携の下、粘り強く行っても来ました。節目での市民集会、良識ある判決を求める市中デモ行進にも幾度となく取り組んできました。そうした足元での憲法破壊を許さない闘いが、最高裁をして反対意見を明記した判決書を手交させる局面を切り拓いたものと確信します。

私たちは、金沢市に対し、さらには全国の自治体当局に対し、憲法の保障する表現・集会の自由の重さを再認識し、公共的な施設における表現の自由の促進に力を入れるように求めるものです。

国会の数の力で、改憲の発議を目論む動きが加速しています。また敵基地攻撃能力保有など実態改憲の動きは暴走しています。このような時代状況であるからこそ、私たちは憲法規範の体現を政治・行政に求め、人権保障のための自らの闘いをさらに進める覚悟です。

以上、声明とします。

 

【関連資料】宇賀克也判事の反対意見の論旨

その1、本件広場は公共用物である

旧広場の管理には、庁舎管理の例外として「庁舎前広場管理要綱」を定め、本市の事務事業の執行に支障のない範囲で市民の利用に供させるものと定められた。庁舎建物とは区別された公共用物として、一般の利用に供されたと考えられる。

本件広場は、改修工事により従前以上に市民の憩いの場として利用されることを目的として整備されたものと伺われる。旗、のぼり、プラカード、立て看板を持ち込む行為が原則として禁止されることとは適合しない。来庁者及び職員の往来に供されることも予定された施設であるとはいえ、そのことを主たる目的とする施設であるとは考えられない。

したがって、本件広場は、本件規則第2条の「庁舎等」には含まれず、公の施設として地方自治法第244条の規定の適用を受けるか、又は公の施設に準ずる施設として同条の類推適用を受けると解するべきである。

その2、公用物と公共用物の区別は常に截然としてできるわけではない。公用物と公共用物の性格には、グラデーションがあり、単純な二分法を用いることには、疑問がある。公用物や利用者の限定された公共用物であっても、空間的・時間的分割により広く一般が利用可能な公共用物となることがある。

公用物は公用物としてしか利用し得ないという論理は、行政の実態とも適合せず、本件広場の利用実態等を十分に吟味せず、本件広場への本件規則の適用を前提とすることには賛同し難い。

その3、 不許可につき政治的中立性は「正当な理由」とは認められない。

30分程度で300人の使用、祝日開催で執務に影響を与えることはない。

集会許可により、被上告人に苦情・抗議が寄せられた実例があるとの主張はなく、苦情・抗議のおそれは、過去の実例のもとづく具体的なものではない。

結局、不許可の理由は、市民が被上告人の中立性に疑問を持ち、被上告人の事務又は業務に支障が生ずる抽象的なおそれがあるということに尽きる。しかし、それが「正当な理由」には当たり得ないと考えられるから、本件不許可処分は違法であり、原審の判断に違法があり、原判決は破棄を免れない。

一般職の公務員による法の執行に政治的中立性が要請されることは当然であるが、首長や議員は、特定の政策の実現を公約して選挙運動を行い当選しているものであり、市長や市議会議員が立案して実行する政策が政治的に中立であることはあり得ない。

被上告人の政策を批判すること自体は、民主主義国家として健全な現象といえ、否定的にとらえるべきではない。極端な抗議行動や妨害の場合が抽象的にあり得ることを理由として、本件広場の使用を許可せず、集会の自由を制限することは角を矯めて牛を殺すものといわざるを得ない。

その4、 パブリック・フォーラム論から(予備的な見解)

いわゆるパブリック・フォーラム論に基づき、本件広場における集会に係る行為に対し本件規定を適用することは、憲法第21条1項に違反しており、したがって本件規定を不許可処分理由として援用できないこととなる。原審の判断には憲法の解釈適用を誤った違法、法令違反があり、原判決は破棄を免れない。

本件広場は、形状、位置及び利用の実態に鑑みれば、パブリック・フォーラムとしての実質を有すといえる。パブリック・フォーラムにおける集会でなされるおそれのある発言内容を理由に不許可にすることは、言論の自由の事前抑制になるので、原則として認められるべきではない。本件規定が念頭に置いていると考えられるような抽象的な支障による不許可を認めれば、その時々の市長の政治信条次第で「見解による差別」を認めることになりかねない。

そもそも集会の自由は。情報を受ける市民の自律的な判断への信頼を基礎として、様々な意見が流通することにより、思想の自由市場が形成されることを期待するものである。被上告人の事務又は業務に支障を生じさせるような市民を一般市民として措定し、高度にパターナリスティックな規制を行うことにつき、憲法第21条が保障する集会の自由に対する制約として正当化することは困難であると思われる。

以上

20230222115049「護憲集会の不許可、合憲」ほか新聞記事

 

<参考> 

R5/2/21 15:00~ 第二次金沢市役所前広場事件 最高裁判決 整理メモ

メモ作成者:石井翔大

※最高裁判所 第三小法廷(裁判官5名)。

上告棄却(4名が多数意見、1名の反対意見)

第1 判決内容

1 多数意見

本件規則の適用は憲法21条1項に反しないため、上告棄却である。

  • 本件広場には本件規則が適用される。
  • 集会の自由は重要であるが公共の福祉のもと制限される。
  • 本件広場は庁舎の一部であり、主な目的は庁舎としての利用。住民福祉の利用は主な利用目的ではない。
  • 本件規則5条12号は同14号の趣旨も含めて、市の中立性を損なうおそれに伴う市の運営等に支障が生じるおそれがある場合に使用不許可をするものであり、その目的に必要性がある。
  • 上記支障については事後的に対処することが困難である。他方、住民らは集会自体を禁止されるわけでなく他の施設でこれを実施できるから強い制限でない。そのため、合理性のある規制である。
  • 本件規定は憲法21条1項に反せず、その適用についても同様である。
  • その他の点も違憲でない。

2 反対意見(宇賀裁判官)

破棄差戻しがされるべきである。

  • そもそも本件規則は本件処分で適用される規範でない。
  • 本件広場はいわゆる公の施設であり地方自治法244条の適用又は類推適用がされるべきものである。
  • 広場要綱は廃止されているので泉佐野事件の要件を参考として、使用の不許可につき正当な理由が存するかを検討すべきである。本件処分には具体的危険はなく、正当な理由はない。そのため、本件処分は違法である。
  • (予備的な判断)仮に本件規則が適用されると考えても、本件広場はパブリックフォーラムであり厳格な審査基準の妥当するものであるが、その規制にやむに已まれぬ利益等の立証は市からはなされていない(抽象的なおそれによっており、むしろ観点規制の疑いすらある)。そのため、本件規則の適用は憲法21条1項に反し、違憲違法である。
  • 主位的には本件は244条の解釈適用を誤った違法な処分であるが、仮に本件規定が適用されると考えた場合にあっても本件処分は憲法21条1項に反する違憲違法な処分であり破棄を免れない。

国家賠償法上の違法性や損害額の算定等で差戻しをすべき事案である。

第2 コメント

1 (第一次訴訟との比較において)上告が適法になされた点、正面から憲法判断を行ったという点は評価したい。これを受けて、何故第一次訴訟は門前払いとなり、本件は実質判断がなされたのか、この違いは民事訴訟法や憲法の学者において研究すべき対象だと思いました。

2 本件処分が、憲法上の権利としての集会の自由を認め、かつ、その自由権に対する制限であるとの前提の上で判決が出された点は、重要かもしれない。

※泉佐野事件やその後の判決で隙間になっていた部分(いわゆる公用物の使用の場面)につき、憲法的統制が及ぶということを示した判例とも読める。

公用物の使用の場面にあっても、集会の自由が存することを前提にその正当化につき憲法適合性審査を要するものとした判例とすれば、集会の自由の保障を前進させたといえなくもない。

3 反対意見(宇賀裁判官)は、上告人の主張をかなりくみ取っており、説得的な判示をしており、今後、集会の自由に関する議論が活発化されることが期待される。

4 多数意見については、基本的に原審の事実認定にのっかっており、同様におかしさが残ってしまった。特に、事実認定として、「本件広場が庁舎の一部である」と認定されこれを前提に審査基準をたてられたこと、「政治的中立性のおそれをそれに続く市の運営についてのおそれ(抽象的な二段のおそれ論)」にのっかってしまったことは、当該判決のもっとも問題のある判断だと思われる。

5 手段の合理性の判断についても、行政による事後的対処困難性、住民らの他の場所での集会可能性の2点で、その合理性が肯定されてしまった点も問題のある判断だと思われる。

6 結論として、本判決は集会の自由に関する先進的判断というべきものであり非常に価値の高い判決だと思う。他方、最高裁の憲法判断の中身については合理性の疑われる結論ありきの理屈に基づいて説得力に欠けるあてはめをしてしまっている点は大いに問題提起されるべき案件だと思われる。

反対意見の説得力も含め、今後の議論が楽しみな判決であり、そこに参加できたことが何より光栄に思った。

以 上

 

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5.3改憲阻止!安保三文書NO!先制攻撃反対!プーチンはウクライナから撤退せよ!

5月3日、五月晴れのなか12時から県憲法を守る会が主催する「護憲集会」がいしかわ四高記念公園で行なわれ、約150名が「改憲反対!」「先制攻撃反対!」「市役所前広場訴訟、実質勝利」「集会の自由を今後も勝ち取るぞ」などを確認し、デモ行進を松ケ枝緑地前まで行なった。

同日14時5分からは、私たちを含めた「憲法改悪NO!市民アクション・いしかわ」が主催する憲法施行76周年「憲法改悪NO!改憲発議NO!」県民集会が金沢市三社町の女性センター一階ホールで行なわれた。参加者は約300名であった。講師には沖縄県宮古島の「ミサイル配備に反対する会」の共同代表である清水早子さんを招き、「台湾有事」では戦場となる危機感を持ち、基地強化反対の闘いを始めて2000日を向かえるエピソードや闘うもの同士の連帯を「ユーモア」交えて紹介した。集会後は、金沢駅前のANAホテル手前までデモ行進し、観光客や市民に訴えた。

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集会アピール(案)

本日、日本国憲法施行76周年を迎えました。しかし、日本の平和主義は岐路に立たされています。

岸田内閣は、政権基盤である右派勢力に突き動かされるように平和憲法の実質的な破壊へと大きく舵を切っています。昨年末の安全保障三文書改訂が「専守防衛の範囲内」であり、「国是は堅持している」との首相の言説は、今や悪質なデマです。敵基地攻撃能力を「反撃能力」と言い換えて国民を欺き、敵国と見做す相手国のミサイル発射着手をどう判断するかによっては、日本が先制攻撃により戦端を開く可能性すら否定できません。日本の参戦国家化です。

政府は、辺野古をはじめ米軍基地建設に頑強に抵抗を続ける沖縄県民を力づくで押さえつけながら、南西諸島をミサイル要塞へと変貌させています。全国各地の米軍・自衛隊基地では、歯止めなき日米の軍事一体化が常態化しています。沖縄の前線基地化は、再び戦争の惨禍に県民を巻き込むことを意味します。全国への波及は必至です。

中国の習近平指導部は、東・南シナ海で軍事拠点をつくり、中距離ミサイル配備で軍事力の強化を図り、「台湾統合」では武力行使を辞さない姿勢を崩していません。こうしたなかで政府・防衛省は、「中国・北朝鮮脅威論」、「台湾危機」を煽り、ロシアのウクライナ侵略を悪用し、集団的自衛権の名による日本の参戦国家への道を国民に受け入れさせようとしています。そのために、マスコミを総動員して巧妙に執拗に世論誘導を画策しています。軌を一にして、改憲勢力は、憲法への緊急事態条項の創設、第9条への自衛隊明記を目指し、衆参両院憲法審査会での改憲発議への策動を加速しています。

「武力で平和はつくれない」 今こそ、歴史の教訓に学ぶ時です。

安全保障三文書の改訂は、軍事同盟であるNATO諸国並みにGDP比2パーセントの軍事費を目指すものです。アメリカの攻撃型兵器の爆買いと共に、国産の軍事産業の再興をも打ち出しています。この大軍拡は、経済・社会全体の軍事化を促します。福祉・社会保障を根こそぎ吹き飛ばし、国民の生存権を脅かします。さらには、学問研究・文化・教育を統制のもとに置き、基本的人権、平和のうちに生きる権利を抑圧します。

憲法が「戦争準備」で踏みにじられるなか、「核超大国」の英、米、仏、中、露(北朝鮮)が対立することは、深刻な核戦争の危機にあることを感じないわけにはいきません。

私たちは、これら憲法の平和主義を破壊する諸策動を決して許すことはありません。日本学術会議を統制しようとする法改訂は、学術界の広範な抵抗により頓挫しました。石川の地においても、小松基地爆音訴訟は、第7次訴訟の提起に向けて新たな体制が動き始めています。また、金沢市庁舎前広場での護憲集会不許可違憲訴訟は、最高裁の多数意見により棄却されました。強く抗議します。しかし、集会の自由を尊重せよとの宇賀克也裁判官の核心に触れる反対意見があったことを明確にしておかなければなりません。

本日、76回目の憲法記念日を迎え、私たちは護憲集会に結集しました。全国の労働者・国民・市民による改憲阻止の運動の連鎖で包囲しましょう。

アジアで再び戦火を起こさせない!「核戦争」の危機をつくらない!石川県憲法を守る会は、石川の地から連帯し、立ち上がることを誓い合い、ここに集会アピールとします。

2023年5月3日 護憲集会参加者一同

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3.19憲法改悪反対・安保3文書撤回 敵基地攻撃能力保有・大軍拡に反対する県民集会

三寒四温の春の日、雲一つない青空かつ寒風のなか、岸田政権のロシアのウクライナ侵略戦争を活用した「先制攻撃戦略」(安保三文書)の採用に対し、「戦争の足音」を感じ危機感を持った組合員、PEACEネット会員など老若男女が四高記念公園に結集しました。

岸田政権に対して「専守防衛をすて先制攻撃に踏み切る」安全保障政策の転換に抗議し、市民に対しては「戦争国家反対!先制攻撃阻止!」「あらたな戦前反対!」の声をともに上げようと訴えるために、「憲法改悪反対・安保3文書撤回」「敵基地攻撃能力保有反対・大軍拡阻止」集会を開催しました。(主催  憲法改悪NO!市民アクション・いしかわ)

集会後は、香林坊、片町をデモ行進し、竪町小公園で流れ解散しました。

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志賀原発直下の「断層の活動性否定」(原子力規制委員会)に対する抗議声明

「敷地内断層の活動性否定」に対する声明

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3月3日、原子力規制委員会は志賀原発の敷地内断層について「活動性は認められない」という判断を下しました。2016年に規制委有識者会合が出した結論を覆したことになります。これに対して原告団は以下の声明を発出しました。

規制委「志賀原発の敷地内断層の活動性否定」に対する声明

原子力規制委員会は本日(3月3日)、志賀原発の新規制基準適合性に係る審査会合を開催し、評価対象とした10本の敷地内断層についていずれも活動性は認められないとの判断を下した。「活動性は否定できない」とする有識者会合の評価書を2016年4月に受理して以降、約7年間にわたる審査を経ての結論ではあるが、はたして審査は十分尽くされたといえるのだろうか。審査方法は妥当だったのだろうか。
北陸電力は福島原発事故後の2012年、志賀原発からわずか1kmの距離に位置する福浦断層が活断層であることをようやく認め、さらに2017年には北側の富来川南岸断層、海側の兜岩沖断層、碁盤島沖断層がいずれも活断層であることを認めている。さらに現在、福浦断層よりもさらに志賀原発に近い場所に位置するO断層の活動性を巡る議論が続けられている。志賀原発が活断層に囲まれた原発であることが次々と明らかになる中、敷地内断層に限っては活動性なしと断言できるのか、周辺断層からの影響はないのか、よりいっそう慎重な審査と判断が求められるはずである。
適合性審査自体は今後も継続する中、なぜあえて今日、敷地内断層についての結論を出さねばならなかったのか。早計に過ぎると指摘せざるをえない。今後の訴訟や廃炉に向けた取り組みについての基本的な方針をここに表明する。

1.結論の妥当性については疑義が残る。本日の審査会合の内容も含め、この間の審査経過を精査し、弁護団とも協議をし、反論を展開していく。

2.敷地内断層の問題は適合性審査の最初の1項目に過ぎず、今後も周辺活断層による影響はじめさまざまな外的事象による危険性や重大事故等への対処など80項目近い審査が続く。福島原発事故の教訓である「規制と推進の分離」が崩れつつある中、規制の責任を放棄する動きがないか、今後の審査状況を厳しくチェックしていく。

3.志賀原発の危険性は適合性審査の範囲に限定されるものではない。重大事故のリスクに加え、防災・避難経計画の不備や廃炉・廃棄物処理などバックエンド対策、さらにはロシアのウクライナ侵略で顕在化した武力攻撃のリスクなど課題は山積している。原発の必要性神話や経済性神話もすでに崩壊している。引き続き法廷内外で、あらゆる角度から志賀原発の危険性、問題点を訴え、廃炉に向けた取り組みを全力で進めていく。

2023年3月3日
志賀原発を廃炉に!訴訟原告団

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