小松基地日米合同演習抗議行動、基地・小松市へ中止の申し入れ(11月16日)

2009年11月16日

小 松 基 地 司 令
鶴 田  眞 一 様

石川県平和運動センター
代 表  柚 木  光
社民党石川県連合
代 表  宮下 登詩子
小松基地爆音訴訟原告団
団 長  出 渕 敏 夫
小松能美勤労協連絡会
代 表  長 田 孝 志
加賀地区平和運動センター
議 長  西 山 英 明

申 入 書

近畿中部防衛局はさる11月6日、小松市や石川県などを訪れ、航空自衛隊小松基地において今月14日から11月20日までの7日間(実質、本日から20日までの5日間)、米軍岩国基地所属のFA-18戦闘機7機程度、三沢基地所属のF-16戦闘機5機程度が参加しての日米共同訓練を実施すると発表した。
岩国基地所属の空母艦載機であるFA-18は、湾岸戦争やイラク戦争など多くの戦争に参加し、地上攻撃を展開してきた。三沢基地所属のF-16も、イラク戦争に参加し、バグダッド攻撃の先陣を切った最精鋭部隊である。いずれも米軍の世界戦略を担う主力戦闘機であり、小松基地所属F-15との合同演習は、まさに米軍の世界戦略の下で自衛隊を米軍の指揮下に置き、小松基地の戦略的重要性を高めていくための訓練だと言わざるをえない。平和憲法に対する重大な挑戦であり、到底容認することはできない。
さらに、私たちがかねてから指摘してきた騒音対策、事故対策、治安対策においても、住民の不安は一段と高まっている。FA-18は騒音が大きいことで悪名高く、全国各地での爆音被害は深刻である。第5次、第6次爆音訴訟の原告が過去最大の2,227人にのぼることからも周辺住民の耐え難い苦痛は明らかであるが、米軍との共同訓練が被害をさらに増大させている。
FA-18は国内外で重大事故が相次いでおり、昨年12月8日、米国サンディエゴ市内の住宅街に墜落し住民4人が死亡するという痛ましい事故を起こしたことは記憶に新しい。三沢基地所属のF-16も、これまで空中での接触墜落事故や離陸失敗炎上事故など重大事故を繰り返している。小松の空の危険性が一段と高まることは確実であり、住民の安全確保の観点からも合同演習の強行は許されない。
米兵による犯罪や事故は、防衛施設庁が把握しているだけでも年間1500件前後発生しており、岩国基地、三沢基地所属の米兵も例外ではない。特に岩国基地では、一昨年、広島市内で4人の海兵隊員が女性を暴行する事件が発生、昨年も大麻取締法違反や器物損壊、ひき逃げ事件など海兵隊員が逮捕される事件が相次いでいる。先週は沖縄県読谷村で米兵によるひき逃げ死亡事件が発生している。米兵の法令遵守の意識の低さは住民にとって恐怖であり、米兵約180人が参加するという今回の訓練を危惧せざるを得ない。
小松基地第6航空団はさる10月2日から17日まで、アラスカでおこなわれた日米合同演習(レッド・フラッグ・アラスカ)に参加している。米軍からの空中給油を受けての飛行であり、まさに米軍と一体となった侵略戦争のための演習である。しかも出発時には10.4協定を踏みにじっての、夜間の離陸が強行されている。そして今回は過去最大規模での日米合同演習である。住民の安全を無視し、米軍の世界戦略の下で小松基地の強化、恒久化を一気に進めようとすることに強く抗議し、あらためて平和憲法を守る立場から日米合同演習に反対することを表明し、以下3点申し入れる。

1.本日からの日米合同演習を中止すること。

2.10.4協定の法的拘束力を認め、厳守すること。

3.米兵の基地からの外出は、治安対策上、禁止とすること。

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