志賀原発核燃料輸送に対する抗議声明
本日(11月28日)、志賀原発2号機用と思われる核燃料の積み込み作業が横須賀市内の核燃料工場グローバル・ニュークリア・ヒュエル・ジャパン(GNF-J)で開始された。本日夕刻、核燃料268体を積み込んだトラック15台が同工場を出発し、東名高速道路、北陸自動車道、そして能登有料道路を経由し、明日(11月29日)早朝、志賀原発の敷地内に搬入されるものと思われる。
今回の核燃料輸送は、今月6日に続く輸送であり、以下の問題点を指摘したい。
1.今回搬入される燃料は、2号機の運転再開後、2回目の定期検査で取り替えることとなる新燃料である。地元志賀町を含めて、運転再開への合意がどこにもない中での燃料搬入であり容認することはできない。
2.仮に運転再開を前提とするとしても、2号機は耐震工事の関係で来春まで運転再開はできない。その後運転再開したとしても、次回の定期点検は2009年に入ることは間違いない。今回の核燃料は確実に1年以上必要のないものである。まさに不要・不急の核物質の輸送であり、核物質防護の観点からも、沿線住民の安全確保の面から見ても中止すべきものである。
3.従来と同様、核物質防護を名目とした秘密裏での輸送であり、輸送経路にあたる自治体の防災体制が不十分な中での危険きわまりない輸送である。
4.前回(11月6日)の輸送でも、私たちは放射線測定器(たんぽぽ、Rダン)による測定を南条SAと尼御前SAにおいておこなった。9×9燃料へと燃焼度をアップさせてからは(1号機運転当初は7×7燃料)、当初の6マイクロシーベルト/時前後という測定値を毎回上回り、前回の輸送でも7マイクロシーベルト/時前後を記録している。法定値を下回っているとはいえ、放射線をまき散らしての輸送であることに変わりはない。
現在、石川県平和運動センターも取り組んでいる「北陸電力に原発運転の資格なし!全国署名」は、本日時点で47万筆を超えている。全国の人たちが臨界事故隠しを批判し、さらに地震による危険性を指摘し、運転の再開に反対をしている。まさに北陸電力に対する不信感が渦巻いている中、2号機運転再開を前提とする核燃料を秘密裏に搬入することは、多くの国民を愚弄するものである。
石川県平和運動センターは、本日積み込み作業がはじまった核燃料輸送に対し強く抗議すると同時に、輸送の中止を要求する。
2007年11月28日
石川県平和運動センター
代表 嶋垣 利春