11.4知事申入れ 11.20,22原子力防災訓練の中止と原子力行政の転換を求める

2026年11月4日

石川県知事

山 野 之 義 様

さよなら!志賀原発ネットワーク

志賀原発を廃炉に!訴訟原告団

石川県平和運動センター

原水爆禁止石川県民会議

社民党石川県連合

石川県勤労者協議会連合会

原子力防災訓練の中止および原子力行政の転換を求める要請書

山野之義知事は就任後初の県議会6月定例会で、今年度の原子力防災訓練を複数日にわたって実施する方針を示し、さる10月7日の定例記者会見では訓練の目的やポイント、開催日などを明らかにしました。また、記者会見前日の6日には、県防災会議の原子力防災部会で、7年ぶり、能登半島地震後初の避難計画の改定案が了承されています。今年度はこの改定内容も取り入れた訓練にするとのことです。

山野知事は3月に実施された知事選で、報道機関からの政策アンケートに答え「実効性ある避難計画の再構築」を掲げました。能登半島地震の教訓を踏まえ、どのように実効性を追求するのか注目されましたが、主な改定内容は「避難ルートの複線化」のみ。しかも基本ルートや代替ルートとして指定された路線の多くは従来から避難ルートとされており、能登半島地震で崩落やがけ崩れなどで通行止め、あるいは今年8月の豪雨災害で冠水や土砂崩れなどで通行止めとなり、その脆弱性が明らかになっています。名ばかりの「複線化」で、あたかも安全が高まったかのように住民を誤解させるための計画改定と言わざるをえません。

訓練内容をみても能登半島地震の現実を無視した訓練の踏襲であり、なにより過去の訓練に対する反省がまったくありません。山野知事は早々と公約を放棄し、県の誤った原子力行政を無批判に継承するのでしょうか。

県の防災訓練の歴史を振り返り、その誤りを簡潔に指摘します。まず志賀原発1号機の運転開始を控えた1992年の第1回訓練から福島原発事故までの訓練は、重大事故の発生や大量の放射性物質の放出を想定しない、まさに原発の安全神話に基づく訓練でした。福島原発事故で原発の安全神話が崩壊し、広域避難と屋内退避を柱とする原子力防災計画・避難計画へと改定されました。2012年から実施された広域避難訓練は、原発震災が起こっても住民は無事避難できるという「新たな安全神話」づくりの訓練でした。

こうした中で発生した能登半島地震は至る所での交通網の寸断、多数の住宅倒壊、生活インフラの崩壊など甚大な被害をもたらし、もし志賀原発が事故を起こしていたら住民の被ばくは避けられませんでした。広域避難も屋内退避も破綻することが実証されました。もはや志賀原発の存在の是非を問うしかありません。

ところが県は能登半島地震後、地震被害を過小評価し、さらに被ばくのリスクまでも軽視した訓練を繰り返しています。原発の安全神話が破綻し、避難計画も破綻し、ついには「放射能安全神話」にすがるのが県の原子力行政です。山野県政は「避難計画の再構築」どころか「安全神話の再構築」に突き進んでいると言わざるをえません。

私たちはこれまで志賀原発の建設に反対し、運転開始後はその危険性を指摘し、防災計画には実効性が伴なわないと指摘してきました。私たちの懸念は福島原発事故や能登半島地震で現実のものとなりました。いまこそ能登半島地震を最後の警告と受け止め、志賀原発の再稼働を後押しする県政から県民の安全を守る県政への転換を図るべきであり、以下3点、申し入れさせていただきます。

記

1.原子力防災訓練は中止すること

公表された原子力防災訓練は、震度7を想定しつつも住宅の倒壊もインフラ寸断もなく、屋内退避を2日間実施することになっている。至る所で道路が寸断された教訓も顧みず、代替ルートを指定すれば通行できるかのような、まったく非現実的想定である。さらに地震発生から2日後の避難という設定は、福島原発事故の進展に照らせばあまりにも楽観的なシナリオである。なぜ最悪の展開を想定しないのか。「震度7の地震でも無事避難できる」かのような、住民を騙す訓練はもはや許されない。

2.北陸電力に対して再稼働には同意できない旨、通知すること

原子力防災計画・避難計画は一般公衆の被ばく線量限度である年間1mSv超える被ばくを容認し、事前対策のめやす線量は100mSvとされている。この間の訓練もこの計画に沿って行われている。一方、県が北陸電力と交わす原子力安全協定第1条は「地域住民の安全確保」を掲げ、被ばく線量限度は年間1mSv以下を求めている。重大事故に至る可能性が否定できない中、原子力防災計画・避難計画では住民の安全を確保することはできないのである。

3.山野知事が公約として掲げた「避難計画の再構築」を実現すること

そのために、原子力防災計画・避難計画を、志賀原発の廃炉作業や貯蔵されている使用済み核燃料のリスクに備えるものに改定すること。

 

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