12.2小松基地第7次爆音訴訟、原告団設立総会開催される

運動体を代表して庭田茂男ピースセンター小松理事長が挨拶(小松市公会堂4階ホール)

原告:534世帯1510名の総意に基づき、「静かで平和な空を求めて!!」第7次訴訟原告団を結成し、規約、原告団役員、目的などを確認した。

総勢28名の弁護団を代表して挨拶に立った岩淵正明弁護団長は、決意の中で、

①違憲である小松基地戦闘機の飛行差し止めをなんとしても勝ち取りたい。民事訴訟では門前払いだったが行政訴訟で闘う。②高額の賠償金を勝ち取りたい。なぜなら、爆音を振りまいて不当に市民の暮らしを破壊している。さらに10年で環境基準を達成すると判決文にあるのに履行しない。騒音は違法であると判決されているのに一向に改善しないしその姿勢がない。これほど悪質な例はみたことも聞いたこともない。③小松基地は武力でありそもそも憲法違反である。その上、安保法制(=戦争法)で集団的自衛権まで認め、さらに敵基地攻撃まで可能にした。ここまで進んでいるのだから当然、違憲であり、これらの違憲性を追及する。一緒にがんばりましょう。

川本樹事務局長は、端的に第7次訴訟の特徴をまとめた。

その一つは、小松基地の違憲性を問う行政訴訟を提起したこと。その二つは、戦闘機騒音・轟音があまりに小さく扱われていることを問うこと。生活が破壊され、家族が蝕まれ、健康が脅かされ、日常が異常になっていることを問いたい。アグレッサー部隊の配備され、騒音がさらにひどくなったが裁判官は認めなかった。いまあらたにF35Aステルス戦闘機の配備が目前に迫っている。120デシベルという未経験の騒音・爆音・轟音を問いたい。最後に、原告団と弁護団の結束、ワンチームとなって闘おうと呼びかけた。会場は拍手で包まれた。

原告団長となった今村憲一さんの挨拶全文

「初めに、今ほど挨拶をいただきました運動体としてのピースセンター小松、そして弁護団、全国基地連の方々、さらには平素からお世話になっている平和センター関係者に深く感謝を伝えておきたいと思います。

私は、第7次訴訟の原告団長を務めます今村憲一です。私はいままでどちらかというと個人で考え、個人で行動してきた人間なので、組織活動や集団活動には不慣れで分からないことが山ほどあります。そんな私でも今日、「やっと」というか「ようやく」というか、第7次爆音訴訟の原告団が結成され、再び小松で(静かで平和な空を求めて)声を上げる核ができたことをとてもうれしく、頼もしく感じています。市民が声を上げてこその民主主義です。共にがんばりましょう。

私は、今回声を上げてくださった1510名の方々をとても誇らしく感じております。前回より減っているという評価もありますが、現在の社会情勢や不安定な国際情勢のなか、勇ましい人の声が徐々に大きくなり、同調圧力の強い日本社会にあっては、十分にしっかりとした数字であると考えています。

1年前、5次、6次の裁判が終わり原告団も解団しました。それからの一年はとても長いものでした。と、言うのもこの一年の空白期間を狙ったかのように基地環境、防衛環境が大幅に変化したからです。この間の日本政府の豹変ぶりには驚嘆すべきものがあります。

F35Aの配備計画18機→40機、騒音コンタ見直し(見直すなら配備後とするべき)、土地規制法、第二滑走路案、武器弾薬等の円滑化協定による多国間訓練の開始、トマホークの前倒し購入、弾薬庫建設などなど。

基地、軍備の増強、防衛予算の増大は、あきらかに騒音や爆音の増大と比例関係にあるものです。基地が増強されて爆音が縮小すると思いますか?軍備が増強されて爆音が減少すると思いますか?防衛予算が増大されて爆音がなくなると思いますか?すべてノンです。

この爆音訴訟は始まって以来48年が経過しておりますが、その間、戦闘機の騒音も戦闘能力も右肩上がりで、かつ一度も爆音が止まったり戦闘能力が停滞してことはありません。私たちは「静かで平和な空を」を闘いのスローガンにしてきておりますが、実は、「この静かな空こそが平和のバロメーター」なのです。そして「爆音の増大は危険な社会、危険な世界のバロメーター」なのです。

今、世界を見回してみても空がやかましいところでは大概、悲惨な紛争や戦争が起こっています。このことを心の熱い部分にしったりと留め、声を上げ続けていきたいと思っています。まずは12月26日の金沢地裁提訴からです。がんばりましょう。

新聞記事掲載

 

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