5.26原水禁石川県民会議 2022年度定期総会

総会アピール(案)

 ロシア・プーチン政権が2月24日に開始したウクライナへの軍事侵略は、ウクライナの人々の命がけの闘いによって、ロシア軍は一部撤退をしなければならないほど追い込まれています。しかし、ロシア軍の攻撃は続行しており、罪もない人々への無差別殺戮は繰り返されています。首都キエフの近郊ブチャでは後ろ手をロープで巻かれ、頭を撃ち抜かれたいくつもの死体が路上に放置されていました。厳しく糾弾されなければなりません。

    その上、プーチン政権は、ウクライナの2つの原子力発電所(チェルノブイリとサボロジエ)を攻撃しました。稼働中の原発が戦争で攻撃対象になったことは初めてであり、原発が破壊されれば想像を絶する放射能被害がヨーロッパ全土に拡大することから、世界は震撼しました。

   プーチン政権は、当初の思惑どおりに進まないことに焦りを募らせ、必要に迫られれば「核兵器の使用も辞さない」と威嚇し続けていますが、そのことがかえって非同盟・中立を維持してきたフィンランドとスウェーデンをNATO加盟申請に踏み切らせています。

    私たちは、第3次世界大戦(核戦争)にもつながりかねないこの現状を世界の人々と固く連帯して、絶対に止めなければなりません。

    ロシアのウクライナ侵略は、自国の利益を優先した結果であり、国連の機能不全が露呈したことを意味します。また、「核抑止論」が幻想に過ぎないことを世界の人々に告げ知らせました。

    それにもかかわらず、この機に乗じて日本では「非核3原則」を見直し、米国と核兵器を共同保有すべきという「核共有」(安倍元首相)発言がなされています。また、5月23日に開催した日米首脳会談では、米国の「核の傘」による「拡大抑止」を確認しています。

    これらの発言は、世界で唯一の戦争被爆国として長い間「核廃絶」の闘いを積み上げてきた私たちの運動を踏みにじるものです。そしてまた、今もなお放射能被害に苦しむ被爆者、3・11フクシマ原発事故で被害にあった全ての人たちを足蹴にするものであり、日本を核戦争に導くものに他なりません。

    志賀原発廃炉に!訴訟は10年目を迎えましたが、早期の結審を求める私たちに対し、「原子力規制委員会の判断待ち」という形で司法は責任放棄しています。しかし、私たちはあきらめません。私たちは「NO! WAR」「ロシア軍はウクライナから撤退せよ」を掲げ、核戦争の危機を突破するために核廃絶と戦争反対、脱原発を求めて闘いの輪をさらに押し広げようでありませんか。

    以上を訴えて総会アピールとします。

                           2022年5月26日

原水禁石川定期総会参加者一同

カテゴリー: 人権, 住民の暮らしに直結する課題, 全国・中央・北信越, 原水禁, 友誼団体, 反核・脱原発, 核兵器・放射能・核開発, 環境(原水禁、核燃、放射能・食品汚染), 脱原発・核燃 パーマリンク

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