8.27 イラン戦争参加のための自衛隊「有志連合派遣反対!」声明

イラン戦争「有志連合」への自衛隊派兵に反対する共同声明

 米国のイラン核合意からの離脱、経済制裁の復活に端を発して、米国とイランとの緊張が高まっています。ホルムズ海峡などでの船舶の安全確保について、トランプ米大統領は日本に対しても「自国で守るべきだ」と主張し、8月7日に来日したエスパー米国防長官も岩屋防衛相との会談で、同海峡周辺での商船警護の有志連合への参加を日本政府に求めました。

他方、国連安全保障理事会において、8月20日、ポンペオ米国務長官は、ホルムズ海峡周辺で緊張が高まるイラン問題で協力を呼び掛けました。しかし、既に参加を表明した英国とバーレーンの2カ国を除き、ドイツが不参加を表明したほか、主要な同盟国からも緊張緩和を求める声が相次ぎ、海峡警備で米国が提唱する有志連合に理解が広がらない現状が浮き彫りになりました。

ところが、日本政府内では、米国が示した「ペルシャ湾、ホルムズ海峡、バブルマンデブ海峡、オマーン湾」のうち、イランを刺激しないよう、ペルシャ湾外のオマーン湾での活動を想定していると報じられ、具体的には、現在ソマリア沖アデン湾に海賊対処法に基づき派遣している海自護衛艦1隻とP3C哨戒機2機を援用するか、自衛隊法で定めた海上警備行動での商船警護を軸に検討していると伝えられています。

これらは、いずれも米軍の指揮外で、海賊対処要項変更の閣議決定や、海上警備行動の首相承認などで自衛隊の活動が可能になるとしていますが、対米配慮を優先した自衛隊派兵は、海外での自衛隊の活動を恣意的に拡大運用し、事実上の集団的自衛権行使へと道を開こうとする安倍政権の危険な姿勢であると言わざるを得ません。今回のイラン危機に乗じ、海賊対処に名を借りてジブチ共和国内に不平等な地位協定を伴って展開している海上自衛隊基地を拠点として有志連合に参加するなどもってのほかです。

ヨーロッパをはじめ世界の主要国には、イランとの緊張の激化は、世界大の戦争に発展しかねないとのリアルな危機感が共有されているといわれています。日本国憲法に基づく国際平和主義を掲げる日本が、好戦的な米国の片棒を担ぎ、戦争当事国となることは断じて許されません。

よって、私たちは強い危機意識を持って、対イラン有志連合への如何なる参加にも反対を表明します。併せて、海賊対処に名を借りジプチ共和国に居座る海上自衛隊の撤収を求めます。

2019年8月27日

内閣総理大臣 安倍晋三 様

「憲法改悪阻止!戦争法廃止!」を呼びかける八団体

石川県憲法を守る会、石川憲法会議、九条の会・石川ネット、

石川県平和運動センター、石川県労働組合総連合、青年法律家協会北陸支部

戦争をさせない1000人委員会・石川、戦争をさせない石川の会

 

20190828「有志連合」反対を表明、県平和センターなど「戦争法廃止!憲法改悪阻止!」を呼びかける八団体が記者会見

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