2018年11月29日
陸自金沢駐屯地司令 梨木 信吾 様
石川県平和運動センター
共同代表 本田 良成
原水禁石川県民会議
代表委員 新明 宏
石川県憲法を守る会
代表委員 岩淵 正明
石川県勤労者協議会連合会
会 長 藤田 利男
小松基地爆音訴訟連絡会
代 表 長田 孝志
金沢平和運動センター
議 長 赤玉 善匡
社民党石川県連合
代 表 盛本 芳久
(各団体の公印省略)
迫撃砲、場外「炸裂」も演習続行
これらに強く抗議する!
11月14日午後1時20分ころ、滋賀県高島市響庭野演習場で、陸自第37普通科連隊が81ミリ迫撃砲を試射したところ、1発が想定した2.5㎞を超えてさらに1.0㎞を飛び、国道303号線沿いに着弾・炸裂し、砲弾片やアスファルト片が飛び散りました。近辺には人が乗った車が駐車しており、幸い、怪我などは無かったものの窓ガラスが破損しドアがへこむなどの被害がでました。角度や方向がもうすこし変わっていれば、まちがいなく命が危険にさらされる事件と言わなければなりません。
この事件は、これに先立つ2発の着弾地点も確認できない中で起きたものです。さらに、目標地点を大きく離れた地点で着弾の煙が上がっているにもかかわらず、その状況を確認しないまま実弾訓練は続行されました。砲弾発射訓練が、着弾地点、爆発の有無などを確認もせずおこなわれていることは、事件の通告がすぐに現場に伝わらなかったこととあわせ、安全に対する意識が希薄であることを明確に示しています。しかも2015年7月には民家に銃弾が飛び込む事件も起きています。
事件後、担当大臣である岩屋防衛相は、実弾であるかどうかさえも確認せず会見するほど組織は緩んでおり、「陳謝」した後、「われわれが守るべき国民の命を危険にさらし、隊員の生命の安全にも関わりかねない重大な事件である」と言わざるを得なかったのです。
いうまでもなく自衛隊とは実力部隊であり、いかにして効果的に素早く、敵を殲滅させるかの訓練を日々行っている組織です。今回の事件は、住民に対する「安全確認」や「命を守る」ことより「戦争訓練」「日・米の軍事一体化」を優先させる訓練ゆえの事件と言わなければならず、安倍政権が「国家間の緊張」を煽り「(敵国への)経済制裁」を強化し、いつでも「戦争」に転化できる政策を推進していることを根拠としているのです。
したがって、事件と実弾訓練に抗議するとともに、以下について要請するものです。
記
1 実弾(ミサイル含む)を装着したすべての「発射訓練」は今後一切、実施しないこと。
2 「武力で平和は創れない」ので、「軍事訓練」「徒行訓練」は今後一切、実施しないこと。
3 北東アジアに緊張と戦争を煽る、日・米共同演習は今後一切、実施しないこと。
4 安倍「改憲4項目」はいずれも戦争を合憲とするものであり、取りやめること。