「ウクライナ」危機に際し、核の「先制使用」をロシア・プーチン政権は発した。アメリカ・トランプ政権は「北朝鮮」危機に「レッドラインを越えたら核攻撃も選択肢」と恫喝した。北朝鮮は「核戦争には我々の核戦争を」と対置した。核保有5大国はいずれも北朝鮮の「核・ミサイル」開発に危機感をつのらせているが同罪だ。そもそも北朝鮮が「核・ミサイル」開発にすべての予算を集中させるのは、リビア・カダフィ、イラク・フセインの末路に金正恩体制の最後を重ねているからにほかならず、そのように追い込んだのはアメリカや核保有国であると言わなければならない。安倍政権は「核恫喝」するアメリカトランプ政権を支持している。
これらのことから、核戦争の危機を表す「終末時計」は3分前から2分30秒に早やまった。世界の反核・原水禁運動は正念場です。反戦・平和、脱原発運動と結合させ、あらたな「核軍事力競争」「核の近代化=使える核兵器開発競争」を止めなければなりません。
2017年、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞をもらい国連では「核兵器禁止条約」が成立した。しかし、裏面ではロシアが「六つの新型核兵器」を披露し、中国が東風26(空母・グアムキラー)を実戦配備している。アメリカはINF中距離核全廃条約離脱を宣言し、宇宙軍の創設とあらたな核開発に乗り出した。日本もこれにリンクし、新型兵器開発に舵を切った。「終末時計」は2分に縮まっている。
(どこかの政党は、米・朝の非核化交渉が始まったことから、これら一連の危機的状況を意図的に無視し、「平和の流れ」と分析しているが‥。おめでたい。)