朝鮮民主主義人民共和国の「水爆実験」に強く抗議する

朝鮮民主主義人民共和国の「水爆実験」に強く抗議するとともに、国際的対話を求める(声明)

本日(1月6日)午前10時半、朝鮮民主主義共和国(北朝鮮)が「水爆実験」を実施したと朝鮮中央テレビが報じました。2006年10月9日の最初の核実験から数えて4回目、2013年2月に行われて以来3年ぶりとなる核実験です。東北アジア地域の緊張をさらに高め、世界平和の脅威となるもので決して許されるものではありません。

原水爆禁止日本国民会議(原水禁)は、ヒロシマ・ナガサキの悲惨な現実と向き合い、核兵器廃絶のとりくみをすすめてきたものとして、北朝鮮政府に対して強く抗議します。

北朝鮮政府は「最初の水爆実験が成功裏に実施された」と発表し、高度な核技術を保持したと誇示しています。核兵器の非人道性を省みず、核兵器能力の向上をはかる北朝鮮政府の姿勢は、国際社会の強い非難をあびるものです。原水禁は、北朝鮮政府に対して直ちに核兵器開発を放棄し「並進政策」を見直すよう強く求めます。

日本政府は、「我が国の平和に対する重大な脅威であり、国際的な核不拡散のとりくみに対する重大な挑戦である」として、北朝鮮政府をきびしく非難しています。しかし、日本政府が米国の核の傘に依存し続けていることも事実です。原水禁は、日本政府自らが核抑止や武力による安全保障政策を放棄し、東北アジアの非核化に向けた被爆国としての真摯なとりくみに着手することを強く求めます。

また、米国政府及び国際社会は、北朝鮮に対する制裁措置を強化することなく、昨年10月1日に国連総会で行った北朝鮮の李洙墉(リ・スヨン)外相の「朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に転換するよう米国にあらためて要求する」とした一般討論演説に対して真摯に対応し、その実現に向けた対話を開始すべきです。1953年7月27日の休戦協定によって、朝鮮戦争における武力衝突は一旦終結したものの、北朝鮮と米国は停戦状態のまま不正常な関係を続けてきました。そのことが国際社会から北朝鮮を国際社会から孤立させることにつながり、東アジアの平和への大きな脅威をつくりあげています。

解決の道筋が何処にあるかは明確です。原水禁は、北朝鮮に対して核政策の放棄を求めるとともに、米国政府に対して北朝鮮政府の主張に真摯に耳を傾け、二国間及び六か国間の国際的対話をつくりだす努力を強く求めます。

2016年1月6日

原水爆禁止日本国民会議

議  長  川野 浩一

 

 

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