現地で被災者の痛みを肌で感じよう、高線量の中で住まざるを得ない「苦しみ」「怒り」を「共有」しようと、各地区平和運動センター、勤労協を中心に取り組みました。
高線量をものともせず、石川県平和運動センター3名、金沢地区平和運動センター11名、羽咋郡市平和運動センター3名、金沢市勤労協2名、白山市勤労協2名の総勢21名(内女性2名)が参加しました。
会場となった開成山野球場には、福島県の農協や労組、市民団体の色とりどりの旗がひらめきます。開会の頃には球場は一杯になり、16,000人もの「怒り」が結集しました。加藤登紀子の「放射能禍を繰り返してはならない」という主張と歌声に会場は総立ちとなりました。
発言に立った多くの福島県民は、「東電と政府に裏切られた」「政府、東電は、事故後も誠意がない」「移住しなければ子供たちの将来もない」「生命と故郷をうばった原発を、電気が足りないと政府・東電は再稼働させようとしている、生命より大切なものがありますか」と批判しました。
下に、参考資料として「内部被曝」に関する新聞資料及びグラフを二枚添付しました。
3.11一周年 郡山集会 低線量内部被曝の危険性 内部被曝 欧州では0.1ミリ基準
内部被曝無視の国際基準 食を守る 内部被曝 低線量、内部被曝考慮せず(ICRP)
食品新基準に反対 医学物理学会 低線量被曝線量排除 ICRP根拠揺らぐ
※ 日本における「乳ガン死亡率」の推移は、核実験、原発の稼働率と関係あり。アメリカの原子力施設のエリアと乳ガン患者数の相関図。
※ ともに相関関係ありとするECRR欧州放射線リスク委員会、ないと言うICRP国際放射線防護委員会。
郡山駅で0.5マイクロシーベルト(金沢の約10倍)、「開成山野球場」周辺の草地で2.13マイクロシーベルト(金沢の約40倍以上)のなか、「原発いらない!」のシュプレヒコールをあげ、郡山市内をデモ行進しました。この高線量、年間に換算すると5~9ミリSvという驚くべき数値になります。
放射能プルームが流れたところ(東日本一帯)では、「鼻血」を出す子どもたちが報告されています。しかし話題には余りなっていません。それは、日本の医療では「病気」扱いされない場合が多いのです。「鼻血?」「鼻腔に傷はありませんから、たぶんのぼせでしょう」で終わってしまいます。
現在の「国際標準」となっているICRP国際放射線防護委員会の基準は、「原発の稼働」「核兵器の製造」「放射線による営業(レントゲンなど)」を前提にした基準であり、「低線量被曝」や「内部被曝」を無視しています。
その影響下にある日本医学物理学会が、「4月から食品の安全基準が1/5になるのは厳しすぎる」「ICRP基準で統一されているのになぜ食品だけが?」と「基準緩和」を主張しています。
疫学調査などを基礎にICRP基準の問題性を指摘しているヨーロッパのECRR欧州放射線リスク委員会のクリフ・バズビー博士は、「今後住み続けると10年間で10万人のガン発症が危惧される」と警告しています。