2009能登ピースサイクル(7月26~27日)

2009能登ピースサイクル(7月26~27日)

志賀町(交流会)~内灘(交流会)~県庁申し入れ~北電石川支店申し入れ


2009年7月27日

石川県知事 
谷 本 正 憲 様

原発いらん!能登ピ-スサイクル
代 表   岩 本 頼 孝

申 入 書

盛夏の候、貴職におかれましては県民の生活向上と安全確保のために、日々、取り組まれておられることに敬意を表します。そして毎年、私たちの申し入れを受け続けてくださいますことに感謝いたします。
私たちは、1990年に展開された珠洲市での関西電力・中部電力の原発建設計画に反対する住民の方々の体を張った闘いに感動し、都市部で暮らす、原発で生み出される電力を消費する我々が何かお手伝いできないかと考え、「原発いらん!能登ピースサイクル」に取り組み始め今年で20年を迎えました。今年も地元の方々とともに「美しい能登に原発はいらない」と訴え自転車で走り続けています。
能登の自然は本当にすばらしい、自転車で走ってそのことを実感してきました。地元の方々もこの能登の美しい自然を誇りに思われ、その思いが原発を絶対に建てさせない闘いになっていることを確信しました。そしてこの闘いが珠洲の原発計画の凍結につながったのです。
しかし、志賀原発は建設が強行されてしまいました。美しい奥能登の景色を堪能して自転車を走らせ、志賀町赤住まで来たとき、建設中の、そして建ってしまった原発を見たとき、暗澹たる気持ちにならざるを得ませんでした。同時に地元の方々の、原発による放射能被害に対する不安と恐怖はいかばかりかと思うと、「能登に原発はいらない」の声も大きくなりました。
言うまでもなく日本は地震国です。そして地震の活性期に入っているとも言われています。この間に発生した大規模地震がそれを物語っています。
2006年3月の金沢地裁の志賀原発運転差し止め判決は、地震による原発重大事故と放射能被害に対する住民のこのような不安と恐怖を代弁する真っ当で当たり前の判決でした。しかし北電は、この判決に逆らうように営業運転を強行しました。ところが6月にはタービン破損事故を起こして2号機を停止し、さらに翌年の2007年3月には1999年に起こした「臨界事故隠し」が発覚して1号機を停止するなど、その不誠実で安全性を無視する体質を露呈しました。2007年3月に発生した能登半島地震は多大な被害を引き起こしましたが、偶然にも志賀原発が2基ともに停止していて重大事故が発生しなかったことはまさに不幸中の幸いといえますし、この地震は原発に対する自然からの重大な警告であったともいえます。
地裁判決を破棄し2号機の運転を認めた本年3月の名古屋高裁金沢支部の判決は、このような現実を見ることなく国の主張、北電の主張を鵜呑みにし、住民の不安を全く無視した極めて許せない不当判決です。北電は判決後、1号機の運転再開を申し入れ、石川県と志賀町は運転再開に同意しました。
北電は臨界事故を起こしてもそれを隠し、活断層データを改ざんし、甚だしきは嘘をついて原発を建設し運転を続けてきました。そんな北電をどうして信用できるのでしょうか!? また石川県は残念ながら北電の事故隠しやデータの隠蔽または改ざんを見抜けませんでした。今回の運転再開にあたっても、北電は「安全を確保した」とは言っていますが到底信用できるものではありませんし、また県としても北電を事実上監視できないことが明らかとなった今、北陸電力に対し直ちに原発を止めるよう要請することこそが、真に住民の安全・安心を守る行政責任を果たす唯一の道だと、私たちは考えます。
また北電はプルサーマル計画の実施を今年度中にも、石川県・志賀町に申し入れようとしています。
プルサーマル計画はあまりにも危険すぎ、先進国各国が手を引いている現実があります。それを世界有数の地震国である日本が、そして臨界事故を隠し、事故を多発させている北電が実施しようというのです。全くとんでもない話です。私たちは、絶対にこのような北電のプルサーマル計画の申し入れを石川県が受けないこと、許可しないことを強く申し入れます。
私たちはこの20年、石川県・能登を走り続けてきましたが、単なる旅行者ともよそ者とも思っていません。地元の方々と親しくさせていただき、その自然にも愛着を感じています。またそうであるが故に「美しい能登に原発はいらない」と心から願い、それは地元の方々の思いと同じだと思っています。
私たちは「敵」ではありません。共に石川県・能登を愛し、石川県・能登に住む方々の生活の安定と安全の確保を願う立場において「味方」なのだということを、どうか、どうかご理解ください。
最後に以下の点について強く要望し、また質問をさせていただきます。

要望事項

1, どうか貴職の決断をもって、石川県から、能登から原発をなくしてください。
2, 北電のプルサーマル計画の申し入れを受けないでください。許可しないでください。

質問事項

1, 地震発生時における原発事故対策についてお聞かせください。
2, 臨界事故隠しに見られる北電の企業体質に対する対策についてお聞かせください。
3, この間進められようとしているプルサーマル計画に対する貴職の見解をお聞かせください。

何卒、宜しくお願いいたします。

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