「志賀原発の運転再開を許さない!志賀現地緊急抗議集会」に200人が結集(3月20日)

集会アピール

北陸電力は3月14日、石川県と志賀町に対して、志賀原発2号機の運転再開を申し入れました。これを受け、細川義雄志賀町長は昨日、再稼動を容認する意向を谷本知事に伝え、知事は明日にも永原功北陸電力社長に再稼動容認を表明すると伝えられています。県民の安全を切り捨て、北電の経営事情を優先する判断であり、到底容認できるものではありません。

臨界事故隠しは、北陸電力に原発を運転する資格も能力もないことを明らかにしました。そしてこの1年は、志賀原発の新たな危険性が次々と浮かび上がる1年であり、北陸電力に原発を運転する資格がないと県内外の多くの人たちが確信を深めた1年でした。
第三者委員会が完璧と評価した臨界事故の再発防止策は、運転員のマニュアル遵守に依存するだけのもので、「人はミスを犯すもの」という前提に立ったハード面での抜本的な対策はありません。新たな活断層隠しも発覚し、「隠さない企業風土づくり」は掛け声倒れで終わりました。「御用委員会」を設けて、第三者による100点満点の評価を演出する姑息な手法に対して、あらためて北陸電力への不信感が募ります。
昨年の臨界事故隠し発覚後に起きた能登半島沖地震や志賀原発沖合の褶曲断層の存在は、志賀原発の安全審査の前提を崩しました。今月14日には北陸電力から新耐震設計指針にもとづくバックチェックの中間報告が公表され、基準地震動Ss-1を600ガルと策定するなど、新たな評価が示されました。これもまた安全審査の前提を覆すものです。
これらの安全性の根幹に関わる重大な課題を残しながら、運転再開に向けて突き進む北電の姿勢からは、臨界事故隠しの根本原因のひとつとして自ら分析した「工程優先意識」が、まさにそのまま残っていることを示しています。

「危険な志賀原発」と、「変わらない北陸電力」が、これほど明確になっているにもかかわらず、知事や志賀町長は、議会答弁などで、申し入れがあった場合は「すみやかに判断する」と述べてきました。安管協の日程や会議の強引な取りまとめなど県や志賀町の対応はまさに「すみやか」でした。なぜ「慎重に判断する」という姿勢で臨めないのでしょうか。すみやかなゴーサインを期待しているのは北陸電力に他ならず、この間の再稼動同意に向けて突き進む姿勢は、県民には北電の運転再開スケジュールに行政を追随させているとしかみえません。

細川町長は再稼動容認の判断を撤回すべきです。谷本知事は、再稼動の申し入れを断るべきです。国は志賀原発の設置許可を取り消すべきです。そして、何より北陸電力は、申し入れを撤回し、住民の安全を切り捨てる経営方針を改めるべきです。私たちは、「北陸電力に原発運転の資格なし!」という519,458人の署名を受け、これからも志賀原発の危険性をさらに広く訴え、そして北陸電力の安全軽視の姿勢を厳しく批判し、再稼動阻止へのたたかいを全力で進めます。そして、たとえ再稼動の日をむかえても、運転中止のたたかいを、さらに大きく展開していく決意を参加者一同ここに確認し、集会アピールとします。

2008年3月20日

志賀原発の運転再開を許さない!
志賀現地緊急抗議集会
 参加者一同

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