ヤバすぎる緊急事態条項で、より高まったファシズムへの危険性!

ほとんどの日本人が気づいていない!! 自民党改憲4項目の #ヤバすぎる緊急事態条項で、より高まったファシズムへの危険性!安倍総理は臨時国会の所信表明で改憲への強い執念を表明!全国民必見必読の岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー 2018.10.30

 (文・IWJ編集部)

 改憲発議が迫っている。

10月24日に臨時国会が召集され、安倍総理は所信表明演説において、憲法改定について「憲法審査会で政党が具体的な改正案を示すことで、国民の理解を深める努力を重ねていく」と述べ「国会議員の責任を果たそう」と呼びかけるなど、自民党案をもとにした今国会での改憲論議とその発議に強い執念を見せた。

ほとんどのメディア、知識人、野党も、改憲発議が目前に迫っていること、しかもその中に民主主義を瞬殺してファシズムを一夜にして実現することができる緊急事態条項が含まれていることに対して、呆れるくらいに警戒心が足りない。本来なら最大限の警戒、抗議、反対、自民案の撤回と破棄を求める発言と行動がおこなわれてしかるべきだ。

さかのぼること今から7か月前、2018年3月25日、自民党大会において、「9条への自衛隊明記」、「緊急事態条項創設」、「参院選『合区』解消」、「教育の充実」の4項目からなる「改憲たたき台素案」が条文の形で発表された。

前年の2017年5月3日の憲法記念日に、改憲派の集会に送ったビデオメッセージの中で、安倍総理が「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と発言して以来、党内の改憲への動きは一気に加速。同年2017年12月20日には、自民党憲法改正推進本部が「憲法改正に関する論点取りまとめ」として、この「改憲4項目」を掲げていた。

安倍総理の設定した「2020年施行」に向けて、早ければこの臨時国会中に、いよいよ改憲の国会発議に踏み切るつもりと思われる。

法整備で十分対応可能なはずのダミー項目であることは丸見えの「参院選『合区』解消」と「教育の充実」についてはさておき、改憲に反対する人々の関心は、いつものように「9条への自衛隊明記」に集まった。実際、9条が改悪されれば、集団的自衛権を際限なく認めることにつながりかねない危険な憲法改悪となり、何より安倍総理がそればかりを口にしてきたのであるから、世の注目を集めるのは当然といえる。

ところが、大災害や外国武力攻撃などの「緊急事態」を名目に内閣に強大な権力を付与するものとして、激しい非難を巻き起こしていた「緊急事態条項創設」については、今回もまた、なぜか話題にも上らない。今年の憲法記念日ですら、どこの集会でもメインに取り上げなかった。野党もマスメディアも、労組も、知識人も、一般の市民も、反応がきわめて鈍い。

考えられる理由は、一つある。「緊急事態条項」新案は、2012年に発表された自民党憲法改正草案のあの居丈高なトーンとは打って変わって、一見すると大変「おとなしい」文面に変わっており、警戒心が解かれてしまったのではないか。

「我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱」「法律と同一の効力を有する政令」「(国の指示に)何人も従わなければならない」「(地方自治体に内閣は)指示できる」といった、戦争やナチ独裁を彷彿させるあの強権的な文言は条文案の表面上から消え去り、かわって「大地震その他の異常かつ大規模な災害により、国会による法律の制定を待ついとまがないと認める特別の事情があるときは、内閣は、法律で定めるところにより、国民の生命、身体及び財産を保護するため、政令を制定することができる」といたって簡潔にまとめられている。言葉遣いも平易である。猛々しさは伝わりにくい。

そのうえ、旧案では緊急事態条項専用に「98条・99条」を新設し、憲法の一大要素のように位置づけていたものを、このたびは、内閣の事務を定める73条と国会の章の末尾にあたる64条という離れた二つの条文の、それも各々の追加項目として添えるという、ちょっとした微修正のようにも見えるのである。

この「改憲4項目」を目にした人の中には、「危険性はひとまず取り去られた」と安堵する人も少なくなかったであろう。そうした人々は、こう思ったかもしれない。「安倍自民党が国民の非難の声に珍しく耳を傾け、独裁を可能にするような条文の書き込みを諦めたのかもしれない、ひとまずは放っておいていいだろう」と。

だが、国民を安心させるその柔らかい文面も、永井幸寿弁護士の目は誤魔化せはしなかった。永井弁護士は災害問題のエキスパートで、自らも阪神・淡路大震災の被災者として災害の現場を熟知している。そして、災害をダシにした自民党「緊急事態条項」創設の欺瞞をいち早く見抜き、最も早くからこの条項の危険性に警鐘を鳴らしてきた人物である。そんな永井弁護士が、「これは大変だ、みんな気がつかないが、旧案よりはるかに危険になっている!IWJで話させてくれ!!」と、血相を変えて岩上安身に直接訴えてきたのが、今回のインタビュー実現のきっかけだった。

▲永井幸寿 弁護士(2018年5月21日、IWJ撮影)

「法律に明るくない人々を騙すのに、実によくできている」と永井氏が「関心」するこの新「緊急事態条項」のトリックとは!? そのトリックの先に待ち構えるディストピアとは!? 被災者に寄り添うために、法の専門家ができることは何かをひたむきに考え、模索してきた永井弁護士の、人間味あふれる、だが鋭い分析力が光るインタビュー!ぜひ、すべての日本人に読んでもらいたいと願う。

今、起きつつあることは、例外なくすべての日本人の身にふりかかることなのである。どんなに政治的に無関心であろうと、どれほど安倍政権の支持者や信者であろうと、どんなに日米同盟機軸というイデオロギーの盲目的信者であろうと、日本が軍事ファシズム国家となり(これは事実上のクーデターに等しい。緊急事態条項は、クーデターを合憲化・合法化するための条項)、米中覇権交代の戦争の道具として日本が巻き込まれてゆくのを阻止しなければ、すべての日本人が多大な犠牲を強いられる。


岩上安身(以下「岩上」)「皆さん、こんにちは。ジャーナリストの岩上安身です。

本日お届けするのは、あまりに危険でかつ緊急性・公共性の高い話題です。できることならみんなに見ていただいて、みんなに伝えていっていただかなければならない、それほどまでに重要なことがらでありながら、どこも報じていないし、まともに論じられてもいません。

タイトルは『いつでも独裁が可能!? いつまでも独裁が可能!?』。中年以上の方なら覚えておられるとおもいますが、『少し愛して、長ーく愛して』というあのサントリーのCMじゃないですけれども、『いつでも独裁可能、いつまでーも独裁可能』という、独裁者にとってはさぞ甘ったるーい、甘い蜜の味なんでしょうね。『憲法で堂々と独裁を肯定!? より危険性が高まってしまった自民党新改憲案の緊急事態条項』です。

この問題に関しましては、やはり、真っ先にこの問題に注目し、危険性を指摘してこられた永井幸寿(こうじゅ)弁護士。永井先生にお話をうかがってまいりたいと思います。永井先生、よろしくお願いします。

永井幸寿氏(以下「永井」)「よろしくお願いします」

岩上「永井先生と言えば、2012年に自民党憲法改正案が発表された後、どの段階でしたか、その時以来お世話になっています」

永井「そうでした。はい」

岩上「この緊急事態条項について、本当に詳しくていらっしゃる。日弁連の災害復興支援委員会(※2)の委員長を務められたりと、災害の問題に長く取り組んでこられたわけですが、災害の現場を知ってるからこそ、災害をダシに緊急事態条項を入れるというのは間違っている、本当におかしい、と指摘してこられました。

先生の場合、安全保障とか安保法制とか、そうした話から入っていったのではなくて、災害の問題からこの欺瞞性に気づいて警鐘を鳴らす。何て言うか、アプローチが本当にピュアなんですよね」

永井「そうですか?(笑)」

岩上「このたび、自民党の改憲新草案が4項目出てまいりました。でも、それについて、メディア上でもほとんど議論がありません。ご当人の安倍さんも議論しませんし、政界でも議会でも、どこもやりません。テレビ、新聞、報道、その他一切やってないと言ってもいいと思います」

永井「はい」

岩上「わざとやらない、というのもあると思うんですよ。私は間違いなくそうだと思っていますが、なるべく国民に警戒心を抱かせない内に、準備を整えてやってしまおうという。麻生さんが言っていた通り、『静かにやろうぜ』(※3)というステルス作戦を実行しているんだとも言えると思います。で、憲法9条だけを語っておく。

9条だけは、皆食いついて来ますからね、左派も9条しか反応しない。平和団体も市民運動も知識人も。その中に緊急事態条項をそっと紛れ込ませておくというか。

結局、あんなにたくさんの自民党改憲草案を作っても、その中で一番大事だったのは緊急事態条項だけなんです。そして、それはステルスで、シーンと進んでいく。わざと隠してるというのはもう見え見えです。9条はもはやダミーです。フィッシングルアーのダミーですよね。

本命は緊急事態条項。これで一挙に独裁可能。ただ、みんなあまり騒がない。皆の関心がいまひとつだというのは、この危険性がわからないからですよ。というのも、今回の新しい緊急事態条項、前の自民党憲法案よりも、何か、スッキリしちゃってるんですよね。

つまり、怖いことがいろいろ書かれてたのが切り落とされていて、すごくシンプルな文面になってるから、何か『あれ?後退したのかな?』と、こういう印象持ってるんですね。私も実は、『これは一体どう解釈したらいいのかな?どこかで誰かに聞いてみよう』と思いながら後回しにしていた。

そこへ永井先生から電話がかかって来まして。『IWJで喋らせろ』『これは大変な事だ』と。どう大変なんでしょう?」

永井「滅茶苦茶危険になりました。にも関わらず、危険が収まったように皆さん勘違いしている。憲法記念日にさえ議論になってないんですよね。これはもの凄く大変な事です。メディアも取り上げない。だからもう、私は岩上さんに電話するしかなかったんですよ」(続く)

(「岩上安身のIWJ特報!」第396号より抜粋)全文は以下からご購読を!


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2018年5月21日に行われた、岩上安身による永井幸寿弁護士インタビューを公共性に鑑み全編公開中です。ぜひ以下よりご覧ください。

緊急事態条項に関連する、下記記事もぜひご覧ください。

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紹介 「辺野古埋め立て用の土砂搬出計画」を止める請願署名の取り組み

「辺野古埋め立て用の土砂搬出計画を止めよう」請願署名の取り組みについて

辺野古新基地建設問題で国は、行政不服審査制度を濫用して「私人」になりすまし、沖縄県の埋め立て処分撤回を停止させ新基地建設工事を再開しました。「知事選」での民意を足蹴にする安倍政権の姿勢は、法治主義に反し、民主主義と地方自治を崩壊させる行為と言わなければなりません。

このまま工事が進捗すると、来年後半以降には本土からの土砂が搬出され、沖縄への基地負担がさらに強化されて、「米軍基地の増強と戦争準備」「日米の軍事一体化」が一層進むこととなります。さらには、土砂に含まれる外来生物の処理など未だに国は対策も立てていません。このままでは、基地と隣り合わせの「命と環境の危機」がさらに進行することは目に見えており、生物多様性に富む沖縄の海は、特定外来生物等の侵入で著しく変貌してしまいます。

平和フォーラムの構成団体である鹿児島県奄美大島の団体を含め、各地の土砂搬出地の市民団体等で構成されている「辺野古土砂搬出全国連絡協議会」がすすめる請願署名に、総がかり行動実行委員会も取り組むことになりました。

取り組み

(1)署名用紙 ダウンロード  土砂署名オモテ(署名用紙)

(2)集約日  2019年3月末 第2次集約(第1次は2018年12月末)

(3)提出先     平和フォーラムへ提出します。 土砂署名ウラ(説明ほか)

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東海第二原発の「運転期間延長」認可に対する原水禁 抗議声明

東海第二原発の「運転期間延長」認可に対する原水禁声明

原子力規制委員会は、11月7日、稼働から40年を超える東海第二原発(茨城県東海村)の運転期間を、今後最長20年延長できることを認めた。原則40年とされていた原発の運転期間の延長は4基目で、老朽原発の稼働はきわめて危険として「運転延長は例外中の例外」としてきたこれまでのルールを、原子力規制委員会は自ら形骸化させている。原発稼働の長期化は原子炉容器の脆弱性を高めるとともに、様々な場所・場面での事故リスクをも高めていく。老朽原発の稼働は様々な問題を抱えるだけに、原水禁は今回の「運転期間延長」認可に強く抗議する。

東海第二原発は、福島第一原発と同じ沸騰水型原発(BWR)では初めて規制基準の適合性が認められるもので、東日本大震災で被災した原発であり、機器の劣化や不具合も心配される。今回の認可で更田委員長が「運転開始から60年たっても機器の劣化は問題ない」「東日本大震災の影響がない」と発言し、日本原電の説明をそのまま了承した責任は極めて重く許されるものではない。これまでの規制基準適合に際して「安全とは認めたわけではない」との言い訳はもはや通じない。

日本原電は、東海発電所・敦賀発電所1号機の廃炉を決定し、東海第二原発の再稼働は敦賀発電所2号機とともに、日本原電の企業経営の存続の問題となっている。日本原電自体の財務基盤が極めて弱いことはこれまでも度々指摘されており、安全対策工事を、東京電力などの電力会社からの資金援助で進めようとしている。積み立ててきた廃炉費用でさえ取り崩していることも問題であり、そのような会社に、これ以上原発を動かす資格はない。

東海第二原発は、30キロ圏内に約96万人が暮らしており、都心からもおよそ110キロの距離に立地している。一度過酷事故が起きればその被害は計り知れず、日本原子力発電(日本原電)だけで背負いきれるものではない。

今回の認可によって、再稼働に向けたハードルは、周辺自治体との合意(日本原電と6市村で結んだ新協定)のみとなる。原発から30キロ圏内の自治体では、具体的避難計画など立てられる状況にない。すでに那珂市長は反対の姿勢を示し、水戸市議会も再稼働反対の意見書を出している。福島原発事故の後、茨城県内の44市町村のうち34

市町村の議会で「再稼働反対」や「廃炉を求める」、あるいは「住民同意のない再稼働は認めない」など慎重な対応を求める意見書が採択されている。首都圏においても複数自治体からも、再稼働や20年間稼働延長に反対する議会決議などが上がっている。世論は、原発の再稼働より廃炉を求める声が大きいのが実態だ。そのような中で日本原電という一企業の存続のために多くの人々が危険に晒されることは許されない。さらに日本原電は、このことに関して市民社会に対してまともに説明をしていない。

いまや原子力は廃炉の時代を迎えている。老朽化した東海第二原発は、たとえ再稼働しても20年後には確実に廃炉となる。その過程でさらに大量の放射性廃棄物を生みだし、事故のリスクを常に抱え続けることを考えれば、絶対に再稼働を許すわけにはいかない。原子力規制委員会は、これまでの設置変更許可・工事計画認可・運転期間延長認可などの認可をすみやかに取り消し、東海第二原発を廃炉にすべきである。日本原電も、世論に真摯に耳を傾け東海第二原発の廃炉と新たな事業展開を考えるべきである。

原水禁は、今回の「運転期間延長」に強く抗議するとともに、脱原発社会の実現に向け、取り組みの一層の強化を図るものである。

 2018年11月8日

 原水爆禁止日本国民会議

 議長 川野 浩一

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11.7北電本社に申し入れ 志賀原発1,2号機を速やかに廃炉に!

北陸電力のこの間の「ていたらく」(原子力規制委員会へのデータ提出に際し、誤字脱字、データ不足などから(審査は)時間の無駄とまで言われたことや、大田火電の「火災」事故、おまけに、雨水によるモニタリングポスト水没などなど)に、危険な原発を運転する資格も能力も技術も緊張感も倫理観もないことから「即刻!廃炉に」を申し入れたものです。

申 入 書

2018年11月 7日

 北陸電力株式会社

代表取締役社長 金井 豊 様

さよなら!志賀原発ネットワーク

  •              共同代表 岩淵正明(石川県憲法を守る会代表)          共同代表 中垣たか子(原発震災を案じる石川県民・世話人)
  • 共同代表 新明宏(石川県平和センター代表)
  • 石川県平和センター代表 本田良成
  • 石川県勤労者協議会連合会長 藤田 利男
  • 金沢地区平和運動センター議長 赤玉 善匡
  • 石川県憲法守る会事務局長 森 一敏(金沢市議会議員)
  • 北陸プルサーマルネット  林 秀樹
  • 命のネットワーク代表  盛田 正
  • 志賀原発を廃炉に!訴訟原告団長 北野 進(珠洲市議会議員)
  •   事務局長 堂下 健一(志賀町議会議員)
  • 原水禁石川県民会議    代表委員 佐野 明弘
  •  糸矢 敏夫 野村 夏陽
  • 石川県議会議員 盛本 芳久(社民党石川県連代表)
  • 原水禁富山県民会議会長 岡﨑 信也

富山県平和運動センター議長 山崎 彰

富山県議会議員 菅沢 裕明(社民党富山県連代表)

申  入  書

 2011年3月11日の東日本大震災以降、志賀原発は1号機、2号機ともに停止したまま、すでに7年半以上が経過しました。この間終始一貫して貴社は「志賀原発の早期再稼働を目指す」として、2014年8月に2号機の新規制基準への適合性審査(安全審査)を申請しました。この時点では原子力規制委員会の有識者会合による敷地内断層の調査及び審査がまだ継続中で、実質的な審査が開始されたのは2016年4月に有識者会合の評価書が提出された後、2016年6月のことです。

しかし、それから2年以上たっても審査は一向に進んでいません。去る9月21日の審査会合では、貴社が提出した資料に説明不足や誤記などの不備があまりに多いことが指摘され、委員からは「論外」、「時間の無駄」といった厳しい言葉が飛ぶ有様でした。それ以前の審査会合でも貴社の見解はたびたび否定され、委員の質問に十分な説明ができずにいる担当者の無様な姿に住民らは「こんな会社が原発を建設し、動かしてきたのか」、「これでも、まだ原発を動かす気なのか」と不安を募らせています。

2号機の審査が進捗せず再稼働は目処が立たない状況ですが、1号機は審査申請の目処さえ立たっていません。貴社の経営陣は「敷地内の断層は動かない断層であることをご理解いただけるものと確信している」という趣旨の発言をいまだに繰り返していますが、1号機、2号機ともに再稼働の見込みがないことは明らかで、社内でも「(志賀原発は)“本当に動くのか”と危機感が増している」と、地元紙にも報道されているのが実態です。

2016年4月、透明性・中立性の条件をクリアした4名の専門家からなる有識者会合が、2年以上にわたる審査会合を経て原子力規制委員会に提出した「評価書」の結論は『1号機原子炉直下と2号機タービン建屋の安全上重要な配管直下にある破砕帯(断層)は、いずれも将来活動する可能性が否定できない』というもので、これは新規制基準に照らせば『志賀原発の敷地には原発を建設してならない』ということに他なりません。今まで北陸電力を信用していた住民にとって貴社の主張がことごとく否定された衝撃、そのショックの大きさは計り知れません。この時点で1号機、2号機ともに速やかに廃炉の決断をするべきでした。

志賀原発が停止していても、大雪の冬も猛暑だった今年の夏も電力供給には何ら問題は生じていません。その一方で、原子炉建屋への雨水流入や大雨によるモニタリング・ポスト床上浸水など、原発の安全性に関わる問題が次から次へと起きており、停止中であってもゆるがせにはできないはずの安全管理体制に緩みが生じているのではないかと危惧されます。長期間停止による運転員の志気の低下も気がかりです。

また、昨年度実施された原子力規制委員会と電力事業者による事故を想定した訓練で、貴社は「原子力規制委員会との情報共有」において最低評価でした。理由は「社内の情報共有システムがダウンし発電所の情報が伝わらなかった」という極めてお粗末なもので、こんなことでは到底過酷事故には対応できません。「北陸電力には原発運転の資格なし」と、あらためて言わざるを得ません。

さらに、9月6日に発生した北海道電力管内の全域停電では、原発の再稼働を優先して火力発電所の更新が後回しになっていた、いわば「原発依存が招いた“人災”」ではないかという指摘があります。この指摘は北陸電力にとっても決してよそ事ではありません。

台風による停電でオフサイト・センターが機能停止するなど、昨今多発している自然災害に対する原発の脆弱さも深刻な問題で、原発の存在自体が北陸電力にとっても大きなリスクであるという事実が明らかになっています。

電力供給には必要のない、まったく発電せずに電力を消費しているだけの原発のために、これ以上危険にさらされることのないよう、以下、申し入れます。

【 申入れ事項 】

1.志賀原発1号機は速やかに廃炉にすること。

2.新規制基準適合性審査が続いている2号機も、直ちに審査の申請を取り下げ、廃炉にすること。

 

志賀原発は速やかに廃炉にすべき理由・補足説明

1 活断層の見落としや過小評価があり、原発を立地すべきではない場所に建設されていて危険

(1)2016年4月に原子力規制委員会に提出された有識者会合「評価書」の結論は『敷地内破砕帯のS-1、S-2・S-6は、いずれも将来活動する可能性が否定できない』というものでした。

S-1は1号機原子炉直下、S-2・S-6は、タービン建屋内にある原子炉冷却に不可欠な安全上極めて重要な配管直下にあり、『新規制基準における活断層等の扱い』では「可能性が否定できないものは活断層とみなす」と、あくまでも安全側に立って判断を下すことになっているのですから、この「評価書」が提出された時点で、北陸電力は速やかに廃炉の決断をすべきでした。

(2)敷地内断層の問題のみならず、敷地周辺の活断層も過小評価されていることも問題です。2006年3月24日、金沢地裁は志賀原発2号機の運転差止め判決を下しました。この判決では、政府の地震調査研究推進本部が、一体となって活動すると推定している邑知潟断層帯による地震(想定地震規模M7.6程度)が、志賀原発の耐震設計においては何ら評価されていないことが指摘されました。北陸電力は、邑知潟断層帯に平行する眉丈山第二断層(想定地震規模M6.6程度)しか考慮していなかったのです。

この判決の一年後、2007年3月25日、能登半島地震で1、2号炉ともに設計基準をこえる、文字通り想定外の揺れに見舞われました。震源となった能登半島沖合いの活断層は、なぜか三分割されて耐震設計では考慮対象外でした。この時は、1999年6月に発生した臨界事故隠蔽が発覚した直後で、原発は停止中だったため放射能漏れを起すような事態にいたらなかったのは幸いでした。現在でも敷地直近の富来川南岸断層は、上記の例と同様に過小評価されたままです。

(3)耐震設計では地震動による揺れのみが問題にされ、活断層による地盤のズレで機器・配管等が損傷することは考慮されていません。しかし、直下あるいは直近の断層の活動により深刻な被害が生じる可能性があることも忘れてはなりません。しかも安全審査の際には単一故障しか想定されていませんが、地震が起きれば被害は同時多発的に発生することは明らかです。

2 北陸電力には原発の運転資格なし

1号機、2号機ともに運転開始から2011年3月に停止するまでの間、お粗末な事故・トラブルの事例には事欠かず、北陸電力は原発を安全に管理・運転する能力に欠けていると判断せざるをえません。記憶に新しいものでは原子炉建屋に雨水流入、モニタリング・ポスト床上浸水等がありますが、長期停止する前の2010年でも、1号機は9月末に定検終了後、翌年3月1日までに3回も手動停止し、定検中には制御棒の脱落事故も発生していました。その間、2号機でも手動停止する事故があり、地元から不安の声が上がっていました。

(2)過酷事故に対応できるのか、非常に不安です。

昨年度実施された原子力規制委員会・規制庁との防災訓練において、原発から事故発生情報が伝わらず社内で情報共有ができず、規制委にも基本的な情報伝達ができませんでした。これでは、政府が原子力緊急事態宣言を出すかどうか判断することさえ不可能です。原因は、要員が一気にアクセスしてシステムがダウンしたというお粗末なもので、こんな有様で緊急時に対応できるのか不安です。(2018年7月25日開催の第21回原子力規制委員会・配布資料3を参照)

この件はマンスリー・レポート等でも報告されておらず、再発防止対策等も不明です。

(3)取締役らに原発が抱える潜在的危険性に対する認識が欠如していることが懸念されます。例えば原子力担当の副社長が、今年の株主総会で廃炉に関する質問に対して「300年、500年も先のことではないが云々」等の発言をしていますが、原発の運転は原則40年、仮に延長が認められても20年に限られているのに、100年単位の数字がどこから出てくるのか、まったく非常識極まりありません。

その前には、社長が記者会見で「1号機は60年間運転できる」という趣旨の発言をしています。しかし、再稼働の前提となる適合性審査への申請の目処さえ立っておらず、しかも大事故を起こした福島第一原発と同じ沸騰水型というだけでなく格納容器も同じマークⅠ型です。この1号機について、運転期間の延長について言及するとは、志賀原発の危険性についてまったく認識を欠き、福島原発事故から何も学んでいないのではないかと懸念されます。

3 原子力防災および避難計画に実効性なし

事故の想定において、地震、津波、台風、豪雨、積雪などの自然災害との複合災害は考慮されていません。しかし、実際に台風の影響で停電してオフサイト・センターが機能停止、あるいは大雨でモニタリング・ポストが水に浸かるといった事故が起きており、自然災害に対する原発の脆弱さが明らかになっています。過酷事故対策では複合災害を想定することが不可欠です。

ひとたび重大事故が起きれば、取り返しのつかない想像を絶するような被害が広範囲かつ長期間に及ぶことが、福島原発事故で明らかになっています。福島原発事故はいまだ収束せず、廃炉の目処はついておらず、放射能による被害は今もなお進行中です。

もっとも確実な原子力防災は原発を廃炉にすることですが、原発は停止中でも危険な存在です。福島事故から教訓を学び、原子力防災および避難計画を抜本的に再検討するべきです。

4 再稼働に固執するのは北陸電力にとって経済的にも電力安定供給の面でもリスクが大きい 

志賀原発は発電量ゼロの状態がすでに7年半以上続いていますが、その間、使用済み核燃料の冷却などに電力を消費し続けています。「原子力発電費」の名目で計上されている原発の維持管理費は毎年400億円以上かかり、2011年度~2017年度の総額は約3600億円に及びます。再稼働に固執すれば、そのための安全対策工事費への投資も続けなければなりません。2015年度以降はその投資額に関して公式発表では「1千億円の後半」と公表されていますが、その詳細は不明のままです。

再稼働できない限り全く回収の見込みがない投資を続けて、「すでに巨額の投資をしてしまったから」という理由で危険な志賀原発の再稼働すれば、大事故のリスクがあります。いずれにしても志賀原発は、貴社にとってお荷物でしかないことは明らかです。経済的な観点からも、すみやかに廃炉の決断をするべきです。

北海道電力管内で発生した広域停電の際には「原発の再稼働を優先して火力発電所の更新が後回しになっていた」と指摘されていましたが、七尾大田火力発電所での事故発生は、北陸電力も同様の状況にあることを示唆しています。また他地域との連携線に関しても中部とは30万kWのみで、しかも直流送電なので停電していれば使えず、関西との連携線が何らかの事情で使用不可能になれば、広域停電の可能性も否定できません。

原発事故による被害回復のための備えは原発再稼働より優先されるべきなのに、原子力災害の損害賠償金の上限は1200億円に据え置かれることになりました。福島原発事故で東京電力の損害賠償費用はすでに8兆円を超えており、10兆円に迫るとも言われています。にもかかわらず損害賠償の上限が1200億円のままでは、実質的には無保険状態といってもよい状態です。このままで原発を再稼働するとは、無責任の極みというほかありません。賠償金の上限引き上げによる高額の保険料が負担できないのなら、原発から撤退するべきです。

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11.2「安倍改憲NO!改憲発議NO!」石川県民集会 成功裏に開催

太田昌克氏(共同通信編集委員) 「朝鮮半島の非核化への道筋」~日米核同盟と揺れる憲法~

安倍改憲NO!市民アクションいしかわの呼びかけ人のお一人、五十嵐正博さんは 韓国最高裁の「徴用工判決」に対する安倍政権の「国際法に反する」という嘘と欺瞞を暴きました。

太田昌克氏は「米・朝」間に信頼関係は醸成されていない。」「核廃棄は長い闘いとなる」と非核化問題の進まない現状を分析し、楽観的に見ては行けないと警鐘を鳴らした。

優しい語りで司会・進行していだきました、水野スウさん

文教会館を埋めた労働者・市民

憲法改悪の先取りである「日・米の軍事一体化」「戦争準備」に反対する「特別決議」と

「3000万署名を達成しよう」という集会アピールを採択しました。

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辺野古埋立て撤回に対し、繰り返された政府の行政不服審査法の濫用に抗議する声明

2018年10月18日

辺野古埋立て撤回に対し、

繰り返された政府の行政不服審査法の濫用に抗議する声明

フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)

事務局長 勝島 一博

10月17日、防衛省沖縄防衛局は、名護市辺野古の新基地建設に伴い、辺野古沖の埋め立て承認を県が撤回したことに対し、行政不服審査法に基づく不服審査請求に加え、県による撤回の効力停止を国土交通省に申し立てしました。

 これに先立ち、沖縄県では、翁長雄志前知事の方針に沿って、8月30日には沖縄県により、辺野古埋め立て承認の撤回が行われ工事は中断していました。また、9月30日に行われた沖縄県知事選挙では、翁長前県知事の遺志を継ぎ、辺野古新基地建設反対を訴えた玉城デニーさんが、与党の推薦を受けた相手候補に過去最多得票で勝利し「辺野古新基地はいらない」という大きな民意が改めて示される結果となりました。そして10月12日には、玉城新知事と安倍首相との会談ももたれています。

この会談は、選挙後、安倍首相や菅官房長官が選挙結果を「真摯に受け止める」と語っていたことや、選挙後に速やかにもたれたことから、新基地問題が政府と県との間で話し合いによる解決に向けての大きな一歩と期待が膨らむものでした。

しかし、対談からわずか5日後、政府は、対話による解決を踏みにじり、県民に何の説明もなく、突然法的な対抗措置に踏み出しました。

この行政不服審査法に基づく手法は、2015年、翁長知事の「埋め立て承認取り消し」に対して、沖縄防衛局が私人になりすまして「承認取り消しの執行停止」を国土交通大臣に請求したことと同様です。当時も多くの法学者から、「公平性・客観性を欠いた猿芝居」「安保法といい辺野古問題といい法の支配を無視した行政権力の行使」など多くの批判と問題点が指摘されていました。

再び繰り返された安倍政権の手口は、防衛省・沖縄防衛局が私人になりすまし、国土交通大臣に審査請求し、同じ内閣の国土交通大臣が審査するという、国民(私人)の権利・利益の救済を図ることを本来の目的とした行政不服審査制度の濫用であって、法治国家にはあるまじき行為です。さらに、選挙のたびに示されてきた「辺野古に基地はいらない」とする沖縄県民の民意を再び踏みにじっており、不当・不法の極みと指摘せざるを得ません。

私たち平和フォーラムは、玉城知事や沖縄県民の「新基地建設反対」の闘いを支持し、ありとあらゆる取り組みを沖縄や全国で展開するとともに、県民の民意を踏みにじり、国の機関の申し立てを国の機関が可否を判断するなど、安倍政権の暴走を断じて許さず、退陣を求めてさらに闘いを強化していきます。

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朝鮮学校差別を容認する東京高裁判決に抗議する

朝鮮学校差別を容認する東京高裁判決に抗議する

フォーラム平和・人権・環境

共同代表 藤本泰成

 10月30日、東京高裁(阿部潤裁判長)は、高校支援金制度の朝鮮高校への不適応を違法として、東京朝鮮中高級学校の元生徒61人が国を提訴した訴訟の控訴審において、請求を棄却した1審・東京地裁判決を支持し、元生徒側の控訴を棄却する判決を言い渡した。

 平和フォーラムは、地裁判決を覆し一転原告敗訴とした9月27日の大阪高裁判決と同様に、民族教育の権利を否定し日本で生活する子どもたちの学ぶ権利を剥奪する当判決を決して許さない。

 公判において裁判長は、異例とも言える時間を割いて国側に対し、①文部科学省が朝鮮高校の支援金需給に関して審査が行われていた2013年の2月20日、「公立高等学校に係わる授業料不徴収及び高等学校等就学支援金の需給に関する法律(以下高校支援金制度)施行規則第1条第1項第2号ハ」の規定を下村博文文部科学大臣(当時)が省令によって削除したこと、②根拠規定の「ハ」が削除された同日付で、適正な学校運営を認めるに至らないとして規定第13条に基づき不指定とする旨が決定され、翌日朝鮮高校に送付されていることの矛盾を正すよう迫っていた。

 そのような訴訟指揮を執りながら、一転して判決では、①の違法性には触れず、文科大臣の判断は不合理とは言えず、裁量権の逸脱はないとした2017年9月13日の東京地裁判決を踏襲し、請求棄却の判決を出した。高校支援金制度は、日本国内で生活し学ぶ全ての子どもたちを対象としている。その意味では「ハの削除」は違法と言える。文科省は、そもそも、その規定をもって指定の是非を審査していた。下村文科大臣は、就任直後の2012年12月26日の記者会見において、拉致問題の進展がないことや朝鮮総連との密接な関係があり教育内容、人事、財政にその影響が及んでいるなどと主張し、高校支援金制度からの排除を示唆していた。その結果としての「ハの削除」であり、審査を行う以前に政治的理由をもって不指定が決定していたことは明白といえる。

 弁護団は、裁判長の訴訟指揮から正当な判決が下されることを大いに期待していた。最後に覆ったのは、政権の圧力なのか裁判官の忖度なのか、憲法と法に基づいて社会正義を守る裁判所の意義は失われつつある。

 朝鮮半島では、南北首脳会談、朝中首脳会談や米朝首脳会談が行われ、朝鮮戦争終結や半島の非核化などに動きだし、融和の雰囲気が漂っている。がしかし、日本政府は、その対話の中にはいない。高裁判決と同日、韓国最高裁は、日本が植民地としていた当時、韓国から動員され日本で働いた元徴用工の賠償請求を認める判決を出した。また、韓国外交省からは、日韓慰安婦合意に基づいて設立された「和解・癒やし財団」を解散する考えが示されていると報道されている。日朝・日韓関係は、戦後70年以上を経過してもなお侵略戦争と植民地支配の過去を引きずっている。日本政府の戦後補償に対する強引な姿勢とゆがんだ歴史認識、そして在日コリアンに対する差別意識が、その解決を遅らせていることは間違いない。

 平和フォーラムは、東京高裁判決に対して、その差別性に強く抗議し、日本政府に対して朝鮮学校への高校支援金制度の即時適用を求めるとともに、侵略戦争と植民地支配の反省にたって、多文化・多民族共生社会へのスタートを切るために全力を尽くす。

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米・トランプ政権によるINF条約からの離脱発言に強く抗議する

米・トランプ政権によるINF条約からの離脱発言に強く抗議する

2018年10月22日

  米・トランプ大統領は、10月20日、1987年に米国と旧ソ連が締結した中距離核戦力(INF)全廃条約について、条約を引き継いだロシアが条約に違反して中距離巡航ミサイルの開発・実験・配備を続けていると批判し、INF条約から離脱する方針を示しました。加えて、中国の中距離ミサイル開発にも言及し、米国のみが条約を遵守しているとの不満を表明しています。トランプ大統領は、今後、米国や同盟国の安全保障を確保するために、通常弾頭型の中距離ミサイルの研究開発を含めた対抗措置を進めるとの意向を示しています。

ロシア側は、「米国は条約に違反しているという根拠のない非難を続けている。」と反論しています。このような状況では、世界は再び冷戦に逆戻りし、軍拡競争が激化する恐れも懸念されます。トランプ大統領の発言は、世界の政治状況をより不安定なものにしようとするもので、断じて許すことはできません。
米国の条約離脱によってロシアが条約を順守する可能性が高まるわけではありません。むしろ米国が指摘している中距離ミサイル(9M729)開発の制約も消滅して、生産や配備の増強も懸念されます。
さらに離脱に当たって条約当事国でもない中国の動きにも言及していますが、本来ならば米中での真摯な議論を促すことこそ求められているにも関わらず、そのような努力を放棄し、自らの核兵器開発の再開を正当化することは許せません。
朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の核兵器開発の中止を求める一方で、自国の核開発、核軍拡を正当化することのダブルスタンダードは、朝鮮半島に対する非核化の要求に説得性を持ちえないものです。
軍事的対抗より平和外交を重視し、対話と協調によって国際世論に広く訴え、核軍縮を前進させることがなによりも求められているはずです。核兵器禁止条約が国際社会に提起されている中で、米国の離脱はこの動きに大きく水を差すもので、「核なき世界」の実現はさらに遠のくものです。
唯一の戦争被爆国である日本(政府)は、このような動きに毅然とした立場をとり、条約の継続と実効ある取り組みを強めていかなくてはなりません。米国がオバマ前大統領の示した「核なき世界」を求めて、核兵器を使用した唯一の国としてその道義的責任を全うすること、日本が核兵器禁止条約を批准し唯一の戦争被爆国としての責任を果たすことが、核兵器廃絶と世界平和への道筋であると考えます。
原水禁は、核軍縮の動きに逆行する今回のINF条約からの米国の離脱に、強く抗議するとともに、核軍縮に向け、取り組みの一層の強化を確認します。

2018年10月22日
原水爆禁止日本国民会議
議  長  川野 浩一

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松陰の帝国主義とは(北中新聞社説より)

北陸中日新聞「社説」より                               2018年10月21日

来た道をたどらぬよう 明治150年に考える

 明治元(一八六八)年から数えて今年は百五十年。政府はさまざまな行事で祝います。明治とはどんな時代だったか。歴史の美化を離れて考えます。

 汽車や西洋風の赤れんが建物…。上流階級が舞踏会を楽しんだ鹿鳴館もありました。明治には目をみはる変化がありました。

 西洋の思想や文学、科学も入ってきます。それを理解するために和製漢語が生まれました。「交響曲」「空想」「詩情」などは森鴎外が。「不可能」「経済」「価値」「無意識」などは夏目漱石が造語したそうです。「芸術」「科学」「知識」などは哲学者の西周(あまね)が考案したとも…(作家・半藤一利氏の著作による)。

松陰の帝国主義とは

 何とも「文明開化」の明るい雰囲気が感じられませんか?

 別の一面もあります。「富国強兵」のスローガンに駆り立てられ、国内外に無数の犠牲者を生んだ時代です。日本史で「近代」とは、明治維新から一九四五年、太平洋戦争の敗戦までとされます。血みどろの時代でした。

 <急いで軍備をなし、隙に乗じてカムチャツカ半島やオホーツクの島々を奪い、琉球にも幕府に参勤させるべきである。朝鮮を攻めて、北は満州の地を割き、南は台湾やフィリピン諸島を手に入れよう。進取の勢いを示すべし>

 幕末にこんな趣旨の文章を残した人がいます。長州(山口)の思想家・吉田松陰です。「幽囚録」(講談社学術文庫)に書かれています。

 軍事力で他国の領土や資源を奪う帝国主義の思想そのものです。実際に朝鮮や台湾は、日本の植民地になりました。中国東北部の満州には日本の傀儡(かいらい)国家「満州国」をつくっています。

 まるで松陰が描いた“戦略図”は、近代日本の戦争の歴史そのものではありませんか。

統帥権で軍が暴走した

 カムチャツカ半島はなくとも、樺太の南半分は手に入れ、フィリピンも太平洋戦争のときは日本軍が占領していました。

 確かに江戸末期はアジア諸国が西欧列強に蚕食され、植民地になった時代です。その中で松陰は共存共栄の道ではなく、アジア争奪戦に加わらないと日本が滅んでしまうと考えていたのです。

 ひょっとして長州の志士たちに「幽囚録」の一節も埋め込まれていたのでしょうか。あくまで仮説ですが、松陰の帝国主義的な思想が彼らに受け継がれていたとすれば、対外戦争の歴史を説明することにはなります。

 例えば明治政府の軍を握っていたのは長州閥の山県有朋です。「松陰の最後の門下生」と自ら語りました。徴兵制をつくったのも山県、参謀本部の設置や軍人勅諭の制定も山県です。「日本軍閥の祖」と呼ばれ、枢密院議長を三回、首相を二回歴任しました。軍備拡張を推し進めました。

 同じ長州閥の伊藤博文がつくった明治憲法には「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」との条文がありました。統帥権の独立は、軍への政治の介入を防ぎました。昭和になって軍の暴走を招いた原因とされます。

 明治維新から七十七年間は「戦争の時代」でしょう。統帥権の規定で、政治によるコントロールが利かない軍隊になっていたのではないでしょうか。

 終戦からの今日までの七十三年間は、まさに「平和の時代」です。それを守ってきたのは日本国憲法です。それぞれの憲法の仕組みが、戦争の時代と平和の時代とを明確に切り分けたと考えます。

 戦争へ進んだ要因は他にも多々あるでしょう。興味深いエピソードがあります。作家の保阪正康さんは昔、日米開戦時の首相・東条英機らが「なぜ戦争をしたのか」と疑問を抱き、昭和天皇の側近・木戸幸一に書面で質問しました。

 「(彼らは)華族になりたかった」と答えの中にあったそうです。内大臣だった木戸の想像ですが、軍功があれば爵位がもらえたのは事実です。公爵や伯爵など明治につくられた特権階級です。満州事変時の関東軍司令官も男爵になっています。爵位さえ戦争の一つの装置だったかもしれません。

国民も勝利に熱狂した

 むろん国民も戦争に無縁ではありません。日清・日露の勝利、日中戦争での南京陥落、真珠湾攻撃に万歳を叫び、提灯(ちょうちん)行列です。勝利の報に熱狂したのは国民でもあるのです。

 でも、戦争は残忍です。日露戦争では日本兵だけで約十二万人が死にました。歌人の与謝野晶子は「君死に給(たま)ふこと勿(なか)れ」と反戦詩を発表しています。太平洋戦争では民間人を含め、日本人だけでも約三百十万人の死者-。血みどろの歴史を繰り返さない、それが近代を歩んだ日本の教訓に違いありません。

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憲法理念の実現をめざす第55回大会(護憲大会)開催の呼びかけ

私たちは、1964年以来、「憲法理念の実現をめざす大会(護憲大会)」を毎年秋に開催し、憲法の平和と民主主義、人権尊重の理念を日本社会において実現するために、全国の人びとの奮闘を持ち寄り、その内容をより豊かなものとするべくとりくみを積み重ねてきました。55回目となる今年は11月17日(土)から19日(月)の日程で、佐賀県・佐賀市において開催します。すべての皆さんに、本大会への参加を呼びかけます。

昨年5月3日、安倍首相は改憲派の集会に寄せたビデオメッセージで「2020年改憲」を表明しました。スケジュールを逆算すると、今年の通常国会での改憲発議を強行することも想定されるものでした。3月25日行われた自民党大会において、「改憲4項目」(自衛隊明記・緊急事態条項・合区解消・教育の充実)の条文案を提示するところまではこぎつけましたが、最終決定には至りませんでした。

また、国民投票実施の前提となる「国民投票法改正案」について、与野党の一致をみることなく、自民・公明、日本維新の会、希望の党による国会提出となりました。ただし、通常国会での成立は見送られ、次期以降の国会で審議が予想されます。

当初の安倍首相の目論見からは、だいぶんズレが生じているのは、確かです。そのことを反映し、昨年同様改憲派集会で公開された安倍首相のビデオメッセージでは具体的日程については触れることがありませんでした。一方、安倍首相は改憲への意欲をあらためて表明しています。今なお改憲に向けた策動を止めることがないのは、一度取り下げてしまえば、政権そのものの求心力を失いかねない現実があるとみるべきで、けっして油断してはなりません。むしろ、なりふりかまわぬ強行を警戒し、改憲阻止のとりくみをすすめなくてはなりません。

安倍政権の改憲策動に対し、昨年9月に発足した「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が呼びかける「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」は、約1350万筆を集約しています。諸団体・個人が全国各地でこの署名を通じ、広範な市民との対話を進めてきた結果として確認する一方で、改憲発議を断念させるため、目標として掲げる3000万筆達成に向け、よりいっそうの奮闘が求められています。

理由なき改憲のための改憲の策動は、「特定秘密保護法」(2013年)、「集団的自衛権」行使容認の閣議決定(2014年)、「戦争法」(2015年)、「共謀罪」(2017年)、「働き方改革」(2018年)、あるいは沖縄抑圧や歴史改ざん、教育への介入といった安倍首相自身の反憲法的性格に基づき行われてきた諸政策の総決算です。

私たちには、この安倍政権を打ち倒し、憲法違反の法律を廃止し、平和といのちと人権を私たちの手に取り戻し、未来に引き継ぐ責任があります。そのために、ともに考え、ともに行動しましょう。護憲大会をそのための重要なステップとして位置づけ、必ず成功させましょう。職場から、地域から、全国各地から、第55回護憲大会に結集しましょう!

2018年8月31日

憲法理念の実現をめざす第55回大会実行委員会

 

 

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