2006年度 活動の総括
Ⅰ.はじめに
1.私たち石川県平和運動センターは、昨年の9月26日、安倍政権の発足と時を同じくして第7回定期総会を開催し、「新政権の危険性、欺瞞性を見抜き、職場や地域から平和憲法を守り活かす闘いを前進させよう!」というメインスローガンの下、具体的な活動方針を確認し、この1年間、石川県における平和運動の先頭に立ち、全力でたたかってきました。
2.この間の国内外の動きを振り返ったとき、基本的には昨年の総会で確認したように、①米国は経済システムのグローバル化を一段と進め、貧困、差別、人権侵害など「格差社会」を世界に広め、一方で世界的な米軍再編を進め、軍事戦略で優位に立とうとすること、②世界各地では米国一国集中主義を阻止する動き、反米、反新自由主義の動きが強まり、米国の地位の相対的低下、孤立化がいっそう進むこと、③小泉政権を引き継ぐ安倍政権は、このような世界の潮流とは逆行し、軍事、外交、経済で米国追随を続けること、④安倍政権は単純に小泉政権を継承するのではなく、「確信犯」的タカ派政治を内外で展開していくこと、以上を基本的な潮流として展開してきました。
3.安倍政権については強さと脆さが顕著に現れた1年でした。「美しい国づくり」を掲げ、戦後レジームからの脱却と改憲を訴えた安倍政権は、臨時国会、通常国会と小泉内閣から引き継いだ3分の2巨大与党をバックに教育基本法の改悪や防衛庁の「省」昇格、イラク特措法延長、米軍再編特措法、さらに国民投票法の制定など戦争のできる国づくりに向かって猛進しました。しかし、これらの政策に対する批判や疑問の声に加え、小泉内閣時代から一気に進行した新自由主義路線による格差社会の拡大や地方の切り捨て、さらに稚拙な内閣人事や強行採決連発の国会運営、生活感覚のない理念先行型政治に対し国民の怒りは爆発し、安倍政権は参議院選挙で歴史的大敗を喫しました。
4.こうした中で私たちは、昨秋は石川県の国民保護実動訓練反対の諸行動、さらに年末にかけて教育基本法改悪の反対行動、年明け以降は小松基地での米軍訓練移転阻止行動、そして志賀原発の運転再開阻止行動、改憲手続法(国民投票法)反対行動へと重点課題を移しながらも、年間を通じて数多くのたたかいを展開してきました。特に小松基地と志賀原発に対するたたかいは石川から発する全国課題の取り組みであり、全国の反基地運動、反原発運動の中でも大きな意義をもつものでした。そして何よりも安倍政権敗北に大きな役割を果たしたと確信します。
5.運動課題が拡大し、かつそれぞれの課題が厳しい局面を迎える中、反戦・平和、環境、人権と民主主義擁護の立場を鮮明にする平和運動センターのこの1年間のたたかいは、組合員はもちろんのこと、多くの市民の共感を得てきたものと確信します。しかし、この一年間の安倍政権の暴走による平和の危機と、参議院での与野党逆転という歴史的な情勢の転換は、私たちの平和運動に新たな課題を提起しています。平和運動センターの役割の大きさ、重さを組合員1人ひとりが自覚しつつ、たたかいを一層強化するためにも、この1年間の活動を総括し、教訓を共有化し、さらなる前進を図っていかなければなりません。
Ⅱ.憲法改悪を許さない取り組み
10月29日(日) 社民党憲法スクール(講師:保坂展人衆議院議員) 150人
11月 3日(木) 護憲大会(~5日・別府市) 12人
11.3憲法公布60周年記念集会(石川県憲法を守る会主催)200人
輝け9条!平和憲法公布60年記念石川県民集会(九条の会・石川ネット主催) 350人
21日(火) 11.21「今 憲法と平和を考える」集会(全国一般)
24日(金) 社民党憲法スクール(講師:又市征治参議院議員) 100人
29日(水) 石川県憲法を守る会総会 100人
1月31日(水) 「国民投票法案」に対する民主党議員への緊急要請行動
2月 7日(水) 柳沢発言「女性は産む機械」に対する抗議文送付、打電行動要請
3月19日(月) 憲法調査特別委員会強行採決への抗議文送付、打電行動の要請
4月 5日(木) 憲法調査特別委員会への打電行動の要請
10日(火) 「STOP!暴走・迷走する安倍政権 4.10緊急集会」 150人
5月 3日(金) 憲法施行60周年記念「街頭キャンペーン」
輝け9条!許すな改憲!平和憲法施行60年記念県民集会 800人
1.安倍政権は改憲を公約に掲げた初の内閣であり、年頭には7月の参議院選挙を「改憲を争点にしてたたかう」とまで明言しました。そして5月には任期中の改憲へ大きく道を開く改憲手続法(国民投票法)の成立を強行し、さらに改憲を先取りする集団的自衛権の行使容認へと憲法解釈を変更するための懇話会を設け、この秋に答申を得る手続きを進めてきました。こうして2010年の改憲案発議に向け舞台を整え、参議院選挙をたたかうにあたっての自民党のマニフェスト「成長を実感に」の155項目のトップに「新憲法制定の推進」を掲げたのです。
ところが参議院選挙は年金問題、政治とカネ、そして閣僚の問題発言に有権者の関心が集中し、安倍総理は改憲問題をほとんど訴えることができないまま投票日を迎え、大敗を喫しました。安倍総理はこれをもって自らの基本理念は否定されていないと、屁理屈を並べて開き直り、総理の座に居座りました。憲法問題は「争点にならなかった」のではなく、安倍総理が意気込んだにもかかわらず「争点にできなかった」のです。まさに安倍政権の敗北です。
2.改憲手続法は、成立にあたって18本もの付帯決議が付けられたことに象徴されるように、その内容において、最低投票率が決めてない、500万人にのぼる公務員の意見表明が禁止されている、資金の豊富な団体がマスコミを自由に利用できるなど、数多くの問題点を含んでいます。平和運動センターは平和フォーラムからの提起を受け、成立阻止に向けて与野党の国会議員宛に打電行動を波状的に繰り返すとともに、国会審議のヤマ場である4月10日には「STOP!暴走・迷走する安倍政権 4.10緊急集会」を開催し、市内デモをおこないました。
3.憲法制定60年となる11月3日、そして憲法施行60年となる5月3日は平和憲法の大切さを広く市民にアピールする絶好の機会でした。11月3日は憲法を守る会として金沢市役所前広場で「11.3憲法公布60周年記念集会」を開催。終了後、教育会館まで市内デモをおこない、九条の会・石川ネットが主催する「輝け9条!平和憲法公布60年記念石川県民集会」に合流・参加しました。5月3日は憲法を守る会として、香林坊と武蔵が辻で「街宣キャンペーン」をおこない、その後「輝け9条!許すな改憲!平和憲法施行60年記念県民集会」に合流・参加しました。これらの取り組みはマスコミにも数多く取り上げられ、安倍政権が狙う改憲の標的は9条であり、その目的は戦争のできる国づくりであることを広く市民に訴えることができました。また憲法を守る会として作成したステッカーの販売にも取り組みました。
4.第43回護憲大会は別府市で開かれ、石川県からは計12人、うち平和運動センターからは 9人を代表派遣しました。
Ⅲ.米軍訓練移転を阻止し、日本の戦争国家化を阻止する取り組み
10月 2日(月) 小松基地爆音訴訟結審傍聴行動
18日(水) 共謀罪学習会 150人 27日(金) 国民保護計画実動訓練抗議集会・デモ 350人
29日(日) 国民保護計画実動訓練監視行動・記者会見
30日(月) 小松基地騒音調査(~11月1日)
12月 2日(土) 非核・平和条例集会(~3日・長崎市)
18日(月) 金沢地区平和センター「米軍再編で日本はどうなる?」-平和問題学習会-
2月24日(土) 原子力空母「レーガン」佐世保入港抗議集会
3月13日(火) 在日米軍特措法閣議決定に対する抗議文の送付、打電行動の要請
在日米軍再編経費および特措法に反対する署名の要請
14日(水) 原子力空母「レーガン」佐世保寄港に対する抗議の打電行動
16日(金) 米軍移転反対で小松市へ申し入れ
小松基地爆音訴訟控訴審判決前勝利集会 150人
21日(水) ピースウォークin金沢
イラク開戦4年に抗議し、特措法延長に反対する街宣・ビラまき行動 50人
4月16日(月) 小松基地爆音訴訟(第3次、4次)控訴審判決勝利集会
控訴審判決を受けての申し入れ行動(県、小松市、能美市、加賀市、小松基地)
5月10日(木) 小松基地への米軍移転問題で申し入れ(県、小松市)
17日(木) 小松基地日米合同演習抗議行動 100人
騒音調査・監視行動(~22日)
20日(日) 来るな米軍!小松基地抗議集会 800人
25日(金) 騒音調査記者会見(小松能美平和センター・爆音訴訟原告団)
6月 7日(木) 小松基地爆音訴訟原告団総会
8日(金) 情報保全隊情報収集問題で陸自金沢駐屯地申し入れ
18日(月) 福岡・築城基地の日米合同演習に抗議しメッセージを送付
28日(木) 新潟港への米軍イージス艦「マッケイン」入港に抗議し、打電行動
1.米軍再編・小松基地への米軍戦闘機移転阻止の闘い
1.一昨年から昨年にかけて明らかにされた在日米軍再編計画は、米軍と自衛隊を一体化させ、日本を米国の世界戦略の下、米軍の侵略戦争に巻き込んでいくものです。再編計画の日本側負担は3兆円とも試算され、今年度はその財源を盛り込んだ2007年度予算と、その支出を可能とする米軍再編特措法が国会に提案されました。野党は反対しましたが国民的運動にすることはできませんでした。普天間基地の移設を名目とした辺野古での新基地建設や沖縄の騒音削減を口実にした米軍機の訓練移転、さらには実弾訓練の移転など、日本全土の沖縄化、そして基地機能の強化が進められ、全国の反基地運動の連帯がより重要となっています。
2.小松基地での第一回目となる米軍機の訓練移転は、5月17日から土、日をはさんで22日まで、4日間の日程でおこなわれました。平和運動センターは、訓練が公表された5月10日、県庁と小松市役所を訪れ、あらためて中止の申し入れをおこない、5月17日の訓練初日は暴風雨のなか、基地ゲート前で抗議行動をおこないました。
5月20日には「来るな米軍!小松基地抗議集会」を開催。北信越各県からの130人含めて、県内外から総勢800人が結集しました。全国基地問題ネットワークの住友肇共同代表(北海道)、同じく山城博治事務局長(沖縄)、そして第一回の日米合同演習がおこなわれた福岡県築城基地の現地からは在日米軍築城基地配備反対京築連絡会議の耜田雄一事務局長など全国の仲間からも連帯のあいさつをいただきました。集会後は市内デモ、そして小松基地ゲート前に移動し、抗議のシュプレヒコールとヒューマンチェーンでこの日の行動を終えました。小松基地のたたかいを北信越の課題とし、さらに全国的な連帯のもとでおこなうことができたという点で大いに意義のある取り組みでした。
合同演習がおこなわれた4日間は、小松能美平和センターが中心となって騒音測定もおこない、10.4協定が守られず、騒音がまき散らかされている実態を明らかにしました。
2.有事体制阻止の闘い
1.石川県は05年度に国民保護計画が閣議決定されたことを受け、06年中に実動訓練を実施する方針を明らかにしました。向かえた06年度は朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)が7月にミサイル実験、10月には核実験をおこない、県民の間にテロに対する関心が高まる中での第一回の訓練となりました。訓練は、全国各地で同時爆破テロが起こる中、金沢港の石油コンビナートが突然爆発したという設定で、自衛隊員41人を含む617人が参加しました。
2.これに対して平和運動センターは、10月27日「武力で平和はつくれない!実動訓練反対10.27石川集会」を開催し、市内デモをおこないました。「国民保護計画」についての認知度が低い中、約350人が結集しその問題点を確認しあい、さらに市街デモで多くの市民にその危険性をはじめて訴えることができ、貴重な取り組みとなりました。
10月30日の訓練当日には金沢地区平和センターや社民党一区支部の協力も得て調査行動を実施しました。大型高所放水車を使っての消火訓練や、金沢港内での不審船追跡訓練、爆発物処理訓練などがコンパクトに実施され、見学者に対して「テロ」の恐怖感を煽るのに十分な設定でした。銃を携帯した自衛隊員が訓練会場の至るところで見られ、自衛隊を街中に登場させるというもう狙いも明白でした。訓練終了後、ただちに記者会見をおこない、訓練の問題点を広く県民にアピールすると同時に、後日報告書にもまとめ、報道機関や他の都道府県平和センターなどにも配布しました。
3.イラクへの自衛隊派兵反対、即時撤退を求める闘い
1.大義名分のない侵略戦争であったことが明らかとなり、中間選挙ではブッシュ・共和党は予想以上の大敗を喫しました。多くのアメリカ国民がブッシュのイラク政策にノーを突きつけたのです。しかしブッシュ大統領はラムズフェルド国防長官を更迭したのみで、国民世論を無視し2万人のイラク派兵増員を決定しました。
2.小泉内閣は昨年6月20日、陸上自衛隊を撤退させましたが、その一方で航空自衛隊の活動範囲を拡大させ、今ではクウェートを拠点にバグダッドなどへ週4、5回運行しています。その役割は限定されておらず武器弾薬も運びますが、多くは米兵の移動に使われており「米兵のタクシー」になっているのが実態です。事実上米軍と一体化した活動であり、危険性も増しており、今年6月には危険情報をキャッチしての飛行キャンセルが月10回にも及びました。このような状況にもかかわらず、安倍内閣は6月、イラク特措法の2年間延長を決定しました。
3.平和運動センターは3月21日、イラク開戦4年に抗議し、特措法延長に反対する街宣・ビラまき行動を香林坊でおこなうと同時にピースウォークin金沢にも参加し、イラク反戦を訴えました。
4.3年前のイラク派兵反対が全国的に大きな運動として盛り上がっていた頃、防衛庁長官(当時)の直轄の組織である情報保全隊が全国の市民団体や労働組合などの活動情報を収集、分析していたことが明らかになりました。石川県平和運動センターも監視対象となっていたことから、平和運動センターは6月8日、陸上自衛隊金沢駐屯地に抗議の申し入れをおこないました。
4.小松基地爆音訴訟の取り組み
1.第3次、4次訴訟の判決が4月16日、名古屋高裁金沢支部であり、飛行差し止めは認めら得なかったものの、うるささ指数75W以上の区域の賠償が認められ、この点については勝訴と評価できます。原告団、国双方が上告をしなかったため、判決は確定しました。
2.1審に続き行政の責任を厳しく指摘した高裁判決を受け、判決日の午後、平和運動センターは原告団や弁護団とともに県や小松市、関係自治体へ10.4協定のすみやか実施を求め、申し入れをおこないました。
Ⅳ.教育基本法の改悪を阻止し、歴史認識の歪曲を許さない取り組み
9月28日(木) 中国人強制連行新潟訴訟の支援署名の取り組み要請
29日(金) 韓国禮山郡文化訪問団歓迎宴
10月16日(月) 教基法「政府法案」の廃案を求める打電行動
26日(木) 教育基本法改悪阻止緊急中央行動(東京)
11月 9日(木) 教基法「政府法案」の廃案を求める打電行動
16日(木) 教基法「政府法案」の衆議委員採決に対する抗議の打電行動
18日(土) 「教育基本法の改悪に反対する11.18石川県民集会」 1,700人
12月 1日(金) 教基法「政府法案」の強行採決反対の打電行動
8日(金) 教育基本法改悪阻止!12.8日教組緊急中央集会
14日(木) 教育基本法改悪反対12.14県民集会・デモ、街宣・ビラまき300人
15日(金) 県民の会街宣・ビラまき行動
18日(月) 教育基本法「政府法案」の成立強行に対する抗議声明
25日(月) 「中国人強制連行・新潟訴訟」控訴審の公正判決を求める個人・団体署名の集約・送付(30団体、2,031筆)
5月23日(水) ユン・ボンギル共の会2007年度総会
6月 1日(水) 韓国禮山郡訪問団歓迎宴
7月10日(火) 高校歴史教科書「沖縄集団自決問題」で署名行動の要請
8月31日(金) 高校歴史教科書「沖縄集団自決問題」の署名集約・送付(3,433筆)
1.教育基本法改悪阻止を巡る闘い
1.政権発足後、安倍内閣が最優先課題に掲げたのが教育基本法の改訂です。愛国心の強制と競争主義、成果主義にもとづく教育へと公教育のあり方を180度転換させるものです。やらせタウンミーティングが発覚し、いじめや子どもたちの自死、未履修問題が大きく社会問題化し、教基法の改定がなんら教育の現状を改善するものではないことが国会答弁でも明らかになり、各種世論調査でも7割前後の国民が慎重審議を求める状況となりました。しかし、安倍内閣は巨大与党をバックに強行採決を連発。国民世論を無視しても法案を成立させることができるという「巨大与党の力」を見せつけ、ついに12月15日、教基法改悪が決定しました。
さらに教員免許更新制度の導入などを盛り込んだ教育再生会議第一次報告を受け、通常国会では教育3法(学校教育法、教員免許法、地教行法)を改悪しました。
2.これに対し、日教組を中心とした平和勢力は10月26日と12月8日、1万人規模の全国集会をおこない、さらに連日、国会前での座り込み行動をおこなうなど全力で反対運動を展開してきました。県平和運動センターも10月26日の全国集会には15人(両教組含めて146人)、同じく12月8日には22人(両教組含めて178人)の参加体制をとりました。
3.県内では、多くの市民団体とともに「教育基本法の改悪に反対する11.18石川県民集会」をおこない、さらに街宣、ビラまき行動等県民世論に呼びかける取り組みが続けられました。
平和運動センターは12月14日、「教育基本法の改悪を許さない!12.14石川県民集会」を緊急に開催しました。わずか3日前に取り組みを決定し、呼びかけたにもかかわらず、各構成組織から、そして県内各地から200人もの参加者が結集し、教基法を守ろうという熱気に満ちた集会を実現できました。
この集会は、県内の平和運動の力量がまだまだ衰えておらず、むしろ連帯の輪が広がっていることを実感させるものでした。しかし、様々な圧力がかけられる中、それをはね除けるたたかいを展開してきた両教組に依存し続け、平和運動センターとして、その他の構成組織や県民へ取り組みを広げることが遅れたことは今後のたたかいに教訓を残しました。
4.今年3月に公表された高等学校歴史教科書の検定結果によると、文部科学省は、沖縄戦における集団死・「集団自決」について「日本軍による自決命令や強要があった」とする5社、7冊に対し修正を指示し、日本軍による命令・強制・誘導等の表現を削除、修正させたことが明らかになりました。
この検定結果は沖縄戦の実相を歪め、戦争の本質を覆い隠すもので、沖縄の未来を担う子どもたちはおろか、日本全国の子どもたちにこのような教科書がわたることを絶対に許すことはできません。平和運動センターとして署名行動を展開しました。
関連して県内の重要課題として夏休み帳問題があります。いしかわ教育総合研究所が編集した「いしかわの夏休み帳」の普及にも協力してきました。
3.歴史認識の歪曲を許さず、戦争責任を明らかにする取り組み
1.安倍首相は就任後、靖国神社には参拝する、しないということを明らかにしないという対応を決め込んでいます。その一方で、4月におこなわれた春期例大祭では、中曽根首相以来という真榊料を奉納したことが明らかになっています。靖国神社は、A級戦犯の合祀・顕彰や遊就館の展示に示されるとおり、日本の侵略戦争に参加し犠牲となった兵士を「英霊」「神」として祀る戦争美化の宗教施設にほかならず、このような施設への参拝は、中国・韓国・北朝鮮など東アジア諸国の人々との和解と友好を決定的に阻害するものです。首相として靖国参拝することは、2004年4月福岡地裁、2005年9月大阪高裁の違憲判決などでも示されたように政教分離の原則を定めた憲法を明らかに否定するものであり、サンフランシスコ講和条約、日中共同声明、戦後50年国会決議などをも踏みにじるものです。
2.平和運動センターは、歴史認識の歪曲をゆるさず、戦争責任を明らかにする取り組みとして、聖戦大碑撤去の会の学習会や総会に参加し、南京虐殺証言集会にも参加してきました。また、七尾強制連行訴訟支援会にも団体加盟し訴訟を支援しています。
Ⅴ.反核・脱原発の取り組み
10月 9日(火) 北朝鮮核実験に対する抗議声明発表
10日(水) 〃 抗議文送付(金正日国防委員長宛)
13日(金) 志賀原発金属粒混入トラブルに対する声明
11月10日(金) 金沢市公企労 原発震災学習会
12月 5日(火) 「原爆被爆二世の援護を求める署名」の取り組み要請
9日(土) もんじゅを廃炉へ!全国集会 (敦賀市) 79人
18日(月) 志賀原発差止め訴訟控訴審第1回公判
22日(金) 志賀原発2号機タービン問題で申し入れ(石川県・北陸電力)
1月18日(木) 原子力環境安全管理協議会傍聴
29日(月) 東洋町の高レベル放射性廃棄物最終処分施設誘致の応募の白紙撤回を求める緊急打電行動
2月 9日(金) 高レベル放射性廃棄物問題ブックレット購入・配布
17日(土) 高レベル廃棄物地層処分反対全国交流集会(岡山市・~18日)
20日(火) 志賀原発給水加熱器損傷問題で県申し入れ
3月15日(木) 志賀原発臨界事故隠しで抗議声明発表
20日(火) 北陸電力への抗議の打電行動の要請
27日(水) 原子力環境安全管理協議会傍聴行動
28日(木) 志賀原発臨界事故隠しで北陸電力へ抗議の申し入れ
4月12日(木) 原水禁国民会議とともに原子力安全・保安院交渉
13日(金) 「核暴走事故」と事故隠しに対する「声明」の発表
20日(金) 原子力安全・保安院の北電処分発表に抗議声明
23日(月) 志賀原発差止め訴訟控訴審(第2回公判)
5月14日(月) 石川県原子力環境安全協議会傍聴
19日(土) 臨界事故学習会(講師:小林圭二)
5月 9日(水) 高屋町土地共有化基金から脱原発特別会計へ寄付
5月31日(木) 原水禁国民会議常任幹事会
6月 1日(金) 志賀原発運転再開反対で県申し入れ
13日(水) 原水禁平和行進(富山県からの引き継ぎ・天田峠)
15日(金) 原水禁平和行進(珠洲) 100人
16日(土) 〃 (志賀) 110人
原発立地県会議(青森市)
反核燃集会(青森市)
18日(月) 原水禁平和行進(金沢) 150人
〃 (白山) 150人
19日(火) 〃 (小松) 60人
22日(金) 北陸電力に原発運転の資格なし!全国署名運動(仮称)準備会
26日(火) 全水道北陸地本労研集会(富山市)
30日(土) 北陸電力に原発運転の資格なし!全国署名運動出発集会 100人
7月 4日(水) 久間防衛大臣「原爆投下容認」発言に対し抗議の打電行動
7日(土) 全国署名運動街頭署名
23日(月) 新潟県中越沖地震を受けての原発問題申し入れ(県、北電)
8月 4日(土) 原水禁世界大会広島大会(~6日)
7日(火) 原水禁世界大会長崎大会(~9日)
1.核兵器廃絶への取り組み
1.北朝鮮による10月9日の核実験強行という事態は、東北アジアはじめ世界に大きな衝撃をあたえました。平和運動センターは当日、ただちに抗議声明を発表すると同時に、翌日には金正日国防委員長宛に抗議文を送付しました。
2.国内においては、ブッシュ追随の安倍政権内の麻生太郎外務大臣、そして自民党の中川秀直幹事長、中川昭一政調会長らによる「非核三原則」を無視する「核保有容認発言」、さらに長崎県出身の久間章生防衛大臣による「原爆投下容認発言」など核廃絶と逆行する発言が続きました(いずれの肩書きも発言当時のもの)。平和フォーラムからの呼びかけに答え、その都度抗議の打電行動をおこなってきました。
3.核をめぐる情勢が厳しさを増す中、私たちは被爆62周年非核平和行進をおこない、珠洲から加賀まで県内5会場、約600人が参加しました。いずれも社民党議員団の協力があり、金沢会場で金沢市長や金沢市勤労協、連合金沢、被爆者友の会からも連帯の挨拶を受けました。
原水禁世界大会へは、広島大会21人、長崎大会14人の代表団を派遣しました。開会大会は60周年大会以降3年連続で原水禁、連合、核禁会議の三団体共催で開催されました。三団体共催については、一昨年、北信越ブロックとして被爆者援護の運動の拡大を評価しつつも、憲法問題や脱原発の課題が抜け落ち、核廃絶と脱原発が密接不可分の課題だという認識も欠如すると問題点を指摘してきました。両大会とも、まとめ集会では私たちが指摘した問題点も踏まえた総括がなされており、来年以降の大会も「いかなる核も許さない」という原水禁運動の原点に立脚した大会へ、働きかけを続けなければなりません。
4.原水禁からの呼びかけにこたえ「原爆被爆二世の援護を求める署名」に取り組みました。石川県では4,221筆が集まりました。原爆認定訴訟の熊本地裁判決を支持し、国に控訴しないよう求める打電行動もおこないました。
2.脱原発、反核燃料サイクル路線の闘い
1.2006年10月以降、1万件を超える事故隠し、データ改ざんが発覚しました。とくに東京電力、北陸電力の臨界事故隠しは大事故につながる危険なもので、事故の深刻さと隠ぺいの悪質さは日本の原子力史上最悪と言えるものでした。能登半島地震と新潟県中越沖地震も加わり安全神話を崩壊させた1年でした。一方で国は、今年11月の操業開始に向け、トラブル続きの六ヶ所村再処理工場の試験運転を強行しています。玄海、伊方、島根の各原発では、プルサーマル計画そのものの危険性に加え、耐震安全性が指摘されるにもかかわらず計画の実施に向かって突き進んでいます。高レベル放射性廃棄物の地層処分問題は、昨年、滋賀県余呉町で拒否されたにのに続き、4月には高知県東洋町でも町長選挙で住民が拒否の意思を明確に示しました。国はさらに交付金を釣り上げ(文献調査だけで年間10億円)、自治体を懐柔しようとしていますが、プルトニウム路線の行き詰まりが明らかになった1年だったと言えます。
2.一昨年の宮城県沖地震での女川原発、今年3月の能登半島地震での志賀原発、そして新潟県中越沖地震での柏崎刈羽原発と、いずれもあり得ないはずの「設計用限界地震」を超える揺れが原発を襲いました。柏崎刈羽原発では変圧器が黒煙を吹き上げ燃え続け、モニタリングポストはすべて故障して表示なし。そこに排気塔や放水路からの放射能の放出情報。敷地内外は波打つ道路や土砂崩れで寸断された道路。壊れた橋桁。逃げることも助けに向かうこともできません。まさに原発震災と紙一重の状況です。平和運動センターは市民団体とともに、耐震指針の破綻を指摘し、志賀原発の再稼動反対の申し入れを県と北電に対しておこないました。
3.もんじゅは2008年の運転再開をめざした動きが強まっています。11回目となる「もんじゅを廃炉へ!全国集会」には79人が参加しました。
3.志賀原発に反対する取り組み
1.昨年7月にタービントラブルによって停止した2号機に続き、1号機も3月15日、臨界事故を8年間隠していたことが発覚し、国から停止命令を受けました。この間、2号機は10月には金属粒の混入と給水加熱器内部のマーキングペン置き忘れ、1号機においても中性子計測器のケーブルの接続ミスが発覚し、それぞれ単独で見ても品質管理のずさんさ、安全意識の低さがを現れています。臨界をコントロールできなかったということは原子力事業者として許されない事故であり、北陸電力には原発を扱う能力・資格がないことを自ら証明するものでした。
2.これに対し北陸電力は、2本の報告書をまとめ原子力安全・保安院に提出しました。しかしその内容は、事実関係の解明が不十分、したがって原因究明と再発防止策にも大いに問題ありと言わざるをえないものです。ところが原子力安全・保安院は報告書の内容を基本的に了解したうえ、注目された処分は「保安規定の見直し」という行政処分だけ、つまり事実上の処分なしです。一気に幕引きを図ろうとしていると思わざるをえません。
北陸電力に対する処分は「原子炉設置許可の取り消し」が妥当であり、私たちは申し入れなどをおこないました。
3.志賀原発の事故隠しは、危険性・悪質性からして北電の原発運転資格なしを証明するものであること、BWRの構造的欠陥を示すものという意味において運転再開阻止、運転停止を求めるべきであり、まさにこれは全国的な運動課題であるとの判断に至りました。そこで平和運動センターは市民グループにも呼びかけ全国署名を展開することとしました。「北陸電力に原発運転の資格なし!全国署名運動」は、嶋垣代表を共同代表の一人とし、事務局長には北野事務局長が就き、県内外の呼びかけ人・団体のもと10月20日を第一回の集約日として取り組んでいます。
4.3月に発生した能登半島地震と7月の中越沖地震は運転差し止めを命じた昨年3月の金沢地裁判決を立証するものでした。控訴した北陸電力は、耐震安全性の評価の報告について当初、10月以降に主張するとしていましたが、能登半島地震から得られた知見を盛り込むため、さらに1年遅れる見通しとなりました。もはや高裁は控訴棄却の決定をすべきです。
Ⅵ.政党、議会、選挙との関わり
10月28日(土) 民主党いしかわ県連パーティ
29日(日) 社民党憲法スクール(講師:保坂展人衆議院議員) 150人
24日(金) 社民党憲法スクール(講師:又市征治参議院議員) 100人
〃 懇親会
12月 5日(火) 平田誠一金沢市議会議長就任祝賀会
1月13日(土) 社民県連合・一区支部新春交歓会
3月 6日(火) 県議選・金沢市議選、候補者後援会事務所回り
4月 8日(日) 県議選投開票日
22日(日) 市町議選投開票日
7月29日(日) 参議院選挙投開票日
8月26日(日) 社民党第11回定期大会
29日(水) 出石輝夫さんご苦労さん会
1.平和運動センター構成組織や地区センター、勤労協が推薦する候補者の選挙結果は下記の通りでした。
石川県議会議員選挙 宮下登詩子(金沢市選挙区)、山根靖則(小松市選挙区)、
若林昭夫(加賀市選挙区)、中谷喜和(金沢市選挙区)、
盛本芳久(金沢市選挙区)、広岡立美(金沢市選挙区)、
沢田貞(能美市・能美郡選挙区) ・・・・・・ 以上当選
伊藤正喜(七尾市選挙区) ・・・・・・・・・ 落選
金沢市議会議員選挙 平田誠一、田中仁、森一敏、山本由起子 ・・ 以上当選
高芳晴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 落選
輪島市議会議員選挙 高田 正男 ・・・・・・・・・・・・・ 当選
野々市町議会議員選挙 野村 満 ・・・・・・・・・・・・・ 当選
内灘町議会議員選挙 清水 文雄 ・・・・・・・・・・・・・ 当選
志賀町議会議員選挙 堂下 健一 ・・・・・・・・・・・・・ 落選
参議院選挙 県選挙区 一川 保夫 ・・・・・・・・・・・・・・・ 当選
政 党 | 県内得票 | 全国得票 | 比例議席 | 議席総数 |
民主党 | 222,743 | 23,256,242 | 20 | 60 |
社民党 | 15,160 | 2,634,716 | 2 | 2 |
自民党 | 222,067 | 16,544,696 | 14 | 37 |
公明党 | 50,553 | 7,765,324 | 7 | 9 |
共産党 | 25,587 | 4,407,937 | 3 | 3 |
国民新党 | 13,146 | 1,269,220 | 1 | 2 |
2.社民党憲法スクールや民主党いしかわ県連パーティなど両政党からの呼びかけには積極的に対応してきました。また、平和運動センターの新春の集いでは社民、民主両党に来賓あいさつをお願いし、集会、街宣行動などでも必要に応じて協力を求めてきました。
3.小松基地や志賀原発に関する県申し入れは、県議会スクラム喜望(5月からは清風・連帯)の協力を得ておこなってきました。また、小松基地に関する市、町への申し入れは、小松市および周辺の自治体議員の協力を得ておこなってきました。
Ⅶ.関係団体と共同行動を広げる取り組み
1.石川県勤労者協議会連合会との連携について
1.「車の両輪」として連携していくことを方針としており、「新春の集い」を2005年に続いて共催という形でおこないました。平和運動センターがおこなう集会等についても案内し、参加を呼びかけてきました。県勤労協の総会へは代表が参加し、あいさつをおこないました。
2.三役による意見交換会を12月におこないました。
2.連合石川との連携について
1.連合との関係が密になるよう努力する方針を確認しています。
総会や新春の集い、国民保護計画の「実動訓練反対10.27石川集会」では連合石川川淵尚志会長から連帯のあいさつを受けました。また、小松基地での米軍戦闘機移転反対集会では上田弘志事務局長から連帯のあいさつを受けました。金沢地区平和運動センターの総会や原水禁平和行進でも連合金沢地協から連帯のあいさつを受けています。
2.原水禁世界大会では、原水禁、連合、核禁会議の三団体で開会集会を開いていることから、開会式後の夕食・懇親会を合同でおこなっています。
3.護憲諸団体との連携の拡大にむけて
1.原水禁石川県民会議
1.原水禁県民会議は県平和センターと社民党県連合で構成され、役員も慣例で代表委員は県平和運動センター(嶋垣代表)と社民党(宮下代表)、事務局長は県平和運動センター(北野事務局長)から出しています。
2.原水禁県民会議としての主要な活動は原水禁世界大会広島・長崎大会への代表派遣と県内平和行進の取り組みです。被爆62年をむかえた今年、広島大会には21人、長崎大会には14人を派遣しました。これらの活動には石川県も含め19の自治体から賛助金を受けています。
3.大会終了後、参加者の報告文を中心に報告書を作成しています。
2.石川県憲法を守る会
1.憲法を守る会は平和運動センターと社民党県連合、社会法律センターで構成されてきましたが、3年前の総会から県勤労協とがんばれ社民党石川の会、瑞穂と一緒に国会へ行こう会が加わり、一昨年からは金沢地区平和運動センターも参加しています。代表委員は社会法律センター(岩淵弁護士)と社民党県連合(宮下代表)、県平和運動センター(嶋垣代表)、そして澤信俊金沢星稜大学教授とし、事務局長は社民党県連合(清水幹事長)から出しています。
2.戦後61年の護憲大会は11月3日から5日まで別府市で開催され、石川県からは12人を派遣しました。会場は過去最大規模となった前年のさいたま大会を上回る4,100人の参加者であふれました。安倍内閣の発足で改憲への危機感が会場を覆い、改憲阻止の決意を固めあう大会となりました。
3.県内では、憲法公布60年となる11月3日に「11.3憲法公布60周年記念集会」を金沢市役所前で開催し、市内デモをおこないました。施行60年となる5月3日には「街頭キャンペーン」をおこない、直前の1週間はラジオスポットを入れ、護憲を訴えました。また、運動のPRと資金集めを兼ねてステッカーを作成しました。
4.11月29日に総会を開催し、新たな方針を確認し、総会後、金原亭世乃さんの時事落語「憲法のひとり歩き」を聞き、笑いの中に憲法の大切さを確認し合うことができました。
3.石川県社会法律センター
1.石川県社会法律センターは1978年10月7日、当時の石川県評や社会党議員団と協力関
係にある弁護士有志等により設立され、県下労働者・市民の生活と権利を守り、民主主義の擁護、発展に向けて労働運動、住民運動を法律面から支えることを目的にしてきた組織です。登録されている弁護士は13人です。主たる活動として無料の法律相談と平和運動センターとタイアップした「くらしの相談」があり、さらに小松基地爆音訴訟や志賀原発差止め訴訟の原告団としてもたたかっています。
2.12月20日には第29回総会が開かれ、理事長に引き続き北尾強也弁護士が選任されました、平和運動センターからは副理事長に嶋垣代表、理事に北野事務局長を送っています。
3.7月7、8日におこなった「くらしの相談」は、今年は66件(昨年は74件)の相談がありました。広報手段については、昨年までの新聞折込チラシ(10万部)による案内から新聞広告欄への掲載(発行部数30万部)に変更。テレビ、ラジオの無料イベント案内は昨年同様活用しました。今年の相談者は、能登半島地震があったことから能登地区で増加することを予想していましたが、結果として珠洲、輪島は大きく減少、逆に金沢地区で大きく増加しました。
4.憲法や有事法制の問題について、法律センターの弁護士に講師を依頼して学習会を開催して
います。
4.「聖戦大碑」撤去の会
1.2000年8月に護国神社横の都市公園に建立された「大東亜聖戦大碑撤去」の撤去を求
め、2001年5月26日、「大東亜聖戦大碑の撤去を求め戦争の美化を許さない石川県民の会」が設立されました。「県民の会」はその後、運動を全国展開していくことが確認され「大東亜聖戦大碑の撤去を求め戦争の美化を許さない会」(略称:「聖戦大碑」撤去の会)として活動を続けてきました。
2.平和運動センターは「会」の趣旨に賛同し、当初から三人の共同代表の一角を担っており、
現在は嶋垣代表が共同代表を務めています。12月14日の南京大虐殺証言集会、8月4日の第6回聖戦大碑の撤去を求める全国集会に参加してきました。
5.食とみどり、水を守る石川県民会議
1.県民会議は、国内農業を守る立場からのWTO農業交渉に対する各種取り組み、アジア・
アフリカ支援米づくり、森林を守る取り組みなどを行い、全国集会(札幌市・11月17~19日)にも参加してきました。平和運動センター構成団体からも多くの組合員が各種事業に参加してきました。役員には事務局次長として北野事務局長が入ってきました。
2.12月6日、各構成団体の実情と運動の広がりをつくれていない実情を踏まえ、発展的に解散することが決定されました。平和運動センターは新組織(食とみどり、水を守るいしかわネットワーク)には参加せず、平和フォーラムから環境や食の問題で取り組み要請があった場合は、独自に対応を決定することとします。
6.住基ネット差し止め訴訟を進める会・石川
1.2002年8月に稼動を開始した住民基本台帳ネットワークシステムは、2003年8月から本格稼動を開始しました。個人情報の流出、悪用の懸念が消えないだけでなく、国民の管理が一段と強化されます。全国各地で差止め訴訟が起こされる中、石川県でも2002年12月、社会法律センターなどの呼びかけにより26人を原告として差止め訴訟が提訴されました。
2.提訴の前の11月26日には裁判を支える組織として「住基ネット差し止め訴訟を進める会・石川」が結成されました。県平和運動センターとしては、「進める会」からの呼びかけで運営委員や単産役員が原告団に加わり、「進める会」にも積極的に参加しています。
3.2005年5月30日には一審勝訴判決を勝ち取りました。しかし被告である石川県と地方自治情報センターが控訴し、控訴審は全面的に国の主張を採用した不当判決でした。現在最高裁へ上告中です。
7.憲法九条を広める会
1.五十嵐正博神戸大学大学院教授と岩淵正明弁護士が共同代表を務めます。
2.平和運動センターが取り組む集会等への参加を呼びかけ、また、広める会が主催する学習会についても広報に協力してきました。
8.九条の会・石川ネット
1.岩淵正明弁護士はじめ62人の呼びかけ人が賛同人を募る運動形態をとります。2004年12月15日の発足集会はじめ各行事では県内護憲団体に協力を呼びかけており、平和運動センターは憲法を守る会の構成団体として協力をしてきました。
2.運営は呼びかけ人、賛同人が参加する運営委員会の協議のもとで進められていきます。事務局には北野事務局長が参加しています。
9.七尾強制連行訴訟支援会
1.2005年7月19日、第二次世界大戦末期に中国から日本へ強制連行され、強制労働させられた中国人399人のうち4人が原告となり、国と七尾海陸運送(株)を被告として損害賠償請求と謝罪を求める裁判を金沢地裁におこしました。
2.「七尾強制連行問題を調査する会」が中心になってこの裁判を支えようとの呼びかけがあり、2005年7月18日に「七尾港に強制連行・労働させられた中国人の戦後補償を求める訴訟を支援する会」が発足しました。平和運動センターは団体会員として参加しています。
Ⅷ.組織強化、運動拡大の取り組み
1.加盟組織について
1.通労協が解散となりましたが、通労協の構成組織である運輸労連が9月25日付け、全港湾が10月1日付けにそれぞれ加盟し、これにより構成組織は19となりました。
2.運営体制について
10月 2日(月) 第1回運営委員会
12月 4日(月) 第2回運営委員会・組織財政検討委員会合同会議
1月 5日(月) 第3回運営委員会・地区代表者合同会議
2007年新春の集い 133人
2月 8日(木) 三役会議
4月26日(木) 拡大地区代表者会議
5月29日(火) 第4回運営委員会
7月17日(火) 第5回運営委員会
8月20日(月) 役員選考委員会、三役会議
27日(月) 役員選考委員会
9月 5日(水) 第6回運営委員会(~6日)
25日(火) 第7回運営委員会、第8回定期総会
1.運営委員会を7回、三役会議を2回、地区代表者会議を2回開催しました。引き続き構成団体の意思統一を図るため、状況に応じて必要な会議を開催していきます。
2.発文書数は92回(9月5日現在)でした。今後も方針に沿って必要な発文をおこないます。
3.限られた事務局体制のもと、拡大していく課題に対応していかなければなりません。運動課題の重点化、加盟組織の実態をふまえた行動提起、事務作業の簡素化・効率化等など様々な角度から常に事務作業の点検をしつつ、事務局体制の強化を図ります。
4.「新春の集い」は県勤労協との共催としました。参加者は133人と盛況に開催することができました。
3.組織財政の立て直しについて
1.12月4日の組織財政検討委員会において、これまでの経緯と現状を報告したうえ、当面の取り組みについて確認しました。支出については構成団体や関係団体の理解と協力も得て前年度予算比430万円余の削減をしました。しかしなお基金会計からの繰り入れが約570万円となります。経費削減の努力はさらに重ねなければなりませんが、現状の運動を前提に考えた場合これ以上の削減は限界に近く、収入増の努力が不可欠となっています。
2.3年後(2008年度)には基金の取り崩しを300万円以下にすることを目標に、①未加盟組合への加入の呼びかけ、②PEACEネット石川の会員募集に取り組むこととしました。また、可能な組織は別途カンパを募ることとしました。
3.PEACEネット石川の会員募集については、会費は引き続き3,000円とし、各単産・単組ごとに目標数を掲げ、取り組んでもらうことになりました。8月現在、目標86人に対し実績は40人と、厳しい状況です。目標達成組合は全国一般と高教組です。カンパ募集は金沢市公企労が取り組みました。
4.教宣活動について
1.「PEACE石川」は10月、2月、3月、8月と年4回発行しましたが、運動の展開とかみ合った迅速な発行体制が求められます。ホームページには集会等の活動案内や申し入れ書、打電の文書を随時掲載してきました。今後とも新鮮な情報を掲載し、組合員に活用される内容となるよう努めます。
2.学習用教材としては、原水禁発行 「危険がいっぱい 再処理・もんじゅ・プルサーマル」、「危険な高レベル廃棄物」、平和フォーラム発行「問題だらけの改憲手続法と改憲先取る集団的自衛権の行使」、連合通信社発行の憲法マンガ「憲法メルトダウン」を購入、斡旋しました。
5.地区平和運動センターとの関わりについて
1.各地区平和運動センターは独立した運動体として組織され、活動しています。県平和運動センターとの上下関係はなく、お互い連携しながら運動を展開していきます。「地区平和運動センター」と「地域勤労協」が併存している地区もありますが、独自性を尊重していきます。
2.地区平和センター総会の開催状況
白山市(5.14)七鹿(4.27)羽咋郡市(5.18)能登町(6.8)野々市(7.4)珠洲(6.4)・金沢(6.16)加賀(8.23)
※未開催地は輪島、穴水、門前、河北、小松能美となっています。
3.1月5日に第3回運営委員会と兼ねて地区代表者会議を開催し、さらに4月26日には拡大地区代表者会議を開催しました。平和をめぐる運動課題が拡大し、厳しさを増すなか、県平和運動センターと地区平和運動センターが共通認識にたって行動できるよう意見交換しました。また、原水禁世界大会および平和行進、くらしの相談についても意思統一を図りました。
4.原水禁平和行進は珠洲、志賀、金沢、白山、小松とつなぎ、世界大会へは珠洲(1人)、七鹿(1人)、金沢(7人)、白山(2人),小松(2人)、加賀(2人)から代表を派遣しています。くらしの相談は珠洲市、輪島市、七尾市、羽咋市、かほく市、金沢市、白山市、小松市、加賀市の9会場で実施し、66件(昨年74件)の相談がありました。
5.金沢地区平和運動センターは12月18日、元衆議院議員今川正美氏を招いて「日米同盟強化で日本はどうなる~軍港佐世保からみえるもの~」と題して平和問題学習会を開催しました。
5.青年・女性部への支援・援助について
10月 5日(木) 青年女性部総会
23日(月) 10.23反戦・平和を考える青年女性集会
12月 8日(金) 12.8反戦・平和を考え行動する会2006年集会
2月15日(木) 2.8青年女性集会
6月25日(月) 6.25反戦平和を考える石川県青年・女性集会
1.03年度より青年・女性部が結成され、平和運動センターの専門部として位置付けられ
ました。青年・女性部の代表者1名は平和運動センター運営委員会の委員に入っています。
2.平和運動センターは青年・女性部の自主性を尊重しつつ、必要な指導・援助をおこなって
きました。
6.平和フォーラム、北信越ブロックについて
9月21日(木) 平和フォーラム代表者会議(~22日・浜松市)
10月11日(水) 原水禁常任幹事会、平和フォーラム常任幹事会
11月24日(金) 北信越ブロック会議(~25日・新潟)
1月24日(水) 原水禁国民会議常任執行委員会
2月 5日(月) 基地ネット幹事会(東京・~6日)
24日(土) 基地ネット幹事会(佐世保)
3月 1日(木) 平和フォーラム全国活動者会議(静岡・~2日)
12日(月) 北信越ブロック会議(長野・~13日)
4月25日(水) 平和フォーラム総会、原水禁総会(東京)
5月18日(金) 北信越ブロック地域活動交流集会(長野県千曲市・長野市)10人
1.5月の小松基地での「来るな米軍!5.20小松基地抗議集会」には北信越ブロックから約
130人が結集し、さらに基地ネットワークからは住友肇共同代表、山城博治事務局長の参加がありました。
2.フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム・江橋代表)が提起する活動にも可能な限り
参加してきました。特に「もんじゅを廃炉に!全国集会」へは79人を派遣しました。また平和フォーラム総会、全国活動者会議にも参加しました。
3.今年度は北信越5県の平和運動センターで構成する「北信越ブロック会議」の幹事県は長野
県が務め、5月には千曲市、長野市を会場に地域活動交流集会が開催されました。石川県からは10人を派遣しました。
地区名 | 場 所 | 件数 | 〔昨年〕 | 相 談 内 容 |
加 賀 | 加賀市 | 2 | 〔 4〕 | 金銭関係1、家庭関係1 |
小松能美 | 小松市 | 8 | 〔 8〕 | 金銭関係1、家庭関係1、労働問題3、その他3 |
白 山 | 白山市 | 9 | 〔10〕 | 金銭関係3、家庭関係4、その他2 |
金 沢 | 金沢市 | 27 | 〔23〕 | 金銭関係6、不動産6、家庭関係11、労働問題1、交通事故1、 その他2 |
河 北 | かほく市 | 6 | 〔 9〕 | 金銭関係1、不動産1、家庭関係2、その他2 |
羽咋郡市 | 羽咋市 | 6 | 〔 3〕 | 金銭関係2、不動産金1、家庭関係3 |
七尾鹿島 | 七尾市 | 7 | 〔 8〕 | 不動産6、家庭関係1 |
鳳至輪島 | 輪島市 | 1 | 〔 4〕 | 金銭関係1 |
鳳珠北 | 珠洲市 | 0 | 〔 5〕 |
年度 2001 2002 2003 2004 2005 2006
件数 107 83 68 82 74 66