毎日新聞
東京電力は3日、福島第1原発1~4号機周辺にある井戸(サブドレン)の一つの水位が2日に急低下し、基準を下回る状態が23分間続いたと発表した。現場当直長が「水位計の故障」と誤認したため、東電は発表していなかった。県は4日、東電に「(原子炉建屋内の)汚染水が流出する恐れがあるのに報告が遅れ、安全確保の上で重大な問題」と申し入れ、安易な現場判断をやめるよう求めた。
東電によると、4号機周辺の1カ所で2日午後6時半ごろに水位低下の警報が鳴り、二つの水位計がいずれも2・2メートル急低下。東電が定める汚染水漏えい防止のための基準を最大で約1メートル下回った。しかし周囲の他の井戸の水位に変化がなかったため、当直長は水位計の故障と判断。東電は公表や規制委への報告を見送った。3日に故障ではないことが分かった。近くで行われている掘削工事の影響が出た可能性があるという。【尾崎修二】
※警報無視、掘削工事の影響かなど、志賀原発「雨水流入・危機一髪」事故を想起させるもの。いずれの電力会社も、危機対応能力という意味では、鈍感・無関心・危機感なしは共通している。やはり反核・脱原発しかない。