沖縄配備のオスプレイが豪州沖で墜落、飛行自粛要請を無視

沖縄の米部隊に所属、オスプレイが豪州沖で墜落

読売新聞 / 2017年8月5日 23時18分

米海兵隊は5日、オーストラリアの東の海上で、沖縄県に司令部がある第31海兵遠征部隊所属の輸送機「オスプレイ」1機が墜落したと発表した。(訓練中に、米艦に接触した、との情報。)

乗員26人のうち23人が救助されたという。同部隊などが残る3人の捜索活動を行っている。

オスプレイを巡っては昨年12月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の所属機が同県名護市沖で不時着し、大破する事故を起こしている。

オスプレイ墜落「またか」 沖縄の事故から7カ月 県民ら不安と怒り

8/6(日) 9:53配信琉球新報

 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが5日、オーストラリア沖で墜落した。名護市安部の海岸に昨年12月、今回と同じ普天間所属のオスプレイが墜落した事故から7カ月余り。県民からは「また事故か」「いつどこに落ちるか分からない。本当に危険だ」「二度と飛ばすな」などと不安や怒りの声が上がった。

昨年12月の名護市の墜落事故後、米軍はわずか数日後に飛行再開した。普天間を飛び立ったオスプレイが宜野湾市や東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場、宜野座村城原区、那覇市、伊江村など県内各地で訓練を続けている。

名護市安部区に住む川田正一さん(66)は「安部に墜落してから1年たたずにまた事故だ。二度と飛ばすべきではない」と憤った。オスプレイは今年6月、伊江島に緊急着陸している。伊江村真謝区の平安山良尚区長(55)は「欠陥機だとあらためて証明した」と強調した。「どれほど私たちが危ない、(配備を)やめろと声を上げても聞かない。情けない政府だ」と話した。

東村高江区に住む伊佐育子さん(56)は「常に高江の上空を飛んでいて、いつ墜落するか分からない。もう一度、県民はオスプレイ撤回の要求をしないといけない」と強調した。オスプレイの離着陸訓練による騒音・粉じん被害に苦しむ宜野座村城原区の崎浜秀正区長は「安部の墜落や米軍キャンプ・ハンセン内のつり下げ物落下もあった。事故が今後も起こることは容易に想像できる」と話し、米軍機による訓練の危険性をあらためて指摘した。

普天間飛行場から約150メートル離れた場所に住む、第2次普天間爆音訴訟団の高橋年男事務局長(64)は「最近、緊急着陸や夜間訓練が増えている。夜だと(視界の関係で)事故の確率が高くなる。安全性に不安を抱く」と話した。島田善次原告団長(77)=宜野湾市=は「オスプレイが欠陥機であることをこれまでも訴えてきた。オスプレイの配備が全国に広まれば、沖縄だけの問題ではなく県外でも(墜落事故が)発生するだろう」と指摘した。

12日には、新基地建設断念を訴える県民大会が開かれる。辺野古に新基地を造らせないオール沖縄会議の共同代表を務める玉城愛さん(22)=うるま市=は「米軍基地があることから、沖縄の人たちはいつも事故の危険性と隣り合わせだ。国は『沖縄や日本の人の生命や財産を守る』と言うが、全く守られている気がしない」と憤りを見せた。

琉球新報社

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豪での墜落事故後、初めて離陸し、飛行後に米軍普天間飛行場に戻るオスプレイ=7日午後1時ごろ、宜野湾市

 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ1機が7日午前10時40分ごろ、同飛行場から離陸した。5日には同基地所属のオスプレイがオーストラリアで墜落し、日本政府が米軍に対して飛行の「自粛」を求めていたが、これを無視して飛行を強行した形だ。
関係者によると、オスプレイ1機が7日、伊江島で離着陸訓練を繰り返す様子が確認されている。同日正午すぎには名護市の大浦湾上空をオスプレイ1機が南下しているのが確認された。

 5日の事故を巡っては小野寺五典防衛相が6日、米軍に日本国内での飛行自粛を求めたと明らかにしていた。国内外で相次ぐオスプレイの事故を受け、県内ではオスプレイの訓練や配備に反発の声が高まっている。米軍は県だけではなく、政府の要請を無視する形でオスプレイの訓練を再開しており、反発がいっそう広がりそうだ。
県は7日午後に外務省沖縄事務所の川田司沖縄担当大使、沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を県庁に呼び、事故に抗議する。【琉球新報電子版】

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