最高裁は、沖縄の民意に寄り添い口頭弁論を行なえ!(特別決議)

最高裁は地方自治の破壊を許さず、民意に寄り添う判決を!特別決議

沖縄・辺野古新基地建設をめぐって9月16日、福岡高裁那覇支部は県を全面敗訴とする判決を下しました。判決では、新基地建設の妥当性にまで踏み込み、翁長雄志知事の埋め立て承認取り消しを「日米間の信頼関係を破壊するもの」とまで言い切りました。また、先の参院選で、現職の沖縄担当大臣を落選させるなど、あらゆる選挙で基地建設反対の民意を示してきたことに対し、「反対する民意に沿わないとしても、基地負担軽減を求める民意に反するとは言えない」「普天間飛行場の被害を除去するには新施設を建設する以外にない」と述べ、国の主張に同調する内容となっています。司法権の独立に疑問を持たざるを得ません。

そもそもこの判決は、辺野古新基地建設をめぐって国と県の間で行なわれていた3つの訴訟が3月4日、一端和解したものであり、以降、辺野古での工事は中断され、解決に向けて両者は話し合いを行うこととなっていました。ところが国は、十分な協議もない中、翁長知事の「埋め立て承認の取消は違法だ」として、7月22日、「不作為の違法確認訴訟」を福岡高裁那覇支部に提訴したものです。

沖縄県はこの判決を不服として最高裁に上告しましたが、2016年度内に判決が予想されます。民主主義と地方自治を踏みにじる9.16判決は、沖縄だけの問題ではなく全国の地方公共団体などにも大きな禍根を残すものです。

私たちはこの間、辺野古新基地や高江ヘリパッド建設に反対し、普天間基地の返還と基地縮小・撤去の取り組み、日米地位協定の抜本的見直し、沖縄駐留の海兵隊の撤退などを、沖縄と連帯して取り組んできました。各構成組織はそれぞれで種々の取り組みを行ない、5.15平和行進や6.23集会にも参加してきました。辺野古や高江現地闘争には、議員や市民、組合員などが10回以上、20数名にもなる仲間が参加しています。いま、沖縄県民会議や平和フォーラムは、11.20、11.21最高裁前連続行動を取り組み、緊急の「福岡高裁那覇支部判決の破棄を求める統一署名」を取り組んでいます。12月10日には東京で大集会を開き、石川県でも様々な行動がその前後に予定され、来年3月の判決に向けて盛り上がりを作ろうとしています。

働く者の法律センターとして、護憲、人権、平和、環境などの運動を進める私たちは、安倍政治の暴走を止めるため、「最高裁は口頭弁論を行い、高裁判決の破棄を!」「最高裁は地方自治の破壊を許さず、民意に寄り添う判決を!」を求めていきます。その最先頭で闘っている沖縄の運動と連帯していくことを決意し、特別決議とします。

2016年12月8日

石川県社会法律センター第39回定期総会参加者一同

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