北朝鮮の核実験及び弾道ミサイルで「右派TV」がかしましいです。しかし、冷静に、しっかりと見る必要があります。
まず、核実験については、米国及び韓国が「核ミサイル」を「北朝鮮」向けに配備しているが故に、北朝鮮権力者は、自分たちの支配体制を存続させようと、交渉力の切り札として「核兵器」を開発し、中国や旧ソ連、そしてイランなどから「核技術」を導入したのです。原因をきちんと見る必要があります。
NHKもフジテレビや日本テレビも、原因を全く話しません。結果・現象のみに対処しようとしているのです。
だからと言って北朝鮮の「核実験」や「核配備」は絶対に許せませんが。
さて、もう一つの課題は、日本政府が北朝鮮の「弾道ミサイル」対策として、2003年から力を入れたBMD(弾道ミサイル防衛)システム。既に1兆6000億円が投入されています。
しかし、8.3秋田沖や9.5北海道沖に着弾したミサイルの発射情報は、政府からいずれも1時間以上経過したのち発表されました。
どのミサイルも発射後、10分から15分で着弾するものです。時、すでに遅しです。
なぜ遅れたのか。そもそも発射地点が分からず、発車時間も分からなかった。そもそも分かっていても、PAC-3では「弾道ミサイルに届かな~~い」のです。(射程が短い、一説にはアメリカのいらなくなったお古のPAC-3を在庫一掃セールとして買わされたとも。)
イージス艦搭載のSM3ミサイルも、新型に入れ換えなければないないらしい。
こんないいかげんなものに政府・防衛省は2兆円近くの予算を投入して、システムを
構築しているのです。
これじゃだめだ、型が古いといって、新しいミサイルを装備すると、今後、またまた2兆円のミサイル防衛システム費用がいります。
そのうちに北朝鮮も「新型弾道ミサイル」とやらをまたまた開発し、日本のシステムが無意味な物になる、陳腐化する、‥。
こんな無駄なサイクルを繰り返すことになるから安全保障のジレンマとも言われてい
るのです。防衛産業が「もうかる」はずです。
このような無駄な投資では平和は作れません。「武力で平和は創れない」のです。(もんじゅは1兆2000億円、六ヶ所村は2兆3000億円)
結果・現象や対処療法にのみ目を奪われると、国益ナショナリズムに足をすくわれます。冷静に、しっかりと「なぜこのようなことが起こったのか?」、原因と結果を見つめましょう。