第24回参議院選挙の結果について-声明-

第24回参議院選挙の結果についての声明

           フォーラム平和・人権・環境 事務局長 勝島一博

   第24回参議院選挙が7月10日に投開票されました。その結果、自公政権は「改選議席の過半数」の61議席を上回ったばかりか、非改選議席を加えれば、自公両党と憲法改正に前向きな「おおさか維新の会」「日本のこころを大切にする党」の4党や改憲賛成の無所属・諸派議員を加えて、改憲発議に必要な3分の2の議席を確保する結果となりました。
この間、安倍首相は憲法改正を政治目標に掲げ、18年9月までの総裁任期中に「成し遂げたい」と発言するとともに、10日のテレビ番組では、今後の改憲議論について、衆参両院の憲法調査会で秋から議論を進めていく考えを示しました。
まさに、2014年7月の「集団的自衛権行使合憲」の閣議決定、2015年9月の戦争法の強行採決に続き、いよいよ憲法改正に向けて大きな流れがつくられる選挙結果であったといえます。
しかし、一方、この流れに抗う新たな市民の力が大きく育っていることも見逃すわけにはいきません。
この力は、民意を無視し、また、憲法すら無視して暴走を続ける安倍政権に危機感を抱き培われた力であり、戦争法反対の取組はもちろん、その成立後も「戦争法の廃止を求める2000万署名」などを展開してきました。また、今参議院選挙では「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(「市民連合})と連携し、32の1人区全てで「市民連合」との政策協定を締結するとともに、戦後初めて野党共闘を実現した力に他なりません。
具体的な結果を見てみるならば、沖縄では、改めて「基地縮小・撤去」「辺野古新基地NO」の民意が示されたものと言えますし、福島でも、今なお復興の遅れから9万人の県民が避難生活を送る中、原発の再稼働を進める安倍政権に対し県民の怒りが表れたものと言えます。
とりわけ、参議院選挙と同時に闘われた鹿児島知事選挙では、脱原発を訴え、全国で唯一稼働する川内原発の停止・点検を公約とした三反園訓さんが勝利したことも、脱原発運動を力強く後押しする結果となった点で見逃すわけにはいきません。
私たち平和フォーラムは、「戦争をさせない1000人委員会」や、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」に結集し、こうした取組の中心を担ってきましたが、憲法改正が具体的な日程に上る中、引き続きこうした市民の皆さんとの運動の共有化を図るとともに「戦争をさせない1000人委員会」等の運動強化を全国で進め憲法改正を阻止していかなければなりません。また、いったんは、政府と沖縄県との間で和解を迎え、現在膠着状態が続いている辺野古新基地建設の撤回や、各立地県で加速しつつある原発再稼働を阻止すべく粘り強く闘いを進めていきます。
全国各地で全力でがんばりましょう!

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