4.22「沖縄・フクシマ」連帯集会
基 調 (案)
「沖縄・フクシマ」連帯集会に参加された皆さん。
翁(お)長(なが)県知事の誕生、新基地に反対する国会議員全員の当選など沖縄の民意は何度となく示されてきました。昨年3月には、翁長知事は海上作業停止を指示しました。ところが政府は聞く耳を持たず埋立工事を続行しました。その結果、県が国を訴え国も県を訴える異常事態となりました。
ところが本年1月、福岡高裁の和解勧告文に「(国のやっていることは)地方自治法の精神に反する」と記載されていることを知った安倍首相は3月、突然工事を中断し「辺野古が唯一の解決策」と沖縄県を恫喝しつつ和解に踏み切ったのです。これは、オール沖縄や全国での「辺野古新基地建設反対」の闘いの一定の勝利であると言えるものです。核サミットでオバマ大統領に「よく分からない」と聞かれ、安倍首相は「急がば回れ」と言い訳をせざるを得なかったのです。
しかし、安倍政権は工事再開を虎視眈々(こしたんたん)と狙っており、それに備える準備を私たちはしておかなければなりません。
一方、「フクシマ」から5年が過ぎましたが放射能や汚染水は止まっていません。10万人余の被災民がいまなお避難生活を続けているのです。そして悲しいことに、多量の放射性物質を吸い込んだ子どもたちは小児甲状腺ガンに苦しみ、今後50年間で40万人がガン死するというヨーロッパの予測さえあります。ところが安倍政権は、人々の生活を勝手に奪い、事故の原因も責任も追求せず、補償もいいかげんなままにして、「当面5ミリSv/年」以下になったら帰還せよと避難区域の指定解除を急いでいます。志賀原発をはじめ、敦賀や東通(ひがしどおり)などで活断層上に原子炉があることが専門家によって判明し、いままでの原発建設のいいかげんさが露呈したにもかかわらず、安倍自・公政権は原発再稼働と輸出さえ進めようとしています。絶対に許すことはできません。
アメリカやフランスなどでは「テロ」が頻発しています。各政府は「野蛮なテロを壊滅させる」として、シリアやイラク、IS(イスラミック・ステート)に「空爆」を実施しています。しかし空爆地帯は人々が暮らしている町があり村があるのです。その結果、多量の難民が生み出され、「テロと戦争」の悪循環が続いています。
私たちは、「武力で平和はつくれない」とイラク戦争に反対し、あらゆる戦争に反対してきました。戦争法をはじめ戦争政策に反対し、核開発と原発にも反対してきました。これこそが「平和への道」であると確信します。ところが安倍自・公政権は、平和のためと称して戦争への道を突き進んでいます。いまや明文改憲すら狙っています。この企みは、大衆的な運動を構築することによってしかくい止めることはできません。
そんな私たち労働者・民衆に対しても、貧困は格差が強制されています。アメリカによる「新自由主義」と「グローバリズム」がその遠因です。ソ連邦崩壊後、「とりあえず仲良く」する必要がなくなった各国は、互いに「国益」のため相争う関係となり、国内の労働者には低賃金と無権利を強要しているのです。その労働者・民衆は、国益という「ことば」にだまされ、戦争や報道管制を良とする考えに巻き込まれようとしています。欧米のネオナチや右派の台頭、「憲法改正」や歴史修正主義「教科書採択」を進める「日本会議」の動きなどはまさに、ファシズムの足音と言わなければなりません。これら打ち砕く、反戦・平和、憲法改悪阻止の「力」を作ろうではありませんか。
2016年4月22日 石川県平和運動センター
チームワークが誇りだった大熊町の福祉施設は、原発事故により「修羅場」と化した。大変な困難の中、全員無事に避難したことが唯一の誇りと話される石田さん。
辺野古現地の座込みの一部始終を、特に警察の弾圧のすごさを話された北島さん。
戦争法の廃止と憲法改悪を許さないことが、沖縄とフクシマに連帯することだと確認し、決意を固める参加者一同。