8.11川内原発の再稼働 それは「過酷事故」のリスクを我々が背負うこと!

川内原発の再稼働

それは「過酷事故」のリスクを我々が背負うことになる!

なぜ、危険だ!不要だ!と言っている私たちが背負わなければならないのか!? 安倍首相は「核シェルター」か「自家用飛行機」か「政府専用機」で逃げるだろう。しかし、私たちは逃げられない!

 

過酷事故を経験した日本は、再び原発を使い続ける道を歩み始めた。それは、事故が起こりうるリスクを抱えた社会に戻ることを意味する。川内1号機の原子炉では核分裂反応が始まり、核燃料が高い熱と強い放射線を放ち続ける。原子炉を停止しても、熱はすぐにはおさまらない。もしここで設備が壊れるなどして十分に冷やすことができなくなれば、やがて炉心溶融に至る。

福島第一原発のような事故を起こさないよう、安全対策を根本から見直すことを電力会社に求めたのが、新規制基準だ。事故を教訓に「安全神話」を排そうとした。つまり、事故が起こりうることを前提にした。

言い換えれば、一定規模の事故を受け入れた上で審査していることになる。川内でも、最悪のケースでは放射性物質の大量放出が想定されている。それでも、放出量が福島の事故の1千分の1以下に抑えられるので制限値を下回り、新基準に適合すると判断された。

さらに、審査で想定した範囲を超える事故が起きる可能性も否定できない。

約2年間、原子力規制委員会を取材してきた。審査には厳格さを感じたが、限界もよくみえた。田中俊一委員長が「一定の安全のレベルは確保できている」と言う一方で「絶対安全とは申し上げない」と繰り返すのは、審査や新基準の限界を知っているからだ。

安倍政権が再稼働のよりどころとする規制委の判断は「安全」を保証するものではない。社会が事故のリスクを直視し続けなければ、再び安全神話に陥ってしまう。(川田俊男)

2015.8.11朝日デジタルより

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