輝け9条!許すな改憲!5.3石川県民集会 主催:九条の会・石川ネット(5月3日)・厚生年金会館

輝け9条!許すな改憲!5.3石川県民集会 主催:九条の会・石川ネット(5月3日)

講演: 井上ひさしさん
風刺講演:松崎菊也さん


集会アピール

1.本日、私たちは、日本国憲法施行61周年の記念日を迎えました。日本国憲法は,多大な惨禍をもたらした侵略戦争と、戦前の専制政治への深い反省のもとに制定されました。その中でも、憲法九条は、武力で国際紛争は解決しないとの歴史認識から、戦争放棄・戦力不保持を掲げ、人類の英知の結晶として誕生しました。
2.しかし、この数年間、憲法九条を改悪しようとする動きが加速度的に強まっています。小泉・安倍政権下では、テロ特措法やイラク特措法が制定され、自衛隊が米軍の侵略戦争に参戦する時代に突入しました。米軍再編の名の下、日米の軍事一体も押し進められています。教育基本法も改悪されました。このように九条を空洞化させ、「戦争のできる国づくり」の既成事実化を進める一方で、自民党は自衛軍の創設を盛り込んだ自民党新憲法草案を公表し、さらに改憲手続法を制定させるなど、改憲発議への準備も着々と進めています。
3.改憲の狙いが戦争のできる国づくりにあることを見破った有権者は、昨年の参議院選挙で安倍政権に明確な「NO」を突きつけました。これによって改憲派のシナリオが狂ったことは確かです。しかしながら、福田政権下でも新テロ特措法の衆議院での再可決・成立をはじめ、米軍再編、基地強化、ミサイル防衛計画の推進など、九条を脅かす動きは止みません。派兵恒久法の制定も画策されています。国会内では、与野党対立から憲法審査会が始動していませんが、一方で野党幹部も巻き込んだ超党派の「新憲法制定議員同盟」が活動をはじめるなど、明文改憲への動きも楽観を許しません。
4.米国追従の軍事大国化政策で、市民の安全は危機に瀕しています。沖縄少女性暴力事件など米兵の凶悪犯罪は跡を絶ちません。イージス艦「あたご」の漁船撃沈事件は、陸上や空だけではなく海上も軍事優先となっている現実を私たちに突きつけました。県内でも、小松基地では米軍戦闘機の訓練移転がおこなわれ、国民保護計画の実動訓練や武器を携行した自衛隊の市街地での徒行訓練などが相次ぎ、日常生活の軍事化が進んでいます。私たちは、憲法九条の価値を再確認し、その理念の実現に全力を尽くさなければなりません。
5.こうした中で、さる4月17日、名古屋高裁はイラクへの自衛隊派遣違憲訴訟で、自衛隊のイラクでの活動は、武力行使などを禁じた憲法9条1項に違反するとの判決を下しました。自衛隊の海外派兵に対する初の憲法判断です。司法が本来の責務を果たし、政府がなし崩しに進めてきた海外派兵の実態を暴き、厳しく断罪した歴史的・画期的判決として高く評価します。政府はただちに航空自衛隊をイラクから撤退させるべきです。インド洋での海上自衛隊の給油活動も、武力行使と一体化した行為であり、中止すべきです。派兵恒久法の制定も許されません。
6.2004年12月にスタートした九条の会・石川ネットは、呼びかけ人、賛同人を合わせて700人を超えました。九条の会は全国で7,000を超え、県内では80以上の会が活動しています。明日から千葉・幕張メッセではじまる「9条世界会議」は、史上初めての九条をテーマにした世界会議であり、私たちの運動が世界とつながり、広がっていることを感じさせます。本日の集会で学んだことを生かし、九条の理念を地域と世界で実現するために、さらに大きく運動の輪を広げていくことを参加者一同ここに確認しあい、集会アピールとします。

  2008年5月3日

「耀け9条!許すな改憲!5.3石川県民集会」
参加者一同

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