平和フォーラム北信越ブロックなど6団体で小松基地への米軍訓練移転反対を県と小松市へ申し入れ(5月10日)

● 「石川県知事への申し入れ」を読む。  ● 「小松市長への申し入れ」を読む。

2007年5月10日

石 川 県 知 事
谷 本 正 憲 様

平和フォーラム北信越ブロック協議会
代 表 飯田 敬次
石川県平和運動センター
代 表 嶋垣 利春
社会民主党石川県連合
代 表 宮下登詩子
小松基地爆音訴訟原告団
団 長 広瀬 光夫
小松能美勤労協単組協議会
議 長 河端 真一
加賀平和運動センター
議 長 河上 徳次

申 入 書

昨日(5月9日)、大阪防衛施設局の堀地徹施設部長は県庁を訪れ、角田隆総務部長らに日米の軍事再編に伴う米軍機の小松基地への訓練移転をおこなうと報告しました。期間は5月17日から22日まで土、日曜日をはさんで4日間、嘉手納基地の米軍第18航空団のF15が5機飛来し、ほかに百里基地から6機、小松基地からも6機のF15が参加し、計17機の訓練となり、参加する米兵は80人とのことです。角田部長は地元小松市の意向や要望を十分に理解し対応してほしいと述べられたようです。
一方、地元小松市には大阪防衛施設局の米岡修一局長が訪れ、訓練内容を報告。西村市長が対応され、10.4協定の遵守や治安対策について万全を期すよう要請しましたが、訓練の受け入れを再考する発言はありませんでした。
私たちは、下記の理由から到底県民・市民の安全・安心を確保できるものではないと考えます。
まず騒音問題です。先般の小松基地爆音訴訟控訴審判決で名古屋高裁金沢支部は75Wを超える騒音は違法状態であるとして国に損害賠償を命じ、さらに10.4協定は単なる紳士協定ではなく速やかに達成すべき行政上の目的であると厳しく指摘しました。10.4協定は、日米共同訓練時も含め、当然実現すべき基準であると私たちは考えます。
事故の危険性についてもさらに高まりました。今回訓練移転する嘉手納基地のF15は、墜落事故だけでも82年4月以降8件。このほか水平尾翼の破損、エンジン火災や照明弾の誤射・落下など事故も多く、特にイラク戦争直前から急増しています。機体の老朽化による緊急着陸も多くみられます。これに対し沖縄県や嘉手納町が原因の徹底糾明や飛行中止を求めても全く受け入れず、飛行を再開しているのが実態です。今まで以上に小松の空が危険になったと断言せざるをえません。
 米軍兵士による事故や犯罪への対策も不可欠です。沖縄県では1995年以降、2005年11月までに殺人、強姦、放火、強盗の凶悪犯罪で52人(34件)が摘発されています。米兵による犯罪は沖縄県内だけではなく佐世保市や横須賀市など米軍基地のあるすべての自治体で重大かつ深刻な問題となっています。その都度米軍は「良き隣人政策」を強調し綱紀粛正を表明しますが、なんら歯止めにはならず、犯罪は繰り返されています。凶悪犯の根本的原因は軍隊自体のもつ閉鎖性や暴力性にあり、さらに日米地位協定による特権で犯罪人が保護されているからです。
このような日米共同訓練を小松に押しつける理由として沖縄の基地負担の軽減が語られてきました。しかし、沖縄・嘉手納基地では最新鋭ステルス戦闘機F22A「ラプター」が配備されたことでも明らかなように、一方では基地機能強化が押し進められています。3月に行われた築城基地での訓練に参加した米軍と航空自衛隊の現場指揮官は「相互連携を高める重要な訓練だ」と述べています。つまり、これまで私たちが指摘してきた通り、この訓練移転は沖縄の負担軽減などではなく、まさに日米同盟の強化が目的であり、小松基地は米軍と共に世界の戦闘地域に出撃する基地へと転換していくことが明らかとなったのです。
以上のような数多くの問題を含んだ訓練移転を私たちは絶対に容認するわけにはいきません。あらためて訓練移転に伴う日米共同訓練反対の立場を貫くことを表明し、以下申し入れます。

1.10.4協定の法的拘束力を防衛施設局に認めさせ、さらに米軍との間でもその遵守を確約する文書を交わすこと。

2.騒音については、75W以上の違法状態を解消することが行政上の責務であることを確認し、日米共同訓練時も含め、その基準を達成すること。

3.米軍兵士は、治安対策上、基地外への外出を禁止とすること。さらに、日米地位協定を抜本的に改正し、米軍の事故や犯罪に対する日本の権限を強めること。

4.以上の各項目について達成できない限り、米軍の訓練移転の受け入れ表明は撤回すること。

2007年5月10日

小 松 市 長
西 村 徹 様

平和フォーラム北信越ブロック協議会
代 表 飯田 敬次
石川県平和運動センター
代 表 嶋垣 利春
社会民主党石川県連合
代 表 宮下登詩子
  小松基地爆音訴訟原告団
団 長 広瀬 光夫
小松能美勤労協単組協議会
議 長 河端 真一
加賀平和運動センター
議 長 河上 徳次

申 入 書

昨日(5月9日)、大阪防衛施設局の米岡修一局長は小松市役所を訪れ、西村徹市長や長田良一議長に対し、日米の軍事再編に伴う米軍機の小松基地への訓練移転をおこなうと報告しました。期間は5月17日から22日まで土、日曜日をはさんで4日間、嘉手納基地の米軍第18航空団のF15が5機飛来し、ほかに百里基地から6機、小松基地からも6機のF15が参加し、計17機の訓練となり、参加する米兵は80人とのことです。対応された西村市長は、10.4協定の遵守や治安対策について万全を期すよう要請されましたが、訓練の受け入れを再考する発言はありませんでした。
私たちは、下記の理由から到底県民・市民の安全・安心を確保できるものではないと考えます。
まず騒音問題です。先般の小松基地爆音訴訟控訴審判決で名古屋高裁金沢支部は75Wを超える騒音は違法状態であるとして国に損害賠償を命じ、さらに10.4協定は単なる紳士協定ではなく速やかに達成すべき行政上の目的であると厳しく指摘しました。10.4協定は、日米共同訓練時も含め、当然実現すべき基準であると私たちは考えます。
事故の危険性についてもさらに高まりました。今回訓練移転する嘉手納基地のF15は、墜落事故だけでも82年4月以降8件。このほか水平尾翼の破損、エンジン火災や照明弾の誤射・落下など事故も多く、特にイラク戦争直前から急増しています。機体の老朽化による緊急着陸も多くみられます。これに対し沖縄県や嘉手納町が原因の徹底糾明や飛行中止を求めても全く受け入れず、飛行を再開しているのが実態です。今まで以上に小松の空が危険になったと断言せざるをえません。
 米軍兵士による事故や犯罪への対策も不可欠です。沖縄県では1995年以降、2005年11月までに殺人、強姦、放火、強盗の凶悪犯罪で52人(34件)が摘発されています。米兵による犯罪は沖縄県内だけではなく佐世保市や横須賀市など米軍基地のあるすべての自治体で重大かつ深刻な問題となっています。その都度米軍は「良き隣人政策」を強調し綱紀粛正を表明しますが、なんら歯止めにはならず、犯罪は繰り返されています。凶悪犯の根本的原因は軍隊自体のもつ閉鎖性や暴力性にあり、さらに日米地位協定による特権で犯罪人が保護されているからです。
このような日米共同訓練を小松に押しつける理由として沖縄の基地負担の軽減が語られてきました。しかし、沖縄・嘉手納基地では最新鋭ステルス戦闘機F22A「ラプター」が配備されたことでも明らかなように、一方では基地機能強化が押し進められています。3月に行われた築城基地での訓練に参加した米軍と航空自衛隊の現場指揮官は「相互連携を高める重要な訓練だ」と述べています。つまり、これまで私たちが指摘してきた通り、この訓練移転は沖縄の負担軽減などではなく、まさに日米同盟の強化が目的であり、小松基地は米軍と共に世界の戦闘地域に出撃する基地へと転換していくことが明らかとなったのです。
以上のような数多くの問題を含んだ訓練移転を私たちは絶対に容認するわけにはいきません。あらためて訓練移転に伴う日米共同訓練反対の立場を貫くことを表明し、以下申し入れます。

1.10.4協定の法的拘束力を防衛施設局に認めさせ、さらに米軍との間でもその遵守を確約する文書を交わすこと。

2.騒音については、75W以上の違法状態を解消することが行政上の責務であることを確認し、日米共同訓練時も含め、その基準を達成すること。

3.米軍兵士は、治安対策上、基地外への外出を禁止とすること。さらに、日米地位協定を抜本的に改正し、米軍の事故や犯罪に対する日本の権限を強めること。

4.以上の各項目について達成できない限り、米軍の訓練移転の受け入れ表明は撤回すること。

カテゴリー: 小松基地 パーマリンク

コメントは停止中です。