2018.5.17 原水禁石川総会・記念講演 大島堅一さん(原発コストの真実)

単産・単組、市民、議員の皆さんのお蔭で、総会と記念講演を無事終えることができました。行政の首長・議長の皆さんにも感謝いたします。国連での「核兵器禁止条約」成立に際し、国内での「批准」を新たな課題としました。総会では特に、大島堅一さんの「原発コストの本質」講演が「目からうろこ」でした。

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声明「エネルギー基本計画は原発ゼロ社会の実現を前提に見直すべき」

2018年5月15日
声明「エネルギー基本計画は原発ゼロ社会の実現を前提に見直すべき」
原子力市民委員会

2011年3月の東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故(福島原発事故)から7年が経過した。しかし、エネルギー政策は、福島原発事故の教訓を踏まえた方向に転換されておらず、エネルギーを取り巻く厳しい現実に対応しているとはいいがたい1。政府のエネルギー政策において重要な基準とされている「S+3E」の観点からも、福島原発事故のような過酷事故を、日本社会は受け入れることができない。現行の「エネルギー基本計画」における原発の位置づけを全面的に改める必要がある。
2017年8月からの総合資源エネルギー調査会基本政策分科会における「エネルギー基本計画」の見直しの審議では、現行の「エネルギー基本計画」を踏まえてつくられた「長期エネルギー需給見通し」(2030年のエネルギーミックス)を変更せずに、原発比率については20~22%の実現を前提に議論が進み、原発を「重要なベースロード電源」とする骨子案が示された2。さらに経産省の「エネルギー情勢懇談会」では、気候変動に関するパリ協定の発効を前提とした2050年以降を見据えた長期的な脱炭素のエネルギー戦略がテーマとなっているにも関わらず、未だに原発に固執する産業界寄りの議論が繰り返され、長期的にも原発を脱炭素化の選択肢として温存する提言が出されている3
このような政府内での原発の維持や延命政策を前提とする「エネルギー基本計画」の見直しの議論には多くの問題点がある。「エネルギー基本計画」は、以下の論点からあくまで原発ゼロ社会の実現を前提に見直すべきである。

第一に、原子力発電の根本的な問題点を直視し、原発ゼロを目指すべきである。
これまでのエネルギー基本計画見直しの議論には、福島原発事故の教訓を活かし、パリ協定のもと国際的な気候変動問題への責任を果たし、中長期的に持続可能な社会を実現するというビジョンが欠けていた。政府は、非現実的な原子力維持目標に固執し、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーを軽視している。そのため、本格的な気候変動対策を停滞させている。これでは、これまでのエネルギー政策の失敗を繰り返すだけである。
原発を取り巻く現実は厳しい。2014年度に原発の年間発電量はゼロとなり、その後の原発の再稼働も数基に留まり2016年度実績では総発電量の2%にも満たない。原発を維持することが、電力会社の経営にも重大な影響を及ぼしている。新規制基準や原子力規制行政における多くの欠陥、原子力損害賠償制度の不備、運転開始後40年を超えた老朽化原発の運転延長問題、放射性廃棄物の処理・処分の問題などの点でも、原発は困難に直面しており、経済的合理性も失われている。原発の持つこれらの根本的な問題点を直視し、原発ゼロを目指すべきである。
見直しの前提として総発電量に占める原発の割合を2030年に20%~22%にするとしているが、そのようなことは現実には不可能だと考えるのが合理的である。この前提の実現には、廃止が決まっている18基以外の原子炉42基(建設中の3基の原発を含む)のうち約8割を再稼働させ、さらに40年間と決められている老朽原発の運転期間をさらに20年間延長させる必要がある。しかし、再稼働や老朽原発の運転期間延長等で原発を維持することに実現性も国民的支持もない。各種の世論調査によれば、原発再稼働に関しては国民の過半数が反対している。これまで再稼働した原発は8基(2018年5月現在)に留まり、16基は適合性審査への申請の目途さえたっていない。まして、立地自治体や経済界が経済的理由で要望し始めている原発の新設やリプレースも、その実現の見通しはまったく無いのである。

第二に、新規制基準に基づく審査では原発の安全性が確保されない。
政府は、原発依存度を可能な限り低減するとする一方、「世界で最も厳しい水準の規制基準」に適合すると原子力規制委員会が認めた原発については再稼働させるという方針をもち、なし崩し的に再稼働を進めている。しかし、立地審査指針が採用されないなど新規制基準には多くの欠落項目や問題点がある4。こうした基準に基づく適合性審査は、原発の安全性の確保の観点からすれば不十分である。地震・津波・火山などの自然災害への対策や原子力防災を含めた原子力規制行政の問題点も、解消されていない。
さらに例外的にのみ認められるはずの20年間以内の運転延長がなし崩し的に認められ始めている。だが、老朽化した多くの原発には安全上の深刻な問題がある。さらに、原発のテロ対策も明らかに不十分である5。原子力防災に対する政府や自治体の危機管理対処能力もきわめて貧弱である。
多くの国民や周辺自治体などから原発再稼働に反対の意思表示がされているにもかかわらず、再稼働にあたっての同意は、立地自治体のみでよいとされている。これらにみられるように、政府が原発を稼働させる大前提としている「安全性の確保」はされていないし、国民の意見も無視されているのである。

第三に、原子力発電の真の発電コストは高く、隠された様々なコストとリスクがある。
福島原発事故の損害賠償や除染・中間貯蔵施設建設等のため、すでに10兆円を超える資金が東京電力支援のために使われている。また、事故収束や行政の事故対応にも多額の資金が投じられている。これらを合計すれば、福島原発事故による費用は現時点で20兆円を超える。総合資源エネルギー調査会発電コスト検証ワーキンググループは、新設の原発(モデルプラント)が火力よりも発電コストが安いという計算結果を2015年に公表した。だが、事故後に必要となった費用を適切に評価すれば、原発のコストは明らかに高い。また、実績値で評価した場合には、発電コストは火力発電を大幅に上回る6
コスト検証ワーキンググループの示した発電コスト計算は、新設の原発(モデルプラント)についての非現実的な前提に基づいている。実際には、原発の建設コストは福島原発事故後に急騰している。そのために、米ウェスティング・ハウス社は倒産し、日本の東芝は経営危機に陥った。このような現実を政府は改めて認識すべきであり、原発に関する経済性評価を一からやりなおすべきである。
実際には経済性がない原発を電力自由化の中で延命させるために、賠償費用等の一部を託送料金によって回収するなどの措置が政府によって講じられつつある6。加えて、原子力損害賠償法にさだめられた賠償額を有限にしようとする動きも政府に見られる。これらは、原発が国家の支え無しに自立できない、コストとリスクの高い電源であることを示している。

第四に、意思決定プロセスに、市民からの意見を聴取し、反映する努力を行っていない。
政府内で、非現実的な「エネルギーミックス」を前提にした議論が行われているのは、エネルギー政策形成において民主的な意思決定プロセスが欠けているからである。経済産業省が所管する審議会は、委員の構成をはじめ、原発を推進してきた産業界や電力会社の意向が色濃く反映されている。「エネルギー基本計画」の見直しに代表されるエネルギー政策の策定では、意思決定プロセスのあり方から見直す必要がある。3.11後のエネルギー基本計画の見直しでは前政権下で国民的議論が行われ、原発ゼロを目指すことが一旦は決定された。2010年のエネルギー基本計画の見直しの際には公聴会までは開催されたが、今回の見直し過程では意見箱の設置に留まり、また受け付けた意見に関する検討・分析や反映などは全くなされていない。

第五に、原子力発電が「ベースロード電源」という発想が電力システム改革を後退させている。
総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の骨子案では、原子力を引き続き「重要なベースロード電源」として位置づけ、年間発電量に占める割合を2030年までに20%以上と2017年の約3%から大幅に増やそうとしている。原子力発電や石炭火力発電を電力供給の中で重要視して「ベースロード電源」とするという考え方は電力自由化や再生可能エネルギーの大量導入が進む中ではもはや時代遅れであり、欧州では、「ベースロード電源」という発想そのものすらなくなっている。むしろ電力システムの調整力が重要視され、硬直的な運用しかできない原発は調整力を阻害する存在になってきている。
原発を「重要なベースロード電源」に位置づけたことにより、再生可能エネルギーの導入が現実に阻害され、導入コストの低減を妨げている。原子力を含む「ベースロード電源」をフル稼働させることを前提にしているため、算定される系統の空き容量がゼロとなり、再生可能エネルギーの系統接続が大幅に制限されるという理不尽な事態が起きているのである。
すなわち、原発を無理に維持しようとするために電力システム改革そのものが後退している。日本では、電力システム改革の第一弾として電力広域的運営推進機関が2015年4月に発足し、2016年4月から電力の小売り全面自由化が行われた。しかしながら、他方で、電力システム改革の下でも原発を維持するための仕組みが次々に構築されている。これは、電力システム改革の理念を大きくゆがめている。

原子力市民委員会は、2014年の「エネルギー基本計画」や2015年の「エネルギーミックス」の策定に際し、国民的合意を得ながら原発ゼロ社会の実現を目指すよう提言してきた。また、2014年4月には『脱原子力政策大綱2014』7を、2017年12月には『脱原子力政策大綱2017』8を公表し、福島原発事故の被害の全貌や後始末をめぐる問題、放射性廃棄物の処理・処分や原発再稼働を容認できない技術的根拠を指摘した上で、原発ゼロ社会を実現するための行程を発表してきた。さらに新規制基準の様々な問題点について特別レポート5『原発の安全基準はどうあるべきか』も発表している。
「エネルギー基本計画」は、原発の様々な問題点を直視し、早期に原発ゼロ社会を実現することを前提におくべきである。その上で、「エネルギー基本計画」を、再生可能エネルギーの野心的な導入目標や国際的に責任のある温室効果ガスの削減目標を含む、日本社会を持続可能で真に豊かなものにするエネルギー基本計画へと全面的に作り直すべきである。

以上
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米朝戦争で日本国民100万人が犠牲に! 対米従属(米国第一追認)を優先する安倍首相

2017年11月、緊迫の首相答弁        横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」

「米国の北朝鮮攻撃にNOと言えるか」“身内”山本一太の質問に安倍首相が答えず…米朝戦争で日本国民100万人が犠牲に

日本が米国本土防衛の“盾”(焦土)になる悪夢の近未来図(死者100万人規模の被害)が現実味を帯びてくる質疑応答が11月29日の参院予算委員会で交わされた。自民党の山本一太参院議員の質問で、日本国民の生命は二の次、対米従属(米国第一追認)を優先する安倍首相の姿勢が浮き彫りになったのだ。

質問自体は本質を突くものだった。マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官がNHKの取材に対して「軍事行動を起こすときには日本に連絡をする」という主旨の発言をしたのを受けて、山本氏は「日本国民を守るために必要だと感じたときにトランプ大統領に『いまは攻撃を思いとどまってくれ』と助言することもありうる覚悟が総理にあるのかを聞きたい」と迫ったが、安倍首相はその覚悟には一切触れず、曖昧な答弁をだらだらと続けた。

「トランプ大統領とは何度も首脳会談を行いました。その際、北朝鮮情勢について相当突っ込んだやりとりをしているわけです。そのなかで、様々な選択肢を立てた際のそれぞれの国々に対する影響等についても当然、これは話をするわけです」
「トランプ大統領とはさまざまな外交政策を進めていく上においては、安全保障上はさまざまな可能性について当然、率直な話をしていかなければなりません」

無回答に等しい答弁に対して山本氏は「もう一度だけ、総理、お聞きしたい。言い方を変えますが、『日本の国益のためにアメリカの判断を、例えば、少し変えてくれ』と促すケースはありうるということでよろしいでしょうか」と再質問をしたが、それでも安倍首相は再び曖昧な答弁を繰り返した。

「いまはまさに『すべての選択肢がテーブルの上にある』というトランプ大統領の方針を私は一貫して支持をしています。そのなかにおける、あらゆる手段における最大限の圧力を我々はかけていかなければならないと考えているところでございます」

トランプ大統領の軍事行動に異議申し立てをするのか否かを2度も安倍首相は問われたのに“無回答答弁”を繰り返したのだ。「日本の国益など二の次にして米国第一のトランプ大統領に尽くします」と“属国宣言”に等しいと私は唖然としたが、山本氏の受け止めは違った。「ありがとうございます。ギリギリのところまで総理にご答弁をいただいたと思います」

東京都民の死者は100万人! 米国の北朝鮮分析サイトで驚愕の結果が

米国にNOと言えない“腰抜け首相”に感謝する山本氏の反応は私には理解不能だが、両者の質疑応答を詳しく紹介したのは他でもない。米国のジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は10月、朝鮮有事の人的被害想定を発表。米国の軍事オプションに対して北朝鮮が核ミサイルで報復した場合、東京都民の死者は100万人規模(水爆なら200万人規模)という被害推定を出していたからだ。

“ニューヨークやワシントンなど米国本土を北朝鮮の核ミサイルの脅威から守るためにトランプ大統領が軍事行動を決断、NOと言えない安倍首相が追認した結果、100万人規模の死者が出る”という近未来図が現実味を帯びてきた。70年前の戦争では日本本土防衛の“盾(捨て石)”に沖縄がなったが、迫りくる北朝鮮有事では米国本土を守るために日本が焦土となるリスクを背負わされるのだ。

日本国民が100万人規模で犠牲になりかねない「米国の軍事オプション」に対して、山本氏が言うような攻撃先送りや政策変更をトランプ大統領に求めるべきなのに、安倍首相は明言を避け続けたのだ。

そのため山本氏は「日本の国益は二の次で米国第一なのか」と安倍首相を問い質し続けるに違いないと予測したのだが違った。実際に飛び出したのは「晋三・ドナルド関係」と名づけて称賛するコバンザメのような質問だった。

「総理は各国首脳と比較してもトランプ大統領と突出した別格の関係を築いていると思います。首脳会談5回、電話会談17回、ゴルフも2回。『誰がトランプのゴルフパートナーか』を調べているアメリカのサイトを見ると、外国首脳の名前は見当たりません。総理は唯一(トランプ大統領とゴルフをする外国首脳)。それだけ親密なのです。総理から見てトランプ大統領はどんな性格の人物なのか。ある有識者が『総理は猛獣使いだ』と語る記事もありました」(山本氏)

これに対して安倍首相は、トランプ大統領を「気さくな方でストレートな物言いをする方」「人の話をよく聞いていただけると思っています」などと絶賛、これを受けて山本氏は、安倍首相をもち上げるように日米首脳の関係をこうまとめた。

「今回の日米首脳会談は私は成功だったと思っていますし、日米の絆が磐石で、北朝鮮政策についても総理が完全にトランプ大統領と一致していることを示しました」

トランプに隷属する安倍首相は「傲慢な親に反論しない忠実な子供」

しかし海外メディアの見方は、日本国内の“大本営発表”とはまったく違う。自民党や官邸や“御用メディア”(NHKや読売や産経など)が垂れ流す「良好で対等な晋三・ドナルド関係」の虚構ぶりを実感するには、実際の日米首脳共同会見の映像(動画)を見るのが一番だ。何とトランプ大統領は途中で用意された原稿を読むのを止め、アドリブで「米国経済が一番で日本は二番。それでいいか」という失礼なジョークを口にしたのに、安倍首相は、ただ微笑んでいただけだったのだ。

『乱流のホワイトハウス トランプvs.オバマ』の著者で朝日新聞オピニオン編集部次長兼機動特派員の尾形聡彦氏は11月17日、ネットTV「デモクラシータイムス」に出演して、この会見動画を再生。この場面についてワシントンポストが「安倍首相はトランプの忠実な従属的助手の役割を演じている(Japanese leader Shinzo Abe plays the role of Trump’s loyal sidekick)」「親が子どもを諭すようだった」と指摘していたことも紹介した。

この動画(ネット上で視聴可能)は、「晋三・ドナルド関係」が対等で良好という“大本営発表”を鵜呑みにしている日本国民にとって必見だ。日米首脳の関係が「傲慢な親に反論しない忠実な子ども」のような属国的従属関係にあることを物語っているからだ。つまり、予算委員会で山本氏の質問に答えなかった安倍首相は、米国の北朝鮮攻撃についてNOと言わない対応をする可能性は極めて高いのだ。

NOと言えない安倍首相の屈辱的対応を海外メディアが日米関係を象徴する場面として紹介する一方、日本の政治家やほとんどの国内メディアは日米首脳会談称賛を繰り返した。その結果、「トランプ大統領の北朝鮮攻撃の決断と安倍首相の追認で100万人規模の日本国民の死者が出る」という悪夢の近未来図がすぐ目の前にまで迫っているのに、大半の日本国民は気がつかないままなのだ。

小池都知事の“お友だち”軍事アドバイザーも“北朝鮮先制攻撃”を後押し!

さらに防衛関係者の間にも、北朝鮮攻撃容認論が広がりつつある。徳地秀士・元防衛審議官は、「北朝鮮の核脅威の解決と北東アジアの平和をどう実現するのか」(10月30日)のシンポでこんな発言をした。

「『我々はアメリカの軍事行動を回避することを考えないといけない』ということがそもそも良くないのだろうなと思う。別に私は『軍事行動がいい』と言っているわけではないが、『軍事行動を覚悟しているのだ』ということをアメリカだけではなくて、アメリカの同盟国もしっかりと北朝鮮にそういう姿勢を見せるということが大事で、そのために具体的なプランニングもするべきだと思います」「アメリカが軍事行動をしたときに韓国も日本もそれをサポートする。そして本当に日本も韓国も国際社会も全体が覚悟をしているのだという強い姿勢を見せることが大事だと思います」

“北朝鮮攻撃誘導論者”と呼びたくなる軍事アドバイザーも活動を活発化させている。日本政府の依頼で日本の官僚に戦略論を講義するために来日したエドワード・ルトワック氏(米戦略国際問題研究所上級顧問)のことだ。

小池百合子・前希望の党代表(都知事)の「旧知の友人」(2016年11月18日の小池氏のツイッタ―)で「情勢分析の凄さにいつも唸ります」(同)と絶賛したルトワック氏は、著書『戦争にチャンスを与えよ』(文春新書)の5章「平和が戦争につながる──北朝鮮論」では次のような持論を展開していた。

1)まず北朝鮮を特異で危険な存在と指摘した上で、
2)「北朝鮮への降伏(宥和)」か、核ミサイル完成前に核施設を破壊する「先制攻撃」かという究極の選択を日本に迫り、
3)先制攻撃をするしかないという結論に誘導するものだ。

そして「日本政府は自ら動くべし――『降伏』と『先制攻撃』」という小見出しの部分(5章)では、先制攻撃についてこう説明していた。

「別の選択肢としては『先制攻撃』がある。日本の自衛隊の特殊部隊に攻撃を命じて、パラシュートやグライダーで降下させ、北朝鮮の核施設の上に到着させ、携帯型のホローチャージ弾などでそれらをすべて破壊するのだ。もちろん、特殊部隊の九〇人が犠牲になるかもしれない。ただしそれは、背後にいる一億二〇〇〇万人の日本国民を守るためだ」

自衛隊を特攻に? 日本は米国本土を守るための“捨て石”となる!

驚くべき提案ではないか。ニューヨークやワシントンなどの米国本土を北朝鮮の核ミサイルの脅威から守るために、自衛隊員に特攻隊のような役割を担わせ、東京やソウルで100万人規模の犠牲者が出るリスクに目をつぶる究極の対米従属政策といえる。私の目には、日本国民の生命と安全を脅かす“戦争仕掛け人”にしか見えないルトワック氏は安倍首相とも面会、「(安倍首相は)稀に見る戦略家だと思います」(「文藝春秋」12月号・池上氏との対談での発言)と絶賛。「北朝鮮先制攻撃容認」でルトワック氏と安倍首相は一致しているように見える。

これに対し尾形氏は前述の「デモクラシータイムス」で、こう首を傾げていた。

「『核を持った北朝鮮にアメリカが脅されるようなことは困るから、それを挫くためには軍事オプションしかない』というのは、アメリカのなかでの議論なのです。私がいま非常に奇異に感じたのですが、ルトワック氏は『アメリカ』という主語を『日本と韓国』に言い換えて正当化しているだけに聞こえる」
「(北朝鮮に)圧力をかけ続けていったらどんどん戦争に近づくわけですよね。そのときに(日本)政府の中枢の方は『覚悟』という言い方をしますが、本当に受け入れられるのか。(略)太平洋戦争を4年間やって日本人で亡くなった方は300万人くらいと言われているが、わずか数日でそういったことが起こりかねる数字を出した上で、それを踏まえた上で議論をするのならいいと思うのですが、中身を言わずに軍事的オプションしかないというのは、やや現実感を欠くし、無責任かなと思います」

トランプ大統領に子ども扱いをされる「忠実な従属的助手」(ワシントンポスト)のような安倍首相こそ、日本国民の生命と安全を危うくする国内最大の“脅威”ではないのか。このままでは、東京が焼け野原になり、100万人規模の死者が出るという最悪の事態になりかねないのだ。

(横田 一  2017.12.6)

 

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5.17 18:45「原発コストの真実」 大島堅一さん(龍谷大学政策部教授)

地場産業振興センター本館一階に結集しよう。衝撃の「原発コストの真実」が分かる。

5.17大島堅一さんチラシ

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5.3「安倍改憲NO!市民アクション」県民集会及び前段集会

午後2時、歌劇座大ホールは「安倍改憲NO!市民アクション」集会に参加した労働者、市民で埋めつくされた。1200名!

アベキラー、浜矩子同志社大学教授の「アホノミクス」のおかげか、安倍改憲に対する各団体・個人の危機感からか、大結集となり大成功でした。カンパも従来を大幅に超える30万超が寄せられました。m(_ _)m

県憲法を守る会・戦争をさせない1000人委員会石川主催の前段集会は、四高記念公園(時計台口)で行ないましたが、右翼の集会「破壊」行為がまたしても激しく行なわれた。やかましくて「集会発言」はよく聞こえなかったが、発言者は妨害に負けず、一所懸命、力強く発言した。

集会前には、中署に対し「要請」したにも関わらず、集会妨害が強行される。右翼とタッグを組んでいるのではないか、と思わせる前段集会でした。参加者は凡そ150名。

後段集会後のデモ行進は、久々に大勢の参加者によるデモとなったため、街頭宣伝車3台では「声」が届かず、シュプレヒコールはあちこちで、それぞれに、鳴り響いた。

 

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岩国基地周辺の爆音騒音激化、4月苦情、最高の702件

山口新聞より

岩国基地周辺の爆音騒音激化、4月苦情、最高の702件

 

 

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金沢からの報告 2017フクシマは現在国の廃炉実験場

「2017フクシマは現在国の廃炉実験場」

2017年9月30日10月1日

金沢平和運動センター議長 谷 光哉

※  本日(18.5.8)、金沢地区平和運動センターより報告を受けましたので、全文をそのまま掲載します。なお、写真が反映していないところがあります。リンクをたどると写真も見ることができます。

 

2011年3月11日以後の原発事故と日本全国にまき散らされた放射能の恐怖。現在も放射線量が高いため復旧すらできず東北大震災のままの場所があることを。原発0でも電気は足りていたことを。福島第一原発は今でも廃炉には程遠い状況にあることを。

この機に乗じて安倍政権は原発をどんどん再稼働し、原発輸出まで行っている。更に、現在の福島では、人を人とは思わない安倍政権や東電・原子力村の悪徳三昧が横行し被災者を苦しめている。

1、民間の産廃工場が、いつのまにか・・・・・

「産廃施設を作る動きがあったら、絶対阻止してください。」

上の言葉は、富岡町での深田さんの訴えだ。この写真は、昨年まで楢葉エコテックという民間の産廃工場だった。(写真が反映していません<(_ _)>)

ところが、今年は環境省がいつの間にか69億円で買収国営化し、放射線量10万ベクレル(Bq/kg)以下の汚染ゴミの最終処分場となってしまった。富岡町と楢葉町には合計100億円の交付金が支給された。産廃処理に使った水が小川に流れているが、深田さんたちが調査するとほとんどろ過できていない。この水は海にも流れる。道路向かいの楢葉町では中間貯蔵施設やそのための道路がどんどんできている。つまり、民間の産廃工場がいつの間にか、国営の特定廃棄物埋立最終処分場になっていくというとんでもない策略だったというわけだ。福島第一原発だけではなく、全国の放射性廃棄物がフクシマに集まる可能性も。

志賀原発を抱える石川県でも輪島市に産廃の計画が出ている。志賀原発の特定廃棄物最終処分場や全国の放射性廃棄物の受け入れ先にいつのまにか変わる可能性は高い。

2、フクシマは国の廃炉実験場

(1)復興予算はだれのもの?(仮設焼却炉建設ラッシュ)

現在、福島県では避難指示解除区域や居住制限区域だけでなく、郡山市や国見町などでも仮設焼却炉が建設ラッシュで計画中のものも。解体終了したものも含めると19市町村推定24基実質稼働日数わずか2か月~4年。1基運用費解体費別で、

富岡町:三菱重工(623億円)  広野町:新日鉄住金(300億円)

南相馬市:JFE2基で758億円などとなっており、大手企業が莫大な復興予算を手に入れる仕組みになっている。

(2)楢葉遠隔技術開発センター(施設整備費850億円)

 楢葉遠隔技術開発センターは、廃炉作業する技術を訓練するために建てられた施設。現在分かっている福島第一原発内の様子を忠実に再現した大きな原子炉模型があり、ロボットを遠隔操作し廃炉作業の技術を磨いているという。

(3)福島・国際研究産業都市構想(農業からの大転換)

国はフクシマを廃炉の実験場として、産業構造そのものを大転換しようとしている。その予算は全て私たちの税金。福島県民の為に使ってくれるのなら異存はないのだがそうはなっていない。

楢葉遠隔技術開発センターだけでなく、富岡町の廃炉国際共同センター、南相馬の環境放射線センターなど様々な研究施設が浜通りの再生を名目に膨大な予算を使って建設されている。様々な原発政策の拠点としているためか国立研究開発法人、日本原子力研究開発機構などの関連施設が多い。また、相変わらず東電社員の社宅もお金が十分かけられている。

    双葉医療センター  廃炉国際共同センター(富岡)  東電の独身社宅

(4)被災住民は今・・・・

①仮設住宅の現状

人がほとんどいなくなり撤去された仮設住宅

国は、実験場としての施設には税金から莫大な予算をかけているが、東電の社宅とでも比べ物にならない程の粗末な仮設住宅の予算を打ち切り、被災者を追い出している。放射線量の高い避難指示解除された地域に人々を強制的に戻そうとする目的は容易に想像できる。今回も線量を測定してきたが、WHOの年間許容限度1mSv/yを1時間に換算した0.114μSv/hを超える地域はたくさんある。原子力村が苦し紛れに吊り上げた上限20mSv/y=2.28μSv/hを超える地域も。

研究のためには、被災者と居住困難区域や原発作業員の人体実験も必要だと言わんばかりである。

②町の現状

 大熊町役場の建設予定地

楢葉町や広野町では2割、富岡では5%、浪江では1%しか住民は帰還しないことが予想されている。普通の自治体ではもう成り立たないが、復興助成金で成り立っている。人が戻らないことが分かっているのに、町はそれでも箱モノばかり造ろうとしているそうだ。大熊町は、人の戻る展望がない中、町長自ら大川原地区の農業は不可能だと断定し、その場所に新庁舎を造ろうとしている。現在建設予定地は、室内線量が0.1μSv/h、その周辺は1~0.09μSv/hと一定していない。

3、木幡さんと

木幡さんは、大熊町の住民。昨年仮設住宅で貴重な体験談を聞かせてくれ、帰還困難区域にある自宅近くまで私たちを案内してくれた。大熊町住民の声を町政に届けるため、病魔と闘いながらも町会議員に立候補し町会議員になっていた。まさしく命がけで日々奮闘されている。

  • 被災者は今

①居住制限解除の意味

「原子力村の人達」は、居住制限を解除し住民を強制的に戻そうとする。南相馬も、富岡も、帰還困難が解除されたらそこに住んでいなくても固定資産税等税金をかけられた。次は飯館村と広野町と浪江町の番だ。住民は悩んでいる。戻ってこざる負えない状況に追い込まれているからだ。故郷を捨て原発事故の賠償金をあきらめるか、戻って固定資産を払うか。戻らないと課長になれないという年配の人もいる。また、東電社員は地元住人であっても、賠償金はもらえないと社長から言われている。

若い人は戻らない。除染されていない山からの風で放射線量が増えることを知っているから。住民は「双葉ワールド「富岡ロードレース」等のイベントには戻ってきて参加するけど、それが終わればすぐに今の避難先に帰る。町長等役員は戻ったが、子どもは戻ってこない。人の戻らない街を除染しや箱モノを造るために税金を何百何千億円と使っていいのか。被災者が本当に救われることに税金を使ってほしい。

事故を起こした東電社員は立派な社宅に住んでいるのに、国や「原子力村の人達」は、責任を取るどころか予算を被災者のために使わず被災者達弱いものを窮地に追い込むことに税金を使っている。

②復興住宅のカラクリ(望んだはずの復興住宅だったが・・・)

運よく復興住宅に入れた人々が苦しんでいる。壁に画鋲は貼れない。農業をしていた人が多いのに、庭があっても花を植えたり畑を作ったりすることを禁止されている。

運よく復興団地に入れた人々も苦しんでいる。犬や猫を変えない。今まで5階など高いところに住んだことがない。地域とのコミュニケーションをとれと強制的に言われるが、会津では集会場がない。家に閉じこもる人が増えている。

原発事故によって奪われたのは、故郷や土地、家、仕事だけでなく、今まで通りの普通の生活。将来の展望がなく思い通りにならない生活の中で、死に至る可能性の高いうつ病や心臓病や高血圧症などを誘発する大きなストレスが限界を超え、被災者をむしばんでいる。「こんなんだったらもう死んでもいいから、大熊町に帰ったほうがいい。」と追い込まれているのだ。

このような被災者の叫びを、小幡さんが国に訴えると、「この住宅を使ってもいいよ。」と対応してくれたが、その住宅は1か月後に人が入る家だった。

国は、大熊町の5年後の解除時に備え、被災者を多く戻そうと企てている。解除された時、復興住宅や団地から出ていかなくてはいけない仕組みになっている。

(2)町は今

双葉町は、人が戻らず箱モノの維持ができず破産した。しかし、復興予算で箱モノをまだ造ろうとしている。また、人が戻らないのに除染をしている。

ほかの町も人が帰ってこないとお金がおりてこないので、除染を行ったりイベントを開催したり箱モノを造って人が戻りやすい環境を作ろうとしている。町の合併の話もあったが、上からの圧力で消え去ったという。

なぜ、このようなことが起こるのか?

町会役員には、

①仕事を失いたくないというしがらみ。

②期限を超えて町が復興しなかったら

国からもらったお金を返却しなければならない。

③国の施設を建てれば維持費がいらない。

という3つの弱みがあるのだ。寝耳に水の話である。もとをただせば、国と東電と「原子力村」が責任を取り解決しなければならない事なのに、自治体の役人に責任を転嫁し、「役人による役人が儲かるための役人の政治」としか言いようのない事態を引き起こしている。住民だけでなく、町役場の人々も追い込まれている状況なのだ。

自治体の弱みを細かいところで作り出し、そこに付け込む国と東電と「原子力村」。フクシマを廃炉の実験場にするため、本当に細かい馬鹿なことを苦しんでいる人々に本気で考え実施してくる。被災者の救援が全く進まないのに、国の廃炉関係施設だけがどんどん建っている理由が明らかになった。

(3)除染作業員は今。(ホームレスが一番多いのは仙台)

大熊町では空間線量が今でも8~9μSv/h、地面では10μSv/hの場所が多い。そんな大熊町の家に無断で人が泊まっているという。また、ホームレスが仙台に多く集まっているとも言われている。

それはなぜか。除染作業員たちは毎日仕事がなく、「その辺にいろ。」と言われて、いつでも仕事に行けるようにフクシマに近い仙台や大熊町に待機しているからだ。彼らは、臨時の作業員だから突然首切りを切られ、被ばく検査も受けていない。原発作業員にも同じ境遇の人たちが大勢いるのではないだろうか。どうしてフクシマにこだわり続けるかというと、原発作業員と除染作業委員はオリンピック施設建造等の作業員に雇われることはないからだ。いずれ体に異常が現れたら、雇い主が金銭面などの面倒を見なくてはいけないことを大企業が嫌がっている。

ここにも、国や東電や「原子力村」に追い込まれ、犠牲になっている国民がいる。

(4)更に被災者や自治体の弱みに付け込む国や東電、「原子力村」

 ①JR職員も  復旧中のJR         復興された富岡駅

線量が高く住民も戻れない双葉町と大熊町で、JR電車を復活させようとしている。原発作業員の移動手段確保のためだ。また、JR電車の復活作業はJR職員が行うので、線路周辺の除染作業はJR職員がしなければならない。国や東電、「原子力村」にとっては、一石二鳥といえる。

 ②最終処分場への巧妙な罠

中間貯蔵施設が来ることに決まった大熊町。ここでも巧妙な罠とも思える住民への仕打ちがみられる。

大熊町では、場所によって地価に大きな差が出ている。そこで、町でまとめて国に売る要望を住民が行うことにするが、町では受け付けてもらえない。土地を売ることは戻ってくる住民が減ることでもあるからだ。そこで、何かいい方法はないかと「地権者の会」が努力を重ね、国に土地を貸すことにした。ところが、この方法も、個人的に売ってしまった人が出始め、虫食い状況になってしまった。

国の巧妙なやり方によって、住民の要望や努力がトコトン潰されている。国はフクシマを元に戻す・被災者の生活を守るという当たり前の約束すら守る気はないようだ。それどころか、中間貯蔵施設から最終処分場への大転換の気配が見え隠れする。

(5)その他の理不尽

①東電

東電の中では、デブリはスリーマイルド島のように格納容器に入れて保存することに決まっている。でも、東電は、町長とかには絶対言わない。町を維持しようとしていることに全く意味がないことが分かってしまうからだ。町におりた莫大な予算は、結局自民党の選挙用人気取りにしか過ぎない。

被災者が原発を見に行かないのはなぜと思い立ち見に行った。質問状を出し、ヒロシマ型原発の何万倍ものプルトリウムが水につけてあるのも知った。水がなくなったらどうなるのと不安がよぎった。今では大熊町のみんなに、「こんな所に帰れるの」と呼びかけている。

②山の税?

国は「山の税」なるものを国民から徴収しようと考えている。山で働く人を養成するためだそうだ。ちょっと待って。フクシマの山は汚染されていて何もできない場所。なのに、なぜ、福島県民からも「山の税」を徴収しようとするのか?ここにも国民が困る細かい馬鹿な事がまかり通っている。ぜひ、全国の皆さんの力で阻止してもらいたい。まず、フクシマは事故の影響を0にして原発をなくしてほしい。

③メガソーラー

線量の高い広い田にメガソーラーが。この電力は被災者が使えるのだろうか。線量が高いために、草むしりなどの作業することが危険である。

そして、また、「富岡復興の光を集めたメガソーラー」と誤解を招き、人をだますようなコピーが堂々と貼られていた。放射線量が高いのに避難解除された地域で復興を印象付けようという意図が見え見えだ。双葉町の「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語と似ている。この標語を考案した大沼さんらは「原発事故の悲惨さと教訓を後世に伝えるためにも残すべきだ」として、町内外の賛同者約6000人以上の署名を集め、双葉町に撤去反対を申し入れた。しかし、町は「老朽化で部品が落下する恐れがある」として、2015年度中の撤去を町議会で議決していた。お上にとって必要なら設置し、不都合な真実となったら撤去したり隠したりする。日本は民主主義の国とは言えない。

4,「たらちね」の今

福島県民の内部被曝防止・軽減のために行動し情報を発信し続ける「NPO いわき市放射能市民測定室たらちね」は今、「たらちねクリニック」となり医者が二人加わり「利益がなくてもやらなくてはいけないことはやる」をモットーに、ボランティアや全世界の人々の寄付で活動を続けていた。原発作業員も訪れるそうだ。事務局長の鈴木さんに今回も案内してもらいながらいろいろな話を聞いた。

(1)子どもの甲状腺がん

現在放射能を気にしている親とそうでない親で格差が出ている。

最初は県立医大で小中学生が一斉に検診を行った。当時は甲状腺の専門医がなかなかいない。

県外への避難者は検査できない。

県立医大は原発事故との因果関係はないことを前提としている。

など問題点はあったが、多くの子が検査を受診できたことはよかった。だから、子どもの甲状腺がんの数は、県外で手術した子は含まれていないので、正確とは言えない。現在粘り強いとりくみの成果で県外避難の子もやっと検査できるようになった。

県内では申込制となり、申し込むと「近くの○○で行っている。定期的に○○で受診できる。」等の情報をもらえるが、そうしない親の子は全く受診していない。

「たらちね」では、子どもたちの測定を継続して行っている。尿の中のセシウム検査をしてみて分かったことだが、他県で海水浴体験等の保養活動前と後では、明らかに尿中セシウムの値が下がっている。私も測ってみたが、いわき市で生活していても尿中の放射線量が東京の人より少ない時がある。生活の仕方や食べ物が原因していると思う。だから、子どもたちにとって保養活動は重要なとりくみと位置づけ今後も継続していきたい。

(2)β線の恐怖(なぜ、日本では測定しないのか!)

①泊原発周辺はがんが多い。

がんの原因はβ崩壊しβ線を出すトリチウム。トリチウムは水素の同位体で水に溶けて人間の体の奥まで侵入しDNAを破壊する。事故がなくても出ている。この原発事故で福島第一原発のトリチウムは全国に飛び散った。

②東京や神奈川にもストロンチウムが。

また福島県だけでなく遠く250km離れた横浜でも事故前は1~2ベクレルだったストロンチウムが事故後最高で195ベクレル検出されている場所もあった。特にβ線を放出する中でもストロンチウム90は人体への危険度が高い。ストロンチウムは、骨に吸着すると5年間で25%しか排出されず白血病や骨肉腫の原因となる。特に子どもは成長途中で取り込みやすい。

チェルノブイリ原発事故後に多くの被害者を出したベラルーシの学校給食ではセシウム検査に加えてストロンチウムも検査している。日本でも必要だが、行われてはいない。なぜ、日本では測定し公表しないのだろう。これも知られると不都合な真実なのか。

2015年南相馬で小澤さんから学んだこと

国が設置した線量計はγ線だけ測定し、β線は測定できない。ところが、β線を測定すると東電が社員向けに出した危険区域(放射線管理区域で10時間以上の滞在や居住は法律違反となる)に該当する4万ベクレル以上の土壌が福島県内にあちこち存在する。南相馬のベンチやコンクリートブロックからも常にβ線が放出されていた。②で明らかにしたように、福島だけでなく関東や東北地方にもβ線のホットスポットは存在する。

特にトリチウム等β線量の測定は難しく、国では高い料金で測定している。しかし、原発事故の責任を国民のためにしっかりとる気なら、トリチウム、ストロンチウム等莫大な予算がかかっても常時測定し国民に公表すべきである。

「たらちね」では、測定が難しいβ線も要望を受けて有料(国と違って安い料金)で測定している。デンマーク製の扱いやすい機械があるからだ。

国民の皆さん。本当にβ線量を知らなくていいのですか。

(3)現在の活動

放射線量を測定する機械の周りにもボディーカウンターの周りにも段ボール箱の水の壁

「たらちね」のボディーカウンターは相変わらず「段ボール箱の水」だけで遮蔽しているが、全国で一番バックグラウンド(周りの放射線)は少ない。多くの専門家が驚いている。特別な鉛だと遮蔽も効果があるが値段が高いからだ。原発事故の緊急時には、このペットボトル水を中に入れた段ボール箱の壁の中に子どもたちを避難させるのは効果的だ。放射線は横に飛ぶので天井はいらない。

多くの人々の善意であるボランティアと寄付によって、「たらちね」は活動できている。今後も多くの人の支援をお願いしたい。

5,国は約束を絶対守らない!

これまで、今年のフクシマの現状を報告してきた。皆さんもうお気づきだろうか。多くの心ある人々がフクシマとそこに住む人々を救おうとしているのに、国は故郷フクシマを元に戻し、被災住民を救済するという約束すら守る気はないようだ。莫大な復興予算の使い道が、それを物語っている。フクシマを原発政策の実験場として再生しながら、大企業を潤すことがその目的となっている。

安倍自民党は、表ではいいことばかり言って国民をだまし、裏では国民が困る細かい馬鹿なことを本気で考え実施している証拠が、フクシマには山ほど存在する。

6、最後に

 今回も案内してくれたのは深田さんと斎藤さん。短時間で多くの場所を効率よく案内してくれた。本当にありがとうございました。お二人のようにフクシマの現状調査を続け、国や東電・原子力村の不都合な真実を外に発信しながら、フクシマの真の復興と人々の救済のために活動を続けている人々が大勢いる。

2日目に、富岡町でロードレースがあった。放射線量は、外の表示機で0.443μSv/h。金沢の約10倍の線量。WHOの年間許容量の4倍ある場所で。子どもも参加している。私たちは、マスクをして回っている。町の役人、また、参加者は危険性を知っているのだろうか。復興という名目で人を集め、国や原子力村はまたもや危険を知らせずにいるのだろうか。原発推進に向かう国策の犠牲者が、このように多くいる。深田さんが、係の人に通行止めの件で話をしたが通じなかった。放射線量の危険さを語っても通じないだろう。

 福島第一原発事故から7年。まだまだ原発事故は終わっていない。フクシマの人々、そして子や孫(将来の日本人)のためにも、絶対フクシマを忘れずつながり続けなければ未来は開けない!

7、今年の放射線量

【2017年9月30日10月1日の各地の線量】

今回は,森一敏市議の線量計と故藤井肇氏のガイガーカウンター二つで測定した。

たしかに、7年前より下がってはいる。しかし、ホットスポットがまだまだ存在する。今回は線量の高い地域にはいかなかったが、除染されていない山や地域の放射能物質が、風や雨でどんどん人々の居住する地域を汚染し続けていることはたやすく想像できる。また、ほとんど測定されていないβ線量の高さを忘れてはいけない。

(1)初日

  場  所 金沢 越中坂 会津 磐梯山P 郡山
線量計(μSv/h) 0.11 0.13 0.15 0.15 0.23
ガイガーカウンター(μSv/h) 0.04 0.09 0.05 0.05 0.1
場所 三春PA いわき市 いわき市小名浜市民会館
線量 0.12 0.11 0.2
0.06 0.03 0.06
外表示 0.074

 

(2)2日目(今回は6号線や常磐道等の線量の高い地域は行かなかった)

場所 いわき 四倉PA 広野 楢葉 富岡 大熊 大熊新庁舎予定地
線量 0.11 0,24 0.24 0,5 1.03 0.47 0.23
G 0,04 0.1 0.11 0,4 0.42 0.22 0.08
外表示 常磐道0.1~3.4 1.5 0.137

6号線は0,5~3,4μ㏜/h

場所 富岡のメガソーラー 富岡夜の森 廃炉国際共同研究センター 旧エコテック
線量 1.9 1.59 1.76
G 0.46 0.63 0.80
外表示 0.467

 

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六ヶ所再処理工場の現状(平和フォーラム ニュースペーパーより転記)

六ヶ所再処理工場の現状  今すぐやめよう!無駄で危険な再処理工場   

                                                                                                       原子力資料情報室 澤井正子


六ヶ所再処理工場全景(日本原燃のホームページから)

事業計画から見れば、事業申請から29年、建設開始から25年、法的には六ヶ所再処理工場は本格操業前の「使用前検査」という状態が12年続いている。本格操業開始はこのまますべてがうまく行っても3年後の2021年、工場はそこから約40年稼働する予定だ。そして最後には工場解体(約40年かかる)が待っている。計画全体としては100年を優に超える。私は元号を使う人間ではないのだが、六ヶ所再処理工場は、計画当初から見れば昭和→平成→○○(2文字という噂である)と、3つ(もしかしたらその次の元号)にまたがる「超巨大プロジェクト!」ということになる。

既に老朽化している工場
申請書どおり工場が建設されているかをみる「使用前検査」の状態で、計画は足踏みしている。設備の不具合は数々あるが、最大の問題はガラス固化体製造工程だ。ガラスと高レベル放射性廃液がうまい具合に混ざらないため、ガラス固化体が作れない。このプロセスの事故・トラブル・改造等で11年が費やされてきた。その間に、2006年の新耐震指針、2011年3月の福島第一原子力発電所事故を経て、2013年の新規制基準と、規制する法律がどんどん変更された。その都度「申請書」の内容を変更することになり、当初は「バックチェック」でよかったが、「バックフィット(遡及適用)」となり、安全審査が再度行われ、それに合わせた設計変更等が実施されている。どだい「建設中の工場」なのだが、本格稼働前に設計変更が行われ、施設では試験のためにすでに使用済み燃料や濃硝酸が工程に入って20年以上経過している。普通の工場でも20年も経てば様々な補修やメンテナンスが必要だが、酸による腐食や放射能に係わる「老朽化」も始まり、原子力施設特有の事故も発生する状態となっている。
何とかして安全審査を終了し、本格操業を始めたいとする六ヶ所再処理工場だが、なんと2017年10月11日の原子力規制委員会の定例会合で、事業者の日本原燃自らが「安全審査の中断」を申し出るという前代未聞の事態に立ち至っている。というか、「そう言わざるを得ない状況」となっているというのが今の「現状」である。
福島第一原子力発電所は、3月11日の地震にともなって発生した津波によって全ての電源を失い、3基の原子炉でメルトダウン事故が発生した。事故の教訓の一つは、非常用電源の確保と言っても過言ではないだろう。だから「新規制基準」は、様々な方法で非常用電源の確保を義務付けている。この規則を六ヶ所再処理工場は、守れない状態となっているのだ。
さらに問題は、「再処理工場の非常用電源建屋への雨水流入」事故によって、規制委員会から、複数の保安規定違反が指摘されたことだ。「保安規定」とは、原子力施設運転の際、事業者が守るべき検査・保守・管理や安全確保のための基本的事項、事故時の対応方法について定めたものである。事業者は運転開始前に、「保安規定」を作成し、規制委員会の認可を受ける。六ヶ所再処理工場では、この最低限の「規則(お約束)」が守られていないというのだ(六ヶ所再処理工場は正式な運転許可を受けていないが、試験運転用の保安規定が適応されている)。

またもや明らかになったずさんな点検体制
六ヶ所再処理工場の非常用電源建屋には、ディーゼル発電機2台が設置されている。発電機本体は地上1階に設置されているが、発電機に燃料油を供給するポンプや燃料タンクは地下1階にある。この施設で2017年8月、発電機の燃料油供給配管が収められている地下1階の配管ピットに800リットルの雨水が貯まり、その雨水が建屋側に流入する事故が発生した(福島第一原子力発電所事故と同様、配管が水没し非常用発電機が機能しなくなる可能性があった)。さらに事故の原因調査でとんでもないことが数々明らかになった。(1)配管ピットの点検口を建屋建設以来”14年間”一度も開けておらず、配管の点検を実施していなかった。ところが、(2)定められた「点検日誌」には点検結果を記載し「異常なし」としていた。日本原燃は隣にある「ケーブルピット」を「配管ピット」と間違えて点検していた、と言い訳している(14年間も間違えるか?)。(3)現場調査で雨水の漏えい跡が確認できる写真を撮りながら、問題がない旨の報告を作成していた、等々である。
原発の再稼働を進めるさすがの原子力規制委員会も、これらの行為は、保安規定に完全に違反する、と断じた。六ヶ所再処理工場の安全性は確保できないというのである。会合に出席した日本原燃の工藤社長は、自らの工場のあまりにもズサンな安全管理体制について陳謝し、「ギブ・アップ」発言せざるを得なかった。事業者が「安全審査」の中断を申し出たのだ。2018年3月中旬現在、審査再開の目処はない。六ヶ所再処理工場の先行きは、ますます不透明となっている。
(さわいまさこ)

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板門店宣言を歓迎し、日米両政府に真摯な対応を求める

2018年5月1日

板門店宣言を歓迎し、日米両政府に真摯な対応を求める

(平和フォーラム・原水禁声明)

フォーラム平和・人権・環境

(平和フォーラム)

原水爆禁止日本国民会議(原水禁)

共同代表 川野浩一

福山真劫

藤本泰成

 2018年4月27日、大韓民国文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国金正恩朝鮮労働党委員長は、南北軍事境界線をまたぐ板門店において、南北首脳としては11年ぶりとなる会談に臨み「板門店宣言」を採択し署名した。宣言は、①自主統一への未来を早める、②軍事的緊張状態を緩和し戦争の危険を実質的に解消する、③終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換する、④完全な非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するとして、様々なとりくみを上げている。

平和フォーラム・原水禁は、この間の北朝鮮の核実験をきびしく批判するとともに、日米両国の北朝鮮への制裁措置と米韓・日米の軍事演習の停止、対話の再開を求めて来た。平和フォーラム・原水禁は、南北首脳の決断を心から歓迎する。           会談後の共同発表で、文在寅大統領は「民族の念願である統一のための大きな一歩を踏み出した」とし、金正恩労働党委員長も、「我々は闘うべき異民族ではなく、仲良く生きるべき一つの民族だ」とした。植民地支配と侵略戦争の結果、南北分断の要因をつくった日本と朝鮮戦争の責任を負うべき米国両政府は、南北両首脳のこの言葉に真摯に向き合わなくてはならない。朝鮮半島の民族の繁栄に、日米両政府は力を尽くさなくてはならない。

朝鮮半島における最大の軍事的脅威であった核兵器の問題に関しては、「南と北は完全な非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標を確認した」とした。金正恩労働党委員長は、加えて5月中に咸鏡北道豊渓里(ハムギヨンプクト・ブンゲリ)の核実験場を米韓の専門家やメディアへの公開の場で廃棄すると明言している。そもそも、核開発は米国の脅威への対抗としてきた金正恩労働党委員長が、南北首脳会談で「完全な非核化」に言及したことの意味をしっかりと捉えなくてはならない。

日本のメディアの論調は「非核化の具体策がない」「非核化には懐疑的」などきびしい論調が目立つ。しかし、後ろ向きの議論で日朝関係を正常化することが可能なのだろうか。東北アジアの平和に貢献できるのだろうか。南北両首脳が投げかけた言葉を、日本政府はしっかりと受け止めなくてはならない。日本政府は、米国の政策に与することなく、国交正常化へのとりくみを再開しなくてはならない。

米国政府は、「非核化されるまで最大限の圧力は続く」と表明している。米国は、完全で検証可能な不可逆的廃棄を求めている。しかし、段階を踏まずして廃棄まで進むとは考えられない。米国は、「核体勢の見直し」でも明らかなように、更なる核攻撃の能力の向上をめざしている核大国であることを忘れてはならない。また、休戦協定を平和協定へと言う南北両首脳の主張が、米国も対象にしていることを忘れてはならない。米韓合同軍事演習の規模・内容を含めて、米国が脅威であることは明白な事実だ。金正恩労働党委員長は、文在寅大統領に「米国と信頼を築き、終戦と不可侵の約束をすれば、我々が核を持つ必要があるだろうか」と語ったとされる。米国政府は、まず、平和協定締結へのとりくみをすすめるべきだ。

平和フォーラム・原水禁は、東北アジアの平和のために、米韓・日米の合同軍事演習のすみやかな停止と、朝鮮戦争を終戦に導き平和協定締結への道に進むことを、日米両政府に強く求める。また、その道筋を基本に、金正恩朝鮮労働党委員長には「完全な非核化」への具体策を示すことを強く求める。

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核政策を改め、核兵器廃絶への歩みを進めることを求める 特別決議

2018年2月2日、米トランプ政権は、「核態勢の見直し」(NPR)を発表しました。小型核兵器や新たな核巡航ミサイルの開発をめざし、通常兵器による攻撃やサイバー攻撃にさえ核の使用を予定するなど、「力による平和」を主張するトランプ大統領の意向を反映したものとなっています。2017年7月7日に国連で122か国の賛成をもって「核兵器禁止条約」が採択されました。世界は、核兵器廃絶を望んでいます。「核保有国として、核兵器を使用したことがあるただ一つの核保有国として、米国は行動する道義的な責任を持っています」として「米国が核兵器のない平和で安全な世界を追求すると約束します」としたオバマ前大統領の勇気ある発言を、米国は忘れてはなりません。米国政府は、「核兵器禁止条約」を「全く非現実的な核廃絶の期待である」として否定することはできないのです。「核と人類は共存できない」として核兵器廃絶の運動をすすめてきた原水禁は、米トランプ政権に対して強く抗議します。

一方で、唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶を求める姿勢を示してきた日本政府は、核兵器禁止条約に背を向け、米トランプ大統領のNPRを「高く評価する」としています。病を押し自らの体にむち打ち、核兵器廃絶のために声を上げ続けてきた被爆者の思いを踏みにじる日本政府の姿勢は、決して許すことはできません。

オバマ前大統領が、核兵器の先制不使用宣言を検討した際、日本は反対の意思を伝えたといわれています。今回、米国の科学者組織「憂慮する科学者同盟(UCS)」が入手した文書によれば、日本政府は、NPRに関する米国戦略態勢議会委員会において、米国政府に対して核戦力の拡大・充実を要求しています。米国内には「日本の要望を受け入れないと、独自に核武装するのではないかと」との懸念もあがったと言われ、実際にNPRの内容は、日本政府の要求を反映したものとなっています。国連の場などにおいては核兵器廃絶を求めるとしながら、米国には核戦力の拡大・充実を求める日本政府の姿勢は、核兵器廃絶を願う全世界の人々を裏切るものです

朝鮮民主主義人民共和国による核実験やミサイル発射実験と拡大する米韓軍事演習の中で、緊張する事態が続いた朝鮮半島では、4月末に南北首脳会談、5月には米朝首脳会談が開催される見通しで、朝鮮半島の「非核化」と「平和」に向けて新たな局面が開かれようとしています。紆余曲折が予想されますが、北朝鮮の非核化と朝鮮半島の正常化へ道が開けつつあることは明らかです。今まさに日本政府は、北朝鮮敵視の政策を改め圧力と制裁一辺倒の対応に終始することなく、東北アジアの非核化にむけた新たなとりくみを開始すべきです。日本政府は、核セキュリティ・サミットで国際公約した核兵器物質の最小化にとりくみ、もんじゅ廃炉後の核燃料サイクル計画を見直し、プルトニウム政策から脱却しなくてはなりません。そのことは、核問題に対する日本のイニシアチブを強化し、東北アジアの非核化に向けた第一歩となることは間違いありません。

原水禁は、日本政府のプルトニウム政策の放棄や、核兵器禁止条約の批准、そして米国を中心に核兵器保有国が、先制不使用宣言や非現実的な即時警戒態勢の解除など可能なところから議論を重ね、核兵器削減への着実な歩みを進めていくことを求めます。

「核と人類は共存できない」核絶対否定の考えを最後まで貫き、原水禁は「核なき世界」実現に向けて最後までとりくむことを確認します。

2018年4月18日

フォーラム平和・人権・環境第20回総会

原水爆禁止日本国民会議第93回全国委員会

 

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