福島原発事故、2号機の最重要弁動かず

福島原発事故、2号機の最重要弁動かず 高温・高圧で

東山正宜

2015年12月17日13時23分

逃がし安全弁の位置と役割   ←逃がし安全弁の図

東京電力福島第一原発の事故で、東電は17日、2号機の原子炉圧力を下げるための最も重要な弁が、高温や高圧のために作動しなくなっていた可能性が高いと発表した。原子炉の圧力を下げられなかったことで、原子炉への注水がうまくいかず、事態を深刻化させた可能性がある。

この弁は「逃がし安全弁」。タンクやボンベから送り込む窒素ガスの圧力によって開けられる。原子炉が高圧になりすぎるのを避けるため、すべての原発に複数設置されている重要部品だ。この弁が事故時に正常に作動したか、東電が詳しい調査を続けていた。

東電の分析によると、2号機では、事故当初は作動していたが、核燃料が大きく溶け落ちた2011年3月14日深夜以降は、格納容器の圧力が高くなりすぎて弁を開ける力が足りなくなったという。高温が続いたことで気密性を保つシール材という部品が劣化し、窒素ガスが途中で漏れた可能性もあるという。

東電は15日午前0時過ぎから、8個ある逃がし安全弁を順次開けようとしたが、減圧できなかった。午前1時ごろになって一つの弁を操作した際に減圧したという。(東山正宜 朝日新聞デジタル)

これらは、「フクシマ」の原因を探求せずに再稼働を急いでいる安倍政権の「無責任」の表れにすぎない。フクシマに懲りず、また「原発事故」を誘引する安倍政権に引導を早く渡さなければ。

※今回の安全弁は「沸騰水型」原発であるが、加圧水型は大丈夫なのだろうか? すでに川内は再稼働している!

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