第47回衆議院総選挙の結果についての声明

第47回衆議院総選挙の結果についての声明
フォーラム平和・人権・環境 共同代表 福山 真劫

突然の衆議院の解散によって、12月14日投開票の第47回総選挙が行われまし
た。私たちは、安倍晋三首相の「自らの延命」のための党利党略による選挙だとし
て、世論と同様に批判するとともに、「安倍の暴走を止め、憲法を基本にした平和・
民主主義・脱原発の政策を前進させるための絶好のチャンスだ」として、民主党や社
民党、立憲フォーラム参加議員の勝利をめざして、全力でがんばることを呼びかけて
きました。

選挙の投票率は52・32%(推定)と戦後最低となる中、各党の獲得議席は、自
民党291、公明党35、民主党73、維新の会41、共産党21、社民党2、生活
の党2、次世代の党2、無所属8で、自民、公明の与党に憲法改悪の発議ができる3
分の2を超える326議席を獲得させることになりました。
確かに民主党や社民党、共産党、立憲フォーラム参加議員はそれぞれ善戦しまし
た。しかし、私たちの目標からみると極めて深刻であり、残念な結果です。民主党、
社民党、立憲フォーラムは再出発へ向けての真摯な総括が求められています。同時
に、私たちも政治とのかかわりについて討議し、今後の取り組み方向を再確立する必
要があります。

今回の総選挙結果を受けて、安倍自公政権は国民の支持を受けたと捻じ曲げ、暴走
することが予測されます。彼らの狙いは、日米ガイドラインや戦争関連法の改正、沖
縄・辺野古への新基地建設、歴史認識の改ざん、貧困と格差社会の進行、原発再稼
働、憲法改悪へと突き進むことです。しかし、これらの個別政策は国民に支持されて
いるわけでなく、強行すれば矛盾が一気に深刻化します。アベノミクスも失敗してお
り、このまま続ければ貧困と格差、生活破壊がさらに進み、国民の不満も一挙に高ま
ることが予測されます。
こうした事態の中で、安部自公政権はNHKや朝日新聞に対するように、マスコミ
に介入・懐柔し、権力批判を沈黙させ、また日本会議などの右翼勢力を利用し、ナ
ショナリズムをあおり世論を右傾化させ、それでも対抗する勢力は弾圧による強権政
治を推し進めてくることが予測されます。教育へも大幅に介入してくるでしょう。そ
の先に見えてくるのは「ファシズム」です。

そうした情勢の中で2015年を迎えます。安倍自公政権の暴走は、国際的にも支
持されず、国内的にも、市民や市民団体、労働団体や平和団体、脱原発や沖縄の反基
地運動、野党などの対抗勢力の反撃への闘いを高揚させ、与党内・保守勢力内でも矛
盾が生じることは確実です。それ故に、連帯の輪を大きく拡大して闘えば、安倍の暴
走を止め退陣に追い込み、政策転換を勝ち取ることは可能です。
私たちは、平和・民主主義・脱原発の旗を明確にし、①日米ガイドライン・戦争関
連法改定阻止、②沖縄・辺野古への米軍新基地建設阻止、③原発再稼働を阻止し、エ
ネルギー政策の転換、④歴史認識の修正を許さず、過去の清算、日朝国交正常化の実
現、⑤貧困と格差社会に対抗すること等をめざし、引き続いて「戦争をさせない10
00人委員会」「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」「戦後70年
─新しい東アジアの一歩へ!市民連帯」などとの連帯の輪を拡大して、全国各地にお
いて全力でがんばりましょう!
以  上

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