福島第一原発は地震の「ゆれ」で損壊  「さよなら!志賀原発」実行委が声明

2011年10月27日

福島第一原発は地震の「ゆれ」で損壊(政府・東電は津波に特定)、

「同形の志賀原発も耐震設計の根本的見直しが必至」の声

「さよなら!志賀原発」実行委員会

3月11日に発生した福島原発における原発震災の原因に関して、国および東京電力は、「津波が到来するまでは、安全上重要な機器の機能は維持されていた」として、過酷事故の原因は「想定を超える津波と、それによる電源喪失である」としています。

しかし、去る6月1日に、政府が公表した『原子力安全に関するIAEA閣僚会議に対する日本国政府報告書/ 東京電力福島原子力発電所の事故につい て』には、地震に関連して「地震によって外部電源に対して被害がもたらされた。原子炉施設の安全上重要な設備や機器については、現在までのところ地震によ る大きな損壊は確認されていないが、詳細な状況についてはまだ不明であり更なる調査が必要である」と記載されています。それから4ヵ月以上が経過した今も なお、原子炉建屋内の放射線量は非常に高く、原子炉付近の状況に関する詳細な調査は不可能です。原子炉系配管は保温材に包まれており、たとえ損傷していて も外観目視だけでは正確な状況の確認は困難です。詳細な調査が可能になるまでには、まだ時間がかかるのではないかと予想されています。

地震による配管や機器類の損傷状況について詳細な調査はできず、運転記録等のデータに関しても情報公開が不十分で、地震による被害状況の実態は不明 であるにもかかわらず、現場検証やデータによる科学的裏づけがないまま、津波対策・電源対策が講じられれば運転再開に支障はないものとして、いま停止中原 発の運転再開への動きがすすめられています。

日本列島は、現在、地震の活動期に入っており、いつ、どの地域でどのような大地震が発生して不思議ではないのが現実です。このまま福島原発における 地震による被害の実態に目をつぶって、小手先の津波対策等だけで運転再開を強行すれば、またどこかで原発震災が繰り返されることになりかねません。

このような現状を危惧して、昨日、いずれも沸騰水型原発の圧力容器や格納容器の設計に携わった三名の元原発の技術者らが「地震による大きな損傷は確 認されていない」とする東京電力の報告書を批判する「議員勉強会&記者レクチャー」を開催しました。この勉強会では、ストレステストの実施以前に、まず福 島でいったい何が起きたのかを徹底的に調査するべきであるとして、とくに 1)地震による配管損傷の可能性、2)沸騰水型原発の格納容器が地震で機能を喪失した の二点が原発の耐震性に関わる重要な問題として指摘されました。福島第一原発で観測された地震動は、「新耐震設計審査指針」に基づく基準地震動を必ずしも 超えていないにもかかわらず、深刻な被害が生じた可能性が高いのであれば、「新耐震設計審査指針」の見直しが必要になります。

昨日の「議員勉強会&記者レクチャー」における指摘は、沸騰水型原発である志賀原発にそのまま該当する重大な問題です。とくに志賀原発1号機は、福 島第一原発と同じマーク1型の格納容器です。改良型といえ、ドライウェルの体積が大きくなっただけで、圧力抑制室の耐震脆弱性に何ら変わりはありません。

私たちは、国と電力会社が、この技術者らの指摘を真摯に受け止め、「耐震設計審査指針」の見直しを速やかに開始することを求めます。さらに、小手先 の津波対策等だけで志賀原発の運転を再開しようとする動きに抗議するとともに、ストレステストよりも、まず「原発の耐震設計審査指針の見直し」の結果に基 づき志賀原発の耐震強度の再検証を求めます。耐震強度の確認なしには、志賀原発の運転再開を認めることはできません。

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