陸自金沢駐屯地の市街地行進訓練に対し抗議声明(9月20日)

抗 議 声 明

陸上自衛隊第14普通科連隊第2中隊は昨日(9月19日)から本日(9月20日)にかけ、羽咋市から金沢駐屯地までの徒歩行進訓練を実施している。
自治体に送付された協力依頼の文書によれば、第2中隊約80人が19日午前8時に羽咋市滝ロードパークを出発し、夜はかほく市外日角海岸付近にてテントで宿泊。20日は午前6時に出発し、内灘町を経由し午後5時に金沢駐屯地に到着予定となっている。「徒歩行進訓練経路図」によれば羽咋市から内灘町までは能登有料道路沿いの自転車道を行進し、金沢市内は粟崎町から赤土町、さらに野田専光寺線を通行し、駐屯地にいたるルートが記載されている。
言うまでもなく、これらのルートは住宅街や商店街、さらには子どもたちの通学路も含めた地域住民の生活の場である。このような地域で、自衛隊員が迷彩服を着用し、自動小銃を携行し、徒歩行進の名の軍事訓練をおこなうことは、平穏な暮らしの中にある住民に恐怖と戸惑い、不安感を与えるものであり、断じて許すことはできない。まさに憲法で保障された平和的生存権の侵害である。
一方、同連隊第1中隊は本日、能美市から小松市にかけての行軍訓練も予定していた。こちらは、地元自治体への連絡の遅れや、自治体から銃を携帯しないよう求められ訓練を中止したとのことである。
同連隊は訓練の目的として、災害派遣への備えと地理の把握を掲げているが、「銃を持たないと訓練は成り立たない」と表明していることがなによりも今回の訓練の本質を如実に現している。こうした軍事訓練が白昼堂々と住民の眼前でおこなわれることは、平時から地域社会に有事を想定した軍事思想ふりまき、軍事優先体制に住民を巻き込むものに他ならない。まさに日本国憲法を空洞化させ、実質的な改憲を押し進める暴挙である。
石川県平和運動センターは本日の訓練の中止を要求すると同時に、今後、このような訓練を一切おこなわないよう強く要求する。

2007年9月20日

石川県平和運動センター
代 表  嶋 垣 利 春
金沢市西念3-3-5
石川県勤労者福祉文化会館5階
℡ 076-233-2170

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